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夫が3度目の退職。わたしが「普通」をあきらめるまで。

夫が休職し始めてから、2週間ほどが経った。

しばらくnoteをお休みしていたが、彼の気持ちはもう次のステージに向き始めているようだ。

つまり、退職。

***

お盆の前に、退職を考えていることを相談されていた。

そして、お盆中には、支援してくれている社協の人とも話をして、ほぼ気持ちを固めた形になった。

きっかけは、その社協の方に背中を押されたことが大きかったようだ。

「前の休職のときから君を見てきたけど、今の仕事を続けるの、かなり辛そうに見えた」

「まだ若いんだし、障害年金も出ているし、子どももまだ小さくてお金もかからない。やりたいことにチャレンジするなら今じゃないかな?」

確かにそうだ。

夫はまだ30代前半。
病気はあるとはいえ、体力や気力もまだある。

ありがたいことに年金も貰えていて、実家に同居して守られている。

やりたいことに挑戦するなら、確かに今がベストなタイミングなのかもしれない…。

***

正直なところ、わたしは、夫から会社を辞めたいと聞いて、素直にショックだった。

なんだか、かなり怖くなってしまった。

わたしはフリーランスで不安定だから、夫が普通に会社に所属していることで、どこか安心していたんだと思う。

世間体のこともある。

どこかの会社に勤めて、職場に行き、社会保険に入っていることが、大多数の人がやっている「普通」だから。

わたしはズルい人間だと気がついてしまった。

自分ばかりが自由にやりたいことをやって、夫には「普通」を求めていたのだ。

障害手帳を持っているのに。

そんな感じで、夫の退職にショックを受けている自分にもショックで、ちょっと自己嫌悪になってしまった。

それに、誰だって変化は怖い。
不確実なものを、すぐには受け止めきれない。

だけど、夫とこれからの働き方、家計のことなどを具体的に話し合っていくうちに、漠然としていた不安が少しずつ晴れてきた。

それに、結婚してから、夫の退職はかれこれ3回目だ。

全く経験したことがないわけじゃない。

家族への報告、保険の切り替え、こども園への連絡…。

頭の中には、すでに「段取り」はある。

ただわたしには、その変化や未来を受容する時間が、少し必要だっただけなのかもしれない。

***

振り返ると、夫は、たまに休みながらも、ふんばって、頑張って働いていたと思う。

「障害者雇用」として初めて働き始めて、1年半ほど続けることができた。

調べると、精神障害の人の1年後の就職定着率は49%ほどだと言う。

つまり、1年の間に半分以上は辞めてしまうのだ。

だとしたら、夫は「続いたほう」じゃないのか?すごいじゃん。


夫には、会社の担当の人、定着支援のサポートの人(ジョブコーチ?)、社協の人、かかりつけ医などたくさんの人が関わってくれた。

先日はちょっと怒りにまかせた記事も書いてしまったけれど、たった1人の、心を病んだ人間のために、ここまで色んな人がサポートしてくれる世界は、とても優しいものだと思う。

「ここまで沢山の人にサポートしてもらっても、ダメだったから….」

そう夫は言っていた。

今の会社で2度の休職を経て、「普通の就職は、やはり自分には難しい」のだと、諦めがつくきっかけになった。

***

そういえばわたしは、夫がその会社に就職するときでさえ、不安を抱いていたことを思い出した。

歴史のある企業で、安心感はある。

だけど、今の状態で毎日働けるのか、仕事内容が合っているのか、障害者ということで差別されたり、嫌な気持ちにならないか…など。

毎日同じところに通い、数時間ずっと働き続けるというスタイルが、本当に彼に合っているのか?

それを「試してみる」という意味合いもあったと思う。

本人も調子がいい時は自信があるけど、少し体調を崩すと「やっぱり会社員は向いてないのかもしれない」と弱音を吐いた。

今回、障害者雇用で働いてみて、たくさんのサポートを受け、時間を調節しながら続けてきたけれど、やっぱり難しかった、という現実。

一見、失敗や挫折のように思える。

だけど、「この道じゃないのかもしれない」という疑問の答えがはっきりと見えてきて、むしろよかったのでは?と思えてきた。

「選択肢をつぶす」という作業のために、自分たちが納得するために、この辛い経験はあったのかもしれない。

普通を諦め、そして、明らめる(明らかに見極める)というプロセスになった。

***

ふと、不思議なことに気がついた。

夫の今の年齢は、わたしが公務員を辞めてブロガーを目指し始めたときと全く同じなのだ。(夫は5歳下)

そういえば退職を悩んでいたとき、当時のわたしの上司も、社協の人と同じようなことを言ってくれたのを思い出す。

「まだ子供もいないし、若いし、辞めるなら今かもしれないね」

ちょっとだけ切なそうな、課長の顔が忘れられない。


退職して結婚して、ブログ一本で頑張っていたけれど、なかなか成果がでない日々が数カ月は続いた。

だけど、夫はずっとずっと応援してくれていた。嫌味の1つも言わず。

良いことがあれば一緒に喜んでくれたし、悔しいことも色々聞いてくれた。


最近になって、

「どうしてあんなに私のこと応援できたの?普通、反対するか止めるよね」

と聞いてみた。

すると、「俺、普通じゃないもん」と笑っていた。

そうか、彼はもともと普通じゃなかったんだ。

なんだか、心がふっとゆるくなった。

”普通じゃない”彼の応援のおかげで、わたしはここまで来れたんだ。

***

彼がしてくれたみたいに、わたしは彼の新たなチャレンジを心から応援できるだろうか?

正直、自信はまだない。

応援には「期待」が混じっている。
だから、また何かに勝手に期待して、勝手に失望するのが怖いみたいだ。

これから近くで見守っていくうちに、気持ちが少しずつ変化していくような気もする。

とりあえず、わたしはわたしの仕事に集中して、少し距離を置くのが健全なのかもしれない。


夫の今後の道については、公的なサービスを受けながら、徐々に進めていく予定です。

実はわたしもよく分かっていないので(笑)、また落ち着いたらnoteにも近況を書けたらいいなと思います。


おしまい。


最近の夫に関するnoteをまとめ

📌休みがちになったときのこと

📌会社に対してモヤモヤしたこと

📌休職が決まった前後のこと

📌夫に恋愛感情がほぼない話


ブログの仕事について



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