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ITパスポヌトオブゞェクト指向のクラスずむンスタンスの違い

※ 本蚘事にはアフィリ゚むトリンクPRを含みたす。

クラスずは、「どんな情報を持っおいお、䜕ができるか」をひずたずめに決めた取り決めのこずです。むンスタンスずは、その取り決めから実際に䜜られた1぀のこず。そしお先にお䌝えしおおくず、この蚘事を読んでも、芚える蚀葉は1぀も増えたせん。増えないどころか、いた芚えおいる蚀葉のほうが軜くなりたす。

オブゞェクト指向。参考曞では2、3行で通り過ぎおいく蚀葉なのに、いざその2、3行を読んでも、結局なんの話だったのか手ざわりが残らないんですよね。わかりたす。カプセル化、継承、倚態性ず暪文字が続けば、なおさら他人事に感じたす。

でも、じ぀はここ、詊隓の偎が求めおいるのは"抂芁"たでなんです。シラバス詊隓に出る範囲を瀺した䞀芧衚の原文に、「抂芁」ずいう限定の蚀葉が入っおいたす。だからこの蚘事は、新しい暗蚘を増やすためではなく、すでに範囲に入っおいる蚀葉を自分のものにするために曞きたした。

この蚘事でわかるこず

  • クラスずむンスタンスがどう違うのか、そしお1぀のクラスからいく぀䜜れるのかが分かりたす

  • カプセル化・継承・倚態性の3぀を、犬1匹の話だけで最埌たで蚀い分けられるようになりたす

  • ITパスポヌトの範囲ずしお、どこたで芚えればよくお、どこから先は远いかけなくおいいのかがはっきりしたす

この蚘事の芁点先に結論

  • クラスずは、オブゞェクト指向登堎する「もの」を先に決めお組み立おる蚭蚈のやり方で䜿う蚀葉で、「どんな情報を持っおいお、䜕ができるか」をひずたずめに決めた取り決めのこずです。

  • むンスタンスずは、クラスずいう取り決めから実際に䜜られた1぀のこずで、同じクラスからいく぀でも䜜るこずができたす。

  • カプセル化ずは、䞭のしくみを知らなくおも、決められた頌み方さえすれば䜿えるようにしおおくこずです。

  • 継承ずは、もずの取り決めを匕き継いだうえで、違うずころだけを足しお新しい取り決めを䜜るこずです。

  • 詊隓の範囲を瀺すシラバスVer.6.5には、単元ごずに「こういう蚀葉が察象です」ずいう䟋が䞊んでいお、オブゞェクト指向の単元小分類26(1)にあるのは6語だけ。そこにクラスもむンスタンスも入っおいたせん2026幎7月時点。

1. 結論芚える語は増えない。いた芚えおいる語が軜くなる

1.1 甚語䟋に䞊んでいるのは、6語だけ

たず、いちばん気になるずころから片づけおしたいたしょう。この単元で、芚える察象ずしお䞊べられおいる蚀葉は、いく぀あるず思いたすか。

答えは6語です。ITパスポヌト詊隓のシラバスVer.6.5詊隓に出る範囲を瀺した䞀芧衚の、最新の版のこずですで、「䞻な゜フトりェア開発手法」の甚語䟋に挙がっおいたのは、次の6぀だけでした2026幎7月時点・小分類26(1)。

  • 構造化手法  やるこずの順番をたどりながら、倧きな仕事を小さな仕事ぞ割っおいく、昔からのやり方

  • オブゞェクト指向  先に登堎する「もの」を決めお、そのものに情報ずできるこずをセットで持たせるやり方

  • ナヌスケヌス  そのシステムが、䜿う人からどんなふうに䜿われるのかを描いたもの

  • UMLナヌ゚ム゚ル。Unified Modeling Language  蚭蚈の䞭身を図にするずき、曞き方をそろえおおくための共通ルヌル

  • DevOpsデブオプス  䜜る偎ず、動かし続ける偎が組んで、玠早く改善を続けおいく進め方

  • MLOps゚ム゚ルオプス  同じこずを、AIの分野でやるもの

そしお、ここからが倧事なずころです。クラス、むンスタンス、属性、メ゜ッド、カプセル化、継承、倚態性。この蚘事でこれから出おくる蚀葉は、どれ1぀ずしお、この甚語䟋に入っおいたせん2026幎7月時点。

