MVP ARCHIVE HISTORICAL GALLERY | Documents : The Final Testaments of Adolf Hitler 1945 / ヒトラーの遺言書 - 私の死後もこの戦争を続けなければならない

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ヒトラーの遺言書
1945年4月29日、ベルリンの総統地下壕で、アドルフ・ヒトラー は二つの遺言書に署名した。
一つは、政権の後継と政治的な主張を記した 政治的遺言 。
もう一つは、私的な事項と死後の処置を記した 私的遺言 である。
翌4月30日、ヒトラー は地下壕で自殺した。
第三帝国の崩壊が迫る中で作成されたこれらの文書は、ナチス・ドイツ の最後の指導体制と、ヒトラー 自身が最期まで保持していた政治的認識を示す一次資料として残されている。
二つの遺言書
Political and Personal Testaments
ヒトラー の 最終遺言 は、政治的遺言 と 私的遺言 という二つの文書から構成されており、いずれも1945年4月29日付で、ベルリンの総統地下壕で作成され、文書はタイプライターで清書され、ヒトラー 本人と証人たちによって署名された。
政治的遺言 は、国家の後継体制や政治的主張を扱う。
私的遺言 は、エヴァ・ブラウンとの結婚、財産、死後の処置などを扱う。
政治的遺言
Politisches Testament
政治的遺言 は、ヒトラー の政治的な主張と、死後の国家指導体制について記した文書である。
ヒトラー は、戦争の責任を自らの政策に求めるのではなく、ユダヤ人や国際的な敵対勢力に転嫁する主張を繰り返した。
また、ナチズム の理念を維持するよう求め、後継者を指名した。
国家元首に相当する大統領には、海軍元帥 カール・デーニッツ を指定、首相には、ヨーゼフ・ゲッベルスを指定した。
さらに、ヘルマン・ゲーリングとハインリヒ・ヒムラーを党および国家の地位から排除することを記した。
この文書は、ヒトラー が自らの死後について、なお国家と党の後継体制を定めようとしていたことを示している。
私的遺言
Persönliches Testament
私的遺言 には、ヒトラー の個人的な事項が記されている。
ヒトラー は、長年の伴侶であったエヴァ・ブラウンと結婚したことを記し、
二人は1945年4月29日未明、総統地下壕で結婚していた。
遺言 には、財産の処分や、死後に自分と妻の遺体を焼却することを望む内容も含まれている。
また、長年仕えた秘書マルティン・ボルマンを遺言執行者に指定した。
地下壕での署名
Führerbunker|April 29, 1945
1945年4月末、ベルリンではソ連軍の攻撃が進み、ドイツ軍の防衛は崩壊しつつあった。
ヒトラー は総統地下壕にとどまり、政権の最後の指揮を続けていた。
4月29日未明、エヴァ・ブラウンとの結婚式が行われた。
その後、ヒトラー は 政治的遺言 と 私的遺言 を作成し、署名した。
政治的遺言 には、ヨーゼフ・ゲッベルス、マルティン・ボルマン、ヴィルヘルム・ブルクドルフ、ハンス・クレープスらが証人として署名した。
私的遺言 にも、ボルマン、ゲッベルス、ニコラウス・フォン・ベロウらの署名が残されている。
地下壕から運び出された文書
The Couriers
遺言書 は、ヒトラー の死後に外部へ伝達するため、複数の使者に託され、その一人が、ヒトラー の副官ヴィルヘルム・ツァンダーだった。
また、ハインツ・ローレンツやヴィリー・ヨハンマイヤーらも、遺言書や関連文書を携えて地下壕を離れた。
しかし、ベルリンはすでに包囲され、ドイツの通信・交通網は崩壊しつつあった。
文書は予定された相手へ確実に届けられたわけではなく、戦後、連合国側の捜査によって回収されることになる。
戦後の発見
1945
ヒトラー の 遺言書 は、戦後、連合国側による関係者の捜索と尋問を通して発見された。
1945年、イギリス側の調査官ヒュー・トレヴァー=ローパーらは、ヒトラーの最期と地下壕の状況を調査、遺言書 を携えていた使者たちの所在が確認され、文書が回収された。
複数の写しが存在したことから、発見された文書の内容を照合することも可能になり、これらの資料は、ヒトラー の死とナチス政権の最後の指導体制を確認する重要な証拠となった。
現存する原本
The Surviving Documents
ヒトラー の 政治的遺言 と 私的遺言 の署名入り文書は、現在も保存され、アメリカ国立公文書館には、戦後に回収された ヒトラー の遺言書を含む関連資料が所蔵されている。
National Archives and Records Administration( NARA )
文書には、タイプライターで作成された本文と、ヒトラー および証人たちの署名が残されている。
現在では、原本の画像や文字起こしを通して内容を確認できる。
博物館や歴史展示で使用されるものには、原本の複製やデジタル画像もある。
遺言書が示す最後の政権
政治的遺言 で指名された後継体制は、長く続かなかった。
ヨーゼフ・ゲッベルスは1945年5月1日に自殺した。
カール・デーニッツは、ヒトラー の死後、ドイツの国家元首としてフレンスブルク政府を率いた。
1945年5月7日、ドイツ軍はランスで無条件降伏文書に署名した。
翌5月8日には、ベルリンで改めて降伏文書への署名が行われた。
ヒトラー の遺言書は、国家の崩壊が迫る中で作成された、最後の政治的・私的な記録である。
文書から見る歴史
遺言書には、ヒトラー が自らの死後について何を望み、誰を後継者に指定し、どのような政治的主張を残したのかが記されている。
一方で、その内容が実際にどのように実現したかは、戦後の出来事や他の資料によって確認できる。
本人が何を記したのか、その後、実際に何が起きたのか。
二つを照らし合わせることで、ナチス・ドイツ の最後の姿が見えてくる。


Basic Data
名称| ヒトラーの最終遺言書
English| The Final Testaments of Adolf Hitler
ドイツ語| Politisches Testament / Persönliches Testament
作成日| 1945年4月29日
作成場所| Führerbunker, Berlin
作成者| Adolf Hitler
文書の種類| 政治的遺言・私的遺言
政治的遺言の主な内容| 後継者の指名、政府・党の人事、政治的主張
私的遺言の主な内容| 結婚、財産、死後の処置
戦後の回収| 1945年
主な所蔵機関| National Archives and Records Administration(NARA)
資料分類| Documents / Historical Records

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