アジングのライン|エステル・PE・フロロ・ナイロンから何を選ぶか
釣具屋のライン売り場って、ちょっと異様やと思わへん?
細い箱がずらーっと並んでて、どれにも「アジング」て書いてある。エステル、PE、フロロ、ナイロン。値段もピンからキリまである。ウチも最初、あの棚の前でだいぶ固まってたわ。
先に結論だけ置いとくな。最初に巻くんはエステルの0.3号や。
ほんで大事なんはここからで、エステルを勧める理由は「いちばん強いから」とちゃう。むしろ4種類の中で、切れやすさでいうたら断トツで弱い。それでも最初の1本に勧めんのは、捨てるもんと引き換えに手に入るもんが、アジングと真正面から噛み合ってるからやねん。
糸は「どれが強いか」やなくて「何を捨てるか」

4種類を強さの順に並べても、最初の1本は決まらへん。理由は単純で、アジングでいちばん要る性能が「強さ」やないからや。
せやから、並べ替えるで。強さやなくて、こういう見方をする。
■ ナイロン → 感度を捨てて、扱いやすさと値段を買う
■ フロロ → 素直さを捨てて、沈むことと擦れの強さを買う
■ PE → 水なじみを捨てて、強度と飛距離を買う
■ エステル → 強さの余裕を捨てて、沈むことと情報量を買う
どれも一長一短やろ。一長一短やなかったら、4種類も売ってへんわけで。
問題は「どれが優秀か」やなくて、あんたがやろうとしてる釣りが、どれを捨てても平気で、どれは絶対に捨てたらアカンのかっちゅうことやねん。
ジグ単が絶対に捨てられへんのは、2つだけ
漁港で1g前後のジグヘッドを投げる釣り。あれが成立する条件は、たった2つに絞れる。
ひとつめ、その軽いもんを、狙った深さまでちゃんと沈められること。
ふたつめ、沈めた先で何が起きてるかが、手元に返ってくること。
沈まへんかったら、レンジもクソもない。刻んでるつもりで表層を素通りしてるだけや。ほんで手元に何も返ってこんかったら、アタリも底も潮の変化も全部素通りする。ジグヘッドの重さの話でも書いたけど、道具を替えて変わるんは、たいてい手元に返ってくる情報量のほうやねん。
この2つを両方買えるんが、エステルなんや。沈むことと、情報が返ってくること。エステルが捨ててんのは「強さの余裕」やけど、その余裕は後で別の方法で埋められる。埋め方はこの記事の後半でちゃんと書くわ。
逆に言うと、ほかの3つはどれかひとつを、アジングにとって痛いとこで捨ててる。ナイロンは情報を捨ててるし、PEは沈むことを捨ててる。フロロは惜しいとこまで来てるけど、細くすると別の問題が出る。順番に見ていくで。
ただし、糸でひっくり返せる範囲は決まってる
先に釘だけ刺しとくな。糸を替えて釣果が変わるんは、ほんまや。でもそれは「ほかが済んでから」の話やねん。
立ってる場所が明るすぎたら、どんな糸巻いても豆アジしか来えへん。レンジが合うてなかったら、感度が上がったところで感じ取るアタリがそもそも無い。疑う順番の話は、こっちの記事に全部まとめてある。
アジングの糸は、まず「沈むかどうか」で見る

道具屋の棚で最初に見てほしいんは、感度でも強度でもなくて比重や。要は水に沈むか浮くか。
エステルの比重はメーカーが公表してて、1.38。サンラインも34も同じ数字を出してる。海水より重いから、放っといても浮いてこおへん。
「いや、そこ大事なん?」て思うやろ。めちゃくちゃ大事やねん。
浮いた糸は、アジからの情報を食う
サンラインで鯵の糸シリーズを開発してはる田中和希さん(製品企画課主任)が、つり人社のインタビューでこう説明してはる。
潮流や風、ライン自体の浮力、水圧などによるイトフケが、手元に伝わる情報、アタリの感度を阻害
ほんで、せやからこそ「直線的なフォール性能(なじみよさ)がアジングに求められる」と続く。
