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シャドーイングは意味ない?250名を見てわかった、効果が出にくい人の共通点


シャドーイングは、正しく使えば意味のある練習です。

特にリスニング力を伸ばしたい方にとっては、かなり相性の良い練習だと思っています。

ただし、どんな人にも、どんなやり方でも、毎日やれば必ず効果が出る練習ではありません。

毎日やっているのに、初見の英語が聞き取れるようにならない。
同じ音源は言えるようになったのに、新しい音声になると聞き取れない。
音声についていけるようになった気はするけれど、リスニング力が伸びている感じがしない。

そうなると、

「シャドーイングって、意味ないのでは」
「このまま続けていいのかな」
「自分には向いていないのかもしれない」

と感じることもあると思います。

ただ、そこでシャドーイングをやめてしまうのは、少しもったいないです。

というのも、シャドーイングは練習そのものが悪いのではなく、効きにくい形で続けてしまっていることが多いからです。

これは、ジムでのトレーニングにも少し似ています。

なんとなくジムに通って、なんとなくマシンを使っていると、あまり効果を感じられないことがあります。
その状態で「ジムって意味ないな」と思ってやめてしまう。

でも後から、フォームや負荷、回数、メニューの組み方を見直して、ちゃんと狙ったところに効く形でやってみると、急に効果を感じることがあります。

シャドーイングも同じです。

シャドーイングそのものに意味がないというより、効く形になっていないまま続けてしまっていることの方がずっと多いです。

私は英語コーチングスクールで、これまで250名以上の受講生を担当してきました。
また、受講生のシャドーイング音声を3000回以上、直に聞いてきました。

その中で感じるのは、シャドーイングで伸びる人と伸びにくい人の差は、努力量だけでは決まらないということです。

毎日頑張っている。
同じ音源を何回も練習している。
音声についていけるようにもなってきた。

それでも、リスニングが伸びている感じがしない。

こういう方は少なくありません。

ただ、実際に音声を聞いたり、学習の進め方を確認したりすると、シャドーイングが悪いというより、やり方・教材・目的のどこかが少しズレていることが多いです。

頑張っているのに効果が薄いときは、根性より先に、まず形を見直した方がいいです。

シャドーイングは意味ないのか?先に結論

結論から言うと、シャドーイングは意味のある練習です。

ただし、意味が出る形と、意味が薄くなる形があります。

意味が出やすいのは、次のような状態です。

・自分に合うレベルの教材を使っている
・スクリプトで意味を確認している
・音のつながりや弱くなる音を確認している
・聞こえた音を少し遅れて追っている
・録音などで自分のズレを確認している
・ある程度の回数と期間を確保している

一方で、効果を感じにくいのは、次のような状態です。

・音読や暗唱になっている
・教材が難しすぎる
・意味を分からないまま音だけ真似している
・下準備を飛ばして、いきなりシャドーイングしている
・数回だけで効果がないと判断している
・録音せず、自分のズレに気づけていない
・1倍速や完璧さにこだわりすぎて、練習が崩れている

つまり、見るべきなのは、

シャドーイングに意味があるかどうか

だけではありません。

今のシャドーイングが、自分にとって効く形になっているかどうか

です。

そもそもの手順が合っているか不安な方は、先にこちらで全体の流れを確認すると分かりやすいです。

シャドーイングの正しいやり方|失敗しない6ステップ

シャドーイングが意味ないと言われる理由

シャドーイングは有名な学習法ですが、「意味ない」と言われることもあります。

その理由も、ある程度分かります。

シャドーイングは、やってすぐに効果が分かる練習ではありません。
単語テストのように、覚えたらすぐ点数が上がるものでもありません。

また、やり方の負荷も高いです。

音を聞く。
意味を理解する。
口を動かす。
音源から遅れないようについていく。
できれば意味まで追う。

これを同時に行うので、特に初心者にはかなり難しく感じやすいです。

さらに、シャドーイングはズレやすい練習でもあります。

最初は音を聞いて追っていたはずなのに、何回も練習するうちに、覚えた英文を自分のリズムで言っているだけになることがあります。

この状態になると、リスニング練習としての効果は薄くなります。

音読や暗唱が悪いわけではありません。
音読にも暗唱にも、それぞれ意味があります。

ただ、シャドーイングとして行うなら、耳が先に働いている必要があります。

聞こえた音を受けて、少し遅れて追う。

ここが崩れると、シャドーイング本来の目的からズレていきます。

また、シャドーイングに期待しすぎているケースもあります。

シャドーイングは、特にリスニング改善と相性の良い練習です。
ただし、単語力、文法力、英文理解、スピーキングの瞬発力まで、すべてをシャドーイングだけで伸ばそうとすると、少し無理があります。

