華麗なるナン 〜4皿目:清瀬に現れた至福の「 ふわサク 」聖地・Panas #111
「 趣味はランニングです 」
そう自己紹介すると、だいたいこう聞かれる。
「 走っている時って、何を考えているんですか?」
答えは日によって様々だが、ひとつだけ確かなことがある。
私の人生には、ナンという存在がかなり大きな割合で登場する。
ナンを愛し、ナンに愛されたい男がお届けするこのシリーズ。
今回は4皿目。
舞台は西武池袋線の清瀬駅。
仕事の途中、偶然出会った一皿のお話です。
◇ バスの車窓から現れた運命
その日は仕事で清瀬市へ向かっていました。
駅から訪問先まではバス移動。
何気なく車窓を眺めていた、その時でした。

私の中のナン・アンテナがビビッと突然反応した。
目に飛び込んできた看板。
Panas(パナス)
そこはインド料理店。
バスはそのまま通り過ぎる。
だが私はその瞬間、帰り道の予定を決めました。
「 仕事が終わったらナンをいただこう 」
訪問先へ向かう道中、
私の頭の中にはすでにナンの姿が浮かんでいました。
ふっくら膨らんだ生地。
窯で焼かれた香ばしい表面。
仕事中も、どこかでそのイメージが頭を離れませんでした。
◇ 13時の店内に流れる穏やかな幸福
仕事を終え、吸い込まれるように店内へ入る。
時刻は13時過ぎ。
ランチのピークは過ぎている時間だ。
しかし店内は思った以上に賑わっていた。
ご近所らしきママさんグループが、
大きなナンを囲みながら楽しそうに談笑している。
別の席では、ご夫婦がカレーをシェアしている。
観光客向けの店とは違う。
地域に根付いたお店特有の温かさがありました。
こういう店は、経験上だいたい当たりなのです。
私のナン・アンテナに狂いはなかったのです☆
◇ 私の定番オーダー

注文は迷わない。
チキンカレー。
そしてドリンクは、決まってマンゴーラッシー。
ナンの香ばしさ、
スパイスの効いたカレー、
そこにマンゴーの甘さが加わる。
この組み合わせは、私の中では完全な布陣だ。🥭
◇ 「 待て 」の時間
最初に運ばれてきたのはサラダとマンゴーラッシー。
ここからがある意味で一番つらい時間の始まりです。
犬で言えば、完全に 「 待て 」 の状態。
厨房から漂ってくるスパイスの香り。
クミンやコリアンダーの香りが店内を満たしている。
その香りを浴びながら主役を待つ時間は、
愛おしくもあり、そして正直つらいーーー
なぜなら私の胃袋がすでに準備万端なのです。
◇ 理想的な焼き上がり

ほどなくして、皿がテーブルに置かれた。
ついに来た!!
一目で分かる。
これは間違いなく最高のナンだ!!!
表面は香ばしいきつね色。
縁は少しパリッと焼け、中央にいくにしたがってふんわり膨らんでいる。
まずはいつものようにナンの先端からテイスティング。
一口かじる。
サクッ。
軽い食感のあと、
すぐに ふわふわの生地 が広がる。
理想的な焼き上がり☆
そこへ熱々のチキンカレーをたっぷりつけて口へ。
……たまらない
ナンとカレーはやっぱり熱々が一番美味しい。
◇ 焼きたてナンという試練
私はすぐに2枚目を注文しました。
この店はナン食べ放題ではない。
だが、そんなことは問題ではない。
食べたいから頼むのです。
ただそれだけ。
そして届いた2枚目のナン。

ここで、ナン好きなら共感してくれるであろう試練がある。
焼きたてナンを手でちぎる瞬間だ。
窯から出たばかりのナンは、
結構熱い。
指先が熱気に包まれる。
うっかりすると火傷しかねない。
それでも、手は止まらない。
なぜなら——
この熱々の状態が一番美味しいと分かっているからだ。
◇ 2枚だからこその贅沢
普段の私は、ナンを最低3枚食べると決めています。
しかしこの日は次の予定が迫っていた。
なので泣く泣く2枚で終了。
だがここで、思わぬ発見がありました。
普段は3枚分を想定してカレーを配分する。
しかし今回は違う。
2枚のナンのために、カレーを贅沢に使う。
たっぷり。
惜しみなく☆
カレーをしっかり染み込ませて食べるナンは想像以上に満足度が高い。
「 2枚で終わるからこその贅沢 」
そんな新しい楽しみ方を改めて発見しました。
◇ 清瀬で出会ったナンの深淵
お店を出ると、午後の柔らかな空気が清瀬の街を包んでいました。
また新たな街で、また一つナンの奥深さに触れることができました。
こうして私はまた新しい一皿との出会いを手に入れた。
次なるナンを求めて私の旅はまだまだ続きます。
本日もご拝読いただき、ありがとうございました。
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