ここ、ゆっくり読んでほしいねん。アタリを消してんのは魚の側やなくて、リグと手のあいだで暴れてる糸のほうやという話や。糸が浮いて、風にあおられて、弓なりになる。その膨らみが、アジが出した小さい情報を全部吸い取ってまう。
沈む糸を使うっちゅうのは、感度の話やなくて余計な糸フケを最初から作らせへんという話やねん。これが比重を最初に見る理由や。
PEは、感度が高いのにアタリが分からんようになる
いちばん分かりやすい逆転がPEや。
PEは伸びがほとんど無い。糸単体の感度でいうたら文句なしに最強や。それやのにアジングのジグ単では評判がようない。理由は浮くからやねん。
34の家邊克己さんは、PEは風の影響を非常に受けやすいうえに水に浮いてまうから、アジングで主流の1g以下のジグヘッドやとかなり釣りにくい、と書いてはる。TSURINEWSの井上海生さんも同じとこを指摘してて、ラインが水面に残って風と潮を拾うせいで、リグが沈まん・レンジが安定せん・操作感がぼやける、という三重苦になると。
感度が高い糸を使うてんのに、アタリが分かりにくくなる。道具の性能と、水の中で起きてることが噛み合うてへんとこうなる。
これ、前に書いた話と同じ現象やで
風でラインが膨らんだらリグが浮く、という話はレンジの記事でも書いた。カウントは同じ数を数えてんのに、実際は思ってるより浅いとこにおるやつな。
沈まへんのやなくて、沈めてへん。 あのときは糸の置き方の話やったけど、今日のは糸の素材の話や。入口が違うだけで、起きてることは同じやねん。
ナイロンでアジングは、正直しんどい

ここからは、選ばへん理由のほうを書いていくで。まずナイロンや。
先に言うとくけど、ナイロンは悪い糸やない。デュエルの解説ページでも、トラブルが少なくて初心者にも扱いやすい、価格も安くて手頃、とはっきり書かれてる。これはほんまにそのとおりで、巻きグセも出にくいし、キャストでいきなり切れるようなことも起きにくい。最初の1本に勧めたなる気持ちは、めちゃくちゃ分かる。
でも、同じページに答えも書いてある
ほんでな、その同じページにこうも書いてあるんや。よう伸びる分だけ、感度は低いと。
家邊さんも、ナイロンは伸びやすい素材やから選ばへん、とはっきり言うてはる。アジの繊細なアタリを掛けにいくのに、伸びる糸やとアワセが遅れてまうから、と。
伸びるっちゅうのは、アジが引っ張った力が、まず糸を伸ばすのに使われるということやねん。手元に届く頃には、もう残ってへん。アタリの記事で「ラインのたるみがアタリを食う」と書いたけど、素材そのものが伸びてる場合は、たるみを取っても消えへん。
ウチが勧めへんのは、価値の順番の問題や
はっきり言うで。ウチはアジングの1本目にナイロンは勧めへん。
理由は、このブログが扱いやすさより先に、情報量を取ると決めてるからや。
初心者が最初に潰さなアカンのは、バックラッシュでも高い買い物でもなくて、「今、何が起きてるか分からへん時間」やねん。あの時間がいちばん人を辞めさせる。何投げても無反応で、底に着いたんかどうかも分からんまま、ただ暗い海に向かって腕振ってるだけの夜。あれはしんどい。
伸びる糸は、その分からへん時間を長引かせる方向に働く。せやから最初から外す。扱いやすさは、後で書くドラグとリーダーの設定でなんぼでも補えるけど、伸びてもうた情報は二度と戻ってけえへんからや。
例外がないとは言わへん
ただし、これも正直に書いとくわ。
家族でサビキもやりながら、片手間でワームも投げてみたい。そういう日の1本ならナイロンでもええと思う。サビキはアミエビを撒く餌釣りやから、そもそも狙い方も仕掛けも別モンやけど、荷物をひとつにまとめたい日はあるやんか。
ただし条件がひとつある。捨ててるもんを、ちゃんと自覚して捨てること。ナイロンで釣れへんかった夜に「アジおらんかったな」で終わらせんといてな。それ、おったけど届いてへんかっただけかもしれんから。
