持続皮下グルコース測定(CGM)で、血糖値を一日中測定する 【知ってトクする健康コラム】
健康診断で「血糖値正常」だと安心しますよね。
けれども血糖値は、実は1日の中で大きく変動しています。
健康診断では午前中の決まった時間に採血することが多いですが、これはその“瞬間の血糖値”を見ているにすぎません。
食事、運動、睡眠不足、ストレス。
血糖はこうした影響を受けながら一日中上下を繰り返しています。
その変化を連続して記録できる方法が、持続皮下グルコース測定(CGM)です。
持続血糖測定とはどんな検査?
この検査では、腕などに小さなセンサーを装着し、皮下の体液中の糖濃度を測定します。
数分ごとに値を記録し、24時間のグラフとして確認できます。
CGMが測っているのは、血液そのものの血糖ではなく「間質液」の中の糖です。
間質液とは、血管の中の血液がわずかにしみ出して、細胞のまわりを満たしている体液のことです。
間質液は、血液と細胞のあいだをつなぐ“クッション”のような存在で、栄養や酸素を細胞に届けています。
間質液の中の糖の値は、数分程度の時間差がありますが、血糖値とほぼ並行して変化します。
何がわかるのでしょうか?
この検査では、次のようなことが見えてきます。
・夜間低血糖
夜間眠っている間に血糖が下がりすぎることです。低血糖になると、冷や汗、動悸、手の震え、強い眠気などが起こります。夜間は自覚しにくく、重症になると意識障害や不整脈につながることもあります。特にインスリン治療中の方では重要な問題です。
・食後の急上昇(血糖スパイク)
食事直後に血糖値が大きく上がることです。血糖が急激に上昇すると、血管の内側に負担がかかると考えられています。
動脈硬化との関連も指摘されており、強い眠気やだるさの原因になることもあります。
・血糖の安定度
最近は「Time in Range(目標範囲に入っている時間の割合)」という考え方が重視されています。平均値だけでなく、“どれだけ安定しているか”を見る指標です。
HbA1cとの違いは?
HbA1cは、過去1〜2か月の平均的な血糖状態を反映する優れた検査です。しかし、平均値が良好でも食後だけ急上昇していたり、上がったり下がったりを繰り返しているということはあり得ます。
高い時間と低い時間が混ざると、平均すると「正常」に見えることもあります。
持続血糖測定は、そうした「日常の揺れ」を可視化する検査といえます。
この検査は、病院に行かないとできない?
・現在のところ、医療機関での処方・指導が基本です。特に糖尿病の治療中の方では、保険適用となる場合があります。
一方で、最近は自費で装着できるサービスや、一部の薬局・クリニックで体験的に測定できる場合もあるようです。
ただし、
・数値の読み方
・センサー誤差
・圧迫による一時的な低値表示
など、専門的な理解が必要な点もあるので注意が必要です。
興味がある場合は、まずはかかりつけ医に相談するのが安心だと思います。
すべての人に必要?
現時点でこの検査は、
・糖尿病治療中の方
・低血糖のリスクがある方
・インスリン治療中の方
に特に有用とされています。
特にこのような心配のない方が行う検査ではありません。
けれども、「血糖は一瞬の数字ではなく、1日の流れで考える」という視点でこのこの検査が使えるようになると、健康を見直す良いきっかけになるかもしれませんね。
おわりに
健康診断の数字は大切です。
「異常なし」でも、その背後には、何らかの問題が隠れている可能性もあります。
血糖値を“点”ではなく“一日の流れ”として見る。
それが、これからの健康管理の一つの考え方になるかもしれませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございました🙏
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