血管は“静かに老化している”──AGEsと動脈硬化の深い関係 【知ってトクする健康コラム】
前回は、体の中で起こる“糖化”によって生まれるAGEs(終末糖化産物)が、老化を進める原因の一つになるという話をしました。
では、そのAGEsはどこに悪さをするのでしょうか。その代表の一つが血管です。
健康診断では、血糖値やHbA1c、コレステロール、中性脂肪などの数字が注目されやすいですが、これらの高値の奥で進んでいるのが「血管の老化=動脈硬化」
です。その背景には、AGEsも関係しているんです。
AGEsはどうやって血管を傷つけていくのか?
AGEsは、余分な糖がタンパク質と結びついてできる“老化物質”です。
このAGEsが血管の壁にたまると、
血管は少しずつ
・硬くなる
・しなやかさを失う
・内側が傷つきやすくなる
という変化を起こします。
本来、血管はゴムのように柔らかくしなやかで、血液の流れに合わせて伸び縮みしています。
ところがAGEsが血管の壁にたまると、ゴムが古くなって硬くバリバリになるのに似た状態になります。つまり、血管の老化が進むわけです。
LDLコレステロールだけでは説明できない
「動脈硬化=コレステロール」というイメージは強いですが、それだけが原因ではありません。LDLコレステロールが高くても、AGEsが血管の壁にたまるのが少なければ動脈硬化は進行しにくいことだってあります。
逆に、
・血糖値が高め
・食後高血糖が多い
・睡眠不足
・慢性的なストレス
・喫煙
・運動不足
こうした状態では、AGEsが増えやすく、
血管へのダメージも進みやすくなります。
つまり、血管は“脂”だけでなく“糖”でも傷つくということです。
血管が硬くなると何が起こる?
動脈硬化は、初期にはほとんど症状がありません。
気づいたときには
・心筋梗塞
・脳梗塞
・狭心症
・腎機能低下
・認知機能低下
などの大きな病気につながることがあります。
だから怖いんです。
「昨日までは元気だったのに…」
という突然の発症の背景には、何年もかけて進んだ血管の老化、つまり動脈硬化があります。
血糖値が正常でも安心ではない
ここで大事なのが、
“自分は糖尿病じゃないから大丈夫”
ではない、ということです。
食後だけ血糖値が大きく上がる血糖値スパイクとAGEsの蓄積とは関連か深いです。
血糖値スパイクはがあるかどうかは、健康診断の空腹時血糖測定だけではほぼ見つかりません。
もしAGEsが心配なら、
・食べる時間
・食べる順番
・間食
・夜遅い食事
こうした日常の習慣の積み重ねに気を配ることが重要になります。
そして、血糖値スパイクがあるか調べてみて、不安が強かったら医療機関を受診することをおすすめします。
今日からできるAGEs対策
AGEsを減らすために大切なのは、特別なサプリではありません。
まずは、急激な血糖上昇を防ぐことでしょう。
たとえば、
・朝食を抜かない
・野菜から食べる
・夜遅い食事を減らす
・甘い飲み物を習慣にしない
・食後に軽い運動
こうしたことの積み重ねが、血管を守ることにつながるはずてす。
まずは、血管を守る生活から始めてみるのがいいかもしれません。
参考資料
・日本動脈硬化学会 動脈硬化性疾患予防ガイドライン
・日本糖尿病学会 糖尿病診療ガイドライン
・Brownlee M. Nature. 2001
・Singh VP et al. Diabetologia. 2001
・Goldin A et al. Circulation. 2006
最後まで読んでいただきありがとうございました🙏
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