PEとフロロは、2本目からでええ

残りの2つは、ナイロンとはちょっと事情が違う。悪い糸やなくて、順番が2本目やというだけの話や。
PEは「守備範囲」を買う糸
さっき書いたとおり、PEはジグ単やと浮くのが致命的や。でもPEが強いのは事実で、井上さんは効く場面をちゃんと挙げてはる。
■ 尺クラスがバクバク食うてくる状況 → 強度に余裕がある側が有利
■ シーバスやチヌみたいな外道が混じる場所 → 細いエステルやと一発で終わる
■ フロートやキャロで遠投する釣り → そもそも重いリグを飛ばす前提
竿の記事で「長い竿を選ぶんは、飛ぶからやなくて守備範囲を買うてる」と書いたけど、PEもまったく同じ構造やねん。ジグ単の精度を少し諦めて、そのぶん何が来ても獲れる幅を買う。2本目のリール、2本目のスプールに巻くもんとしては、めちゃくちゃ理に適ってる。
「結束が要るからPEはナシ」ではないねん
ここ、よう誤解されてるとこやから正確に書いとく。
リーダーが要るんはエステルも一緒や。 エステルこそ直結で使うたらアカン糸やから、そこはPEの弱点にはならへん。
違うんは結束の難しさのほうやねん。極細のPEは滑るから、しっかり組もうと思たら専用の道具を使うような結び方になりがちや。それに対してエステルとフロロの結束は、サージャンノット系のやつが現場でそのまま通用する。サンラインのコラムでも、テスターの礒野寛之さんが極細エステル対応としてトリプルサージェンスノットを挙げてて、「簡単で強い」「現場で信頼できるノット」と書いてはる。
夜の漁港で、ヘッドライトの明かりだけで、指がかじかんだ状態で結び直すことを想像してみてほしい。そこで組めるかどうかが、糸選びの現実的な分かれ目やねん。
フロロは惜しい。惜しいけど、細くすると化けの皮が剥がれる
フロロはな、条件だけ見たら悪ないねん。デュエルの解説でも、伸びが低くて感度は高いほう、擦れに強くて、比重が重いのでよく沈む、と書かれてる。沈む・感度・根ズレに強い。アジングに欲しいもんが3つ揃うてるように見える。
ほんでも同じページに、ラインが硬いから巻きグセが付きやすくてトラブルはナイロンより多い、とも書いてある。糸ヨレがスプールから輪っかで飛び出してくるやつな。あれを暗がりでほどく時間、ほんまにもったいない。
決定打は家邊さんの指摘や。フロロは一般には伸びにくい素材やけど、アジング用の細い号数まで落とすと、結局は伸びてまう。つまり細くした瞬間に、いちばん欲しかった「伸びへん」が薄まる。
せやからフロロは、メインラインとしてやなくてリーダーとして最強という位置に落ち着く。擦れに強くて沈むという長所は、40cmだけ使う分にはそのまま効くからな。この使い方は後半でちゃんと書くで。
「エステルは上級者向け」は、糸やなくて設定の話やった

さて、ここが今日いちばん書きたかったとこや。
エステルを調べると、必ずこの壁にぶつかる。デュエルの解説ページには、エステルは急に引っ張るとすぐ切れてまうから上級者向けの糸や、とはっきり書いてある。
ほんで一方で、34の家邊さんはこう言うてはるわけや。
太い糸で魚を釣るよりも、細い糸で切れないように釣りをする方が簡単です。ですので、初心者の方こそ細いラインを使用されることをオススメします。
真逆やんか。片方は上級者向けや言うて、片方は初心者こそ細い糸や言う。どっちを信じたらええねん、てなるやろ。
ふたりが見てるもんが、そもそも違う
これ、片方が間違うてるんやない。評価してる対象が違うだけやねん。
■ デュエルが「上級者向け」と言うてんのは、糸の管理の話 → 巻きグセ、糸ヨレ、結束、急な力で切れること
■ 家邊さんが「初心者こそ」と言うてんのは、釣りの成立の話 → 1g以下を投げられて、沈められて、アタリが分かること