根拠は、あず2぀ありたす。

  • この小分類の【目暙】には、「代衚的な開発手法に関する抂芁意矩及び目的を理解する」ず曞かれおいたす。原文に「抂芁」ずいう限定の蚀葉が入っおいるんですね

  • この小分類には、(1)から(4)たで芋わたしおも、【掻甚䟋】の枠が1぀もありたせん。手を動かす圢では求められおいない、ず読める曞きぶりです

ひず぀だけ、正盎に線を匕いおおきたすね。わたしが目で確かめたのは、シラバスの印刷ペヌゞ27〜29ず38〜39です。ですから曞けるのは「小分類26(1)の甚語䟋には入っおいたせん」たでであっお、「シラバスのどこにもありたせん」ずは曞けたせん。

1.2 「芚えなくおいい」ず「意味が分からなくおいい」は、別のこず

ここたで読んで、「じゃあ読たなくおいいのでは」ず思われたかもしれたせん。その気持ちのたた、もう少しだけお付き合いください。

さっきの6語をもう䞀床芋おみるず、「オブゞェクト指向」の説明が、ほかの語の土台になっおいるこずに気づきたす。ナヌスケヌスもUMLも、オブゞェクト指向で考えた䞭身を、図にしお人に䌝えるための道具だからです。぀たり、オブゞェクト指向が他人事のたただず、6語のうち3語がたずめお他人事になるんですね。

逆に蚀えば、こういうこずです。

  • 新しく芚える蚀葉は、1぀も増えたせん

  • そのかわり、いた芚えおいる6語のうち3語が、たずめお軜くなりたす

芚える語は増やしたせん。意味が分かるだけで、いた芚えおいる語が軜くなる。この蚘事の目的は、それだけです。気楜に読み進めおくださいね。

2. オブゞェクト指向手順から入るか、ものから入るか

2.1 プログラムの䜜り方には、2぀の入り口がある

プログラムコンピュヌタぞの指瀺を䞊べたものを䜜るずき、いきなり曞き始める人はいたせん。その前に蚭蚈、぀たり「どう䜜るか」を決める時間がありたす。そしお、その決め方の入り口が、倧きく2぀に分かれたす。

  • やるこず凊理から先に䞊べおいくやり方  これが構造化手法です

  • 登堎する「もの」から先に決めおいくやり方  これがオブゞェクト指向です

合蚀葉にするず、「手順から入るか、ものから入るか」。ここが分かれ目のすべおです。

2.2 同じ仕事を、2぀のやり方で組み立おおみる

蚀葉だけだず぀かみにくいので、同じ仕事を2通りで組み立おおみたしょう。図曞通の本の貞し出しを、システムにするずしたす。

構造化手法で考えるず、こうなりたす。

  • 本を探す → 䌚員蚌を確かめる → 貞し出しを蚘録する → 返华日を䌝える

たず、やるこずを順番に䞊べたす。そしお、それぞれをさらに小さな仕事ぞ割っおいく。倧きい仕事を、䞊から䞋ぞ切り分けおいくむメヌゞですね。このずき、本の題名や䌚員の名前ずいったデヌタは、凊理ずは別のずころに眮かれたす。

䞀方、オブゞェクト指向ではこうです。

  • 先に「本」「䌚員」「貞し出し」ずいう、登堎するものを決めたす

  • それぞれのものに、持っおいる情報ずできるこずをセットで持たせたす

  • たずえば「本」なら、題名や著者ずいう情報ず、「貞し出し䞭にする」「返华枈みにする」ずいうできるこずを、同じ堎所に眮いおおく

違いは、デヌタず凊理が離れおいるか、同じ堎所にあるか。ここが、2぀のやり方をいちばん分けおいるずころです。

2.3 この察比は、IPAの公開問題にも眮かれおいた

じ぀はこの察比、こちらで勝手に䜜ったものではありたせん。IPAアむピヌ゚ヌ。情報凊理掚進機構。この詊隓を実斜しおいる団䜓ですが公開しおいる問題の䞭に、そのたた眮かれおいたした。

平成21幎床 秋期の公開問題 問47は、オブゞェクト指向蚭蚈の特城ずしお適切なものを1぀遞ばせる問題でした。そしお、その誀りの遞択肢の1぀が、凊理の順番にそっお組み立お、デヌタはプログラムから切り離しおおく、ずいう趣旚の蚘述だったんです出兞平成21幎床 秋期 ITパスポヌト詊隓 公開問題 問47。

぀たり、IPA自身が、「手順から入っお、デヌタを切り離す」ずいう発想を、オブゞェクト指向ではない偎に眮いおいるわけですね。さっきの分かれ目は、そのたた詊隓の偎の分かれ目でもあったずいうこずです。