語彙が足りないなら単語学習も必要です。
文構造が取れないなら文法や精読も必要です。
話す力を伸ばしたいなら、実際に自分で文を作る練習や会話練習も必要です。

シャドーイングだけで英語のすべてが伸びるわけではありません。

ここを整理せずに、「毎日シャドーイングしているのに全部伸びない」と考えると、意味がないように感じやすくなります。

シャドーイングで効果が出にくい人の共通点

ここからは、実際に受講生のシャドーイングを聞いてきた中で感じる、効果が出にくい人の共通点を整理します。

どれか一つでも当てはまるからダメ、という話ではありません。

「もしかすると、自分はここがズレていたかもしれない」

という確認として読んでみてください。

音を追う前に、言うことが先になっている

かなり多いのが、音を追っているというより、覚えたものを先に出しているケースです。

シャドーイングは、音声を聞きながら、少し遅れて追う練習です。

ところが、同じ音源を何度も練習していると、英文を覚えてきます。
すると、音源を聞く前に口が動くことがあります。

本人としては、前よりスムーズに言えるようになった感覚があります。
それ自体は悪いことではありません。

ただ、録音を聞くと、音源より少し早く出ていたり、自分のリズムで読んでいたりすることがあります。

この状態になると、シャドーイングというより暗唱に近づきます。

暗唱が悪いわけではありません。
覚えた表現を使えるようになることも、英語学習では大切です。

ただ、リスニング力を伸ばすためのシャドーイングとして考えるなら、少しズレます。

大事なのは、先に言うことではありません。

聞いてから出すことです。

スムーズに言えるようになってきたときほど、音源を本当に聞いているかを確認した方がいいです。

「聞いているつもりなのに、実際は覚えた英文を言っているだけかもしれない」と感じる方は、音読化・暗唱化のサインをこちらで詳しく整理しています。

シャドーイングが音読になっていませんか?効果が落ちる原因と直し方

意味を分からないまま音だけ追っている

シャドーイングは音を追う練習ですが、意味を完全に無視してよいわけではありません。

音だけを真似していると、練習している感じは出ます。
口も動きますし、音声についていけるようになった感覚も出ます。

ただ、意味が入ってこないまま続けていると、リスニング力につながりにくくなります。

リスニングで必要なのは、音が聞こえることだけではありません。
聞こえた音が意味につながることです。

そのためには、最初にスクリプトで意味を確認する必要があります。

知らない単語が多い。
文構造が分からない。
話の内容がほとんど分からない。

この状態で音だけ追い続けると、かなり苦しくなります。

シャドーイングは、意味を捨てて音だけ真似する練習ではありません。

最初は音の再現を優先する段階があってもいいです。
ただ、最終的には意味まで追える状態に近づけていく必要があります。

教材が難しすぎる

シャドーイングで効果が出にくい方は、教材が難しすぎることも多いです。

スクリプトを見ても意味が取りにくい。
知らない単語が多い。
1文が長すぎる。
音声が速すぎる。
内容が専門的すぎる。

このような教材で毎日頑張っても、シャドーイングが悪いのではなく、負荷が高すぎて練習が崩れていることがあります。

難しい教材で頑張ることが、必ずしも良い練習になるわけではありません。

難しすぎて毎回崩れるより、少しやさしくても、音を追える形で回せる方が、土台はずっと作りやすいです。

特に初心者〜中級者の方は、簡単すぎるかなと思うくらいの音源から始めても大丈夫です。

シャドーイングは、教材の難しさに耐える練習ではありません。
英語の音を聞いて、処理して、追えるようにしていく練習です。

教材選びの基準は別記事で詳しく整理する予定ですが、まずは「スクリプトを見れば意味が分かる」「音源が速すぎない」「短めで回せる」ものを選ぶのがおすすめです。

下準備を飛ばして、いきなりシャドーイングしている

シャドーイングで苦しくなる方は、下準備を飛ばしていることがあります。

音源を聞く。
スクリプトで意味を確認する。
音のつながりを確認する。
オーバーラッピングで口を慣らす。

こうした準備をせずに、いきなりシャドーイングに入ると、かなり負荷が高くなります。

聞き取る。
意味を理解する。
口を動かす。
音を真似する。
スピードについていく。

これを一気に行うことになるからです。

最初から全部を同時にやろうとすると、当然崩れやすくなります。

言い方を少し変えると、下準備なしでいきなりシャドーイングをするのは、シャドーイングの練習をしているというより、「自分が今シャドーイングできるかどうか」を試して終わっている状態に近いです。

