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【75回目noteマネヌ掲茉】第癟十六章消費皎―食料品1は、6.7だった―

第癟十六章消費皎―食料品1は、6.7だった―

――免皎蟲家で止たる枛皎――

「1」のはずだった

倜。

みおは、ノヌトに䞉぀の数字を曞いおいた。

8

1

6.7

しばらく眺めたあず、みおは顔を䞊げた。

みお
「どうしお1に䞋げたのに、6.7になるのよ」

あおい
「法定皎率が6.7になるわけじゃない。」

みお
「じゃあ、䜕が6.7なの」

あおい
「サプラむチェヌン党䜓で発生する、消費皎の総玍付額だよ。」

みおはノヌトを閉じた。

みお
「それ、枛皎が途䞭で止たっおるじゃない」


四段階のサプラむチェヌン

次の四段階で蟲産物が消費者ぞ届くモデルを考える。

第1段階・課皎事業者

第2段階・課皎事業者


蟲家・免皎事業者

最終事業者・課皎事業者

消費者

皎蟌䟡栌は、珟行制床では次のように流れる。

330䞇円
↓
440䞇円
↓
540䞇円
↓
660䞇円

第1段階ず第2段階の取匕には10。

蟲家の蟲産物販売ず、最終事業者の食料品販売には8が適甚される。

蟲家は免皎事業者ずする。

たた、蟲家から仕入れる最終事業者は、蟲協・卞売垂堎特䟋によっお、蟲家の販売額に含たれる皎額盞圓分を仕入皎額控陀できるものずする。


珟行8では、控陀チェヌンがきれいに぀ながる

第1段階・課皎事業者

皎蟌売䞊は330䞇円。

売䞊皎額
330䞇円×1011030䞇円

仕入れはないものずしお、

玍付額30䞇円


第2段階・課皎事業者

皎蟌売䞊は440䞇円。

売䞊皎額は40䞇円。

第1段階からの仕入皎額は30䞇円。

40䞇円30䞇円10䞇円

したがっお、

玍付額10䞇円


蟲家・免皎事業者

蟲家は440䞇円で仕入れ、蟲産物を540䞇円で販売する。

蟲産物の皎率は8なので、売䞊に含たれる皎額盞圓分は、

540䞇円×810840䞇円

しかし免皎事業者なので、申告・玍付は行わない。

玍付額0円

同時に、仕入れで負担した40䞇円に぀いお、仕入皎額控陀や還付を受けるこずもできない。


最終事業者・課皎事業者

最終事業者は蟲産物を540䞇円で仕入れ、660䞇円で販売する。

売䞊皎額は、

660䞇円×810848侇8,889円

蟲協・卞売垂堎特䟋による仕入皎額控陀は40䞇円。

48侇8,889円40䞇円

8侇8,889円


党䜓の玍付額を足しおみる

各段階の玍付額は、

  • 第1段階30䞇円

  • 第2段階10䞇円

  • 免皎蟲家0円

  • 最終事業者8侇8,889円

合蚈するず、

30䞇円10䞇円8侇8,889円

48侇8,889円

これは、最終売䞊660䞇円に含たれる8の皎額ず䞀臎する。

660䞇円×8108

48侇8,889円

みお
「途䞭に免皎蟲家がいおも、党䜓の玍付額は最終売䞊皎額ず䞀臎しおる。」

あおい
「珟行8では、そう芋える。」

みお
「そう芋える」

あおいは、二぀の40䞇円を指さした。

蟲家が仕入れで負担した皎額40䞇円

蟲家の売䞊に含たれる皎額盞圓分40䞇円

40䞇円ず40䞇円。

偶然、同じ金額になっおいた。


8が隠しおいたもの

蟲家の皎抜仕入額は400䞇円。

そこに10がかかり、仕入皎額は40䞇円になる。

䞀方、蟲家の皎抜売䞊額は500䞇円。

そこに8がかかり、売䞊皎額盞圓分も40䞇円になる。

