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シャドーイングは0.5倍速まで落としていい?おすすめしない理由と、苦しいときの対処法


1倍速はもちろん、0.8倍速でもかなり苦しい。
そうなると、「もう0.5倍速まで落とした方がいいのでは」と思いますよね。

実際、そうする方はいます。
速いままだとうまくできない。
でも、ゆっくりにすると少し安心できる。

その気持ちはよく分かります。
うまく言えないまま練習するのは、かなりしんどいからです。
聞こえない、追えない、口も回らない。
その状態が続くと、どうしても速度をもっと下げたくなります。

ただ、ここで0.5倍速まで落としてしまうと、少し話が変わってきます。

0.7倍速や0.8倍速に下げるのは、形を作るための調整として機能しやすいです。
一方で、0.5倍速まで下げると、シャドーイングとしての効果がかなり薄くなりやすく、変な癖もつきやすくなります。

なので今回は、「0.5倍速はなぜおすすめしないのか」に絞って整理します。

速度全体の考え方は、別の記事の「シャドーイングは何倍速がいい?」で整理していますし、
0.8倍速でもいいのか」は、そちらの記事で詳しく触れる前提です。

ここでは、0.8倍速でも苦しくて、0.5倍速まで落としたくなったときの判断に集中します。

結論|シャドーイングを0.5倍速まで落とすのはおすすめしない

シャドーイングを0.5倍速まで落とすのは、基本的にはおすすめしません。

理由は、単純に「遅すぎる」からです。

シャドーイングで取りたいのは、英語の自然なスピードの中で起きる音のつながりや、音声変化です。
でも、0.5倍速まで落とすと、その自然な流れがかなり変わってしまいます。

そのため、本人としては「前より言えるようになった」と感じても、実際にはシャドーイングとして狙いたい練習から少しずれてしまうことがあります。

ここは少しややこしいところです。

速すぎて何もできないまま1倍速にこだわるのが正しい、という話ではありません。
そこは違います。

1倍速で崩れすぎるなら、0.7倍速や0.8倍速に下げる。
そして、形を作りながら少しずつ戻していく。
これは十分ありです。

ただ、0.5倍速までいくと、下げすぎです。

そのまま続けるより、教材や手順を見直した方が伸びやすい。
これが、現場で見ていても感じるところです。

なぜ0.5倍速だと、シャドーイングの効果が落ちやすいのか

本来の音声変化がつかみにくくなる

シャドーイングの大きな価値のひとつは、英語の音声変化に慣れていけることです。

音がつながる。
弱くなる。
落ちる。
速い中で形が変わる。

こうした変化は、ある程度のスピードの中で起きます。

もともと音声変化は、速く発話しようとするときに起きやすいものです。
だから、0.5倍速まで落とした音声をなぞっても、自然な英語のスピードで起きる変化を、そのままつかみやすいとは言えません。

ここが、0.8倍速との違いです。

0.8倍速くらいなら、まだ元の流れをある程度残したまま、処理しやすくする調整になりやすいです。
でも0.5倍速までいくと、音の流れそのものがかなり変わってきます。

ダンスの練習でも、振り付けの確認のために少しゆっくり見ることはありますよね。
でも、超スローにしすぎると、かえって本来のリズムや流れが分かりにくくなることがあります。

