芋出し画像

曞籍線集者に向いおいる人はどんな人

こんにちは。
フォレスト出版線集郚の森䞊です。
 
「曞籍線集者に向いおいる人はどんな人なのか」ずいうテヌマは、出版業界に入りたいず考えおいる孊生さんはもちろん、他業皮からの転職先ずしお出版業界に興味をお持ちの方や、新人の線集者、採甚面接を受けに来られる方から、よく聞かれる質問の぀です。
 
匊瀟も通幎で採甚掻動をしおいるのですが、応募曞類の志望動機の䞭に、「本が奜き」「文章が埗意」ずいった衚珟を芋かけたす。
 
「本が奜き」「文章が埗意」ずいったこずも倧事なんですが、曞籍線集者ずいう仕事は、この気持ちだけでは、正盎なずころ続きたせん。ちょっず厳しいこずを蚀うず、「本が奜き」「文章が埗意」は、出版業界にいるかぎり、圓たり前のこずであり、そこたで優䜍性はありたせん。
 
私も25幎以䞊、出版業界の端くれに身を眮く身ずしお、実際に珟堎で長く掻躍しおいる曞籍線集者たちを芋るず、それ以倖に共通しおいる資質がいく぀かありたす。
 
今回は、曞籍線集者ずしお掻躍しおいる人に共通する資質に぀いお、私なりにお話ができたらず思っおいたす。
 
毎床のこずながら最初にお断りしおおきたすが、お話しする曞籍線集者のゞャンルは、文芞䜜品などのフィクションではなく、ビゞネス曞、人文・心理、健康実甚ずいったノンフィクションゞャンルの曞籍線集者ずいう前提でお話ししたす。圓然、私の独断ず偏芋も入り混じっおいたすので、そこをご承知の䞊、読み進めおいただけたら幞いです。

曞籍線集者に向いおいる人が持っおいる぀の資質

実際の線集珟堎で「この人は線集に向いおいるな」ず感じる人は、倧きく぀のタむプ、資質に分けられたす。぀ず぀お話しおいきたしょう。

①あらゆるこずに興味関心を持おる人

曞籍線集者の仕事は、䌁画を立おる、探すこずが、倧きな仕事の぀です。その際、自分の奜き嫌いずか、知っおいるこず、知らないこずにかかわらず、幅広いゞャンルに興味・関心を持぀こずが求められたす。
 
特に、自分の知らないこずに出䌚ったずきの向き合い方で、倧きな差が生たれたす。自分の奜きなこず、興味関心のあるこずなんお、たかが知れおいたす。自分の奜きなこず、興味のあるこずだけで䌁画を考えおいくずなるず、狭い範囲の䞭で勝負しおいくこずになり、やがお䌁画ネタは枯枇したす。できるだけ幅広いこずに興味関心を持぀こずで、線集者ずしおの噚が広がるのではないかず考えおいたす。
 
極端な話ですが、自分が嫌いなこずでも、興味関心を持おるかどうか。いくら自分が嫌いなこずでも、読者が求めおいるなら、垂堎があるなら、䌁画を立おお、本を぀くっおいくのが商業出版の䞖界です。
 
たた、曞籍線集者は、觊れおいる情報や人物、事柄に興味関心を぀ねに持ち続け、「曞籍䌁画にならないかな」ず぀ねに考えおいる。毎朝顔を掗う感芚で、無意識レベルで習慣化できおいるず、線集者人生がずおも有意矩なものになりたす。人によっおは、これを、「぀ねにアンテナを匵っおおく」ずいう蚀葉で衚す人もいたす。
 
勘のいい人は、すでにお気づきかもしれたせんが、日24時間、プラむベヌトで遊んでいるずきも、動画や映画を芳おいるずきも、䌑んだりしおいるずきも、䜕かしら䌁画を探しおいる、考えおいるこずになりたす。

そんな日々のルヌティンが苊にならない人が向いおいるずも蚀えるかもしれたせん。仕事ずプラむベヌトの境界線がありそうでない、仕事するように遊び、遊ぶように仕事をする職業ずも蚀えるず考えおいたす。

②正解がないこずを、おもしろがれる人

線集の珟堎には、明確な正解がほずんどありたせん。
 
䟋えば、
 
「本のタむトルこれでいいのかな」ずか、「カバヌデザむンこれでいいのかな」「この章や項目は、本圓に必芁なのかな」ずか、「別に新しい章を立おたほうがいいのかなず」か、「もっず売れる圢があるんじゃないかな」などなど、答えは刊行されるたで実際わからない䞖界です。刊行されお、それが実際に結果ずしお珟れおくる職業でもありたす。
 
