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高徳線を乗りつぶして丸亀城に登った話

四国の鉄道路線が特急も含め3日間乗り放題になる「四国バースデイきっぷ」で四国を巡る旅行記、その7。

前回は高知にあるカオス建築・沢田マンションをチラ見してから土讃線を北上し、大歩危の絶景を見てから徳島線を乗りつぶして徳島に到着したところまでを扱った。

今回はその続きで、徳島の街に繰り出すところからスタート。

徳島で小休止

……といっても以前の松山と同じく、今回の旅では徳島観光は旅程に含めておらず、乗り換えのために来たという感じだ。

ただ、今回は乗り換え時間が 40 分ほどある。そんなわけで、お昼前ではあるが腹ごしらえに駅至近のうどん屋さんへと突撃した。

これから向かう先は本場・香川県だというのに、その手前の徳島でうどんを食べる捻くれ者。大変美味であった。

高徳線を乗りつぶす

というわけで満腹になってから駅に戻ってきて、特急うずしおに乗車。ここからは高徳線だ。

先ほど通った徳島線に別れを告げると、さっそく吉野川を越える。前回ひたすら下ってきた吉野川だが、河口付近ということで川幅は大変広い。

さらにもう1本、旧吉野川も越える。こちらは本家に比べれば小さいものの、それでも海から離れた土地で見る川とはだいぶ雰囲気が違う。河口付近では、小さな川ですらそれなりの存在感を持つのだなと実感した。

旧吉野川を越えると、まもなく最初の停車駅・池谷いけのたにに到着。ここから鳴門へ向かう鳴門線が分岐する。鳴門線は基本的に徳島駅まで直通する運用になっており、当駅からの区間便は平日早朝の1本を除いてないようだ。

それにしても、Y 字に分岐した直後の各線にぐねっと曲がったホームが設置されており、その間に駅舎が挟まっている構造がなんとも面白い。分岐前の直線部分に駅を設ければ良さそうなものだが、何か事情があるのだろうか。

そして徳島県を抜けて香川県へと突入。高徳線は国道 11 号と並走する場面が多く、車体を傾斜させながら華麗に自動車を追い抜く様子を楽しむことができる。

その一方、海の近くを走るにも関わらずオーシャンビューを拝める区間は少ない。 高松に向かう場合は進行方向の右側が海寄りの席となる。

特急のパワーをいかんなく発揮し、あっという間に高松駅に到着。

高松をちょびっと観光

高松駅は行き止まり式ターミナルとなっており、各地へ向かう列車が同じ方向を向いて並んでいる様子がなんとも面白い。

そしてやたらとかわいい駅舎

高松駅は以前小豆島へ行くためにサンライズ瀬戸で訪れて以来だ。

ここから高松港へは歩いてすぐアクセスできる。瀬戸大橋の開通前は本州との往来もここが結節点になっていたわけだ。

ところで、今回の乗り換え時間は 20 分。これをただ待つだけではもったいないと思い GoogleMap を開いたところ、駅至近になにやら無料の展望台があるのを発見。さっそく行ってみることに。

……がしかし、変なルートで行ってしまい展望台へ向かうエレベーターを見つけられず、結局 8F という絶妙な高さからの景色を拝むことになった。

やはり行き当たりばったり旅行は満点の立ち回りを叩き出すのが難しいと痛感しつつ、潮風をガンガンに浴びられるこの展望スポットもなかなか悪くなかった。下に見えているのは四国最大のアリーナであるあなぶきアリーナ

そして帰り際に展望台へ向かうエレベーターを発見してしまう。なんと……駅から一番近いエレベーターが正解だったとは。

まあ、展望台からの眺めはまた機会があれば回収しに来ればよいだろう。

予讃線を西へ

で、発車ギリギリに駅まで戻ってきて、ここからは特急いしづちに乗車。前に特急しおかぜを連結するため、先頭車は貫通式だ。

高松を出ると予讃線を軽快に走り抜け、最初の停車駅である坂出を出たところで遠くに同じ方向へ走る列車が目に入る。岡山方面から瀬戸大橋を渡ってやってきた特急しおかぜだ。

瀬戸大橋線は松山方面・高松方面のどちらからも直通できるデルタ構造となっており、しおかぜや南風は写真奥の線路を渡って宇多津駅へ向かう一方、岡山と高松を結ぶ快速マリンライナーは写真右の短絡線を通って坂出駅へと向かう。

で、いしづちに連結するしおかぜがほぼ同時にやってきたということは……当然ながら、後から宇多津駅に入線するいしづちは信号が切り替わるまで少し待たされる。しおかぜをもっと早く入線させて待たせればいしづちの信号待ちは減らせそうだが、しおかぜの方が格が上なのだろうか

ちなみにいしづちは坂出から土讃線が分岐する多度津までの5駅中、なんと1駅しか通過しない。まあどの駅も重要度が高いということだろうが、宇多津での信号待ちと連結作業の影響で、坂出から多度津の所要時間は鈍行が 13 分に対し特急が 18 分という逆転現象が起きている。特急とはいったい何なんだ

