快晴の空と、終わりよければすべてよし
会社を辞めることにしてから、2ヶ月ほどが経過した。
辞めたいですと告げてからも、相変わらず嫌なことがたくさんあった。今までと違うことは、私がここをいなくなるということ。それからは、嫌なことがある度に「まぁ、もう辞めるからいいけど♪」と退職ハイで乗り切ってきた。
散々noteに悪口を書いた遅刻や欠勤の常習犯の彼女とも、特に喧嘩をしたわけではないが、仲直りした。2人だけになった時間に、私が会社を辞める理由を全部正直に話した。あなたの遅刻や欠勤も辞める理由の一つだと話し、彼女はちゃんとそれを理解してくれていた。
それから彼女に対して以外にも今まで溜まっていた本音を吐き出し、彼女もたくさん本音を吐いてくれた。お互いに本音を話すことで、私たちの距離が最後の最後にグッと縮まった。
その後も変わらず遅刻や欠勤はしてたけど。それも「まぁ、もう辞めるからいいけど♪」のおかげで、怒りなんてものは一切湧いてこなかった。
「退職後でもいいので、一緒にご飯に行きませんか?」
普段人を誘うことなどめったにしなそうな彼女との関係が、私に放たれたこの言葉に全てが詰まっていた。どんな人間にもできれば嫌われたくない。彼女に誘われたことで、今までの私の行動は間違っていなかったんだなと思えた。
ついに最終出勤日を迎え、今まで何人もの退職を見送ってきたにも関わらず、一度も開催されなかった送別会が私のためだけに開かれた。社長にも上司にも散々文句を言ったにも関わらず、そうやって送り出していただけるのは、さすがに嬉しい。
でも、口の中でとろける美味しいお肉を食べながら、私はなんとなく疎外感を感じた。段々と自分がこの場の部外者になっていく空気を感じた。送別会の終わりには、私は完全に部外者だった。
あぁ〜、終わってしまったんだな。毎日片道1時間の車での通勤時間も、そこそこ向いていた経理の仕事も、嫌いだったあの上司との会話も、全て終わったんだ。この生活が終わることを心から望んでいたのに、寂しい気持ちだって沸いてきちゃう。
次の日、私の心は綺麗さっぱり清算されていた。清算された心には、鳥の鳴き声がよく聞こえてくる。夏の始まりを告げる風が心地よい。いつもはガチガチに固い財布の紐が、なんだかゆるゆる。
夫とイオンモールへ買い物に行った。月曜日からの新生活に向けての買い物なので、必要経費だが、何だか吹っ切れた時間だった。昨日のちょっぴり寂しくて、ちくっと痛いような気持ちが、嘘のように晴れていく。
快晴だった。雲ひとつない空の下で、私の中で止まっていた歯車が動き出す感覚がある。あんなにも難しかった退職は、意外にも簡単だった。この数年間ネガティブが作られ続けていたのは、心が躍らなかったあの職場だった。今思えば夫との喧嘩は、いつも私のキャリアについてだった。
世の中には続けた方がいいことと、続けなくていいことがある。私は続けなくていいことも続けようとしていたのかもしれない。だけど、3年間続けたから、欲しかった在宅ワークという働き方を手に入れられた。自分の心に従ったほうが絶対に人生うまくいく。欲しいものは全部手に入る。そう思えるのは私の心が健康だから。
終わりよければ、全てよし。
私の人生に一つの区切りがついた。
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