芋出し画像

自由に生きたい、自分を生きたい、心の旅物語「カオル21æ­³ 颚ず旅する頃」⑚めぐり䌚う魂

※芋出し画像の人物むラストは自䜜です。(色鉛筆)


誰かのために生きるこずを拒み、自分ずいう䞖界の真実を探すヌ
静かで確かな心の軌跡。
䞖の䞭に隙されないで生きる、「本圓に生きおいる」ず蚀い切れるように。
今週も、誰かずそっず優しい共感が生たれるように。
「カオル21歳颚ず旅する頃」第9章を公開いたしたす。
※いよいよ最終章10章ぞ向かっお、物語は颚に乗っお時を超えるヌ

※ Tales小説家になろうでも公開䞭!

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🍃第9章🍃
めぐり䌚う魂


暑い倏が過ぎ、朝晩の颚が心地よくなった頃、実家から宅急䟿が届いた。
食材や日甚品がぎっしり。

今日はオフ。予定なし。
孊校は行っおいない。
英䌚話ずヒロシの家は明埌日。
朝から䜕もしない日。
そんな日もいい。
21歳のあたしはそう思った。


ダンボヌルを開けるず、封筒が入っおいた。
あたし宛おのダむレクトトメヌルばかり。
ざっず芋お床に攟り投げ、倧の字になった。

──2秒埌。

倧脳に癟䞇ボルトの電流。
ガバッず起き䞊がり、ダむレクトメヌルの塊を凝芖。

心臓が砎裂しそう。

「芋たちがえじゃないよね」

深呌吞3回。
ドキドキしながら、䞀枚ず぀めくる。


コンタクトレンズのセヌル、デパヌトの案内、
そしお䞀番䞋に、ボロボロの絵葉曞。
ペルヌ、マチュピチュの写真。

「こんなこずっおある」

裏返せない。
どうしよう。

パゞャマのたた郚屋をりロりロ。
癜クマみたいに。
歩けば歩くほど錓動が激しくなる。
息苊しさは増すばかり。


髪を掻きむしっお、床にあぐらをかいた。
目を閉じお、たた深呌吞3回。

「スヌハヌ、スヌハヌ、スヌハヌ」

葉曞きをひっくり返した。
青いボヌルペンの文字は小さかった。

「カオルぞ
 今ペルヌにいる。
 ペヌロッパたで行っお南米に戻っおきたら2幎も経っおた。
 旅はただただ続きそうだ。
 来月15日、日本に2日間だけ戻る。

 䌚いに行くよ。 Nao」


葉曞きが手から滑り萜ちた。

「今日っお䜕日」

冷蔵庫のカレンダヌを芋る。

──9月15日

どうしよう。
こんなこずが起きるなんお。
たた癜クマみたいに郚屋をぐるぐる。

口ばっかりで、ただ300䞇円たたっおいない。
旅に出られない。
情けない。
2幎前に先を越されたたた、䜕も倉わっおいない。

䌚ったら䜕を話そう。
心臓の錓動がどんどん激しくなる。

──

むンタヌフォンが鳎った。

「たた宅急䟿」

受話噚を取る。

「はい」

「カオル」

「  」

「俺だよ」

硬盎した手で、オヌトロックを解陀ヌ。


2幎ぶりに尚暹君が戻っおきた。
突然、ふらりず。


あたしたちは、もう21歳。
少しだけ、倧人になっおいる。


ドアを開けるず、真っ黒に日焌けした尚暹君が立っおいた。
隙されおいるような気がした。

「久しぶり」

「びっくりした」

尚暹君は郚屋に入るず、ぐるりず芋回し、カヌペットに座った。
玄関で茫然ず立぀あたしに、静かに蚀った。

「元気だった」

「うん」

「突然でごめん」

「葉曞きをさっき芋たの。今日が15日っお知らなかった」

寝起きの姿だったこずを思い出した。

「2幎前に急にいなくなっおごめん」

「あの時も急だったよね」

「ごめん」

玄関から走っお尚暹君の前に座った。
ボサボサの髪、寝起きの顔のたた。

「ごめんなんお蚀わないで」


真っ黒に日焌けしお、身䜓は匕き締たり、18歳の頃ずは別人みたいだった。
でも瞳は倉わらない。

「手玙ずDVDが届いた日、悔しかった」

あの頃ず同じ瞳が、あたしを芋぀める。

「出し抜かれたっお感じ。捚おられたなんお平凡な感情じゃない」

日焌けしたゎツゎツの手を握る。

「埌悔しおいないなら、謝らないで」

あたしたちは芋぀め合った。
ベランダの窓は開け攟たれ、秋の始たりの颚が吹いおきた。


倖から、廃品回収の攟送。

「廃品回収だっおさ」

「え」

「ゎミ出すの手䌝うよ」

「ありがずう」

「俺が持぀よ。䞀緒に行こう」


あたしたちは、空き猶ずペットボトル、雑誌ずチラシの束を公園の近くたで運んだ。重くお汗をかいた。回収車に間に合った。


「のど也いたね」

たたゎミが出るのに、ペットボトルのお茶を買った。グビグビ飲んだ。尚暹君も、喉をゎクンゎクン鳎らしお飲んだ。

もう倏は終わり、也いた颚に髪が揺れた、ゆっくりず。
空には、ただらな雲が静かに流れおいた。


「たた行くんでしょ」

「うん」

「い぀」

「明埌日」

「どうしお突然戻っおきたの」

「ペルヌで知り合った人が山梚に行くから、案内を頌たれた。旅費もバむト料もはずむっお」

「じゃあ、明日は山梚なのね」

「うん」

「カオルはどう」

「少しず぀準備しおる」

「そうか」


玄関に入るや吊や、尚暹君にキスした。
立ったたた、䜕床も。
18歳の頃のキスずは違っおいた。
汗の匂いがした。


21歳になるたで、あたしは䜕人かの男ず付き合った。
尚暹君も旅の途䞭で色々なこずがあったはず。
あの頃ずは違う日焌けした腕、胞、背䞭の筋肉。
2幎間ずいう時の旅が、あたしをものすごくハッピヌにしおくれた。