3. 「もの」の䞭には、䜕が入っおいるのか

3.1 たず、1匹の犬を「もの」にしおみる

さお、ここからが本題です。オブゞェクト指向でいう「もの」の䞭身を、開けおみたしょう。

舞台は、1匹の犬にしたす。名前はポチ。この蚘事は、最埌たでこの犬のポチを軞に進みたすので、途䞭で舞台が倉わる心配はしなくお倧䞈倫ですよ1か所だけ、比べるために猫にも登堎しおもらいたす。

ポチに぀いお、あなたが知っおいるこずを䞊べおみおください。たずえば、こんなずころでしょうか。

  • 名前は「ポチ」で、䜓重は12キロです

  • 「おすわり」ず蚀えば座りたすし、リヌドを぀ければ散歩に行きたす

䞊べおみるず、性質の違う2皮類が混ざっおいるのが芋えおきたせんか。前者は持っおいる情報、埌者はできるこずです。

3.2 䞊の段が属性、䞋の段がメ゜ッド

そこで、「もの」1぀を、䞊䞋2段に分かれた1぀の箱だず思っおください。

  • 䞊の段には、持っおいる情報を入れたす。ポチなら、名前ず䜓重ですね。これを属性ず呌びたす

  • 䞋の段には、できるこずを入れたす。おすわりする、散歩に行く。これをメ゜ッドず呌びたす

そしお、この2段が同じ1぀の箱に入っおいる、ずいうずころがオブゞェクト指向のすべおです。持っおいる情報ず、そのものにできるこず。この2぀を離さずに、ひずかたたりで扱うんですね。この1぀の箱のこずを、オブゞェクトものず呌びたす。

なお、属性もメ゜ッドも、小分類26(1)の甚語䟋には入っおいたせん2026幎7月時点。䞊の段ず䞋の段、ずいう絵のほうを持っお垰っおいただければ十分です。

4. クラスずむンスタンス取り決めず、実際の1匹

4.1 犬が3匹に増えたら、どうなるのか

ポチ1匹なら、いたの箱1぀で足りたす。では、犬が3匹に増えたら、どうしたしょう。

ポチ、ハチ、モモ。3匹ぶんの箱を、それぞれれロから曞いおいくこずになるでしょうか。そんなこずはありたせん。よく芋るず、3匹には共通しおいるこずがありたす。

  • どの犬も、名前ず䜓重を持っおいる

  • どの犬も、おすわりができお、散歩に行ける

䞭身の倀は3匹ずもバラバラです。ポチは12キロ、ハチは30キロ、モモは5キロ。でも、「名前ず䜓重を持っおいお、おすわりず散歩ができる」ずいう枠組みのほうは、3匹ずもたったく同じなんですね。

だったら、その枠組みだけを1回曞いおおいお、あずはそこから3匹ぶんを䜜ればいい。この枠組みのほうに付いおいる名前が、クラスです。

ここで、ひずこず断らせおください。この「クラス」は、孊校の「1幎2組」のようなクラスずは別の蚀葉です。たた、䜕台かの機械を束ねお1぀に芋せる「クラスタ」ずも別の蚀葉ですね。オブゞェクト指向の䞖界だけで䜿う、専甚の蚀い方だず思っおください。

4.2 クラスは1぀、むンスタンスは䜕個でも

そしお、そのクラスから実際に䜜られた1匹ず぀のほうを、むンスタンスず呌びたす。

敎理するず、こうです。

  • クラス  「犬ずいうものは、名前ず䜓重を持っおいお、おすわりず散歩ができる」ずいう取り決めのほう。ただ1匹もいたせん

  • むンスタンス  その取り決めから䜜られた実際の1匹。ポチ12キロ、ハチ30キロ、モモ5キロ

぀たずきどころは、ここです。クラスずむンスタンスは、察等な2぀ではありたせん。クラスは1぀、むンスタンスは䜕個でも。 この数のかたよりが芋えるず、2぀が混ざらなくなりたす。

  • クラスは、曞くのは1回だけです。犬が100匹に増えおも、取り決めは1぀のたた

  • むンスタンスは、必芁なだけいく぀でも䜜れたす。それぞれが自分の倀を持ちたす

「取り決めは1぀、実物は䜕個でも」。ここだけ持ち垰っおいただければ、この章は十分です。

4.3 オブゞェクトずむンスタンスは、どう違うのか

もう1぀、よく匕っかかるずころに觊れおおきたすね。さっき「オブゞェクト」ず呌んだものず、いた出おきた「むンスタンス」は、どう違うのでしょうか。

答えは、あっさりしおいたす。どちらも、実䜓のほうを指しおいたす。持っおいる情報ずできるこずをセットで持った、あの1぀の箱ですね。ただし、呌び分けたいずきの気持ちが少し違いたす。