シャドーイングも、それに近いです。
確認には使えても、本番の感覚を身につける練習としては、少しずれやすいです。

0.5倍速でできても、1倍速に戻したときに崩れやすい

0.5倍速でうまく言えたとしても、それがそのまま1倍速でできるとは限りません。

むしろ、0.5倍速では何とかできるのに、元の速度に戻した瞬間に一気に崩れる、ということはよくあります。

なぜなら、0.5倍速では処理の負荷がかなり下がるからです。
聞く余裕も、口を動かす余裕も増えます。

でも、シャドーイングで本当に必要なのは、元のスピードに近い条件の中でも、音の流れについていけることです。

0.5倍速で安心できるのは自然なことです。
実際、速いままだとうまくできず、ゆっくりだと少し安心できます。

ただ、その安心感がそのまま「伸びている証拠」とは限りません。

ここは学習者にとってつらいところです。
うまく言えていない感じが嫌だから、もっとゆっくりにしたくなる。
その気持ちは本当によく分かります。

でも、安心できることと、狙った力が伸びることは、同じではありません。

追えているようで、実は別の練習になりやすい

0.5倍速まで落とすと、「聞いて、少し考えて、言う」という形でも成立しやすくなります。

でも、それはシャドーイングというより、かなり丁寧な音読や復唱に近くなることがあります。

もちろん、そうした練習自体が悪いわけではありません。
ただ、狙っているものが変わっているなら、そこは分けて考えた方がいいです。

シャドーイングは、本来もっとリアルタイム性のある練習です。
聞こえてきた音に少し遅れながらついていくからこそ、音の知覚や処理の力が鍛えられます。

0.5倍速でずっと続けてしまうと、
「英語の音に追いつく練習」ではなく、
「ゆっくりなら再現できる練習」になりやすいです。

それだと、頑張っている方向が少しずれてしまいます。

ただし、0.5倍速が役立つ場面はあります

ここは誤解しないでいただきたいところです。

0.5倍速をまったく使ってはいけない、ということではありません。
むしろ、使いどころを分ければかなり便利です。

ポイントは、シャドーイング本番に使うのではなく、確認に使うことです。

聞き取れない箇所を確認するとき

どうしても聞き取れない部分がある。
何回聞いても、どこで音がつながっているのか分からない。

こういうときに0.5倍速で聞いてみるのは、かなり有効です。

速いままだと流れてしまう音も、少し落とすことで、区切りや変化をつかみやすくなります。

「ここで音が落ちていたのか」
「この単語、思ったより弱く読まれていたのか」

こういう確認には向いています。

これは、シャドーイング本番の代わりではなく、準備です。
準備としては、かなりいい使い方です。

音声変化をスクリプトに書き込むとき

スクリプトに音声変化を書き込むときも、0.5倍速は使いやすいです。

音の確認をする作業では、速いままだと細かいところを拾いにくいことがあります。
そういうときに0.5倍速で聞きながら、つながりや弱い音を書き込んでいくと、かなり整理しやすくなります。

ここは、むしろ0.5倍速の良さが出る場面です。

以前、シャドーイングの専門家の方から、0.6倍速以下でシャドーイング本番をするのは避けた方がよい、という話を直接うかがったことがあります。
一方で、音の確認には使える、という感覚でもありました。

この切り分けは、現場でもかなり納得感があります。
本番としては遅すぎる。
でも、確認には便利。
この整理がいちばんしっくりきます。

スクリプトをどこまで使っていいのか、どの段階で見るのかは別の記事でも詳しく触れたいテーマですが、少なくとも0.5倍速は「確認作業」に置いた方がうまくいきやすいです。

1倍速も0.8倍速も厳しいとき、先に見直したいこと

0.5倍速まで下げたくなるとき、原因は「根性が足りない」ではないことが多いです。

むしろ、別のところに無理があるケースの方が多いです。

教材が今の自分に対して難しすぎないか

まず見たいのは、教材の難しさです。

0.8倍速でもまったく形にならないなら、やり方の問題というより、教材が今の自分に対して難しすぎる可能性があります。

この状態で速度だけをさらに下げても、根本的な解決になりにくいです。

音の数が多い。
文が長い。
語彙が難しい。
話題そのものが重い。

こうした負荷が重なると、下げても苦しいままです。

実際、下げすぎるより教材を変えた方がうまくいった、ということはあります。
難しすぎる教材にしがみつくより、少し易しい教材でしっかり形を作った方が、結果的に進みやすいです。

ここは、かなり大事な判断ポイントです。

「何倍速にすべきか」の全体像は別記事で詳しく触れる前提ですが、
0.5倍速まで必要になる時点で、速度の問題というより教材側の問題を疑った方がいいことは少なくありません。

いきなりシャドーイングに入っていないか

シャドーイングが苦しいとき、実は前段階が足りていないことも多いです。

スクリプト確認が浅い。
意味を取り切れていない。
音声変化をほとんど確認しないまま始めている。

こうなると、そもそも苦しくなりやすいです。

シャドーイングは、準備なしでいきなり入ると崩れやすい学習です。
机でやる学習と、実際に追いかける練習は、分けて考えた方がうまくいきます。

もしここが曖昧なら、速度の前に手順を見直した方が早いです。

「ついていけない」と感じるときは、速度だけの問題ではないことも多いです。
このあたりは、「シャドーイングでついていけない」と感じる方向けの記事ともつながるところです。

