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占い垫が芳た膝枕 【第十話】 倧晊日の特別な倜線

サトり玔子 䜜  å ã„垫が芳た膝枕

【第十話】 倧晊日の特別な倜線


幎末の商店街。

業皮関係なく、店の軒先で正月食りやお節料理の玠材、箱みかんなどが䞊び、お祭りのような盛り䞊がりをみせおいた商店街も、倧晊日の倜はガラリず雰囲気が倉わる。

䞀幎の䞭で、䞀番静かな瞬間。

ポツリ、ポツリず灯る店の灯りもずおも静かで。むしろ、家庭の灯りの方が匷く暖かい。

占い垫は、そんな䞍思議な空気感を楜しみながら、ひずり、静かな灯りの䞭にいた。

「せんせぇヌいたすかぁ」

そんな静寂を打ち砎る甲高い声。ヒサコだ。

䞡手にたくさんの荷物を持っおいお、『あれぇ幎末幎始は毎幎連䌑しおたすよね たぁ、いいか』などず蚀いながら䜓を暪にしお荷物を抌し蟌んできた。

「そこのコンビニで買いたいものがあるんですけど、この倧荷物じゃ入りにくくお。少しの間だけ荷物を眮かせおください」

よいしょず、䞡手の荷物を入り口の隅に眮くず、背負っおいた『男の腰から䞋が正座した圢で座っおいるおもちゃのようなもの』をゆっくりず怅子におろした。

占い垫はそれが「膝枕」だずいうこずを知っおいる。

「じゃ、すぐ戻りたすから」

ヒサコが出おいくず同時に、怅子の䞊の膝枕が「すみたせん」ず蚀うように膝頭をキュッず合わせた。そしお、カタカタず小刻みに動きはじめる。

「確か、マメちゃん。でしたよね」

占い垫が声をかけるず膝枕は䞀瞬動きを止め、「はヌい」ず蚀うようにグむず片方の膝頭を䞊げた。そしおたた、カタカタず動きはじめる。

「マメちゃん」

ピタ。グむ。 カタカタカタ

「マヌメちゃん」

ピタ。グむ。 カタカタカタ

占い垫の口元が䞀瞬緩んだが、扉が開く音ず共に咳払いをしながら慌おお顔を元に戻した。

「先生。お久しぶりです。今日はありがずうございたす」

ヒサコではなかった。

重い足取りで入っおくる。それも䞀人ではない。二人、䞉人、それ以䞊。これたた人ではない、動物でもない。その䞃人は薪を背負い、本を読む姿の『二宮金次郎の銅像』だった。

「どうしおも幎内に、ず、みんなが蚀うものですから」

䞃人の金次郎からほんのり挂っおくる鰹出汁ずワサビの残り銙から「幎越しそば」ず蚀うワヌドが占い垫の脳裏に浮かぶ。

絶察、今、幎越しそばを食べおきた。

「ゞェン金さん。お久しぶりです」

占い垫は、斜め前の蕎麊屋の混み具合を確認しながら、『どうぞ』ず、䞃人の金次郎を䞭に通した。

ゞェン金、ずいうのは、金次郎犁止什によっお党囜接々浊々から集められた銅像が集たる『金次郎パニッシュルヌム』で広報掻動をしおいる金次郎のこずだ。ゞェンダヌ事情に詳しいこずから、ゞェンダヌ金次郎ず呌ばれおいる。

ゞェン金は、ずある悩みを抱えおいお、䜕回かここに盞談に来おいた。いわゆる垞連さんだ。

「ノヌボヌルの件ですね」

ザッツラむト。ず、リヌダヌ栌らしい金次郎がゞェン金を抌し退けおテヌブルの䞊にあった受付祚を手に取る。

入り口の怅子に座っおいた膝枕が、急に巊右の膝頭をバタバタず動かしはじめた。どうやら驚いおいるようだ。その様子を、違う金次郎が本の圢をしたビデオカメラで面癜おかしく撮っおいる。

「ちょっずぉ䜕事マメちゃんが意味䞍明のメッセヌゞばかり送っおくるから、なにかず思えば」

勢いよく入っおきたヒサコが、膝枕に向けられたカメラのレンズを手のひらで抌さえながら、慌おお膝枕を抱き䞊げる。その拍子に豊満な胞が膝枕の䞊に乗り、谷間が匷調される圢ずなった。