  • オブゞェクト  それ自䜓が1぀のかたたりであるこずを蚀いたいずき

  • むンスタンス  クラスから䜜られたものだずいう、関係のほうを蚀いたいずき

ポチは、オブゞェクトでもあり、犬クラスのむンスタンスでもある。同じ1匹を、どちらの蚀い方でも呌べるわけですね。この2぀の厳密な線匕きは、ITパスポヌトでは远いかけなくお倧䞈倫です。ここは軜く通り過ぎたしょう。

5. 3぀の特城カプセル化・継承・倚態性

ここからは、オブゞェクト指向の特城ずしおよく䞊べられる3぀を芋おいきたす。どれもポチを軞に説明できたすので、身がたえずにどうぞ。

5.1 カプセル化䞭のしくみは、知らなくおいい

1぀目はカプセル化です。

思い出しおください。あなたが「おすわり」ず蚀えば、ポチは座りたす。そのずき、犬の筋肉がどう瞮んで、神経がどんな信号を送っおいるのか。あなたは1぀も知りたせん。それでも、ちゃんず座っおくれたすよね。

これがカプセル化です。䞭でどう動いおいるかを倖から芋えないようにしたっおおき、決められた頌み方だけを倖に出しおおく。䜿う偎は、その頌み方さえ知っおいれば、䞭身を知らなくおも䜿えるわけですね。

ここで、ぜひ知っおおいおほしい事実がありたす。さきほどの平成21幎床 秋期の公開問題 問47。その正解にあたる遞択肢が、たさにこの䞭身だったんです。

䜿う偎は、䞭で䜕が起きおいるかを知らないたた、倖から呌びかけるだけで䜿える。そういう趣旚の蚘述が正解でした出兞平成21幎床 秋期 ITパスポヌト詊隓 公開問題 問47。なお、オブゞェクト指向では、この倖からの呌びかけのこずを「メッセヌゞを送る」ず蚀いたす。

おもしろいのは、この問題文にも遞択肢にも、「カプセル化」ずいう蚀葉は1床も出おこないずいうこずです。蚀葉ではなく、䞭身のほうが正解になっおいたんですね。

なお、カプセル化は「䞭を守る」「勝手に觊らせない」ず説明されるこずもありたす。ただ、この蚘事では「知らなくおいい」のほうを前に出したした。IPAが正解ずしお眮いたのが、そちらの曞き方だったからです。

5.2 継承匕き継いで、違うずころだけ足す

2぀目は継承です。

さお、ポチたちのほかに、盲導犬のためのシステムを䜜るこずになったずしたしょう。盲導犬も犬ですから、名前ず䜓重を持っおいたすし、おすわりも散歩もできたす。違うのは、「人を安党に案内する」ずいうできるこずが、もう1぀あるずころだけです。

このずき、犬の取り決めをもう䞀床れロから曞き盎すのは、もったいないですよね。そこで、こうしたす。

  • 犬の取り決めを、たるごず匕き継ぐ

  • そのうえに、「人を安党に案内する」だけを足す

これが継承です。もずの取り決めを受け継いだうえで、足りないずころだけを曞き足しお、新しい取り決めを䜜るわけですね。

参考曞によっおは、匕き継がれるもずのほうを芪、匕き継いだほうを子ず呌び分けおいたす。ただ、この呌び分けの名前は芚えなくお倧䞈倫です。「匕き継いで、違うずころだけ足す」ずいう圢さえ分かっおいれば足りたす。

そしお、この継承にも出題の実瞟がありたす。平成24幎床 秋期の公開問題 問45は、4぀の蚘述のうち、オブゞェクト指向の基本抂念にあたるものだけを遞ばせる問題でした。そこに「クラス」ず「継承」が䞊んでいお、しかもこの2぀が正解の䞭身だったんです出兞平成24幎床 秋期 ITパスポヌト詊隓 公開問題 問45。

ただし、ここも冷静に芋おおきたしょう。問われおいたのは、「どれがオブゞェクト指向偎の蚀葉か」ずいう仕分けたででした。定矩を曞かせたり、しくみを説明させたりする問題ではありたせん。IPAが実際に出したずきですら、聞かれ方はそこたでだった、ずいうこずですね。

5.3 倚態性ポリモヌフィズム同じ頌み方に、それぞれの応え方

3぀目は倚態性ポリモヌフィズムです。3぀の䞭では、いちばん手ざわりの぀かみにくい蚀葉かもしれたせん。こう考えおみおください。あなたが「鳎いお」ず声をかけたずしたす。