倜は藍色に染たり、肌寒い颚が吹き始めおいた。
時間の感芚が曖昧になる。


冷蔵庫からピッチャヌを取り出し、氎を飲む。
床には猶詰や緑茶、コヌヒヌ豆が散らばっおいた。

「明日、䜕時に行くの」

「7時くらい」

「䞀緒に朝ごはん食べおから行っおね」

「分かった」


ずっず話した。
蚀葉が堰を切っお流れ出した。

尚暹君は、18歳の頃も玠敵だったけれど、今は磚きがかかっおいる。
きっず、自分の䞭に朜む原石を芋぀けたのだ。
それを磚き続けおいるのだ。


アルれンチンで匕ったくりにあったこず。
メキシコで麻薬密売に巻き蟌たれお拘留されたこず。
ボリビアで蟲䜜業を手䌝ったこず。

ヒロシのモデルになっおいるこず。

チ゚コずリュり君のこず。


倜はそのたたずっず続きそうだった。


「2幎も経っお倉わったように芋えるけど、癖毛ず瞳は同じね」

「カオルの長い髪を芋た時、幎も経ったんだっお初めお実感した」

あたしの髪をなでながら、尚暹君が蚀った。

芪に嘘を぀いお始めた䞀人暮らし。
その郚屋に尚暹君がいるなんお。
人生は䜕が起きるか分からない。


ひず぀の枕に人で頭をのせ、たくさん話した。


ヒロシが浮䞖離れしおいるこず。
お金をはずんでくれるから、䞖界攟浪の資金を貯めおいるこず。
チ゚コがリュり君を逊っおいるこず。
捚おられおもいいず蚀っおいるこず。

「やっぱり、あたしはラッキヌだず思う」

尚暹君の笑顔を芋ながら、話を続ける。

あたしの人生はスムヌズに進んでいる。
嘘のおかげで「家族」から離れられた。
お金を貯めようず思ったら、高額なバむトに巡り合った。
ヒロシは浮䞖離れしおいお、ずおもいいひず。
い぀も感謝でいっぱい。

チ゚コのリュり君ぞの愛は神々しい。
報いを求めず、無条件に䞎える愛はカッコいい。

理由は分からないけれど、党おが愛おしくなる時がある。

「髪が䌞びお倧人っぜくなったけど、䞭身は倉わらないね」

尚暹君が楜しそうに笑う。
その笑顔は、クヌルな秀才、色癜の18歳じゃなかった。


「あたしは自由に生きる。
 やりたいこずはやる。
 我慢なんおしない」

「カオルず俺は共犯者なんだよ、あの時から」

「ずっずね」


魂の぀ながりっおあるず思う。
目には芋えない。
けれど、たしかな぀ながり。
ゞンゞン感じる。
そんな時に、党おが愛おしくなる。
心の奥底から涌いおくる。


これは宇宙の営み。
あたしのような小さな存圚に、魂の぀ながりを感じさせおくれる。
チリのようにちっぜけでも、宇宙ずいう膚倧な空間で魂ず魂は぀ながる。

それっお宇宙の営みでしょ


「この䞖にあるもの党おの内偎に、宇宙があるっおこずかな」

瞌を閉じながら、尚暹君が぀ぶやいた。


「あたしたちは、やっぱり共犯者ね」


明日の朝、尚暹君に぀いお行きたくなった。
そのたたペルヌぞ䞀緒に。
どこでもいい。
この人ず旅したい、そう思った。


でも、きっず無理。
尚暹君は、あたしを連れお行かない。
䞀人で行く。


倖の暗闇は、氞遠に続くかのようだった。
けれど、あたしは知っおいる。
時は止たらないこずを。


時の旅に終わりはないヌ

時くらいたで話し続けた。
そしお、ふたりずも、そのたた眠った。


6時
目芚たし時蚈の音で目が芚めた。


尚暹君は、いなかった— 。

朝陜が金色に茝いおいた。
真正面から、倪陜がたっすぐに。

枕の䞊に、緑色のメモ甚玙があった。

「Hasta luego.  Nao」

「たた消えちゃった」


2幎前のあの日、
「バカダロヌ」ず぀ぶやいた。

今日は違う蚀葉を぀ぶやいおみる。

 “Hasta luego.”


—最終章 第10章ぞ続く―
毎週土曜日の颚にのせお、カオルの物語をお届けしおきたした。
いよいよ来週は最終章
颚に乗っおどこぞ行くのかヌ
みなさんは䞀緒に芋届けたすか
それずも䞀緒に颚に乗っお行っおみたすか
お楜しみに♪

※ Tales小説家になろうでも公開䞭!

党10話 URL

第章ヌプロロヌグ "嘘ず自由” 
第章 銀瞁メガネに癟䞇ボルト 
第章 鏡の䞭のナディト 
第章 18歳ヌ心地よい共犯者
第章 19歳ヌ季節が終わる頃
第章 階段の䞊のヒロシ
第章 オトナぞの道
第章 「死」は、すぐそこに
第9ç«  めぐり䌚う魂
第10ç«  21歳、颚ず旅する頃 
あずがき投皿を終えおヌ

◆マガゞン



最埌たで読んでくださった方ぞ
心よりありがずうございたした😊



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