丸亀を観光

そんな特に急がない区間の1つである丸亀駅にて私は下車した。さっそく駅のコインロッカーに荷物を放り込み、街歩きに出発。

丸亀は古くから城下町として栄えた街ということで、駅から少し歩くと灯籠を発見。調べてみると明治元年に作られたものらしい。

そして丸亀と言えば丸亀城。駅から 10 分ほど歩くと、いきなり天守が視界に入ってきた。 

いや、それにしても……高すぎないか? 調べてみると、石垣の高さは合わせて 60m となっており日本一の高さを誇るとか。

そんなわけで坂の入口に向かって歩いていく。

え……この急斜面を登っていくの?これはなかなか辛そうである……ってこの画角だとわかりづらいか。

というわけで、えっほえっほと登っていく。この坂は見返り坂というらしいので、途中で振り返ってみた。う~ん、やはりかなりの急斜面。 

そしてこの高さからもさらに上へ石垣が積み上がっている。

見上げるとこんな感じ。ここまで高く積み上げながら美しい曲線を描いており、築城技術の高さが伺い知れる。

ちなみに史跡ゆえか観光客は中年以上の年代も多く、苦しそうにしている人も見かけられた。自分のペースでゆっくり登っていくのが大事だ。

そして私はというと、全盛期に比べたら歳を重ねてしまったもののまだ体力は衰えていない……と思いたいので、ここからも全力で登っていく。

ちなみにこの石垣を築いた石工職人の羽坂重三郎は、自身が設計したゆえに短い鉄の棒で石垣を上り下りできたため、その技術が敵に渡ることを恐れた城主が井戸に埋め殺してしまったという伝説も残っているとか。不用意に技術をひけらかすと身を滅ぼすこともあるという物騒な教訓だ。

ここまで来ると、さすがに石垣のそびえ立つ高さも低くなってくる。

そしてついに天守に到着。現存天守の1つで、本シリーズ第3回の宇和島城第5回の高知城、そして前回の四国旅行で訪れた松山城を合わせて、これにて四国の現存天守4城を全て制覇した。

というわけでさっそく中へ。天守としての規模は小さめで、資料の展示や解説パネルのような博物館的なものはほとんど置かれていなかった

そして現存天守ゆえの階段のキツさ。それにも関わらず、宇和島城の時と同じく短いスカートで来ている人もおり、なかなか危なっかしい。

で、最上階へ。

眺めも大変良く、海から吹き抜ける潮風が気持ち良い。……ただしガラス越しとなる窓も多く、画角はけっこう限られてしまう。

天井を見上げると歴史の重みを感じる造りで、こういうところに現存天守らしさが出ている気がした。

というわけでサクッと見学を終えて下へ。

純粋に景色を楽しむなら、天守の上よりは本丸から見回すのが良いだろう。こちらは讃岐富士と呼ばれる飯野山

前回の四国旅行でも金刀比羅宮ことひらぐうから眺めるだけだったが、今回も同様。いつか登ってみたいものである。

海の方を眺めていると、ちょうど南風が丸亀駅を出ていく様子を目撃。前述の通り特に急がない区間なので、のんびり走っていた。

そして遠くには瀬戸大橋……と、その手前の謎の高層ビルっぽい見た目の建物は、ゴールドタワーという展望塔らしい。ゴールドには見えないが、どうなんだろう。

……といった感じで、しばらく景色を楽しんでから下山開始。そして二の丸に井戸を発見……あ、これ、伝説の殺人現場だ。

こんな高い場所に設置されている関係から、井戸の深さは 65m で日本一深いとのこと。覗いても暗闇ばかりだが……

フラッシュをたいてみると、驚くことに遠く地底の方で水が反射していた。これだけ深いのに、今もなお水が枯れていないというのは本当にすごい。

三の丸では大きな木が2本、仲良く並んでいた。遠くには飯野山も見える。

裏の方に回ってみると、なにやら階段が続いていたのでここから下りてみることに。

駅からは完全に裏手になるためか、こちらを利用している人はほとんどいなかった。

リズミカルに階段を下りていく。斜面を下りるよりも足の先に負荷がかからないので楽だ。

登りに関しても急斜面より階段の方が楽そうだが、どうなんだろう。

完全に下山。城の周りは公園として整備されており、地元の家族連れで賑わっていた。観光スポットのすぐ近くにローカルな空間が広がっているというのがなんとも趣深い。

花畑を発見。

最後に大手門から外へ……

と思ったら門の中にも入れる模様。2階部分からアクセスできるというのが面白い。

中はこんな感じだった。

ぐるっと回ってきて、最後に見返り坂をもう1度チラ見しつつ……

外へと出た。ちなみに、城の敷地に入ってからここまでの所要時間は1時間10分程度だった。

ここからは駅に向かいつつ、ぶらぶら街歩き。

本丸から展望した時にアーケードが伸びているのが見えたため、行ってみることにした。

なにやら気になる建物も発見……するものの、時間の都合で外だけ撮影して終了。

そしてさらに駅に近づいていくと……だんだん人が減っていき寂しい雰囲気に。駅近の方が活気がないというのが面白い。

そして駅至近に普通の道路を大きなアーケードが覆っている道を発見。前回の阿波池田でも目撃したが、けっこう珍しいのではなかろうか。

この時点で乗る便の発車5分前くらいだったが、まだいけるだろうと線路をくぐって北側へ。灯籠を発見。

駅の北口に回り込んで街歩き終了。ロータリーの整備された南口に比べるとコンパクトで裏口感があるが、その中でちょこっと佇む灯籠が趣深い。

というわけでギリギリまで街歩きに時間を使い、コインロッカーから荷物を取り出してホームに着いたのは発車1分前。あまりにも詰め込みすぎトラベラーである……といっても、3分ほど遅延していたので余裕はそこそこあったのだが。

南風に再会

そんなわけで、ここから南風に乗車……ってあれ、この列車の番号(ド逆光で見づらいが)、2705……。これ、今朝高知から大歩危で乗った車両だ!

なんと、私が大歩危観光徳島までぐるっと寄り道している間に、この列車は岡山まで行き、そこから折り返して高知まで戻り、さらに折り返して丸亀にやってきたというわけだ。なんという酷使だろうか。

前回高知駅で撮った写真

……といった感じで思わぬ再会を喜んだところでキリも良いので、今回はここまでとしたい。

というわけで、次回に続く!


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