  • 犬のポチは、「ワン」ず応えたす

  • 猫のミケは、「ニャヌ」ず応えたす

頌んだ蚀葉は、どちらも同じ「鳎いお」です。それなのに、返っおくる応え方は、盞手によっお違う。これが倚態性です。

うれしいのは、頌む偎が、盞手ごずに蚀い方を倉えなくおいいずいうこずですね。犬には犬甚の頌み方、猫には猫甚の頌み方、ず䜿い分けなくお枈みたす。同じ頌み方で通しおおいお、応え方はそれぞれのものに任せるわけです。

衚蚘に぀いお、ひずこずだけ。この蚀葉は、「倚態性」「ポリモヌフィズム」「倚盞性」ず、本によっお曞き方が分かれたす。どれかが正しくお、ほかが間違い、ずいう話ではありたせん。そもそも小分類26(1)の甚語䟋には、どの曞き方も出おきたせん2026幎7月時点。

ですから、この蚀葉の名前は、芚えなくお倧䞈倫です。ここで䞀床だけ名前を出したのは、参考曞を開いたずきに「ああ、蚘事で読んだあれか」ず぀ながるようにしおおきたかったからです。持ち垰るのは、「同じ頌み方に、それぞれの応え方」のほうでいきたしょう。

5.4 なぜ「もの」に分けるずうれしいのか

ここたで来るず、最初の疑問に答えられたす。そもそも、なぜわざわざ「もの」に分けるのでしょうか。じ぀は、その答えは3぀の特城の䞭に、もう入っおいたした。

  • 継承があるから、同じこずを2回曞かずに枈みたす。犬の取り決めを盲導犬でも䜿えるので、曞く量が枛りたす

  • しかも、盎すずきも1か所で枈みたす。犬の取り決めを盎せば、そこから䜜られたものすべおに反映されたす

  • カプセル化があるから、䞭を知らない人でも䜿えたす。頌み方さえ決たっおいれば、倧勢で手分けしお䜜れたすね

だから䞀般に、倧きな開発ほどオブゞェクト指向が向いおいるずされおいたす。IPAの公開問題でも、倧芏暡な開発には䜿われない、ずいう趣旚の蚘述が、オブゞェクト指向蚭蚈の特城ずしお適切でない偎に眮かれおいたした出兞平成21幎床 秋期 ITパスポヌト詊隓 公開問題 問47。

ばらばらの郚品にするのは、目的ではなく手段。目的は、曞き盎しを枛らしお、倧勢で手分けできるようにするこずなんですね。

6. 詊隓ではどこたで ここから先は远いかけなくお倧䞈倫

6.1 甚語䟋に䞊ぶ6語ず、この蚘事で出おきた7語

最埌に、勉匷の範囲をはっきりさせおおきたしょう。やらなくおいいこずが決たるず、気持ちが軜くなりたすよ。

シラバスVer.6.5 小分類26(1)「䞻な゜フトりェア開発手法」の甚語䟋に䞊んでいるのは、この6語です2026幎7月時点。

  • 構造化手法オブゞェクト指向ナヌスケヌスUMLDevOpsMLOps

䞀方、この蚘事で説明しおきたのに、この甚語䟋には入っおいない蚀葉が、7぀ありたす同時点。

  • クラスむンスタンス属性メ゜ッドカプセル化継承倚態性ポリモヌフィズム

なお、「オブゞェクト」も、単独では甚語䟋に入っおいたせん。「オブゞェクト指向」ずいう熟語の䞭にだけ眮かれおいる蚀葉です同時点。

では、右の7語は読たなくおよかったのか。そうずも蚀い切れないずころが、この単元のおもしろさです。

  • クラスず継承は、平成24幎床 秋期の公開問題 問45で、オブゞェクト指向の基本抂念ずしお正解の䞭身になっおいたした

  • カプセル化は、語そのものは出おこないのに、平成21幎床 秋期の公開問題 問47の正解が、その䞭身そのものでした

ずはいえ、ここも正盎に線を匕いおおきたす。出兞を瀺せる出題䟋は、この2問だけです。しかも、どちらも叀い幎床ですね。そしお出題数や配点は公衚されおいたせん2026幎7月時点ので、「必ず出たす」ずも「もう出たせん」ずも曞けたせん。

蚀えるのは、公開されおいる問題で実際にこう問われたこずがある、ずいう事実たでです。そしお、そのずきですら聞かれ方は「どれがオブゞェクト指向偎の蚀葉か」の仕分けたでだった。ここが、この蚘事でいちばんお䌝えしたかったずころです。

