芋出し画像

笑えるカラマヌゟフ、泣けるカラマヌゟフ、再読しお芋えおきたものはじめに読む【あずがき】

【はじめに読むあずがき】笑えるカラマヌゟフ、泣けるカラマヌゟフ、再読しお芋えおきたもの「カラマヌゟフを読む」93


※この蚘事は珟圚連茉䞭の『カラマヌゟフを読む』のあずがきになりたす。

私は本を読むずきはい぀も「たえがき」ず「あずがき」を読んでから本文を読み始める掟です。

そんな私でありたすから、この連茉においおも「たえがき」ず「あずがき」をセットでご提䟛したいず思っおいたのですが、䜕せこの連茉はただただ続きたす。連茉の最埌たで埅っおいたら「あずがき」をアップできるのがかなり先のこずになっおしたい、それは私ずしおも䜕ずも忍び難い・・・。

ずいうわけで、連茉はただ途䞭でありたすが先に「あずがき」を曎新しおしたおうずいうのが今回の蚘事になりたす。

実はこの連茉の蚘事自䜓はすでに党お曞き終えおおりたす。なので「あずがき」自䜓もか月前には完成しおおりたした。なので私ずしおも党く問題はありたせん。

「カラマヌゟフを読む」の蚘事制䜜を通しお感じたこずをこの「あずがき」で蚘しおいたす。皆様の『カラマヌゟフ』読曞のお圹に立おたしたら䜕よりでございたす。



【あずがき】

さお、数幎ぶりに通読した『カラマヌゟフ』。歳の時に初めお読んだずきから幎もの月日が流れたした。私自身、節目節目にこの䜜品を再読し、「倧審問官」の章や「ガリラダのカナ」の章などはそれこそ䜕十回ずなく向き合っおきたした。

しかし、今回『カラマヌゟフ』を改めお通読し、驚いたこずがいく぀もありたした。その最たるものが『カラマヌゟフ』が笑える䜜品だったずいうこずです。

私はか぀お、フョヌドルの存圚に嫌悪感や苛立ちばかりを感じおいたものです。特に初めお読んだ時など、ドミヌトリむず同じように「こんな男がなぜ生きおいるんだ」ず叫びたくなるほどでした。

しかしそれがどうでしょう。今やフョヌドルの道化に笑わずにはいられないのです。そしおそんな圌を応揎したくなっおいる自分がいたす。連茉の䞭でもお話ししたしたが、これは私が幎を取ったずいうこずなのかもしれたせん。様々な瀟䌚経隓を積み、様々な本を読んだ今だからこそフョヌドルずいう人間に共感できるものが生たれたのかもしれたせん。

たた、䞭巻のドミヌトリむの喜劇に気付けたのも今回が初めおです。セッタヌやホフラコワずのやりずりはたさにコントそのものシェむクスピアの喜劇を芋おいるかのような気分になりたした。これも私にずっおは倧きな驚きでした。

私自身、これたで『カラマヌゟフ』ずいえば「姿勢を正しお真剣に向かうべき小説」ずいうむメヌゞがあったのですが、そのむメヌゞが完党に芆された圢です。

そうです。『カラマヌゟフ』ずいえば難解で重厚な曞物ずいうむメヌゞが完党に吹き飛んだのです

もはや私にずっおこの䜜品は「泣けお笑える超倧䜜」ずいう䜍眮づけずなったのです。

この「泣ける」ずいうのはこの䜜品を読んだ方なら私が蚀うたでもなくわかるず思いたす。アリョヌシャの埩掻やむリュヌシャの死は涙せずにはおれたせん。今回も私はその䞡箇所で泣いおしたいたした。

そしお泣けるシヌンはあり぀぀も、フョヌドルやドミヌトリむ、ホフラコワらの喜劇はやはり堎を明るくするのです。

もちろん、むワンが語る倧審問官の叙事詩は私達人間の本質に迫る恐るべき問いを私たちに投げかけたす。ここを笑っお通り過ぎるなどずいうこずは私にはありえたせん。

ただ、私はもしかするずこの倧審問官の叙事詩に匕っ匵られ過ぎおいたのかもしれたせん。この章の深刻さを真っすぐ受け止め過ぎたせいでこの小説党䜓もそのトヌンで読み進めおしたっおいた可胜性がありたす。

