初めての方へ|療育の「なぜ?」を整理して、次に確かめることを考える
はじめまして。久光ゆうすけです。
作業療法士として17年、身体障害・精神科・発達支援の領域に関わってきました。現在は発達支援の管理者・児童発達支援管理責任者として9年目になります。
このnoteで書いているのは、「この子にはこの支援が正解です」という話ではありません。
「声をかければできるのに、自分からは動かない」「分かっているように見えるけど、本当に分かっている?」「いろいろ工夫したのに、全然ハマらない」。
そんな現場のモヤモヤから、まず何が起きているのかを見直す。考えられる理由を一つに決めつけず、次に何を確かめればいいのかまで整理する。このnoteでは、そんなことを考えています。
初めて来た方は、いま自分が困っていることに近いところから読んでみてください。
まず無料で読んでみたい方
「声をかければできる。でも、自分からは動かない」
一つずつ伝えればできる。でも、大人が声をかけないと始まらない。
そんなとき、「できる/できない」だけを見るのではなく、その“できた”には何が含まれていたのかを考えてみます。大人の声かけがあるから成立しているのか。子ども自身が次に何をすればいいか分かっているのか。できたことを、その子自身のものにしていくには何を見るのか。
▶「声をかけないと動かない」から、自分で動けるまで―“できる”を子ども自身のものにする支援

「正解した。でも、本当に分かっていた?」
課題に正解した。「分かった?」と聞いたら「分かった」と答えた。
それでも、結果だけを見ていると、子どもが何を手がかりに答えへたどり着いたのかまでは分かりません。正解か不正解かだけではなく、その途中で何を見て、何を考え、どんな情報を使ったのか。子どもの認知過程を見る、という話です。
▶「分かった?」で終わると、見えなくなるもの

「考えて作った支援なのに、全然使ってくれない」
「これなら分かりやすいはず」。そう思って準備した支援を、子どもが普通にスルーすることがあります。
そんなとき、「この支援は失敗だった」で終わらせるのではなく、自分が予想していた反応と、実際に起きたことのズレを見てみる。支援が外れたことも、次の仮説を考える材料になるかもしれません。
▶ 渾身の支援が普通にスルーされたとき―「効かなかった」で終わらせない、支援が外れた時に見えるもの

「本人に選んでもらった。それだけで主体的?」
「子ども主体の支援」を考えるとき、本人に選択肢を示して選んでもらうことは大切です。
でも最近は、それだけではなく、
そのゴールは誰のもの?
そこへ向かう方法を考えているのは誰?
というところまで考えるようになりました。
COPMやCO-OPを手がかりに、目標を決めることから、考え、試し、確かめ、次の場面へつなげるところまで「子ども主体」を考えた記事です。
▶「そのゴール、誰のもの?」―子どもが自分で考え、試し、次へつなげるCO-OPという支援

子どもとの関係や、安心して探索できる土台を考えたい
子どもが大人のそばにいることだけでは、愛着の働きは見えてきません。
不安になったときに安心を求められるか。安心したあと、また自分から外の世界へ向かい、探索や試行を始められるか。
「安全基地」という考え方を手がかりに、子どもの行動だけでなく、支援者の「離す・見守る・受け止める」という関わり方まで考えた記事です。
▶ 子どもにとっての「安全基地」とは?|発達に欠かせない愛着の役割

このnoteの考え方を知りたい方
私が子どもを見るときに大切にしているのは、「この子に何を教えればいい?」と考える前に、一度、
「この子には、いま何がどう見えているんだろう?」
と戻ってみることです。
観察したことと、自分の解釈を分ける。一つの説明だけで決めず、別の可能性も残してみる。支援してみたら、また子どもの反応を見る。
このnoteで書いていることや、私が子どもを見るときに大切にしている考え方は、こちらの記事にまとめています。
▶ 子どもの「ふるまい」と「まなざし」から、支援の次の一手を考える

そして、なぜ私が「答えをたくさん知ること」よりも、「目の前の人に、いい疑問を持つこと」を大切にするようになったのか。その背景はこちらに書いています。
▶「分かる」ために学んでいたら、分からないことが増えていったーこれまでの臨床経験の回顧録

自分の担当児の一場面を、自分で整理してみたい方
記事を読んで、「考え方は分かった。でも、自分の担当児では、どこから整理すればいいんだろう」となることがあります。
そこで、担当児の一場面を実際に整理し、次に何を確かめるかを決めるための有料noteを作りました。
観察したことと仮説を分け、まだ分からないことを残し、考えられる要因から次に確かめること、試す支援、予測、実施後の振り返りまでを順番に整理します。
一人で自分の見立てを整理するだけでなく、書き出した内容をケース会議や職員同士の相談で見ながら、実際に見たこと・まだ分からないこと・考えている要因・次に試す支援を共有するためにも使えるようにしています。
内容は、
有料note本文
場面整理と実行支援を決めるシート
シート使用ガイド
架空事例2例の記入見本
です。
「もっと専門知識を覚えるため」の記事ではありません。自分のケースを一度立ち止まって整理するための実践ツールとして作っています。
価格:1,480円
▶ 観察から次の確認へ|子どもの一場面を整理し、次に確かめることを決める実践ツール

管理者・児発管・チームリーダーとして、一緒に整理したい方
一人の担当児について、自分たちの中だけで整理すれば解決する問題ばかりではありません。
例えば、ケース会議で意見は出るけれど次に何をするか決まらない。職員によって同じ子どもの見立てが違う。支援目標の方向性をチームで揃えにくい。職員育成や事業所の課題について、管理者自身に相談相手がいない。
そんなときは、療育・事業所課題整理セッションβで一緒に整理しています。
対象は、管理者・児発管・チームリーダーです。Google Meetで60分、料金は8,800円(税込)。事前アンケートをもとに課題を整理し、終了後には**「課題整理・次の一手シート」**をお渡しします。約2週間後のフォローも含みます。
この相談も、「正しい支援方法を教えるサービス」ではありません。いま現場で何が起きているのか。何を根拠にそう考えているのか。他にはどんな可能性があるのか。
そこから、
次に何を確かめるか。
まず何を試してみるか。
を一緒に整理します。
▶ 支援方法を増やす前に、一度『何が問題なのか』を整理する|療育・事業所課題整理セッション β版

※現在、保護者の方を対象とした個別相談は行っていません。
「困った行動」から、少しだけ手前に戻ってみる
子どもの行動を見ると、「どうすれば止められる?」「何を教えればできる?」と、すぐに方法を探したくなることがあります。
でも、その前に少しだけ戻ってみる。
何が起きていた?
いつも同じだった?
うまくいったときは何が違った?
この子は何を手がかりにしていた?
ほかの説明はない?
そう見直すだけで、次に見るものが変わることがあります。
このnoteでは、療育現場にあるそんな**「なぜ?」を整理して、次に確かめることを考える**記事を書いています。
困ったときに、答えを探す前に一度戻ってこられる場所になればと思っています。
