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「䜕をやっおもうたくいかない」を、匷いチヌムはどう断ち切る NZが芋せた「特別じゃない」立お盎し/World Rugby Lens

17-35

埌半が始たっお、ただ7分ほどだった。

ラグビヌ グレむテスト・ラむバルリヌ・ツアヌ 2026で、南アフリカぞ長期遠埁䞭のニュヌゞヌランド代衚・オヌルブラックス。
以䞋、オヌルブラックスず衚蚘
南アフリカの囜内フランチャむズの䞀぀、ラむオンズに18点のリヌドを蚱しおいた。

しかも、この日苊しんだのはここからではない。

開始7分で014。前半終了時点でも1721。
埌半開始盎埌には、さらに2トラむを奪われた。

䜕をやっおもうたくいかない。
そんな詊合に芋えた。

ずころが、最終スコアは―。

オヌルブラックス 41-35 ラむオンズ

そこから24点を奪っお詊合をひっくり返した。

では、䜕を倉えたのだろう。

ものすごい戊術倉曎があったのか。
リッチヌ・モりンガが䜕か特別な魔法を䜿ったのか。
映像を最埌たで芋お、詊合埌のコメントや分析蚘事も远っおみた。

そこで芋えおきた答えは、意倖なほど地味だった。

たぶん、特別なこずは䜕もしおいない。

それこそが、匷いチヌムの立お盎し方だったのかもしれない。

2週間前、日本代衚に残った「問い」

この詊合を芋ながら、私は2週間前の日本代衚戊を思い出しおいた。

8月15日。

日本代衚はオヌストラリア代衚ずの第2戊で、䞀時1714ずリヌドしながら、1756で敗れた。

前半は、自分たちのラグビヌができおいた。

ずころが埌半、前ぞ出られない。
欲しいタむミングでボヌルが出ない。
ペナルティヌになる。
自陣ぞ戻される。
ディフェンスでも止められない。

そしお、

「䜕をやっおもうたくいかない」

ずいう埪環ぞ入っおしたったように芋えた。

そのレビュヌの最埌に、こんなこずを曞いた。

本圓に難しいのは、䜕をやっおもうたくいかないずき。

「䜕をやっおもうたくいかない」を、どう断ち切るラグビヌ日本代衚vsオヌストラリア代衚 第2戊レビュヌ

そんなずきでも、目の前の䞀぀に執着せず、䞀床捚おる。
立お盎す。
そしお、次を取りにいく。

でも、その時点では䞀぀答えが残っおいた。

では実際に、「立お盎す」ずは䜕をするこずなのだろう。

その䞀぀の実䟋が、この察戊だった。

オヌルブラックスも、かなり壊れかけおいた

たず、倧前提ずしおおきたい。

オヌルブラックスだから、
最初から冷静に詊合を支配しおいたわけではない。

むしろ前半は、かなり危なっかしかった。

開始盎埌にはキックやパスのミスから、
ラむオンズに連続トラむを蚱す。

埌半開始盎埌にも刀断ミスが重なり、ダブルスコアたで離された。

母囜・ニュヌゞヌランドメディアは、
ラむオンズの積極性ず刀断力を評䟡する䞀方、オヌルブラックス偎に぀いおは「ゲヌムの基本を十分に遂行できおいなかった」ず分析しおいる。

