“血液検査で異常がないのに不調”の原因が分かる2つの項目
現在地を知る、というのはどんな状況でも大事なことだと思う。今、自分がどういう現在地にいるのか?というのは病気の場合、血液検査である程度知ることができる。
ただ、原因がはっきりすれば対処ができるが、そこで異常がない場合はどうすれば良いのか、という問いに、以前は対処できる術を持っていなかった。
私は去年この記事のような症状が出ていたのに検査を受けても数値に異常がなくて、こんなにおかしくなっているのになぜ、と当時は原因が分からないことに心底落胆し、途方に暮れていた。
それが栄養療法に出会った後、検査の数値に別の見方が出来ることが分かったのだ。
その時受けた検査結果の紙をひっぱり出して照らし合わせてみると、栄養的にだいぶ足りていなかった、という事実が判明した。

検査の数値はいくつも並んでいるが、私が実践している藤川式の場合、重視していく数値は基本的には2つで、BUNとフェリチン値である。
(※厳密に言えばもう一つあって、付け加えるとしたらALPなのだけど、まずはこの2つが分かれば良い)
この数値は自分のタンパク質不足と鉄不足がどのくらいのレベルにあるかについて知ることができ、不調の原因が質的栄養失調かどうかがわかる指標になる。
私の数値は当時BUN7.5、フェリチン値27.2だったのだけど、これはどちらも最重度不足レベルに該当する。
ここで書いた症状も今なら頷けると思うのは、その数値の状態が体に如実に現れていたからだった。

そして今回この2つの項目のことを書こうと思ったのは、検査を受けたのに異常がなかった、という人が思ったよりずっとたくさんいることをYouTubeのセルフケア動画のコメント欄を見て知ったからだ。
中でも自律神経失調症や更年期障害の症状は種類も多く、人によって現れ方やレベルは違うが、何年も苦しむ人や原因不明で私と同じように途方に暮れている人もよく見かけた。
私は息苦しさが一番辛かった症状だったけど、動悸やめまい、足のムズムズや目のかすみなど、日々色んな症状が日替わりで出てくるような感じで、メンタルもボロボロだった。
そんな状態だったから、この栄養療法の数値で原因が分かった時は救われた思いだったし、本の著者である藤川先生の「治療の基本はどの疾患でも同じ」という言葉が、私には光に思えたのである。

今は最も苦しかった時期は脱し、かなり回復してきている段階にあるが、渦中を抜ける前の段階でもどこへ向かい、何をすれば良いかが分かっただけでどれだけ心が楽になったか分からない。
だからもし、検査をすでに受けた人も一度この項目を見直してみたら、発見があるかもしれないかも、と思って書いてみた次第である。
そしてこの数値の見方については、それぞれに目標値がある。
タンパク質不足の指標になるBUN(尿素窒素)は、20を超えることを目指していく。

ちなみにレベルで表すと、最重度タンパク質不足が10以下、重度が10〜15、軽度〜中度が15〜20と言われている。
鉄不足の指標になるフェリチン値の方は、目標値150〜200だ。
レベルは30以下が重度の鉄不足となり、基本的に50以下では貧血の有無とは関係なく治療対象となる。
そして男性は女性より鉄不足に極めて脆弱で、男性のフェリチン50以下は、女性の10以下に相当するそうだ。
すでに調べている方は項目を見るだけで大丈夫だけど、これから受けようという方は、近くのクリニックで問い合わせてみると良いと思う。

実は血液検査を最初に私が受けた時、フェリチンが項目に入っていたのはたまたまだった。
というのは、フェリチン値については標準検査の中に入っていることはあまり一般的ではないようで、藤川先生の結構前のブログに“フェリチンが調べられるクリニック一覧”が記事として上がっていたこともあったのだ。
しかし今は全部の病院がそうかは分からないけど、私が数ヶ月前に検査をお願いしたクリニックでは、フェリチンは通常項目になかったのだけど、追加してもらえた。
BUNは基本的に含まれているので、フェリチンの追加が可能かは要確認である。
私が一番酷かった時に実践したのは主にこの本がベースになるのだけど、実はこの本は2019年発売のもので、現在の藤川式と少し変わっている部分もある。

藤川先生のブログを追っていくうちに感じたのは、だんだんと必要量が厳選され、よりコンパクトになっていってるなという印象だった。
今のところ最新になるのがこちらの本で、より分かりやすくポイントだけ押さえてある図解バージョンである。

基本的に藤川式ではプロテインを飲むことと鉄を摂ることから始めて、数種類のサプリメントを組み合わせていく。
私は病気になる前までプロテインに持っていたイメージはあくまで「筋トレする人のもの」だったのだが、こういう形でヘビーユーザーになるとは、人生とは本当に分からないものだ。
そして栄養療法を始めてから5ヶ月後、最重度不足レベルだったBUNは7.5→14.9になり、フェリチン値は27.2→104.8になった。
BUNの方は目標値20に対して14.9、フェリチン値は150〜200に対して104.8なので、あと一息という感じだ。5ヶ月目の検査からしばらく経った今また調べたら、おそらくまた上がっているだろう。

こうして書いてみるとかなり順調に見えると思うが、開始してからずっとスムーズに進んでいったわけでは全くない。
当時の私のように最重度不足レベルのスタートの場合は特に、だと思うけれど、最初の方はかなりの紆余曲折があり、体調の乱れが本当に酷い時も多々あった。
だけどそれでも、あの絶望的な状況から、続けていくうちに感じる手ごたえが希望と支えになって、やめようとは思わなかった。そしてその時期も過ぎるとますます、回復度は加速した。
今は身体こそもう一息という感じではあるが、精神的にはものすごく変わったことを最近よく自覚している。

私は昔から病気に対して抱えてきた思いがあった。怖かったのだ。とても。
得体が知れないウイルスや外界からの刺激に対して、生まれつきや個体差で防御力に差がある身体のことも、怖かった。
何を気をつけても何を備えても、新たな脅威が待っているような感覚。いつでも潜在不安としてそこにあって、消えない種をずっと抱えているような気がしていた。
だけど今はもう、それがなくなった。
自分の身体で体感し、頭が回るようになってきたから、学んで知識も増やしてきた。すると次第に機序が繋がってきて、色んな疾患のことが見えてくる。手品師がマジックの種明かしをしてくれたみたいだ、と思ったりもする。
怖くなくなった、というのは無闇に怯えなくてよくなったというだけで、病気に今後一切かからないという自信がついたわけでもないし、過信しているわけでもない。
ただ、今はそこに向かって努力ができるということを知っている。何も分からず右往左往することなく、粛々と続けていけば良い、と思えることが、私にとって何より安心で平穏を感じられるようになったということだ。

自分だけではない。家族や周りの人がそうなってしまった時、いや、そうなる前にだって備えられる。
まあ、それにはまずは自分がもっともっと治って、体現せねばならないのだけど。
今後も経過はまた、書いていく予定である。
*
しばらく健康テーマの話が続いたので、気分を変えて次は2つめのテーマの【実家を整える】part1(仮)を書いてみようと思う。
つづきます。

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