野球でたとえるなら、素振りも、キャッチボールも、バッティング練習もせずに、いきなり試合に出るようなものです。

そこで打てなかったからといって、

「自分には野球は向いていない」
「野球の練習は意味がない」

と判断してしまうのは、少しもったいないですよね。

本来は、いきなり試合に出る前に順番があります。

まずボールに慣れる。
フォームを確認する。
ゆっくり打ってみる。
少しずつ実戦に近づける。

シャドーイングも同じです。

音源を聞く。
意味を確認する。
音のつながりを見る。
オーバーラッピングで口を慣らす。
そのあとでシャドーイングに入る。

この順番を飛ばしてしまうと、練習というより、いきなり本番テストになってしまいます。

下準備がある方がずっと安定します。

伸びやすい方は、最初の確認を雑にしません。

意味を確認する。
音の変化を見る。
口が回りにくいところを確認する。
それからシャドーイングに入る。

この流れを作っています。

今、「とりあえず音源を流して、すぐ後ろから追う」という形になっているなら、一度手順を見直した方がいいです。

正しい流れはこちらの記事で整理しています。

シャドーイングの正しいやり方|失敗しない6ステップ

数回だけで効果がないと判断している

シャドーイングは、数回やっただけで急にリスニングが伸びる練習ではありません。

もちろん、1回でも気づきはあります。
「この音が聞こえていなかった」
「ここがつながっていた」
「この単語は弱く読まれていた」

そういう発見はあります。

ただ、リスニング力として定着させるには、ある程度の回数が必要です。

数回だけやって、「あまり変わらないから意味ない」と判断するのは、少し早いことがあります。

シャドーイングは、上達というより、英語の音に身体を慣らしていく時間でもあります。

1回で分かる。
数回で言える。
でも、音として自然に入ってくるには、もう少し時間がかかる。

この感覚です。

ただし、回数だけ増やせばいいわけでもありません。

音読化している。
暗唱になっている。
意味が分からない。
教材が難しすぎる。
録音でズレを見ていない。

この状態で回数だけ増やしても、効果は出にくいです。

回数の目安を知りたい方は、こちらで詳しく整理しています。

シャドーイングは何回やればいい?効果が出る回数と目安を解説

完璧にやろうとしすぎている

シャドーイングは、最初から完璧にできなくて大丈夫です。

全部の音を正確に再現しようとする。
少しでも遅れたら失敗だと思う。
言えないところがあると、すぐ自分には向いていないと感じる。

こうなると、かなり苦しくなります。

もちろん、雑にやっていいわけではありません。
ただ、最初から完璧を求めすぎると、音を聞く余裕がなくなります。

大事なのは、少しずつ整えていくことです。

最初は音の流れをつかむ。
次に言いにくいところを確認する。
少し遅れてでも音についていく感覚に戻す。
慣れてきたら意味まで追う。

この順番で大丈夫です。

シャドーイングは、1回で完成させる練習ではありません。

録音せず、自己流のズレに気づけていない

シャドーイングは、自分ではできているつもりでも、実際にはズレていることがあります。

これは本当に多いです。

3000回以上、受講生のシャドーイングを聞いてきて感じるのは、「やっているときの感覚」と「実際の音」は、思っている以上にずれるということです。

たとえば、

・語尾が落ちている
・音のつながりが抜けている
・音源より先に言っている
・自分のリズムで読んでいる
・聞く前に、覚えた英文を出している
・言えているようで、音源の強弱やリズムからズレている

こういうことは珍しくありません。

本人としては、一生懸命やっています。
決して手を抜いているわけではありません。

ただ、やっている最中には気づきにくいです。

だから録音が役に立ちます。

録音すると、自分の感覚と実際の音の差が見えます。

「思ったより遅れていた」
「語尾が消えていた」
「音源より先に言っていた」
「聞いているつもりだったけれど、暗唱っぽくなっていた」

こうしたズレに気づけます。

録音は、毎回やる必要はありません。
ただ、まったく録音しないまま続けると、自己流のズレに気づきにくくなります。

録音の使い方はこちらで詳しく整理しています。

シャドーイングは録音した方がいい?効果が変わる理由と、録音の使い方

1倍速や速さにこだわりすぎている

「シャドーイングは1倍速でやらないと意味がない」と思っている方もいます。

もちろん、最終的には自然な速度で聞けるようになりたいです。
1倍速で追えるようになることは、一つの目標になります。

ただ、毎回大きく崩れているのに、1倍速にこだわり続ける必要はありません。

音が聞き取れない。
口が追いつかない。
意味が入ってこない。
録音すると大きくズレている。

この状態で速さだけを守っても、良い練習になりにくいです。

我慢して苦しい状態を続けることと、良い練習を続けることは、同じではありません。

場合によっては、速度を少し落として、音を追える状態を作った方がいいです。

速度調整の考え方はこちらで詳しくまとめています。

シャドーイングは何倍速がいい?基本の考え方と速度調整の目安を解説

本当に一度見直した方がいいケース

ここまで読んで、「自分は続けていいのか、見直した方がいいのか」と感じた方もいると思います。

次のような状態が続いているなら、一度見直した方がいいです。

・スクリプトを見ても意味がほとんど分からない
・何度やっても、毎回ほぼ口が止まる
・音源より先に言っている
・覚えた英文を再生しているだけになっている
・録音すると、音源と大きくズレている
・シャドーイングだけで単語力や文法力まで伸ばそうとしている
・苦しいのに1倍速にこだわり続けている