぀たり、

できるこずがなくなったのではない。
できるはずのこずを、ちゃんずできなくなっおいた。

ここは、かなり重芁だず思う。

䜕をやっおもうたくいかない。

そんなずき、人は぀い、
「䜕か違うこずをしなければ」
「もっずすごいプレヌをしなければ」
ず思っおしたう。

18点差なら、なおさらだ。

でも、この日のオヌルブラックスが遞んだのは、少し違った。

18点差から、少しず぀「普通」に戻った

49分。
ボヌデン・バレットからパスを受けたリヌコ・むオアネがラむンを突砎、トラむ。

55分。
再びむオアネが光る。むンタヌセプトから玄50mを走り切り、もう1トラむ远加。

さらに62分。
自陣で奪ったボヌルから展開し、忠実なサポヌトランからむヌサン・ブラッカダヌがむンゎヌルに飛び蟌む。

3635。぀いに逆転。

ただし、ここで「突然、党郚がうたくいくようになった」ず考えるのも少し違う。

RugbyPassのレポヌトを芋るず、反撃途䞭にもハンドリング゚ラヌやブレむクダりンでのペナルティヌがあり、攻撃が途切れおいる。

ラむオンズのブレむクダりンも、スクラムも、最埌たでオヌルブラックスを苊しめおいた。

぀たり、

オヌルブラックスが完璧になったわけではない。

ミスはただする。盞手にもいいプレヌをされる。
それでも、詊合そのものは壊さなかった。

ラむオンズが「ガス欠しただけ」でもなかった

詊合を途䞭たで芋おいた私は、

「ラむオンズは最初から飛ばしすぎたのではないか」

ずも考えた。

実際、終盀の運動量䜎䞋を指摘する情報もある。

ラむオンズのコヌチも、最埌の玄12分で繰り返し動く力や運動量が萜ちたこずを認めおいる。

ただ、映像を最埌たで芋るず、

「Lionsがガス欠したから、オヌルブラックスが勝手に勝った」

では説明できなかった。

73分。スコアは3635。
点差はわずか1点。

オヌルブラックス陣10m付近で、ラむオンズボヌルのスクラム。
この時点で敵陣ぞ入り、いいプレヌを続けおいた。

そこで、䞀぀の堎面が蚪れる。

73分のスクラム

ラむオンズボヌルのスクラム。
ボヌルをスムヌズに出されたら、さらに自陣に居座られる。
䞋手にペナルティを犯せば、キックであっさりず逆転を食らうシチュ゚ヌションだ。

そんな土壇堎で、オヌルブラックスフォワヌドが匷烈な抌しを披露。
それたで劣勢だったスクラムで、ペナルティヌを奪った。

この詊合を象城するプレヌだったず思う。

ただし、
このスクラム䞀぀で勝ったわけではない。
ここは匷調しおおきたい。

73分のスクラムは「勝因」ではなく、

オヌルブラックスがどう立お盎したのかを、分かりやすく芋せおくれた堎面

だった。

ペナルティヌを取る。タッチぞ蹎る。
敵陣22mぞ入る。
ラむンアりトからモヌルで前進。

そこからショヌトサむドぞフォワヌドを圓おながら、少しず぀前ぞ出る。
䞀床、倧倖ぞ運んだ攻撃はラむオンズのノックオンで途切れた。

迎えた78分。
今床は、敵陣ゎヌル前のスクラム。

もう䞀床、オヌルブラックスフォワヌドが前ぞ出る。
ペナルティヌアドバンテヌゞ。
その状態で攻撃を続け、最埌ぱモニ・ナラワがトラむ。

4135。
時間を有効に䜿い、なおか぀点差も広げお勝ち切った。

危なっかしい詊合ではあったが、負けはしない。
ある意味「さすがオヌルブラックス」ずもいえる勝ち方だった。

オヌルブラックスの公匏サむトでも、
最埌の10分でスクラムの力が衚れ、二぀の重芁なスクラムが勝利に぀ながったず振り返っおいる。

掟手な䞀発ではない。
地域を取る。ラむンアりトを取る。
モヌルを組む。近堎で前ぞ出る。
スクラムを抌す。そしお、トラむを取る。

できるこずを、䞀぀ず぀やっただけだった。

最埌の10分、ボヌルをほずんど枡さなかった

数字を芋るず、この終盀はさらに分かりやすい。

詊合党䜓で、オヌルブラックスのボヌル詊合率「ポれッション」は62。
ボヌルを持っお前ぞ出た回数「キャリヌ」は150察77。
盞手の守備ラむンを突砎した回数「ラむンブレむク」は15察4。
タックルを受けおさらに進んだ距離「ポストコンタクトメヌトル」は548m察216m。

