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中欧旅行記 #5|スロバキア・ブラチスラヴァ

「移動途中にちょっと寄る街なんやろな」

中欧ツアー3日目、ブダペストからプラハへの長い移動日。その途中で立ち寄ったブラチスラヴァを、正直ちょっと見くびっていました。

前回はこちら:

ブラチスラヴァ、想像以上にかわいい

ブダペストからバスで約3時間半。スロバキアに到着して、まず思ったこと。

「え、かわいいやん!! ブラチスラヴァ!!」

真っ赤なトラムもカワイイ!

ブダペストの重厚で歴史の重い空気から、一気に変わる。明るくて、コンパクトで、街並みが可愛い。「首都」というより、歩いていて気持ちのいい、小さな箱庭みたいな街でした。

スロバキアって、どんな国だっけ

人口は約500万人。そのうち約50万人が首都ブラチスラヴァに住んでいる。10人に1人が首都民、という小さな国です。

お隣はウクライナ、内陸国ですね。

歴史はなかなかハード。長くハンガリー王国の一部として歩み、ハプスブルク家の支配下にも入り、20世紀にはチェコスロバキアを経て、1993年にようやく「スロバキア共和国」として独立しました。

そんな歴史の割には、街の空気がやたら明るい。重い過去を背負った国の首都って、もっと「歴史〜!!」と前面に出てくるイメージがあったのですが、ブラチスラヴァはちゃんと「今、楽しく暮らしている街」になっている感じがします。

戴冠式で歩く道に王冠マークが!

ちなみにこの街は、ハプスブルク家のハンガリー王たちの戴冠都市。マリア・テレジアを含めて、聖マルティン大聖堂で10人の王と1人の女王が戴冠したそうです。オスマン帝国の影響で従来の戴冠地が使いにくくなり、ウィーンに近いブラチスラヴァが「王様の大事な儀式をする街」になった、ということらしい。

聖マルティン大聖堂
ドナウ川でウィーンと繋がってて近い!

チェコとスロバキア、ビロード離婚のこと

「チェコとスロバキアって、もともと同じ国だったんだよね?」くらいの認識で来たのですが、実際には違う歴史を歩んだ二地域が、近代国家として一緒になったと見るほうが近いようです。

プラハのあるボヘミア地方は、昔から都市文化や工業が発達。一方のスロバキアは、長くハンガリー側に組み込まれ、農村的な性格を残した地域。だから「チェコスロバキア」になった時も、先に近代化していたチェコ側がスロバキア側を引っ張るような構図があった。身分差というより、工業化・教育・行政経験の蓄積差。

1993年の分離は「ビロード離婚」と呼ばれます。血を流したわけではなく、進みたいペースが違ってきたから、話し合って別々の道を選んだ。

街の軽やかさの奥に、「ようやく自分たちの名前で立っている国」という感じが、少しだけ見えてくる気がしました。

16世紀のほうが新しく見える街

旧市街には城壁が残っていて、市街地の中と外で雰囲気がちゃんと分かれています。城塞都市の名残がある街は、それだけでテンションが上がる。

おもしろかったのは、建物の年代の話。16世紀の建物が、しれっと現役で残っている。逆に、たかだか100年くらい前の19世紀の建物のほうが、なんかボロく見える。

この建物は1648年竣工

ガイドさんいわく、古い時代の建物のほうがお金をかけて作られているから残っている。新しめの建物のほうが、コスト削減で雑に作られて先に劣化していく。

「お金かけて丁寧に作ったものは、何百年経っても残る」

街並みでこれをまざまざと見せられると、ちょっと胸にきます。

スロバキア国立劇場

ランチ:白いニョッキと「塩蔵」文化

リンゾヴェー・ハルシュキ、ビールに合います。

お昼はブリンゾヴェー・ハルシュキ。羊のチーズを使った、白いニョッキのようなスロバキアの郷土料理です。

正直に書くと、しょっぱい。そして味が濃く、ビールに合います。

それもそのはず、スロバキアは内陸国。海がない国の食文化は、新鮮な海産物が手に入りにくいぶん、保存食が主役になってくる。ガイドさんに教わって、初めて知った言葉がこれ。

塩蔵(えんぞう)。塩漬けにして保存する文化。

サラミ、ソーセージ、ハム、チーズ。スーパーに並んでいるのはほぼこの系列。だから自然と、料理全体の塩気もしっかり目になる、と。

フィレンツェで食べた肉と塩漬けハムの感じと、ちょっと似ている。内陸の食文化って、国は違っても似てくるんやな、と勝手に納得していました。

メインはグヤーシュ、急に「日本の味」

グヤーシュに添えられているのはクネドリーキ(knedlíky)。茹でて作るパン。

メインで出てきたのは、スロバキア版のグヤーシュ。前日にハンガリーで食べたグヤーシュとは、かなり違いました。

ハンガリーのはパプリカ多めで、土っぽくて尖った味。スロバキア版はデミグラスっぽいコクと、お肉のほろっと感。ビーフシチューといえばビーフシチューやねんけど、正確にはビーフシチューとハヤシライスの間くらいの味。どっちにしても、日本人の口にすっと馴染みます。

同じグヤーシュでも、国によって、お店によって全然違うが興味深い。

旅先で、次の旅の種をもらう

ツアーの良いところは、仲間から「次に行きたい国」のヒントをもらえること。同じテーブルになった親子さんは、ポルトガル推しでした。

🙎‍♀️「うちはポルトガルがいちばん良かったよ〜。お料理も魚が多くて口に合ったわ。」

スマホの写真を見せてもらう。海沿いの街、青いタイル、坂、教会、夕陽。まだ中欧の旅、3日目なのに、「次、ポルトガルもありかも」とスイッチが入りました。

「行ってよかった国はどこですか?」と聞くだけで、自分では選ばなかった国の魅力が開くのがとても嬉しい。

通過点にしておくのはもったいない街

コンパクトで明るい街並み。16世紀と話せる城壁。ハプスブルク朝の戴冠都市という歴史。内陸国の「塩蔵」文化。同じツアー仲間からもらう次の旅のタネ。一日でこれだけ動かされる街でした。

ブダペストが「重厚でちょっと大人しい」としたら、ブラチスラヴァは「軽やかでチャーミング」。ちょうどいい対比になります。

中欧ツアーで「ブラチスラヴァはオプションです」と言われたら、ぜひ入れることをおすすめします。

次回は、ついにチェコ・プラハに到着です。「ヨーロッパで一番美しい街」とまで言われるプラハ。どうぞ、お楽しみに!

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あやりす|風水 × AI 物を創るのが好きです。いただいたサポートは新しい実験に使わせていただき、新しいチャレンジをしてnoteにアップしていきます。ありがとうございます。

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