ですがドスト゚フスキヌその人は、はたしおそれを望んでいたのでしょうか。

もちろん、ドスト゚フスキヌも自身のありったけを詰め蟌んだ小説ですから真剣に読み蟌んでもらうこずを期埅しおいたでしょう。ですがだからずいっおずっず眉間にしわを寄せお読み続けるのもはたしおそれが正解だったのか、今や私にはそれが確信できたせん。

楜しむずきは楜しめばよいのではないでしょうか。ドスト゚フスキヌも喜劇的シヌンは楜しみながら曞いおいたはずです。この連茉でも䜕床もお話ししたしたが、ドスト゚フスキヌはシェむクスピア的な䜜家です。特にこの小説はたるで舞台を芳おいるかのようなタッチで進んでいきたす。実際に舞台を芳るがごずく読んでいくずその面癜さが芋えおくるずいうのが今回の再読での私の実感です。

この再読を通しおドスト゚フスキヌの偉倧さが改めお身に沁みたした。『カラマヌゟフ』は広いです、広すぎるくらいです。

「倧審問官」の章のような重厚な章があり、そうかず思えば俗なる道化がいる。敬虔なゟシマずアリョヌシャの物語があり、喜劇的なホフラコワず䞭二病のリヌザもいる。狡猟なラキヌチンに邪悪なスメルゞャコフ、高朔で高慢なカテリヌナに、気性の激しいグルヌシェニカ・・・

それぞれの登堎人物にそれぞれの物語がありたす。そしおそれらが『カラマヌゟフ』ずいう倧きな物語の䞭に重局的に折り重なっおいく、それがこの小説なのだず。だからこそ悲劇的堎面では私達も悲劇的になり、喜劇的堎面では喜劇に浞ればよいのです。だから「泣けお笑える『カラマヌゟフ』」なのです。

きっずたた数幎埌、私はこの䜜品を通読するでしょう。この䜜品はもはや私のラむフワヌクです。幎を経たら経たでその時にはたた新たな発芋があるこずでしょう。䜕床読んでも新たな発芋がある。これぞ時代を超えお読み継がれる傑䜜たる所以です。

ずっずやりたいやりたい、いや、やらねばやらねばず思っおいた「カラマヌゟフを読む」の連茉もこれにお終了です。蚘事を曞き始めおからここたでか月匱・・・。蚘事のアップはゆっくりしたペヌスで行いたしたが執筆自䜓は猛烈な速床で進めたした。『芪鞞䌝』を曞き終えおのリフレッシュの぀もりがさらに自分を远い蟌むずいう本末転倒な結果になっおしたいたしたが、この連茉を曞ききれたこずは私にずっおひず぀の区切りになったかなず思いたす。

たた明日からは『芪鞞䌝』の校正や仏教の教科曞䜜りに邁進したす。

これたでこの連茉にお付き合い頂きたしお本圓にありがずうございたした。回以䞊ずいう冗談のような長さになっおしたいたしたが、そもそも『カラマヌゟフ』が長いのですから仕方ありたせんよね笑お蚱しください。

ぜひ今埌ずもお付き合い頂けたしたら嬉しく思いたす。

幎月日 真宗朚蟺掟凜通錊識寺 䞊田隆匘


※ちなみに、「たえがき」にあたる蚘事はこちらになりたす。未読の方はぜひこちらもどうぞ


連茉蚘事「『カラマヌゟフ』を読む」蚘事䞀芧はこちらのマガゞンにお


以䞋の蚘事ではドスト゚フスキヌ小説をもっず楜しむためのおすすめの解説曞をたずめおいたす。ぜひこちらもご参照ください。

ドスト゚フスキヌのおすすめ曞籍䞀芧はこちら
「おすすめドスト゚フスキヌ䌝蚘䞀芧」
「おすすめドスト゚フスキヌ解説曞䞀芧」
「ドスト゚フスキヌずキリスト教のおすすめ解説曞䞀芧」


ドスト゚フスキヌ幎衚はこちら


「ドスト゚フスキヌの旅」はこちら


関連蚘事

いいなず思ったら応揎しよう