400䞇円×1040䞇円

500䞇円×840䞇円

みお
「仕入れで払った40䞇円ず、売䞊に含たれる40䞇円が、たたたた䞀臎しおたの!?」

あおい
「そう。このモデルではね。」

最終事業者は、蟲協・卞売垂堎特䟋によっお、蟲家の販売額に含たれる40䞇円を控陀できる。

その結果、蟲家より前で玍付された40䞇円が、埌段の控陀ずきれいに察応しおいるように芋えた。

控陀チェヌンが完党だったのではない。

40䞇円ず40䞇円が、偶然重なっおいたのである。


食料品を1にしおみよう

ここで、食料品の皎率を8から1ぞ匕き䞋げる。

比范をきれいにするため、各段階が生み出す皎抜の取匕䟡倀は倉えないものずする。

皎蟌䟡栌は次のようになる。

330䞇円
↓
440䞇円
↓
505䞇円
↓
617侇2,222円

蟲家の皎抜売䞊は500䞇円。

食料品1なら、

500䞇円5䞇円505䞇円

最終事業者の皎抜売䞊は611侇1,111円。

食料品1なら、

611侇1,111円6侇1,111円
617侇2,222円

䞀芋するず、最終売䞊には1しかかかっおいない。

ずころが、サプラむチェヌンを䞊流たでたどるず、別の数字が珟れる。


第1段階ず第2段階の40䞇円は消えない

第1段階ず第2段階の皎率は10のたたである。

したがっお、玍付額も倉わらない。

第1段階

玍付額30䞇円

第2段階

売䞊皎額40䞇円仕入皎額30䞇円
玍付額10䞇円

蟲家ぞ届くたでに、

30䞇円10䞇円40䞇円

がすでに玍付されおいる。


蟲家の売䞊偎は5䞇円になる

蟲家の皎蟌売䞊は505䞇円。

売䞊に含たれる1盞圓額は、

505䞇円×11015䞇円

蟲家は免皎事業者なので、

玍付額0円

最終事業者が蟲協・卞売垂堎特䟋によっお控陀できるのも、蟲家の仕入れで実際に負担した40䞇円ではない。

蟲家の販売額に察応する、

5䞇円

である。

みお
「ちょっず埅っお。」

あおい
「うん。」

みお
「蟲家さんが仕入れで負担したのは40䞇円なのに、埌ろぞ通せるのは5䞇円だけなの」

あおい
「食料品の皎率を1にすれば、そうなる。」


最終事業者の玍付額

最終事業者の売䞊皎額は、

617侇2,222円×1101
6侇1,111円

仕入皎額控陀は5䞇円。

6侇1,111円5䞇円
1侇1,111円

したがっお、各段階の玍付額は、

  • 第1段階30䞇円

  • 第2段階10䞇円

  • 免皎蟲家0円

  • 最終事業者1侇1,111円

合蚈するず、

30䞇円10䞇円1侇1,111円
41侇1,111円

みおは、電卓を二床確認した。

みお
「玍付額、41䞇円もあるじゃない」


本来の1なら、6侇1,111円で終わる

この商品系列が生み出した皎抜付加䟡倀の合蚈は、

611侇1,111円

である。

控陀チェヌンが最埌たで぀ながり、すべおが1で粟算されるなら、総玍付額は、

611侇1,111円×1
6侇1,111円

になるはずである。

しかし、免皎蟲家を挟んだモデルでは、

総玍付額 41侇1,111円

その差は、

41侇1,111円6侇1,111円
35䞇円

食料品を1にしおも、

35䞇円が消えずに残っおいる。


35䞇円の正䜓

蟲家より前の段階で発生した皎額は40䞇円。

䞀方、蟲家の売䞊に察応しお埌段ぞ通せる皎額は5䞇円。

40䞇円5䞇円35䞇円

これが、控陀チェヌンの途䞭に残った皎額である。

みお
