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正しいことを言う人より、面白いことを言う人が好きだ

いきなりだが告白する。

私は正しいことを言う人より、面白いことを言う人が好きだ。

もちろん正しいことも大事だ。

そこはちゃんとわかっている。

でも正しいことを言う人は、だいたい正しいことしか言わない。

面白いことを言う人は、たまに正しくない。

、、、その「たまに正しくない」ところがいい。

そんな私も見てのとおり「正しい大人」の側には一ミリもいない。

立派なことは何ひとつ言っていない。

でもたぶん、それでいいのだ。

今日はそんな話をする。


たとえば、こんな会話がある


先日、友人とごはんに行った。

店に向かいながら私は聞いた。

「この店、駅から何分?」

正しい友人ならこう答える。

「徒歩7分くらい」

ありがたい。

正確だし助かる。

でもその日いた友人は、こう言った。

「信号に3回嫌われへんかったら5分」

、、、信号に嫌われる。

そんな概念は初めて聞いた。

でも私は「7分」より、こっちをいまも覚えている。

別の日。

私が「今日、暑いなぁ」と言った。

正しい人は教えてくれる。

「今日の最高気温、38度らしいよ」

なるほど。

これも正しい。

でも面白い人はこう言った。

「太陽、今日ちょっと本気出しすぎちゃう?」


、、、知らんがな。

太陽にそんな日ムラがあってたまるか。

でもなぜか、張り切っている太陽が頭に浮かんだ。

38度より、こっちが残る。


もうひとつ。

「最近、忙しい?」と聞いたとき。

「まあ、普通かな」と言う人より。

「忙しすぎて昨日から時計に追われてる」と言う人のほうが好きだ。

ちょっと大げさ。

ちょっと間違っている。

時計は追ってこない。

でも頭の中に、時計に追われて全力疾走する人の姿がくっきり浮かぶ。


なぜ私は面白いほうばかり覚えているのか


人は意外なことや感情が動いた出来事を、印象に残りやすいものとして覚えることがある。

少なくとも私の場合、意外なことや心がちょっと動いたことのほうが、あとからよく思い出す。

「徒歩7分」は正しい。

でも心はまったく動かない。

だからするっと忘れる。

「信号に3回嫌われへんかったら5分」は正しくない。

でも笑った。

心がちょっとだけ動いた。

だから残る。

正しいことは検索すれば出てくる。

でも面白いことは、その人の頭の中にしかない。

だから私は今日も、正解より脱線を選ぶ。


ただし、面白ければ何でもいいわけじゃない


ここまで「面白い、最高!」で押してきた。

でも正直に書いておきたい。

面白ければ何を言ってもいい。

そういう話ではない。

人を傷つけて笑いを取る。

誰かを馬鹿にしてウケる。

事実じゃないことを「面白いから」で言ってしまう。

、、、それは私の好きな「面白い」ではない。

私が好きなのは、正しさを捨てた面白さではない。

正しさだけでは届かないところへ。

ひょいと連れていってくれる面白さのほうだ。


正しいことは道を教え、面白いことは寄り道させる


じつはこの記事は、かえるこさんから回ってきたしりとりのバトンで書いている。

そのかえるこさんが、少し前に「韻」の話を書いていた。

歌詞で韻を踏むとき、大事なのは「意味」と「音」の両方がハマること。

意味だけでも足りない。

音だけでも足りない。

両方そろったとき「来た!」となる。

そういう話だった。

、、、なるほどと思った。

これはたぶん、今日の話と地続きだ。

正しいことは、意味。

面白いことは、遊び。

正しいことは道を教えてくれる。

面白いことは寄り道をさせてくれる。

私はたぶん、寄り道のほうが好きなのだ。

目的地には、いつか着けばいい。

途中で笑えるなら、そのほうがいい。

だから私はやっぱり。

正しいことを言う人より、面白いことを言う人が好きだ。

#なんのはなしですか


、、、ときれいにまとめてみたが。ひとつだけ先に謝っておきたい。

「正しいことを言う人より」とえらそうに書いてきた、この記事。

これが正しいとは限らない。

そこだけは、あらかじめ謝っておきます。

なお、苦情は受け付けておりません。

なぜなら私は、面白いことを言う人が好きだからです。


P.S. この記事を書き終えて、娘に自慢げに言ってみた。

「パパはな、正しい人より面白い人が好きやねん」

娘は少し考えて、真顔で言った。

「じゃあパパ、自分のこと好きちゃうやん」

「、、、なんで?」

「だって、正しくないのに面白くもないやん」

、、、、返す言葉がなかった。

サゲはいつも、いちばん近くにいる。


この記事は、しりとり企画の参加作品です


この記事は、マイキーさんが主催する「#エッセイしりとり」への参加作品です。

前の人のタイトルの最後の一文字を受け取り、その文字から始まるタイトルで次のエッセイを書く。

そういう、ゆるくて楽しい遊びである。

今回バトンを回してくれたのは、かえるこさん。

タイトルは『一緒にしちゃいけない。ダジャレとオシャレな韻の踏み方』。

、、、「踏み方(かた)」で締めてこられた。

つまり私は「た」から。

さんざん寄り道した末に、

正しいことを言う人より、面白いことを言う人が好きだ にたどり着きました。

そして、私のタイトルの最後の文字は「だ」。

濁点はゆるくいく、というルールなので。

次の方は「た」または「だ」から始まるタイトルでお願いします。

私からバトンを回すのは、この方々です


Tailwindさん

別の企画でバトンをいただいたので、お返しのバトンをお渡しです(笑)


お父さん猫@家事/育児カイゼン担当さん

お父さん猫さんにもバトンをいただきました。
お返しのバトンをお渡しします(笑)

バトンが回ってきたからといって、無理に書く必要はありません。

「今は無理!」と思ったら、遠慮なくスルーしてください。


書けそうなら書く。

回せそうなら回す。

そのくらいの軽い気持ちでお願いします。

#エッセイしりとり



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