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いかに精度高くDIY木工をするか 〜加工篇①〜

これはいかに精度高くDIY木工をするか 〜ローテーブルの作り方〜の加工篇の第①部である。


板の切り出し

板の製材

板そのものの製材は、基本的にDIYの範疇外である。かなり大掛かりな設備が必要か、熟練の技が必要か、かなりの時間が必要か、あるいはその全てが必要である。

例えば、乾燥させた丸太を板状に切り出すには大規模な設備が必要である。荒く切り出された板の上下左右裏表を平面化し、相互の直交・平行を確保するには、カンナ盤と呼ばれる電動の機械が必要である。DIYで、卓上に置ける小型のカンナ盤を持っている人もいるかもしれない。その場合、最終的に切り出した小さな部材の厚さを調整する加工ができるが、卓上型でも十分大きく、通常は収納場所の問題でカンナ盤は諦めるしかない。

電動カンナというものもあるが、これは機械自体には平行や垂直を出すためのガイドなどの機構が一切ない。目で板の微妙な凹凸を見ながら削っていくには熟練の技が必要で、DIYでは無理である。手カンナでやることも原理的には可能であるが、さらに長い時間が必要となる。江戸指物の本などを見ると、差金とカンナとノコギリと作業台を用いて手作業で板を必要な厚さ、幅、長さに揃えていくようなのだが、これは熟練の技があるからできるのである。技術と経験では職人に圧倒的に劣るDIYでは、目測で平行垂直を出そうとするのはやめたほうが良い。電動の機械を使えば簡単に精度が達成できるのだから、自分で機械を所有できないなら、誰かが所有している機械を何らかの形で活用することを考えた方が生産的である。

板の製材をやるための機械は大きすぎるし、手で作業するには技も時間も足りない、となるとどうすれば良いのか。外注である。今回のローテーブル製作のように、最も簡単なのは定格化された集成材などの板を買ってくることである。この場合、板厚は例えば市販の18mmのものを前提に設計する。あるいは、厚さまで指定して加工して送ってくれるネット通販で買えばよい。

長さ幅の切り出し

大きい板を、必要な長さ、幅に切ることは、電動丸ノコなどがあればできなくはない。しかし、これも個人的には勧めない。丸ノコを、きちんと直線にに沿ってかつ傾かないように動かすことは初心者には意外と難しい。丸ノコ用定規というものもあってこれを使えば良いのだが、高速で回転する丸ノコを、最初から最後まで定規にきちんと当てながら動かすのは、簡単そうに見えて実際は微妙に動いて難しい。定規から右側に外れてしまったり、傾いてしまったりするのである。

米国市場だと、水平を保ったまま直線にしか動かないガイドレールのついた製品(いわゆるプランジ丸ノコ)がいろいろと売られていて、こういうものを使えば精度を確保して直線の切り出しができると思うが、何故か日本市場ではプランジ丸ノコ製品はほとんど見ない(マキタ、Boschのカタログに数機種のみ、店頭で見かけることはない)。あたかも、工作者たる者まっすぐ水平に保ったまま丸ノコを動かす技量はあって当然、とする前提があるの如くである。

ちなみに、日本DIY市場にプランジ丸ノコがないなら自分でガイドレールを作ればいいではないか、ということで、丸ノコに合わせて使えるようなガイドレールを色々とDIYで自作している人がたくさんいる。これはこれでDIYとしては面白い分野と思うが、ここでは触れない。

ある程度の大きさにした板を更に精度高く切るには、ノコギリ盤(table saw)がほしい。米国市場では、精度高く平行を出すためのしっかりとした機構のついた様々な製品が10万円前後で売られているが、日本のDIY市場ではほとんど見ない。売られているものも、平行を出すための機構はチャチなものしかない。

棒状にまで切ったものの長さを切り揃えるためのスライドソーというカテゴリーの製品は日本市場にも結構あるが、あまり幅の広いものは切れない。フローリングなどを自分でやろうというような人は良いのかもしれないが、家具を作ろうという人にはあまり必要ないだろう。

手ノコギリは論外である。手ノコギリでは、まっすぐ切ること自体が難しい。素人だと、どうしても切り口が左右にぶれ、つまり波状にうねってしまう。また切り口も、電動工具ならそのまま使えるようなきれいな仕上がりになるが、(少なくとも素人の)手ノコギリの切り口はかなり粗い。

こうして色々と考えると、日本DIY市場では精度高く板を切り出す電動工具が極めて限られていることがわかる。ではどうするか、そう外注である。ほとんどのホームセンターでは、その店で買った板の直線での切断加工を、切断1回に付き50円とか100円でやってくれる。パネルソーという大型の機械でかなり精度良く(実感±0.5mm未満)加工してくれるので、これを使わない手はない。

もう一つは上の製材のところでも触れた、ネット通販である。厚さだけでなく、長さ、幅も含めて指定して注文すると、その大きさの部材を送ってくれる。しかも素人がガイドなしの丸ノコで切るよりも遥かに精度が高い。

今回は某ホームセンターで910×18×450のラジアタパイン集成材を3枚を買ったので、その店で切断加工してもらった。設計篇の「切り出し」のところで述べた通り、合計8回切断することで、必要な部材の板が揃う。確か1切断50円だったので合計400円である。これで±0.5mm以下の精度で切断された部材が手に入る。

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