「蟲協特䟋があっおも、40䞇円党郚を通しおくれるわけじゃないのね。」

あおい
「蟲協・卞売垂堎特䟋は、蟲家が実際に仕入れで負担した皎額を、そのたた埌段ぞ移す制床ではない。」

みお
「蟲家の売䞊に察応する皎額を、買い手が控陀できる制床。」

あおい
「8では、それが偶然40䞇円だった。」

みお
「1にしたら5䞇円たで现くなっお、35䞇円が詰たった」

8では隠れおいた。

1にするず、黒い35䞇円が珟れた。


食料品1は、6.7だった

サプラむチェヌン党䜓が生み出した皎抜付加䟡倀は、

611侇1,111円

総玍付額は、

41侇1,111円

したがっお、

41侇1,111円÷611侇1,111円
玄6.73

法定皎率は1。

しかし、モデル䞊の実効総玍付率は玄6.7。

みお
「食料品1じゃない」

あおい
「衚瀺される皎率は1だよ。」

みお
「でも、サプラむチェヌン党䜓では玄6.7玍めおるじゃない」

あおい
「だから、1ずいう法定皎率ず、党䜓で残る皎金コストを分けお芋る必芁がある。」


枛ったのは、最埌の付加䟡倀だけだった

珟行8での総玍付額は、

48侇8,889円

食料品1での総玍付額は、

41侇1,111円

枛少したのは、

48侇8,889円41侇1,111円
7侇7,778円

最終事業者が生み出した付加䟡倀は、

611侇1,111円500䞇円
111侇1,111円

その付加䟡倀に぀いお、皎率が8から1ぞ7ポむント䞋がるず、

111侇1,111円×7
7侇7,778円

総玍付額の枛少分ず䞀臎する。

みお
「枛皎されたのは、最埌のお店が増やした付加䟡倀だけなの!?」

あおい
「このモデルでは、そうなる。」

免皎蟲家より前で発生した40䞇円は倉わらない。

食料品1は、免皎蟲家の手前で止たっおいた。


発生した皎金コストは、誰かが負担する

35䞇円は、蚈算から消えたわけではない。

囜庫ぞ玍付された皎金である。

したがっお、そのコストはサプラむチェヌンの誰かが負担する。

蟲業資材の生産者

卞売事業者


蟲家

小売事業者

消費者

そこで働く劎働者

䟡栌ぞ転嫁されれば、消費者が負担する。

䟡栌ぞ転嫁できなければ、事業者の利益が枛る。

蟲家が販売䟡栌を䞋げれば、蟲家の所埗が枛る。

賃金原資を削れば、劎働者が負担する。

仕入䟡栌を䞋げれば、その前段階の事業者が負担する。

発生した消費皎コストは、

誰かが負担するたで消えない。


「䟡栌転嫁できる」ずいう説明を採甚するなら

政府は、消費皎は䟡栌転嫁を通じお最終的に消費者が負担するず説明する。

その説明を、この35䞇円にも同じように適甚するならどうなるだろう。

蟲家は、仕入れで負担した40䞇円を売䟡ぞ反映しなければ、生産を続けられない。

小売事業者も、蟲家からの仕入䟡栌を売䟡ぞ反映する。

するず、衚瀺䞊の皎率が1になっおも、䞊流で残った35䞇円は商品の原䟡ずしお䟡栌ぞ入る。

すべおが䟡栌転嫁されるなら、消費者が負担する皎金コストは、

41侇1,111円

になる。

぀たり、

総付加䟡倀 611侇1,111円

総皎金コスト 41侇1,111円


実効 玄6.7

みお
「運営のせいで、私の倧根が101円にならないじゃないの」


あおい

「䞊流の皎金コストが原䟡ぞ残れば、単玔に本䜓100円1円ずはならないね。」

みお
「1っお蚀ったのに玄6.7 景品衚瀺法違反じゃないの」


あおい

「法定皎率そのものは1だから、盎ちにそういう話ではない。」

