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【写真】庭園美術館 庭園

東京都庭園美術館(東京都港区白金台5-21-9)の庭園の写真です。

(ルーシー・リーの展覧会に行ったときに庭園も見て来ました)

正門から旧館の入り口までのアプローチは、都会の喧騒から離れ一気に静寂な木々の間を歩く空間となり、ここで、雑念を落とし心をニュートラルな状態にしていきます。

朝香宮鳩彦王が骨董店で購入し、宮邸が建つ前から所有していたとされるブロンズ風の唐獅子像

お出迎えの旧館入り口の親子の唐獅子像(ちょっと怖い顔)にご挨拶してから、展覧会場へ

ルーシー・リーの展覧会を見て新館から、いったん外に出て傘立てに預けていた日傘を取りに本館の入口のまで戻り、西側に回り込んで庭園を散策しました。

西洋庭園、芝庭は行ったことありますが、そのほかは、今回、初めて行きました。

西側から見た庭園美術館の旧館の外観 当時の日本の洋風庭園や近代建築の庭に好んで植えられたどこか、南国チックなユッカ
本館の南面に位置する1階大客室・大食堂の外側に面した直線を基調とした装飾を抑えたモダニズム様式のテラス
天井から吊り下げられたランタン型の照明器具は、アール・デコ
庭園美術館の旧館は、旧朝香宮邸として1933年竣工し現在は国の重要文化財となっているアール・デコ様式の邸宅を改築した美術館です。
本館西側に面した「北の間」の外側にあるつる棚
右の建物が旧館、左が新館

再び新館の方へと向かって歩て行きます。

新館の「café TEIEN(カフェ テイエン)」の屋外テラス席
本館と新館をつなぐ通路

このガラス壁は、現代美術家の杉本博司氏こだわりのもの

本館のルネ・ラリックのガラスレリーフ扉

新館の渡り廊下の波打つガラスの文様は、本館の正面玄関にあるルネ・ラリックのガラスレリーフ扉の細やかな装飾に調応するように考案されている旨があり、新館は、本館とのバランスが考えられた建築だと思いました。

(新館の記事です)

