よく考えたら、私は何も考えていなかった
こんにちは。たかっちです。
心理学とユーモアを混ぜた、日常エッセイを書いている40代の男である。
ついでに言うとパンツ一丁で料理をして、その様子を記事にしている。
、、、初めての方、まだ画面を閉じないでください。
今日は、そっちの話ではない。
もっと、まともな話をする。
「考える」という話だ。
いきなりだが、私は自分のことをこう思っていた。
「私は、考えてから行動するタイプだ」と。
思いつきで、動かない。
ちゃんと立ち止まって、じっくり考える。
そういう、慎重で思慮深い大人。
それが、私だと思っていた。
、、、思っていた、のである。
スーパーで、私は10分間「考えて」いた
先日、スーパーで卵の前に立っていた。
赤玉か、白玉か。
6個入りか、10個入りか。
私は、真剣に考えた。
腕を組み、パッケージを見比べ、値札とにらめっこした。
決められずに、ほかの場所に移ってはまた卵コーナーの前をうろうろ。
考える時間、たっぷり10分。
隣にいた妻が、しびれを切らして言った。
「なにをそんなに悩んでるん」
私は、ハッとした。
、、悩む?
私は、考えていたつもりだった。
でも、言われてみればそうだ。
私はさっきから、卵について何ひとつ結論に近づいていなかった。
赤玉を見ては、白玉に戻り。
10個入りを見ては、6個に戻る。
同じ場所を、ぐるぐる回っていただけだった。
そして結局、カゴに入れたのはいつも買っているやつ。
10分、かけて。
「ちゃんと考えて」料理して、いつもの味噌汁を作る
これは、料理でもそうだ。
私はよく、こう決意する。
「今日は、献立をちゃんと考えよう」
冷蔵庫を開ける。
腕を組む。
賢者の顔をする。
、、、、そして、いつもの味噌汁を作る。
考えていたのではない。
冷蔵庫の前で、ただ冷気を浴びていただけだった。
パンツ一丁で。
近所から見えていたら、ただの不審者である。
娘には、一瞬で見抜かれる
極めつけは、娘だ。
うちの小1の娘は、交渉がとにかくうまい。
先日も「アイス食べたい」と言ってきた。
私は、親の威厳を見せるべく、こう返した。
「うーん、どうしようかなあ~」
すると娘が、真顔で言った。
「パパ、それ、いつもダメって言うときのやつやん」
、、、バレていた。
私の「どうしようかな」は、考えるための時間ではない。
断る勇気が出るまでの、ただの助走だった。
6歳に、見抜かれていた。
「考える」と「悩む」は、まったくの別物だった
心理学では、「悩みすぎて、同じことをぐるぐる考え続ける」ような状態を扱うことがある。
考えているようで、実は同じところを回っている。
そんな状態は、誰にでも起こる。
考えるは、答えに向かって前に進んでいく作業。
悩むは、同じ場所でぐるぐる回っているだけの状態。
見た目は、そっくりだ。
どちらも、眉間にしわを寄せて、腕を組んでいる。
でも、中身がまるで違う。
一歩でも前に進んでいれば、それは「考える」。
一歩も進まず、気持ちだけが重くなっていくなら、それは「悩む」。
、、、で、さっきの卵である。
10分かけて、いつものやつ。
一歩も、進んでいない。
つまり私は、考える人ではなかった。
ただ、悩むのが得意な人だった。
慎重な大人でも、なんでもない。
その場で立ち止まって、固まっていただけの人である。
というわけで、白状します
ここまで、もっともらしく書いてきた。
「考えると悩むは、違う」
「私は、悩んでいただけだった」
なるほど、いい話だ。
、、、、と、しみじみ締めようとして、私は気づいてしまった。
この記事である。
じつは私は、この記事を「よ」から始まるタイトルで、書かねばならなかった。
しりとりの企画に、参加しているからだ。
で、私は「よ」で思いついたタイトルを、先に決めた。
「よく考えたら、私は何も考えていなかった」
タイトルだけ、決めた。
中身は、決めていなかった。
そこから2時間。
パソコンの前で腕を組み、賢者の顔をして、うんうん唸っていた。
、、、はい。
一歩も、進んでいませんでした。
つまり、この記事も。
よく考えたら、何も考えずに書き始めていたのである。
タイトル、回収。
この記事は、しりとり企画の参加作品です
最後に、種明かしを。
この記事は、マイキーさんが主催する「 #エッセイしりとり 」コンテスト2026夏の陣への、参加作品です。
前の人のエッセイのタイトルの、最後の一文字を受け取り、その文字から始まるタイトルで、次のエッセイを書く。
そういう、ゆるくて楽しい遊びである。
今回、私にバトンを回してくれたのは、文具さん。
タイトルは『ではないのだよ、父よ。』でした。
、、、渾身の、「よ」である。
というわけで、私は「よ」から。
期待されていたタイトルは外してしまったのだが、許してくれるだろうか。
さんざん悩んだ末(考えたとは言っていない)に、「よく考えたら、私は何も考えていなかった」に、たどり着きました。
そして、私のタイトルの最後の文字は、「た」。
次の方は、「た」から始まるタイトルで、お願いします。
私からバトンを回すのは、この方々です
一人目 ひろさん
ひろさんは今、勉強で忙しいんです。
でもバトンだけ渡しておきます。
二人目 シーサー太郎さん
多趣味のシーサー太郎さん。引き出しが多いんです。
バトンが回ってきたからといって、無理に書く必要はありません。
「今は無理!」と思ったら、遠慮なくスルーしてください。
、、、私も、泣きません。
たぶん。
書けそうなら、書く。
回せそうなら、回す。
そのくらいの、軽い気持ちで。
実はまだ私のところにバトンが届いてるので、もう1記事書く予定です。
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