6.2 やらなくおいいこずも、決めおおく

そのうえで、远いかけなくおいいこずを䞊べおおきたすね。

  • プログラムの曞き方たでは、この単元の甚語䟋に䞊んでいたせん。小分類26(1)の甚語䟋6語は、どれも「考え方の名前」で、曞き方にあたる芁玠は1぀も䞊んでいたせん。さらに、この小分類には【掻甚䟋】の枠が1぀もありたせん2026幎7月時点

  • UMLの図の皮類を、1぀ず぀芚える必芁もありたせん。甚語䟋に䞊んでいるのは「UML」ず「ナヌスケヌス」たでです

  • 匕き継ぐもずず匕き継いだ先の呌び分けも、芚えなくお倧䞈倫です

ここで、ひず぀おもしろい事実を添えおおきたす。シラバスには、Javaゞャバ、C++シヌプラスプラス、Pythonパむ゜ンずいったプログラム蚀語の名前が、別の堎所の甚語䟋に䞊んでいたす小分類38(1)。2026幎7月時点。これらは、䞀般にオブゞェクト指向の考え方を取り入れた蚀語ず呌ばれおいたす。

぀たり、蚀語の名前は範囲に入っおいるのに、その蚀語の䞭の曞き方たでは䞊んでいないんですね。この単元がどこたでを範囲にしおいるのか、その線匕きが、ここにも衚れおいるず思いたせんか。

ただし念のため。「文法は問われたせん」ず蚀い切れる根拠たでは、小分類26にも38にも曞かれおいたせん。曞けるのは、甚語䟋に曞き方の芁玠が䞊んでいないずころたでです。

7. たずめ3行でふりかえり

  1. クラスは「どんな情報を持ち、䜕ができるか」の取り決めで、むンスタンスはそこから䜜られた実際の1぀。取り決めは1぀、実物は䜕個でも䜜れたす。

  2. カプセル化は「䞭のしくみを知らなくおも、決められた頌み方で䜿える」、継承は「匕き継いで、違うずころだけ足す」、倚態性は「同じ頌み方に、それぞれの応え方」です。

  3. これらの蚀葉は小分類26(1)の甚語䟋には入っおおらず、目暙も「抂芁」たで。芚える察象は6語のたたで増えたせん2026幎7月時点。

いかがでしたか あんなにずっ぀きにくかった暪文字が、ほがポチ1匹の話だけで最埌たで通っおしたいたした。そしお、新しく芚えるこずは1぀も増えなかったはずです。増えたのは、6語のうち3語を読んだずきの手ざわりのほう。ここだけ持ち垰っおいただけたら、この蚘事はじゅうぶん圹目を果たせたす。

8. よくある質問FAQ

Q1. クラスずむンスタンスの違いは䜕ですか

A. クラスは取り決めのほう、むンスタンスは実物のほうです。クラスは「犬ずいうものは、名前ず䜓重を持っおいお、おすわりず散歩ができる」ずいう枠組みで、この段階ではただ1匹もいたせん。そこから䜜られた実際の1匹ポチ、ハチ、モモがむンスタンスです。いちばんの手がかりは、数のかたよりですね。クラスは1぀、むンスタンスは䜕個でも。犬が100匹に増えおも、取り決めのほうは1぀のたたです。

Q2. オブゞェクトずむンスタンスは同じものですか

A. どちらも実䜓のほうを指す、ずいう点では同じものを芋おいたす。持っおいる情報ずできるこずをセットで持った、1぀のかたたりですね。違うのは、呌び分けたいずきの気持ちです。それ自䜓が1぀のかたたりだず蚀いたいずきはオブゞェクト、クラスから䜜られたずいう関係を蚀いたいずきはむンスタンス、ず呌ぶこずが倚くなりたす。この2぀の厳密な線匕きたで远いかける必芁はありたせんよ。

Q3. カプセル化ずは䜕ですかわかりやすく教えおください。

A. 䞭でどう動いおいるかを倖から芋えないようにしたっおおき、決められた頌み方だけを倖に出しおおくこずです。犬に「おすわり」ず蚀えば座っおくれたすが、そのずき筋肉や神経がどう動いおいるかを、こちらは知りたせん。それでも䜿えたすよね。䜿う偎が䞭身を知らなくおもいい、ずいうのがこのしくみのねらいです。実際、平成21幎床 秋期の公開問題 問47では、䜿う偎は䞭で䜕が起きおいるかを知らないたた倖から呌びかけるだけで䜿える、ずいう趣旚の蚘述が正解でした出兞平成21幎床 秋期 ITパスポヌト詊隓 公開問題 問47。おもしろいこずに、その問題に「カプセル化」ずいう蚀葉自䜓は出おきたせん。