新館テラス
新館テラス。右側は、ラウンジやミュージアムショップ

柱の雰囲気が、上の写真の本館のテラスに調子を合わせているように見えます。

久米設計が設計し杉本氏が監修した新館は、ミニマルな建物だけど旧館とのバランスがいいです。

新館の西側 芝生広場の「座る豹」エドゥアール・M・サンド 1930年

アール・デコの作家だそう

芝生広場の西側に咲いていたオミナエシ

エミール・ガレなどかつてヨーロッパの芸術家達に影響を与えたオミナエシをはじめとする日本の秋の草花

キキョウ

本館の工芸品やガラス装飾に登場するアール・デコの植物モチーフの原点をそのまま庭園の自然の植物と答え合わせしているような風情です。

白いキキョウ

この時期、花はほとんど咲いていないと思ったがひっりとだが少し咲いていました。

日本庭園の金閣寺垣 木々が多い

旧皇族の邸宅だから都会の一等地にあるのだけど、これだけの野趣味豊かな植物も楽しめるのは思わなかったです。

金閣寺垣に沿って進むと、茶室「光華」の周囲に広がる露地へと入ります。

屋根は、桟瓦葺(さんがわらぶき)とこけら葺き、壁は、聚楽壁

日本庭園の一角にある茶室「光華」は、重要文化財に指定されています。

玄関の先からは靴を脱いで入室できますが、今回は、中には入らず写真だけ撮りました。

茶室は、武者小路千家の茶人である中川砂村が設計し数奇屋大工の平田雅哉が施工昭和11年に上棟

床の間には、団扇(うちわ)の絵が描かれた夏らしい掛け軸が掛けられておいて、窓から森の風を入れて宮家の人々がここで夏の涼を取ったのかもしれません。

茶室の壁の構造を解説した「土壁(つちかべ)の断面模型」で、ただ土を塗っただけではなく何層もの異なる素材が緻密に重ねられているとのことです。

「光華」という名称は、朝香宮鳩彦殿下自らの命名で、扁額(写真撮り忘れた)も殿下直筆のものといわれています。

東博の伝統的な茶室と比べて明るく天井が高いな、と思っていたらパンフレットを読んで納得。

玄関土間のようなこの場所は「立礼席(りゅうれいせき)」といって、椅子とテーブルでお茶を点てる空間なのだそう。だから、開放的な造りになっているのか

実は、私は、靴を脱いで畳の部屋に上がるのが面倒だったので、座敷に入らなかったけど、当時、施主である宮家の靴を脱ぐ習慣のない海外からのゲストの紳士、淑女もそうだったかもしれない。そういうことに配慮した立札席だったのかとも思いました。

茶室のすぐ目の前に広がる日本庭園の池 江戸時代の高松藩松平家の下屋敷だった頃の「回遊式庭園」の池をベースにしています。
庭から茶室を眺める

入口に虫よけスプレーが置いてあったが、これだけ草木が多いと蚊も多いだろう。(蜂が、いました)

お茶室を出て、日本庭園の池の周りだけ一周して、奥の方へ行く道もあったが疲れてきたので芝庭に出ました。

珍しいブロンズ製の大きな灯籠

そういえば、本館入口の唐獅子像もブロンズ製で洋館に合わせたのか

外まわりも、こうして見ると施主である殿下の好みが反映されている?アール・デコの朝香宮邸との絡みで描かれるようなものが随所にあるように感じます。

西洋庭園
石の彫刻作品「時の立方体」速水史朗 1988年

庭師の方が近くで作業していたので、遠くから見たときは、てっきり黒いゴミの袋が積み重ねてあるのかと思いました。(失礼致しました~~m(__)m)

庭に置かれた休憩用の椅子は、もしかして、建築家ユニットSANAA(妹島和世+西沢立衛)?アルミが、それっぽいけど?

庭園にたくさんあった椅子

美術館って何げなくアート系の名作椅子が置いてあったりして、侮れない。

今までは知識がないからとスルーしちゃってたけど、これからはちょっと目に留めておこう。椅子ひとつで、庭の景色もまた違って見えてきそうです。

庭園の緑を借景として取り込んでいる

西洋庭園から芝庭にまた出て来ました。

朝香宮家は、邸宅の前に西洋風の芝庭を作る一方で、その周囲には自生していたムクノキなどの巨木をあえて残しているところに宮家ならではの自然観を感じます。

芝生広場のブロンズ彫刻「住まい(LA DEMEURE)」キュビズムの巨匠オシップ・ザッキン作

キュビズムっぽい!パリ市から東京都に寄贈されたものだそう

タイトルは『旧約聖書』に登場する人物名が由来の「ピルタイとパシュフル(Piltay and Pashhur)」ボアズ・ヴァーディア 1992年
これも野外作品とか!? 赤松の巨木
「風 Wind」安田侃 2000年

こうして見ると巨木がたくさんあり、東隣の自然教育園の原生林との繋がりを感じます。展覧会も見て疲れてきたので、レストランの裏から正面に出て帰路に着きました。

雑念を落として数時間だけの非日常を楽しんだけど、白金台の駅に向かうにつれていつもの生活の匂いが感じられ「今日の夕飯何にしようかな」と日常に連れ戻される落差が、美術館で心が満たされたということかと思いました。

駅に行く途中の公園で撮影 赤い実が、秋を連れて来てくれないかね。まだ、暑い!

最期に

改めて家で地図を見て、自然教育園の一角が庭園美術館になっていると知りました。大名屋敷から白金御料地へと引き継がれたことで開発から守られ、500年以上も木々のある林が都心に残ったようです。短い時間でしたが、その自然の一部を体感できました。

ただ、展覧会でエネルギーをかなり消耗してしまい、今回は庭園を全部回りきれず……。

案内図を見ると春の桜や秋のイチョウ、モミジが綺麗そうなので、次は別の季節に行ってまた写真を撮りたいと思います。

追記
庭園は、茶室や野外作品を見ても30分くらいあれば回れるので、庭園美術館に行ったときは、是非、寄ってみて下さいね。


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