これは「シャドーイングをやめた方がいい」という意味ではありません。

ただ、今の形のまま続けるより、戻る場所を変えた方がいい可能性があります。

意味理解に戻る。
教材を少しやさしくする。
音のつながりを確認する。
オーバーラッピングに戻る。
録音してズレを見る。
速度を調整する。

このように、練習の形を整えた方がいいです。

特に「音声についていけない」「途中で止まる」という悩みが強い場合は、原因を分けて見た方がよいです。

シャドーイングでついていけない3つの理由|聞き取れない・言えないときの対処法

それでも続けてよいケース

反対に、次のような状態なら、すぐに「意味ない」と判断しなくて大丈夫です。

・スクリプトを見れば意味が分かる
・少し遅れて音を追えている
・同じ音源で音のまとまりが聞こえやすくなっている
・録音でズレが少しずつ減っている
・前より英語のリズムに乗りやすくなっている
・最初より口が止まりにくくなっている

このような変化があるなら、リスニングの土台は少しずつ作られている可能性があります。

シャドーイングの効果は、毎日分かりやすく出るものではありません。

ある日突然、全部聞こえるようになるというより、

「前より音のまとまりが分かる」
「弱くなる音に気づける」
「同じ音源なら意味まで追いやすくなった」
「初見でも知っている音のパターンに反応できる」

このような変化として出ることが多いです。

シャドーイングがなぜリスニングに効くのか、仕組みから知りたい方はこちらの記事が近いです。

シャドーイングでリスニングは伸びる?聞き取れるようになる理由を解説

シャドーイングで効果を出すために、やめる前に確認したいこと

シャドーイングが意味ないと感じたら、すぐにやめる前に、次の順番で確認してみてください。

まず、音読化・暗唱化していないかを見ます。

音源を聞く前に口が動いていないか。
自分のペースで読んでいないか。
覚えた英文を再生しているだけになっていないか。

ここを確認します。

次に、教材が難しすぎないかを見ます。

スクリプトを見ても意味が分からない。
知らない単語が多すぎる。
音声が速すぎる。
1文が長すぎる。

この状態なら、教材の負荷を下げた方がいいです。

次に、正しい手順で進めているかを確認します。

音源を聞く。
意味を確認する。
音のつながりを見る。
オーバーラッピングで口を慣らす。
それからシャドーイングに入る。

この準備が抜けていないか見直します。

次に、録音でズレを確認します。

自分ではできているつもりでも、録音すると違うことがあります。
ここは感覚だけに頼らない方がいいです。

最後に、回数や期間が短すぎないかを見ます。

数回だけで効果が出ないと判断していないか。
十分に同じ音源を回せているか。
少しずつ音の聞こえ方が変わっていないか。

このあたりを確認します。

疑った方がいいのは、自分に才能があるかどうかではありません。

そのやり方が、今の自分にとってちゃんと効く形になっているかです。

まとめ|シャドーイングが意味ないと感じたら、才能より先に形を見直す

シャドーイングは、意味のない練習ではありません。

正しく使えば、特にリスニング力を伸ばすうえで意味のある練習です。

ただし、どんな人にも、どんなやり方でも、毎日やれば必ず効果が出る練習ではありません。

音読や暗唱になっている。
教材が難しすぎる。
意味を分からないまま音だけ追っている。
下準備を飛ばしている。
数回だけで効果がないと判断している。
録音せず、自己流のズレに気づいていない。
1倍速や完璧さにこだわりすぎている。

このような状態だと、シャドーイングそのものに意味がないというより、効きにくい形になっている可能性があります。

手応えが薄いときは、やめる前に一度、形の方を見直してみてください。

音源を本当に聞いているか。
少し遅れて追えているか。
意味を確認しているか。
教材は合っているか。
録音でズレを見ているか。
回数や期間が短すぎないか。

ここを確認するだけでも、練習の質はかなり変わります。

シャドーイングがうまくいかないときに、最初に疑うべきなのは、自分の才能ではありません。

今のシャドーイングが、自分にとって効く形になっているか。

まずはそこを見てみてください。

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