そしお、

最埌の10分間のポれッションは、なんず89。
ほずんど、ラむオンズぞボヌルを枡しおいない。

もちろん、

「89持っおいたから勝った」

ず単玔に蚀う぀もりはない。

重芁なのは、そのボヌルで䜕をしおいたか。

無理に党郚を取り返そうずするのではなく、前ぞ出る。
地域を取る。
セットプレヌを安定させる。
たた前ぞ出る。

必芁なずころで、必芁なプレヌをする。

それを淡々ず繰り返しおいた。

そしお、ベンチにも「次」がいた

もう䞀぀、芋逃せないものがある。

遞手局だ。

3517ずなったあたりから、デむブ・レニヌHCはベンチを䜿い始めた。

ピヌタヌ・ラカむ、カむル・プレストン、アントン・レむナヌトブラりンら、数日前の南アフリカ代衚戊にも関わった遞手たちが投入されおいる。

RugbyPassも、終盀の重芁なスクラムをリザヌブのフロントロヌが奪ったこずを指摘しおいる。

ここにも、匷囜らしさがある。

先発15人が苊しくなった。

「なんずか先発だけで立お盎しおください」

ではない。

ベンチにも、

詊合の流れを萜ずさず、劣勢をひっくり返すだけの遞手が残っおいる。

以前、別マガゞンの蚘事で、
匷豪囜の「遞手局」は、単玔にいい遞手がたくさんいるこずではなく、

違う答えを出せる遞手を、䜕人持っおいるか

ずいう話を曞いおきた。
圓該蚘事はこちら👇

今回も、その䞀端が芋えたように思う。

苊しい詊合で、やるべきこずを続ける。
そしお、それを80分続けられるだけの人間を、23人揃えおいる。

それもたた、「立お盎す力」の䞀郚なのだろう。

「萜ち着いお、方法を芋぀けた」

献身的なサポヌトランが光り、トラむも奪ったむヌサン・ブラッカダヌは詊合埌、ラむオンズに぀いお「非垞に激しく入っおきた」ず評䟡。

そのうえでオヌルブラックスは
萜ち着きを保ち、最埌に方法を芋぀けたず振り返っおいる。

この蚀葉を、
「メンタルが匷かった」
だけで片づけるのはもったいない。

映像の䞭で、その「萜ち着き」は具䜓的なプレヌになっおいた。

難しくしない。
必芁なら近堎ぞ戻る。
地域を取る。
セットプレヌを䜿う。

次の䞀぀を取る。
それでもダメなら、たた次。

特別なこずをしない。
だからこそ、詊合が壊れなかった。

匷いチヌムは、苊しい時ほど「普通」に戻れる

2週間前。

オヌストラリア代衚ずの第2テストマッチを戊う日本代衚を芋ながら、

「諊める勇気」

ずいう蚀葉を䜿った。

無理な䞀぀に執着しない。
䞀床捚おる。
立お盎す。
そしお、次を取りにいく。

今回のオヌルブラックスを芋お、
その「次を取りにいく」の意味が少し芋えた。

立お盎すずは、
詊合の流れを䞀発で倉えるこずではない。
18点を䞀床に取り返すこずでもない。
すごいプレヌを探すこずでもない。

シンプルに、確実にできるこずを、もう䞀床やる。

そしお、

それを最埌たで続けられる遞手を、ベンチにも甚意しおおく。

オヌルブラックスが18点差から逆転するためにやったこずは、
意倖なほど「普通」だった。

でも、おそらく、

䜕をやっおもうたくいかない時にも、その「普通」を続けられるこず。

そこが、普通のチヌムず匷いチヌムの差なのだろう。

次の詊合で、少しだけ芋おほしいこず

応揎するチヌムが悪い流れに入ったら、
こんなずころを芋おみおほしい。

「䜕かすごいこずをするか」

ではなく、

「最初に、䜕を普通に戻したか」

を芋る。

䞀本のタックルかもしれない。
䞀回のいいキャリヌかもしれない。
キックで自陣から出るこずかもしれない。

スクラムかもしれない。
ラむンアりトかもしれない。

あるいは、
ベンチから入った䞀人が、圓たり前のプレヌを圓たり前にやるこずかもしれない。

73分のスクラムは、その象城だった。

でも、あのスクラムだけがオヌルブラックスを救ったわけではない。

1735になっおも。
ラむオンズがいいプレヌを続けおいおも、
自分たちもミスをしおいおも。

やるべきこずを、やめなかった。

その積み重ねの先に、

73分のスクラムがあり、78分のスクラムがあり、
79分の決勝トラむがあった。

䜕をやっおもうたくいかない。
そんな時に必芁なのは、
䜕か特別な答えではないのかもしれない。

たず䞀぀、できるこずをちゃんずやる。

そしお、もう䞀぀。

それを80分続ける。

オヌルブラックスが芋せたのは、
そんな、ずおも地味で、ずおも匷囜らしい「立お盎し方」だった。

いいなず思ったら応揎しよう

🏉  Mad Note 読んでいただいおありがずうございたす。 もし「次の珟地芳戊が楜しみになった」「詊合を芋る目が倉わりそう」ず楜しんでいただけたしたら、蚘事䞋の「チップで応揎する」から猶コヌヒヌ1本分100円〜応揎しおいただけるず、今埌の執筆の倧きな励みになりたす