みお
「でも、倀札に曞かれない皎金コストが䞭にいる。」

あおい
「そう。それが今回芋えた黒いブロックだ。」


蟲家が本則課皎を遞べば、1ぞ戻る

なお、蟲家が課皎事業者ずなり、本則課皎で実際の仕入皎額を粟算するなら、

売䞊皎額5䞇円仕入皎額40䞇円
35䞇円

35䞇円が還付される。

党䜓の玍付額は、

30䞇円10䞇円35䞇円1侇1,111円
6侇1,111円

総付加䟡倀の1に戻る。

しかし、簡易課皎や3割特䟋では、実際に支払った仕入皎額40䞇円をそのたた粟算しない。

「課皎事業者になれば解決する」のではない。

実際の仕入皎額を粟算する本則課皎だけが、35䞇円を消せる。

ただし、本則課皎には垳簿、蚌憑、皎率区分、申告などの事務が必芁になる。

小芏暡な蟲家ほど、その现い道を遞びやすいずは限らない。


みお、街を芋る

翌日。

みおは、スヌパヌの野菜売り堎に立っおいた。

倧根。

キャベツ。

トマト。

じゃがいも。

倀札の暪には、小さく皎率が曞かれおいる。

食料品1

けれど、その野菜がここぞ届くたでには、

肥料がある。

蟲薬がある。

燃料がある。

蟲機具がある。

ビニヌルハりスがある。

段ボヌルがある。

運送がある。

䞊流で発生した10の皎額は、蟲家が免皎事業者である限り、本則課皎の仕入皎額控陀では粟算されない。

蟲協・卞売垂堎特䟋が埌段ぞ通すのは、蟲家の売䞊に察応する1盞圓額だけ。

8では、二぀の40䞇円が偶然重なっおいた。

1になった瞬間、その重なりは厩れた。

レゞが鳎る。

ピッ。

衚瀺された皎率は、1。

けれど、サプラむチェヌンには41侇1,111円が残っおいる。

もう䞀床、レゞが鳎る。

ピッ。

その音は今日も、

1の倀札の奥で、

枛皎から取り残された35䞇円が、

誰かの生掻ぞ移される音だった。


このモデルの前提

本皿は制床構造を確認するため、次の仮定を眮いた単玔化モデルである。

  • 䞊流二段階の皎率は10

  • 食料品の皎率は8から1ぞ倉曎

  • 皎率倉曎前埌で、各段階が生み出す皎抜取匕䟡倀は固定

  • 蟲家は免皎事業者

  • 最終事業者は蟲協・卞売垂堎が発行する曞類により、蟲家からの仕入れに぀いお適甚皎率盞圓額を仕入皎額控陀

  • 䟡栌転嫁、所埗枛少、利益圧瞮などの経枈的負担は別途考える

本文䞭の玄6.7は法定皎率ではない。

このモデルにおける、

サプラむチェヌン党䜓の総玍付額÷皎率倉曎前の総付加䟡倀

で求めた、実効総玍付率である。

実際の制床改正では、特䟋、還付措眮、䟡栌圢成、取匕圢態などによっお結果が倉わる可胜性がある。

参考資料


【14幎越しの答え合わせ】片山さ぀きが残した問いを、安藀裕が匕き継いだ

参考動画

【圌女は党おを知っおいた。】

【制床偎の自癜ず、14幎越しの答え合わせ】


ここから先は、あえお繰り返す。
なぜなら、これは単なる囜䌚質疑ではないからだ。
消費皎ずいう制床が前提ずしおきた「円滑か぀適正な䟡栌転嫁」ず、珟実の垂堎で起きおいるこず。
その二぀が、囜䌚ずいう公の堎で正面から衝突した「事件」の蚘録だからである。
自由䞻矩経枈においお、䟡栌は制床の予定通りには動かない。
原䟡が䞊がったからずいっお、その党額を䟡栌ぞ転嫁できるずは限らない。
消費皎率が䞊がったからずいっお、その分だけ売䟡を䞊げられるずも限らない。
䟡栌転嫁できなくおも、消費皎の負担は消えない。
事業者の利益、賃金、賞䞎、投資、資金繰りぞず移っおいく。

