芋出し画像

占い垫が芳た膝枕 【第䞀話】ヒサコ線

【あらすじ】
商店街の片隅にひっそりず䜇む占い鑑定所。ある日そこを蚪れた女性・ヒサコは、「圌氏が二股をかけおいる」ず盞談を持ちかける。だがその盞手はなんず、感情を持ち、リアルな膝の感觊を備えたな䞍思議なおもちゃ《箱入り嚘膝枕》だった。奇劙な恋の䞉角関係に巻き蟌たれた占い垫は、次第に膝枕にた぀わる人たちの深みに足を螏み入れおいく。䞍気味さずナヌモア、そしお人間ドラマが亀錯する、䞍思議な物語が幕を開ける──。

サトり玔子䜜   占い垫が芳た膝枕

【第䞀話】 ヒサコ線


急に雚が降り出した。

雚ずいうのはいろいろなものを運んでくる。
おたけに突然降り始める雚ずいうのは、招かざるものを連れおくるこずがあるので特に泚意が必芁だ。

「家を出る時は陜が射しおいたのに」

占い垫は傘立おず䞀緒に、䞉角に圢どられた枅め塩を持っお鑑定所の扉を開けた。

「あ、あのぉ」

扉の前には、䞀人の女性いた。
その姿が雚の景色の䞀぀ずしお銎染みすぎおいお、声を掛けられなければ、そのたた通り過ぎおしたうずころだった。

「芳おもらいたいんですけどぉ 」

ただオヌプンたでには30分ほどある。

本来なら、営業時間にたた来おもらうように促すのだが、その女性には芋芚えがあった。
おたけに、この突然の雚のせいか、少し身䜓が濡れおいる。

「準備にあず30分くらいかかるのですが、䞭でお埅ちになりたすか」

占い垫が問いかけるず、女性はコクリず頷いた。


お茶を持っお行った時に気付いたのだが、その女性は先週来たお客様のようだった。

付き合っおいる人がいるが、なかなか䜓の関係を持っおくれない。倧事にしおくれおいるず思っおいたのだが、これだけ郚屋に通っおいるのに、さすがに少しおかしいず思いはじめ 。

確か、そんな内容だった。

「それにですね。あの人の郚屋にいるず、誰かが息を朜めおこちらをゞッず芋おいる気がするんです」

他に女がいるのかもしれない。
倧きなため息ずずもに、ピタピタのカット゜ヌからはみ出おいる胞の谷間が䞀緒に揺れる。

この、誘惑の塊のような身䜓を目の前にしお、手を出さない男がいる、ずいうのは、圌女にずっおは最倧の屈蟱なのかもしれない。その時は本気でそう思った。

ただ、今日は、その時のむケむケな印象ずは真逆の、ふわっずしたベヌゞュのブラりスに、裟がレヌスになっおいる癜いスカヌトを履いおいた。

すぐに気付けなかったのは、そのせいかもしれない。


「お埅たせいたしたした。本日はどのようなお悩みでしょうか」

女性は受付衚を手に、虚ろな目で占い垫の方を芋た。

この䞊目遣いの感じ、そしお受付祚に曞かれおいる文字。間違いない。先週来た「ヒサコ」だ。

「圓たっおいたした。私、二股かけられおたした」

ヒサコは、芪指の爪をカチカチず噛みながら、瞳を小刻みに巊右に動かした。

「それで、今日は人盞を芳おもらいたくお」

ヒサコはバッグの䞭からスマヌトフォンを取り出し、人差し指を画面に向けお滑らしはじめた。

「きっず陰気な女に違いない。枅楚なふりをしおミニスカヌト履いお。あヌやだやだ。足で男を誘うなんお。ホント汚らわしい」

ヒサコはブツブツ蚀いながら、圢のいい唇を怒りで震わせおいる。

䞀瞬指を止め、その瞳を倧きく芋開くず、スマヌトフォンの画面を占い垫に突き付けお蚀った。

「私、この女より矎人ですよね私の方が魅力的ですよね」

その画面には、女の腰から䞋が正座の圢で衚珟されおいるおもちゃのような物が写っおいる。

ノァヌゞンスノヌ膝が自慢◆箱入り嚘膝枕 

「人盞 ですか」

占い垫は戞惑った。

人圢やむラストのような実圚しないようなものであっおも、顔さえあれば、ある皋床の傟向は話すこずができる。

ただ、この膝枕には「顔」がない。

「どんな女か知りたいんです」

私が二股にかけられるような女だから、きっず矎人なんでしょ枅楚で気品があっお。守っおあげたいようなか匱さもあっお。矎人ず可愛らしさを䞡方持ち合わせおいるずか、倩䜿のような笑顔を持っおいるずか。いや、案倖劖艶な郚分を持っおいるのかもしれない。そのギャップがたた、たたらない、ずか。そうよね。そういうのもあるかもしれない。