同じ天秤に載せるから食い違って見える。分けて置いたら、両方とも正しい。
ほんで、ここから答えが出る。エステルが難しいんは「釣ること」やなくて「切らんこと」やねん。
釣ること自体は、むしろエステルのほうが簡単になる。軽いジグヘッドが沈んでくれて、手元に情報が返ってくるんやから当たり前や。難しいんは、切らずに一晩持たせるほうやねん。
ほんで、切らんための手当ては3つとも用意されてる
順番に潰していこか。ここさえ押さえたら初日から使えるで。
ひとつめ、ドラグを緩める。
34は自社のエステルラインについて、ドラグは滑るくらいに設定してほしい、とわざわざ書いてる。理由も明快で、エステルは限界の張力まで伸びずに来て、その張力に達した瞬間にプツンといく糸やから。ナイロンみたいに「伸びて粘って、そのあいだに気づく」がない。先に糸が悲鳴を上げてくれへんのやから、リールのほうを先に滑らせとく。これが正解や。
ふたつめ、リーダーを組む。
これは省略したらアカン。井上さんは直結の可能性についても書いてはるけど、結論はきっぱりしてる。障害物が何もなくて、根に潜られる条件もなくて、アジ以外が食うてこん場所やったら直結でもええ。ただし自分の経験上、そんな理想的な場所でアジしか釣れんということはない、と。
ウチも同意見や。夜の漁港でカサゴが1匹も食うてこん日のほうが珍しいわ。カサゴしか釣れへん夜は、それだけで一本あるで。
みっつめ、アワセを大きくせえへん。
エステルを切る原因のいちばんは、たぶん根でも大物でもなくて、自分のアワセや。アタリに驚いて腕ごと引く。あれで一発でいく。
このブログの答えは前に書いたとおりで、速さは即、大きさは小さく。 反応は早いほうがええけど、振り幅は手首だけでええ。この形が身についてる人は、もうエステルを扱う条件を満たしてるということやねん。
アタリの取り方とアワセの話は、こっちで全部書いてあるから読んできてな。
なお、リーダーの太さと長さをどう決めるか、どのノットで組むかは、それだけで一本になるからまた別で書くわ。今日は「必須やで」というとこと、目安の数字だけ置いとく。
号数は太さの目安であって、強さの単位やない

もうひとつ、買う前に知っといてほしいことがある。号数の数字は、強さを表してへん。
同じ「0.3号」で見比べてみるで。
■ 34 ピンキー 0.3号 → 1.4lb
■ サンライン 鯵の糸エステル 0.3号 → 1.5lb
■ PEの0.3号 → 6lb前後
エステル同士でも微妙に違うし、素材をまたいだ瞬間に4倍くらい変わってまう。井上さんも、エステルの0.3号が耐えるんは600gほどやのに、同じ0.3号でもPEなら2.5kg前後を背負える、と書いてはる。
つまり「0.3号は細いから切れる」も「1号あるから安心」も、素材を言わんかったら意味を持たへん。見るべきはパッケージの隅に小さく書いてあるlbのほうやねん。
ジグヘッドの重さのときと、まったく同じ話や
これ、ジグヘッドの重さの話でも同じ構造のことを書いてる。0.6gという番手はどのメーカーにもある共通規格やなくて、あるメーカーの刻み方にすぎん、という話や。竿のときも、スペック表の書き方の流儀そのものがメーカーごとに違うと書いた。
釣具の数字は、業界共通の物差しやなくて、各社の方言や。 比べるときは同じメーカー・同じシリーズの中で比べる。この癖をつけとくと、この先ずっと騙されへんで。
覚えるんは数字やなくて「帯」
せやから、こう覚えといてほしい。
0.3号を真ん中に置く。一段下が0.25号、一段上が0.35号。
最初に買うんは0.3号。もっと軽いジグヘッドを沈めたい、もうちょい飛ばしたいとなったときに、一段だけ下げる。いっぺんに0.2号まで落とさへん。変える条件はいっぺんにひとつだけやからな。