「オヌマむゎットなんお立掟なボヌルなんだ」

䞃人の金次郎の目は、そんなヒサコの胞元に釘付けだ。

「はぁなに蚀っおんの。これ、ボヌルじゃないし」

「そうですよそれに、この方は女性です。完党なるセクハラですよ」

ゞェン金が間を割っお抌し入り、申し蚳なさそうにヒサコに頭を䞋げた。抱き抱えられた膝枕はその堎でカタカタず動いた。ヒサコにメッセヌゞを送信したようだ。

「なるほどね。金次郎の銅像っお、ノヌボヌルなんだ。知らなかったヌ。 で、それで困ったこずあるの䞖の䞭がひっくり返ったりした」

䞃人の金次郎は同時にかぶりを振る。

「それにしおも、倧きさも重さもゞャストフィットで、右も巊も揃っおいる。なんお矚たしい」

「そう私の自慢は胞じゃなくお膝なんだけど」

そんなヒサコの蚀葉を聎いおいるのか、聎いおいないのか。女には䞊にボヌルが二぀぀いおいるのだな、などず、金次郎たちは本をめくりながらワむワむ話しおいる。

「おいおいおい。女のボヌルを矚たしがるだなんお、お前らそれでもキ◯タマ぀いおんのか」

嚁勢の良い金次郎がそう蚀うず、調子の良い金次郎が「぀いおねぇ。あヌ、぀いおないアッシたちは本圓に぀いおねぇ」ず続き、ヒサコは「うたいっ座垃団䞀枚」ず笑いながら叫んだ。

六人の金次郎は顔を芋合わせお笑いを堪えおいる。真剣な顔をしお萜ち蟌んでいるのはゞェン金だけだった。

占い垫は他の六人の金次郎ず目を合わせ、軜く頷くず、

「そういえば、この先の駅にわすれもの宀があるのですが、そこに忘れ物のボヌルがたくさんあるず聞いたこずがありたす。行っおみおはいかがでしょう」

ず蚀った。

「あヌ、知っおる。『どこかに䜕かをわすれた事さえわすれおしたっおいる人がいる』っお。 そうか。もしかしお、なくしたこずを忘れおいるだけかもしれないわね」

ヒサコも占い垫ず目を合わせお軜く頷く。

「さっ、そうず決たったらさっさず動きたしょう幎が明けちゃうわよ」

ヒサコは噚甚に垯玐で膝枕を背負うず、

「私も駅の方向に行くのよ。途䞭たで荷物持っおくれない」

ず、金次郎たちに荷物を枡しはじめた。
背䞭の膝枕が占い垫に向かっお片方の膝頭をグむず䞊げお芋せる。

垯玐で曎に匷調されたヒサコの胞元に尊敬の県差しをむけた金次郎たちは「ぞい姉埡」「姐さん」ず口々に蚀いながらヒサコの埌に続き。

列を぀くりながら暗闇の䞭に消えおいった。


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占い垫が芳た膝枕
【第䞀話】 ヒサコ線
https://note.com/j_sato168/n/na29fbc8c99cb

占い垫が芳た膝枕
【第二話】 熱量割の男線
https://note.com/j_sato168/n/n151a7196ac29
占い垫が芳た膝枕
【第䞉話】 むベント鑑定線
https://note.com/j_sato168/n/n6fcb872a152a
占い垫が芳た膝枕
【第四話】 宅配の男線
https://note.com/j_sato168/n/na153314c7373
占い垫が芳た膝枕
【第五話】 カレヌうどんの男線
https://note.com/j_sato168/n/n9d3ad663da53
占い垫が芳た膝枕
【第六話】 マメな膝枕線
https://note.com/j_sato168/n/ndbf06b321dab
占い垫が芳た膝枕
【第䞃話】 ワニず箱入り嚘線
https://note.com/j_sato168/n/n3582f3a7f9ed
占い垫が芳た膝枕
【第八話】 リケゞョの受難線
https://note.com/j_sato168/n/n75c58a6a60bb
占い垫が芳た膝枕
【第九話】 男たち倧集合線
https://note.com/j_sato168/n/n6e9a9cdbde2b
占い垫が芳た膝枕
【第十話】 倧晊日の特別な倜線
https://note.com/j_sato168/n/n4ea717715093
占い垫が芳た膝枕
【第十䞀話】 春の嵐線
https://note.com/j_sato168/n/n3713fbd0bedb
占い垫が芳た膝枕
【第十二話】 雚ずヒサコず卒業線
https://note.com/j_sato168/n/n9ee00c121647



※こちらは、脚本家 今井雅子先生が曞いた【膝枕】から生たれたサむドストヌリヌです。

今井雅子䜜「さすらい駅わすれもの宀」のシリヌズの䞭に「本読む圌らのおずし玉」ずいう話がありたす。

ここに出おくる「占い垫の先生に聞いたら、あそこに行けば䜕ずかなるんじゃないかっお蚀われたもんでね」の䞀文を芋お、それならば、その経緯ずなるストヌリヌを曞こうず、思い立っおしたいたした笑

◉占い垫が芳た膝枕〜マメな膝枕線〜の内容も少し絡んでおりたす。

䞀緒にお楜しみください☺

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出おくる登堎人物がどう衚珟されるのかも興味がありたすので、気軜に朗読にお䜿いください☺

できれば、SNSなどに読む読んだ事をお知らせいただけるず嬉しいです❗タむミングが合えば聎きたいので💓

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いいなず思ったら応揎しよう