シャドーイングは声を出さなくても効果ある?限界と活かし方を解説
シャドーイングは、声を出さなくてもまったく意味がないわけではありません。
ただ、それだけで完結させるのはおすすめしません。
この記事では、電車の中、子どもが寝ているとき、職場など、声を出せない環境でのシャドーイングをどう考えるべきかを書きます。
先に結論です。
声を出さないシャドーイングにも効果はあります。
ただし、毎日10分でも、声を出すタイミングは作った方がいいです。
ここが一番大事です。
声を出せない環境は、実はかなり多い
シャドーイングというと、しっかり声を出して行う練習、というイメージを持たれる方が多いと思います。
もちろん、それはその通りです。
ただ、実際には毎日それができる方ばかりではありません。
受講生さまを見ていても、声を出せない環境で学習されている方はかなり多いです。
たとえば、以下のような場面があります。
電車に乗っているとき
子どもが寝ているとき
職場で声を出せないとき
こうした環境では、どうしても声を出しにくくなります。
そして実際には、取れる時間のほとんどが、こうした「声を出せない時間」になってしまうこともあります。
だからこそ、「声を出せない日は意味がない」
と考えてしまうと、学習そのものが止まりやすくなります。
なお、通勤時間の使い方そのものについては、別の記事で詳しく書いています。
通勤中に何が向いていて、何は自宅でやった方がいいのかを整理したい方は、
「シャドーイングは通勤中にやるべき?向く練習・向かない練習を解説」
もあわせてご覧ください。
声を出さないシャドーイングにも意味はある
私は、声を出さないシャドーイングにも意味はあると考えています。
理由は大きく2つあります。
まず1つ目は、続けるためです。
学習は、理想通りにできる日だけ続けようとすると、どうしても止まりやすくなります。
一方で、少し形を変えてでも続けられる人は、やはり強いです。
もう1つは、音の流れを追う感覚を保てることです。
声を出せない場面でも、音に合わせて英語を追っていれば、ただ聞き流すよりはずっと良いです。
音のつながりや、どこで音が崩れるか、英語のリズムがどう流れているか。
そうしたものを意識し続ける意味はちゃんとあります。
つまり、声を出さないシャドーイングは、
学習を止めないための方法としては十分価値がある
ということです。
ここで、口パクについて気になった方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、「声を出さないこと」と「口パク」は少し別の話です。
口パクという手段がどこまで有効かは、別の記事で整理しています。
気になる方は、
「シャドーイングは口パクでも効果ある?できること・できないこと」
も読んでみてください。
ただし、それだけで完結させるのはよくない
一方で、声を出さないシャドーイングだけで完結させるのはよくありません。
理由はシンプルで、実際に声を出したときの完成度は別だからです。
頭の中ではできているつもりでも、実際に声を出してみると、思った以上に崩れることがあります。
たとえば、以下のようなことが起こりやすいです。
思ったよりついていけない
口が回らない
タイミングがずれる
聞けているつもりの音が再現できない
つまり、無音の状態では
できた気になってしまう
ことがある、ということです。
ここが、声を出さないシャドーイングの一番大きな注意点だと思っています。
「そもそも最近シャドーイングがうまくいかない」
「思ったより伸びていない気がする」
という感覚がある方は、
「シャドーイングで伸びない人へ|音読になっていませんか?」
もかなり関係があるかもしれません。
無音で進めているうちに、音を追う練習ではなく、ただ自分の中で再生してしまっている方も意外と多いです。
実際にあった受講生さまの例
実際に、時間を取れるときがほとんど移動中だけ、という時期があった受講生さまがいました。
その方は、移動中は声を出さずに進めて、帰宅後に毎日10分だけ声に出す形にされていました。
この形だと、学習は続けられましたし、実際に伸びました。
ここはとても大きいです。
声を出せない環境でも、まったくやめずに続けることには意味があります。
これは本当にそう思います。
ただ、別の時期に、声を出さない形が続いたこともありました。
そのときは、久しぶりに実際のシャドーイングをしていただくと、思った以上についていけなかったんです。
本人も久しぶりに声を出して、思ったよりできなくて驚かれていた。
この反応は、とても印象に残っています。
無音で進めること自体が悪いわけではありません。
ただ、声を出す工程が消えると、仕上がりはやはり落ちやすい。
ここはかなり大事な点です。
毎日10分でも、声を出す時間は作った方がいい
この点について、私は受講生さまによくこうお伝えしています。
取れる時間の、ほとんどが声を出せない環境になることもあります。
声を出さないシャドーイングにも効果はあります。ただし、毎日10分は声を出すタイミングは作りましょう。
これです。
毎日30分、40分の声出しを求めているわけではありません。
でも、毎日10分だけでも、実際に声を出して確認する時間があると、かなり違います。
たとえば、その10分で確認したいのは以下のようなことです。
音に合わせて言えているか
思ったより崩れていないか
ついていけているか
頭の中だけで分かったつもりになっていないか
この確認があるだけで、学習の質はかなり変わります。
逆に、声を出す時間がゼロの日が続くと、頭の中ではできているつもりでも、実際にはかなり落ちていることがあります。
ここでおすすめしたいのが、録音です。
実際に声を出したつもりでも、録音して聞いてみると、思った以上に崩れていることはよくあります。
声を出す時間をせっかく取るなら、
「シャドーイングは録音した方がいい?効果が変わる理由と録音のやり方を解説」
もあわせて見ていただくと、確認の精度がかなり上がります。
声を出さない時間は、感覚を保つ時間と考える
私は、声を出せない時間をゼロだとは考えていません。
ただ、その時間の役割ははっきりさせた方がいいと思っています。
私の中では、こう考えるのが一番分かりやすいです。
声を出せない時間は、感覚を保つ時間。
声を出せる時間は、仕上がりを確認する時間。
この分け方です。
声を出せない時間にも意味はあります。
でも、そこだけで完成までは持っていかない。
これがすごく大事です。
シャドーイング全体のやり方を最初から整理したい方は、
「シャドーイングの正しいやり方|失敗しない6ステップ」
も先に読んでおくと、今回の内容がさらに分かりやすくなると思います。
まとめ
シャドーイングは、声を出さなくても一定の効果はあります。
特に、続けること、音の流れを追う感覚を保つこと、この点では十分意味があります。
ただし、それだけで完結させるのはよくないです。
実際に声を出すと、思ったよりできていなかった、ということは本当によくあります。
だからこそ、
声を出せない日があっても大丈夫。
ただ、毎日10分は声を出すタイミングを作る。
この考え方で進めるのがおすすめです。
声を出せない環境が多い方ほど、無音の練習をどう活かすかと同じくらい、
どこで声を出すか
を大事にしてみてください。