1文が長すぎて、処理が追いついていないだけではないか

意外と多いのが、1文が長すぎるケースです。

英語の長い文を、そのまま通しで追おうとすると、音の問題というより、処理量の問題で崩れることがあります。

この場合は、0.5倍速まで落とすより、文を小さく切って練習した方がうまくいきます。

料理でも、いきなり全部を一度にやろうとすると手が回らないですよね。
下ごしらえをして、小さく分けた方が進めやすい。
それに少し似ています。

「聞こえない」のではなく、「一度に処理する量が多すぎる」だけなら、やるべきことは速度変更ではありません。

0.5倍速まで落とす前に試したい進め方

0.5倍速に行く前に、試せることはかなりあります。

ここを飛ばしてしまうと、下げすぎたまま癖がついたり、手応えの薄い練習が続いたりしやすいです。

まずは0.7倍速〜0.8倍速で形を作る

1倍速でまったくできないときは、0.7倍速や0.8倍速に落とすのは十分ありです。

ここは、「逃げ」ではなく調整です。

速すぎて崩れたまま繰り返すより、少し下げてでも正しい形に近づけた方が、学習としては前に進みます。

そのうえで、ずっとそのままにするのではなく、少しずつ0.9倍速、1倍速へ戻していく。
この流れを意識すると、下げる意味が出てきます。

0.8倍速での考え方は、別の記事で詳しく触れています。
「0.8倍速はありなのか」で迷っている方は、そちらもあわせて見ると整理しやすいはずです。

オーバーラッピングやスクリプト確認に戻る

シャドーイングが崩れるとき、無理にシャドーイングだけを続ける必要はありません。

少し前の段階に戻るのは、むしろ良い調整です。

オーバーラッピングで口の動きを合わせる。
スクリプトを見ながら音の変化を確認する。
聞き取れない部分を重点的に拾う。

こうした工程を入れると、いきなり本番に戻るよりかなり楽になります。

特に、0.5倍速に魅力を感じるときは、「もっと遅くすれば安心してできる」という方向に意識が向きやすいです。
でも、本当に必要なのは、速度をさらに落とすことではなく、前の工程に戻ることかもしれません。

それでも苦しければ、速度ではなく教材を変える

ここはかなり大事です。

それでも厳しいなら、速度をさらに落とすより、教材を変えた方がよいことが多いです。

実際、0.5倍速まで下げないと形にならない教材は、その時点で今の自分には重すぎる可能性があります。

下げすぎるより、教材を変えた方がうまくいく。
そして、その方が満足度も上がりやすい。
これは現場でもかなり実感があります。

「教材を変えると逃げた感じがする」と思う方もいます。
でも、そうではありません。

筋トレでも、フォームが崩れる重さを無理に持ち続けるより、適切な重さに戻した方が結局伸びますよね。
シャドーイングもかなり似ています。

0.5倍速まで落とす前に、教材の難しさを一段見直す。
これはかなり現実的な対処法です。

迷ったらこう考える|0.5倍速は「確認」に使い、シャドーイング本番とは分ける

迷ったら、こう整理すると分かりやすいです。

0.5倍速は、確認には使ってよい
でも、シャドーイング本番には使いすぎない方がよい

この線引きです。

聞き取れない箇所を確認する。
音声変化を拾う。
スクリプトに書き込む。
こういう用途なら、0.5倍速はかなり便利です。

一方で、その速度のまま「今日はしっかりシャドーイングをやった」と考えてしまうと、少しずれてきます。

本番の練習と、確認の作業。
この2つを分けるだけでも、かなり迷いにくくなります。

速度設定全体に迷うなら、「シャドーイングは何倍速がいい?」の記事の方が整理しやすいです。
また、0.8倍速までならどう考えるかは、0.8倍速の記事の方で詳しく触れています。

まとめ|0.5倍速で続けるより、教材か手順を見直した方が伸びやすい

シャドーイングを0.5倍速まで落としたくなるときはあります。
それくらい、シャドーイングは負荷のある学習です。

しかも、ゆっくりだと少し安心できます。
うまく言えていない感じが減るので、そちらに行きたくなるのは自然です。

ただ、その安心感が、そのまま伸びやすさにつながるとは限りません。

0.5倍速まで下げると、音声変化がつかみにくくなり、本来のシャドーイングとは少し違う練習になりやすいです。
そのまま続けると、効果が薄くなったり、変な癖がついたりすることもあります。

なので、0.5倍速は確認用と割り切る。
本番は0.7倍速〜0.8倍速あたりで形を作る。
それでも苦しければ、速度ではなく教材や手順を見直す。

この順番で考える方が、学習は安定しやすいです。

いま0.8倍速でもかなり苦しいなら、無理に0.5倍速に行く前に、
教材の難しさ、前段階の準備、文の長さあたりを一度見直してみてください。

その方が、シャドーイングはうまく回り始めることが多いです。

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