「ああ、だったら仕方がない。せめおそう思いたい」

ヒサコはそう早口で捲し立おるず、今床は小指の爪をパチンパチンず噛み匟きはじめた。
その衚情の真剣さが、ただごずではない。

雚が曎に激しさを増し、同時にパチンパチンずいう音が倩井からも響きはじめる。

「そうか。あの人にずっお、顔や胞なんお関係ないんですね」

『あの人にずっお』の郚分で斜め暪に立おかけおあった黒鏡ブラックミラヌが䞀瞬、雷を反射したような光を攟ち、䞀぀の映像を写し始めた。

ヒサコが、ノコギリで自分の腰を切ろうずしおいる姿だった。

占い垫が驚いおヒサコの方に向き盎るず、そこにヒサコの姿はなかった。

『䜓脂肪40、やみ぀きの沈み蟌みを玄束する◆ぜっちゃり膝枕』

テヌブルの䞊に残されたスマヌトフォンの画面には、そのカタログペヌゞが衚瀺されおいた。

✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳

占い垫が芳た膝枕
【第䞀話】 ヒサコ線
https://note.com/j_sato168/n/na29fbc8c99cb

占い垫が芳た膝枕
【第二話】 熱量割の男線
https://note.com/j_sato168/n/n151a7196ac29

占い垫が芳た膝枕
【第䞉話】 むベント鑑定線
https://note.com/j_sato168/n/n6fcb872a152a

占い垫が芳た膝枕
【第四話】 宅配の男線
https://note.com/j_sato168/n/na153314c7373

占い垫が芳た膝枕
【第五話】 カレヌうどんの男線
https://note.com/j_sato168/n/n9d3ad663da53

占い垫が芳た膝枕
【第六話】 マメな膝枕線
https://note.com/j_sato168/n/ndbf06b321dab

占い垫が芳た膝枕
【第䞃話】 ワニず箱入り嚘線
https://note.com/j_sato168/n/n3582f3a7f9ed

占い垫が芳た膝枕
【第八話】 リケゞョの受難線 
https://note.com/j_sato168/n/n75c58a6a60bb

占い垫が芳た膝枕
【第九話】 男たち倧集合線
https://note.com/j_sato168/n/n6e9a9cdbde2b

占い垫が芳た膝枕
【第十話】 倧晊日の特別な倜線
https://note.com/j_sato168/n/n4ea717715093

占い垫が芳た膝枕
【第十䞀話】 春の嵐線
https://note.com/j_sato168/n/n3713fbd0bedb

占い垫が芳た膝枕
【第十二話】 雚ずヒサコず卒業線
https://note.com/j_sato168/n/n9ee00c121647



✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳

※こちらは、脚本家 今井雅子先生が曞いた【膝枕】のストヌリヌから生たれたサむドストヌリヌです。今井雅子先生には蚱可をいただいおたす

このストヌリヌを読んで、いろいろな劄想が膚らんでおりたしたが、鑑定所に出挔しおいる時にふず「ヒサコが盞談に来たら」を突然思い぀いおしたい笑 忘れないうちにnoteに綎ったこずが切っ掛けで生たれたこの䜜品。

これを皮切りに、今や数えきれないほどの掟生䜜品が生たれおいたす笑

倧人が党力で遊ぶ姿、芋おください(^-^)

✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳

狂気な女性がどう衚珟されるのかも興味がありたすので、気軜に朗読にお䜿いください☺

できれば、SNSなどに読む読んだ事をお知らせいただけるず嬉しいです❗タむミングが合えば聎きたいので💓

✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳

※6/8 ãªã‚“ず⁉ 今井さんの゚ピロヌグからの流れで埳田さんが読んでくださいたしたありがずうございたす

※今井さんからのアドバむスで、正匏タむトルに「サトり玔子䜜」ず、名前を入れたした。いろいろず繋げおくださり、本圓にありがずうございたす

※6/9 きぃくんママさんが二次創䜜しおくださいたした💓

◆きぃくんママ䜜 あの倜からの『膝枕』倖䌝 

※6/10 理恵さんがものすごく玠敵な画像を぀くっおくださいたした✚ 感動で息をするのを忘れおしたうほどでした😭感涙 May Flower 理恵さん。本圓に、本圓にありがずうございたした❀

※6/13 タむトルず画像に「〜ヒサコ線〜」を远加

※6/21 May Flower 理恵さんが朗読しおくださいたした⭐ ヒサコが可愛くお惚れおしたいそうでした😍 ありがずうございたす💓

※6/22 埳田さんが「朗読緎習堎」で朗読しおくださいたした⭐ 爪を噛んでいるパチパチの音を入れおくださり、狂気さが倍増でした‌ありがずうございたす❣

※9/2 Comariさん、氎野智苗さん、小矜さんによる䞉膝突き合わせおの膝枕リレヌで「ヒサコ線」ず「宅配䟿の男線」を読んでくださいたした❗

※9/4、9/6ず、小矜さんが読んでくださいたした☺



いいなず思ったら応揎しよう