だからこそ、先ほどのように、仮説を立おたり、詊しおみたり、倱敗したら修正するずいったプロセスを、ストレスを感じるのではなく、創䜜の醍醐味ずしお楜しめる人は、線集者に向いおいるんじゃないかなず思いたす。
 
逆に、正解があるず思っお、すぐに正解を知りたがる、欲しがる人は、぀らく感じる仕事かもしれたせん。

③「才胜」を持っおいる人より「粘る」こずができる人

原皿は、ご本人が曞くにせよ、ラむタヌさんに入っおいただいお曞いおもらうにせよ、最初から完成圢で䞊がっおくるこずはほがありたせん。
 
「この郚分が䌝わりにくいな」ずか、「長いな冗長的だな」ずか、「ちょっずピントが倖れおがやけおるな」ずか、「ラむタヌさんや著者さん、ご本人が気づいおいない問題があったり」ずか、いろいろ課題があるものです。
 
それを䞀気に解決する魔法みたいなものはありたせん。
 
だから少しず぀、䜕床も、蚀葉を倉えお、角床を倉えお、粘り匷く䌎走し、考え続けられる人が向いおいたす。線集者ずしお著者に䌎奏しお、粘り匷く考え続けられる人が向いおいるかなず感じおいたす。
 
曞名タむトル、芋出しはもちろんのこず、文章やカバヌデザむンなどに぀いおも、もっずいいのがないかずか、もっず蚎求できるものはないかなずか、頭ず手をフルに䜿っお、校了ギリギリたで、蚱される範囲たで考え続ける、ブラッシュアップを詊みる。
 
私も25幎以䞊、線集者の端くれずしおやっおきた䞭で、この粘り匷さこそ、才胜やセンス以䞊に重芁だなず思っおいたす。
 
この仕事には、氞遠にゎヌル100点満点は存圚しないず考えおいたす。校了ギリギリたで远求しお本が出来䞊がったずしたす。商業出版ですから、売れるか、売れないかは倧きな目安ずなりたす。
 
もし売れなかったら、圓たり前ですが、反省点がいろいろ芋いだすこずになりたす。逆に、たずえ売れたずしおも、タむトルを倉えれば、カバヌデザむンを倉えれば、垯コピヌを倉えれば、党䜓構成目次構成をもっず工倫すれば、もっず売れたかもしれない、ず考えられるかどうか、です。
 
そんな粘りを持っおいる人、そういったこずに远求できる人、そういったこずが苊にならない人、そういった人が向いおいるし、実際そういった線集者が結果を出しおいるず思いたす。

④地味で、芋えない䜜業を厭わない人

未経隓者の人が勘違いしおいるケヌスがあるのですが、曞籍線集は、華やかに芋えお、実態はかなり地味です。
 
◎原皿の现かいチェック
◎著者やラむタヌさん、デザむナヌ、印刷䌚瀟、瀟内の営業などず、䜕十回も繰り返すやりずり
 
時には、「誰にも気づかれない修正」も行ないたす。そのおかげで、「この䞀行が良くなっお、読者にわかりやすく䌝わるようになった」ずか、「この構成なら最埌たで楜しみながら読めるようになった」ずか、その努力を別に衚に出すこずなく、アピヌルするこずなく、読者や著者のために、䜜品のクオリティを䞊げるこずを淡々ずできる人、そんな小さな改善に喜びを感じられる人は、線集者に確実に向いおいるず思いたす。

⑀知らないこずを、恥だず思わない人

これは、新人線集者や若手線集者にはできるだけアドバむスするようにしおいるこずの぀です。
 
線集者は、あらゆる分野の本を扱いたす。぀たり、知らないこずだらけです。知らなくお圓たり前です。
 
そのずきに、倉に知ったかぶりしたり、知らないこずを知らないたたにしおおくのが䞀番たずい。
 
なぜなら、線集者はどの䜜品の最初の読者だからです。
 
◎知らないこずがあれば、調べる。
◎わからないこずがあれば、その専門家である著者に聞く。
◎理解できないこずがあれば、蚀語化し盎したり、曞き盎しおもらうようにお願いする。
 
このようなこずを、玠盎に繰り返せる人が向いおいたす。
 
線集者は、読者にわからないこずをそのたた攟眮しおはいけたせん。倉なプラむドが先立ち「賢そうに芋せたい人」より、知らないこずは知らないず玠盎に認めお「本圓に理解しようずする人」のほうが圧倒的に向いおいたす。
 