Q4. ITパスポヌトで、クラスやカプセル化は芚える必芁がありたすか

A. 芚える必芁はありたせん。 根拠は3぀ありたす。シラバスVer.6.5 小分類26(1)の甚語䟋に䞊んでいるのは、構造化手法・オブゞェクト指向・ナヌスケヌス・UML・DevOps・MLOpsの6語だけであるこず。この小分類の目暙が「抂芁意矩及び目的を理解する」たでであるこず。そしお【掻甚䟋】の枠が1぀もないこずですいずれも2026幎7月時点。ただし、平成24幎床 秋期の公開問題 問45では、クラスず継承がオブゞェクト指向の基本抂念ずしお正解の䞭身になったこずがありたす出兞同問。ずはいえ、そこで問われたのも「どれがオブゞェクト指向偎の蚀葉か」ずいう仕分けたででした。意味が分かっおいれば通れる範囲ですよ。

Q5. 構造化手法ずオブゞェクト指向の違いは䜕ですか

A. 手順から入るか、ものから入るかの違いです。構造化手法は、やるこずの順番を先に䞊べお、倧きな仕事を小さな仕事ぞ割っおいくやり方で、このずきデヌタは凊理ずは別のずころに眮かれたす。䞀方、オブゞェクト指向は、登堎する「もの」を先に決めお、そのものに持っおいる情報ずできるこずをセットで持たせるやり方です。デヌタず凊理が同じ堎所にあるかどうかが、芋分けるいちばんの手がかりですね。なお、構造化手法もオブゞェクト指向も、どちらもシラバスVer.6.5 小分類26(1)の甚語䟋に䞊んでいる蚀葉です2026幎7月時点。


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オブゞェクト指向の単元は、蚀葉の数が少ないぶん、1぀分かるず連鎖しお軜くなるずころです。この蚘事を読んだあずで、手元の教科曞の同じ項目を開いおみおください。さっきたで玠通りしおいた2、3行が、急に読める文になっおいるはずですよ。

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この先にあるのは、オリゞナルの緎習問題6問です。䞭身は、クラスずむンスタンスの関係・1぀のクラスから䜜れる数・カプセル化・継承・倚態性・構造化手法。どれも、この蚘事で読んだこずだけで解けたす。

9. 緎習問題6問で確かめる

すべおこの蚘事のオリゞナル問題です。遞択肢を芋る前に、自分の蚀葉で答えを䜜っおみおください。


問1 取り決めのほうず、実物のほう

オブゞェクト指向で䜿う「クラス」ず「むンスタンス」の関係を説明したものずしお、適切なものはどれですか。

ア クラスは実際に䜜られた1぀のもので、むンスタンスはそのもずになる取り決めである
ã‚€ クラスは「どんな情報を持ち、䜕ができるか」の取り決めで、むンスタンスはそこから䜜られた実際の1぀である
り クラスもむンスタンスも同じものを指す蚀葉で、意味に違いはない
゚ クラスは凊理の順番を䞊べたもので、むンスタンスはその順番のずおりに動く機械である

正解む

解き方

  1. クラスは、ただ1匹もいない段階の取り決めのほう

  2. むンスタンスは、そこから䜜られた実際の1匹ポチ、ハチ、モモ

  3. 取り決めが先、実物があず。この順番がひっくり返っおいないかを芋る

ここがひっかけ
アは、クラスずむンスタンスをそっくり入れ替えた説明です。ここを取りちがえる人がいちばん倚いずころなんですね。りのように「同じ意味」ずいうこずもありたせん。゚は、やるこずの順番から入る構造化手法寄りの発想で、オブゞェクト指向の説明にはなっおいたせん。


問2 1぀の取り決めから、いく぀䜜れる

1぀のクラスから䜜られるむンスタンスの数に぀いお、正しい説明はどれですか。

ア 1぀のクラスから䜜れるむンスタンスは、1぀だけである
ã‚€ 1぀のクラスから、同じ取り決めのむンスタンスをいく぀でも䜜れる
り むンスタンスを1぀䜜るたびに、クラスも1぀ず぀増やす必芁がある
゚ むンスタンスを䜜るず、もずのクラスは䜿えなくなる

正解む

解き方

  1. 犬の取り決めは1぀。そこからポチ・ハチ・モモの3匹が䜜られた

  2. 犬が100匹に増えおも、取り決めのほうは1぀のたた

  3. 合蚀葉は「取り決めは1぀、実物は䜕個でも」

ここがひっかけ
アを遞んでしたうずころです。クラスずむンスタンスが1察1だず思っおいるず、そもそもクラスをわざわざ甚意する意味がなくなっおしたいたすよね。同じ枠組みを䜕床も䜿い回せるからこそ、取り決めを1回曞く䟡倀があるんです。りず゚は、その䜿い回しを打ち消す説明になっおいたす。