ほな、最初の1本はこれ買うといて

ここまでの判断をそのまま形にすると、こうなる。
メインライン:エステルの0.3号。ウチが勧めんのは、サンラインの鯵の糸エステル ワンモアや。
比重1.38で潮になじんで、伸びが少ないから情報が返ってくる。ほんで0.3号は1.5lbで、このシリーズの中では太い側の帯に入る。エステルの弱点である切れやすさを、号数のほうで相殺できるわけや。200m巻やから、リールに巻いて余ったぶんは次の巻き替えに回せる。
正直に書いとくけど、メーカーの人はこう言うてはる
ここ、隠さんと書いとくわ。
さっきの田中さんは、同じインタビューでワンモアのことを若干硬めの糸質やからエステルに慣れることは必要やと位置づけてはる。ほんで最初はラッシュアワー、慣れたらワンモアという順番を勧めてはるんや。ラッシュアワーのほうは、エステルの中では格別に扱いやすいしなやかさで、トラブルが起きにくい設計やと。
作ってる本人がそう言うてんのやから、これはこれで正しい。
そのうえで、ウチはそこはちょっと違う意見や。 理由は3つある。
■ 200m巻は、慣れる前になくならへん。 「慣れたら替える」やと、結局2回買うことになる
■ 最初に感度の基準を作らんかったら、比べようがない。 柔らかい糸から入った人は「これが普通」やと思ってまう。硬いほうを先に知っとくと、あとで戻ることもできる
■ 硬い糸のしんどさ=アワセ切れは、さっき書いたドラグとアワセの設定でほぼ消える。 設定を先に渡してから糸を渡すんやったら、順番として逆やない
要は、「慣れてから」の中身が、ドラグを緩めるのとアワセを小さくするだけやと思てるからやねん。それやったら初日にやればええ。
とはいえ、エステルが完全に初めてで不安やという人は、素直にラッシュアワーから入ってもええと思う。そこは自分で決めてな。決めた理由さえ持っとったら、どっちでも間違いやない。
リーダーはフロロの0.8号を、40〜60cm
リーダーはケチったらアカン。ウチが使うてんのはバリバスのアジングマスター ショックリーダーのフロロカーボンで、0.8号や。0.8号で3lb。メインの0.3号が1.5lbやから、ちょうど倍の強さを先端に足すことになる。
この数字は勘で言うてるんやない。田中さんはメインラインより1〜2ランク太いフロロを矢引き程度、60cmくらいを目安に、と言うてはる。家邊さんも別の記事でエステル0.25号にフロロ0.8号という組み合わせを挙げてはる。井上さんは40cmほど。3人とも別々に言うてて、0.8号を40〜60cmという幅にちゃんと収まってる。
ちなみにバリバスの製品ページには、エステルとジグヘッドを直結してまうと、その感度=伸びのなさゆえに急なアワセに耐えられずラインブレイクや口切れを起こすことがある、と書いてある。リーダーを作ってるメーカー自身が、さっきウチが書いた結論と同じことを書いてるわけや。心強いやろ。
まとめ|どれが強いか、やなくて、何を捨てるか

長なったから、持って帰るぶんだけまとめとくで。
■ 糸は強さで選ばへん。捨てるもんと買うもんのセットで選ぶ
■ ジグ単が捨てられへんのは2つだけ。軽いリグが沈むことと、手元に情報が返ってくること
■ その2つを両方買えるんがエステル。最初の1本は0.3号でええ
■ ナイロンは伸びが情報を食う。PEは浮く。フロロは細くすると伸びる
■ エステルが切れるんは糸のせいやない。ドラグを滑るくらいに緩めて、リーダーを組んで、アワセを大きくせえへん。この3つで消える
■ 号数は太さの目安であって、強さの単位やない。見るんはlbのほう
エステルは確かに気を遣う糸や。でも気を遣うポイントが3つに絞れてて、その3つとも初日に設定できることなんやったら、それはもう「上級者向け」やなくて手順の話やと思わへん?