これは、䞭長期的な線集者人生においお、かなり個人差が出るずころであり、ずおも倧切な資質の぀だず思いたす。

⑥人の人生や経隓に、ちゃんず興味・関心を持おる人

曞籍線集者は、突き詰めるず、「その人著者は、䜕を考え、どう生きおきたのか」を圢にする仕事です。
 
「なぜその考えに至ったのか」
「どんな挫折があったのか」
「どこで芖点が倉わったのか」
 
などなど、他人の人生や思考に、奜奇心を持おるかどうかが重芁になっおきたす。

たたに、評䟡する目線で人を芋る人がいたすが、それは正盎向いおいたせん。線集者は、人を評論する立堎ではありたせん。人著者の魅力やすばらしい匷みを匕き出すこずが線集者の仕事です。
 
評䟡ではなく、理解しようずする人。

そんな人が、ずおも魅力的な線集者の条件だず思いたす。

⑊盞手の「プラむド」ず「䞍安」の䞡方を扱える人

著者は自分の専門分野においおはプロであり、プラむドを持っおいたす。ただ、その䞀方で、本を曞くずなるず、
 
「自分の考えは本圓に䟡倀があるのか」
「こんな曞き方でいいのか」
「ダメ出しされたらどうしよう」
 
ずいった䞍安も抱えおいたす。
 
そこで線集者ずしおは、原皿や䞭身のいいずころはいいずころで、しっかり耒め、盎しおほしいずころはきちんず盎しおもらうこずが倧切になっおきたす。
 
実際に盎すずきも、著者のプラむドを傷぀けるこずなく、尊重し぀぀も、読者にずっおはこのように盎したほうがプラスになるこずを䌝えながら盎しおもらうわけです。
 
むメヌゞずしおは、著者が競走銬で、線集者が階手ずいうむメヌゞでしょうか。いい圢でゎヌルするために、著者を手綱でコントロヌルするわけです。
 
線集者は、人著者の感情を雑に扱わず、䞁寧に扱えるこずが求められる職業ずも蚀えるかもしれたせん。それができるず、著者ずの信頌関係は確実に深たっおいきたす。これが、「線集者は人間事業である」ず蚀われるゆえんだず思っおいたす。

⑧「この本や䌁画に、䟡倀があるか」ず自問できる人

線集者は、単に本を぀くる人ではありたせん。今、刊行する意味、意矩、䟡倀を぀ねに考えおいなければいけたせん。
 
ニュヌスや人々の䟡倀芳などを、日垞的に情報収集しながら、瀟䌚の状況や䟡倀芳の倉化などをずらえ、仮説を立おおいくこずが求められたす。
 
実際に本を買っおくださった読者は、お金を出し、読んでいただく時間、可凊分時間をもらうわけです。その䟡倀に倀するかどうか、もらっおいい内容なのか、今このタむミングで刊行する意味があるかずいったこずなど、垞に問いかけおいる、自問できる人、自分に向けお厳しくいける人。この誠実さを持っおいるかどうかが、結果が぀いおくる䞖界でもありたす。

「今の自分は向いおいないかも」ず思った人ぞ

ここたで、線集者に求められる぀の資質に぀いお、25幎超、業界の端くれずしお自らの経隓はもずより、たわりの先茩線集者たちから教えおいただいたこずをベヌスに解説しおみたしたが、いかがでしたでしょうか。
 
もし「今の自分は向いおいないかも」ず思っおいるずしおも、問題ありたせん。線集者に必芁な資質の倚くは、仕事をしながら育぀ものだからです。今回、偉そうに぀の資質に぀いお解説しおいる私自身も、幟床ずなく倱敗を経隓しながら埐々に孊んだこずであり、今もただ成長途䞭の身でもありたす。
 
線集者ずいう仕事をしながら、身に぀けおいけばいいのです。その際、今回挙げた぀の資質に共通する぀の重芁゚ッセンスを垞に意識しおみるこずをおすすめしたす。
 
◎人ず向き合うこずを避けない。
◎読者を想像するこずをやめない。
◎本を“よくする”読者にご満足いただくこずに誠実でいる。

 
この姿勢があるかどうか。
 
それが、曞籍線集者に向いおいる人の䞀番の条件だず感じおいたす。そしお、線集者ずいう仕事には完璧は存圚せず、䞀生成長し続ける仕事だずも考えおいたす。
 
 
▌同じテヌマでVoicyでも話しおいたす

 
▌関連蚘事はこちら