問3 䞭を知らなくおも、䜿える

「おすわり」ず声をかければ犬は座っおくれたす。そのずき䜓の䞭で䜕が起きおいるかを、こちらが知る必芁はありたせん。オブゞェクト指向で、この考え方にあたるものはどれですか。

ア カプセル化
ã‚€ 継承
り 倚態性ポリモヌフィズム
゚ 構造化手法

正解ア

解き方

  1. 話題は、䞭のしくみを知らなくおも䜿えるずいう点

  2. 決められた頌み方だけが倖に出おいお、䞭身はしたわれおいる

  3. これがカプセル化

ここがひっかけ
3぀の特城が䞊ぶず、名前ず䞭身が混ざりやすいずころです。むの継承は「匕き継いで、違うずころだけ足す」、りの倚態性は「同じ頌み方に、それぞれの応え方」でしたね。゚の構造化手法は、そもそもオブゞェクト指向ずは別のやり方です。なお、平成21幎床 秋期の公開問題 問47では、この考え方にあたる蚘述が正解になりたした出兞同問。


問4 曞き盎さずに、足すだけ

オブゞェクト指向における「継承」の説明ずしお、適切なものはどれですか。

ア もずの取り決めを匕き継いだうえで、違うずころだけを足しお新しい取り決めを䜜る
ã‚€ 䞭のしくみを倖から芋えないようにしお、決められた頌み方だけを倖に出しおおく
り 同じ頌み方をしおも、盞手によっお違う応え方が返っおくる
゚ 倧きな仕事を、やるこずの順番にそっお小さく割っおいく

正解ア

解き方

  1. 犬の取り決めを、盲導犬がたるごず匕き継いだ

  2. 足したのは、「人を安党に案内する」ずいう1぀だけ

  3. だから、同じこずを2回曞かずに枈み、盎すずきも1か所で枈む

ここがひっかけ
むはカプセル化、りは倚態性の説明です。゚は構造化手法ですね。3぀の特城は、それぞれ短い合蚀葉で持っおおくず混ざりたせん。継承なら「匕き継いで、違うずころだけ足す」です。ちなみに、平成24幎床 秋期の公開問題 問45では、クラスず継承がオブゞェクト指向の基本抂念ずしお正解の䞭身になりたした出兞同問。


問5 同じ声をかけたのに、返事が違う

「鳎いお」ず同じ頌み方をしおも、犬は「ワン」、猫は「ニャヌ」ず応えたす。オブゞェクト指向で、この性質を䜕ず呌びたすか。

ア 属性
ã‚€ メ゜ッド
り 倚態性ポリモヌフィズム
゚ カプセル化

正解り

解き方

  1. 頌む偎の蚀い方は、盞手が倉わっおも同じ

  2. 応え方だけが、それぞれのものに任されおいる

  3. これが倚態性ポリモヌフィズム

ここがひっかけ
アずむは、「もの」1぀の䞭身を指す蚀葉でした。属性は䞊の段持っおいる情報名前・䜓重、メ゜ッドは䞋の段できるこずおすわり・散歩ですね。゚のカプセル化は「䞭を知らなくおも䜿える」話です。なお、倚態性ずいう蚀葉の名前自䜓は芚えなくお倧䞈倫ですよ。「同じ頌み方に、それぞれの応え方」ずいう圢のほうを持っおおきたしょう。


問6 手順から入るやり方

構造化手法の説明ずしお、適切なものはどれですか。

ア 先に登堎する「もの」を決めお、そのものに情報ずできるこずをセットで持たせる
ã‚€ やるこずの順番をたどりながら、倧きな仕事を小さな仕事ぞ割っおいく
り 蚭蚈の䞭身を図にするずき、曞き方をそろえるための共通ルヌルを決めおおく
゚ 䜜る偎ず動かし続ける偎が組んで、玠早く改善を続けおいく

正解む

解き方

  1. 構造化手法は、やるこず凊理から先に䞊べるやり方

  2. 倧きい仕事を、䞊から䞋ぞ小さく切り分けおいく

  3. このずき、デヌタは凊理ずは別のずころに眮かれる

ここがひっかけ
アは、たるごずオブゞェクト指向の説明です。手順から入るか、ものから入るか。 ここで芋分けたしょう。りはUML、゚はDevOpsの説明ですね。この4぀は、どれも小分類26(1)の甚語䟋に䞊んでいる蚀葉です。それぞれが䜕をするものかたで蚀えるようになっおいれば、遞択肢を読んだずきに手が止たりたせん2026幎7月時点。

いいなず思ったら応揎しよう