よくある質問
Q1. アジング初心者がいきなりエステルラインを使っても大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。ただしドラグを緩めることと、ショックリーダーを組むことがセットになります。34の家邊克己さんは「初心者の方こそ細いラインを」と勧めており、その理由として、太い糸で釣るより細い糸で切れないように釣るほうが簡単だと説明しています。逆に言うたら、切らへん工夫を先に覚えるのが条件やということやな。ドラグをジーッと滑るくらいまで緩めて、リーダーを40cm組む。これだけ先にやっといたら、初日から普通に使えるで。
Q2. アジングラインはどれが見やすいですか?
A. PEがいちばん見やすく、エステルとフロロはほとんど見えません。PEは白やピンクなど色を付けた製品が多いので、常夜灯の下やと糸の動きを目で追えます。エステルは細いうえに色も薄いから、夜に目で追うんはほぼ無理や。ただ、岸からのジグ単は糸を見る釣りではなく、手元でアタリを取る釣りです。見やすさを理由にPEを選ぶと、比重が軽いぶんリグが沈まへんという代償のほうが大きくなります。それと、糸を確認したいときでも、ヘッドライトで海面を照らすんは避けてください。明暗が一回リセットされます。
Q3. アジングでPEはダメな理由は何ですか?
A. PEは水に浮くため、1g前後のジグヘッド単体では沈まへんからです。ラインが水面に残ると、風と潮に押されて糸フケができ、リグが狙った深さまで入らず、操作感もぼやけます。伸びが少ないので感度そのものは高いのに、そこへ届く前の段階で情報が濁ってまうわけです。せやから、PEが向いてへんのはジグ単に限った話です。フロートやキャロで遠投する釣り、良型が続けて食うてくる状況、シーバスやチヌが混じる場所では、PEが最適解になります。
Q4. アジングはナイロンラインと直結した方がいいですか?
A. ナイロンを道糸にするなら、直結で成立します。ナイロン自体がよく伸びるので、ショックリーダーの役目を糸全体が兼ねているからです。ただしエステルの直結は勧めません。エステルは瞬間的な負荷に弱く、根ズレや外道のヒットで簡単に破断します。TSURINEWSの井上海生さんは、障害物も根魚もいない理想的な場所なら直結でも成立するとしたうえで、経験上そんな場所でアジだけが釣れることはないと書いています。エステルを使うんやったら、リーダーを40〜60cm組んどくだけで、根ズレでも外道でも一発では終わらんようになるで。
Q5. 鯵の糸の「ワンモア」と「ラッシュアワー」はどちらを選べばいいですか?
A. 感度を優先するならワンモア、扱いやすさを優先するならラッシュアワーです。開発担当のサンライン・田中和希さんは、ワンモアは若干硬めの糸質のためエステルに慣れることが必要だとして、「最初はラッシュアワー、慣れたらワンモア」という順番を勧めています。ウチはドラグとアワセの設定さえ先に決めとけば最初からワンモアでええと思てるけど、そこは意見が分かれるとこや。エステル自体が初めてで不安なら、ラッシュアワーから入るのは何も間違うてへんで。
糸は、道具の中でいちばん安い部類やのに、いちばん結果が変わるとこや。竿は1万円ケチったら性能が落ちるけど、糸は千円ちょっとで「見えへんかったもんが見える」に変わることがある。
ほんで、エステルの0.3号を巻いた最初の夜に、たぶんちょっとびっくりすると思う。今まで無かったはずのコツンが、急に増えるから。あれ、増えたんやなくて今まで届いてへんかっただけやねん。
このブログでは、夜の漁港でアジが釣れへん理由をひとつずつ潰していく話を書いてます。フォローしといてくれたら、次の記事が届くで。
夜の漁港で、これ1本開けば順番に潰せる。この手帖の順番を、まとめて1冊にしてあるわ。
ウチが何者で、なんでこんなことばっかり書いてるかは、こっちに置いてある。
ほな、また。