その瞬間、消費皎の問題は「䟡栌転嫁」の問題ではなく、皎金コストを誰に負わせるかずいう問題ぞ倉わる。


2012幎。
䞀人の政治家が、その危険性を囜䌚で指摘しおいた。
片山さ぀き議員である。
そしお14幎埌。
片山さ぀きが残した問いを、安藀裕が匕き継いだ。
問いを受ける偎に座っおいたのは、財務倧臣ずなった片山さ぀きだった。
これは、制床の倖から制床を批刀しおいた者が、制床の頂点ぞ立ったずき、どのように蚀葉を倉えるのかずいう蚘録でもある。

2012幎、圌女はすべおを知っおいた

「もう、手の぀けられないようなこずになりたすよ」
2012幎。
野党時代の片山さ぀き議員は、消費皎増皎が経枈ぞ䞎える圱響に぀いお、匷く譊告しおいた。
䜏宅。
地方経枈。
䞭小零现䌁業。
街の蕎麊屋。
普通の床屋。
䟡栌を䞊げたくおも䞊げられない、小さな事業者たち。

片山議員は、消費皎が単なる「消費者の負担」では終わらないこずを、具䜓的な䟋で指摘しおいた。

たずえば、街の蕎麊屋である。

今、お蕎麊屋さんは皎蟌み630円でお蕎麊を出しおいたすけど、660円にできたすかね

これは、単なる問いではない。

消費皎の制床ず垂堎の珟実を知る者が、問いの圢で提瀺した答えである。


党囜䞀埋の䟡栌を持぀倧手チェヌンなら、ただ倀䞊げしやすいかもしれない。
しかし、地域の客に支えられおいる小さな店はどうか。
街の蕎麊屋はどうか。
普通の床屋はどうか。
倀䞊げによっお客を倱う可胜性がある店に、「皎率が䞊がったのだから、その分を䟡栌ぞ転嫁すればよい」ず簡単に蚀えるだろうか。

片山議員は圓時、幎間売䞊3000䞇円以䞋の䞭小零现䌁業に぀いお、5割から7割が䟡栌転嫁できおいないずいう調査があるず述べおいた。

さらに、滞玍皎額の玄半分に圓たる3400億円が消費皎であるずも指摘した。

぀たり、圌女は知っおいた。


消費皎は「䟡栌ぞ転嫁されるこずを予定しおいる」ず説明される。

しかし珟実の垂堎では、匱い立堎の事業者ほど、その予定通りに転嫁できない。


消費皎は、制床の予定ず垂堎の珟実が䞀臎しなければ成立しない皎だった。
2012幎の片山さ぀きは、その矛盟を知っおいた。

14幎埌、問いが戻っおきた

それから14幎埌。
今床は、参政党の囜䌚議員ずしお囜政に埩垰した安藀裕が、同じ問題を囜䌚で問い始める。

答匁垭に座っおいたのは、財務倧臣ずなった片山さ぀きだった。


安藀議員が最初に確認したのは、消費皎の玍皎矩務者である。
法埋䞊、消費皎を玍める矩務を負っおいるのは誰なのか。
消費者なのか。
事業者なのか。
答匁は明確だった。
消費皎法䞊の玍皎矩務者は、事業者である。
政府は消費皎に぀いお、䟡栌ぞの転嫁を通じお、最終的には消費者が負担するこずを予定しおいるず説明する。
しかし、それは経枈的な負担に぀いおの予定である。
皎法䞊の玍皎矩務ずは別の話だ。
皎法䞊、消費者は消費皎の玍皎矩務者ではない。
消費皎を申告し、玍付するのは事業者である。
ここで安藀議員は、さらに問いを進めた。
消費者から受け取った消費皎を皎務眲ぞ玍めず、事業者が自分の利益にしおいるずされる、いわゆる「益皎」は制床䞊存圚するのか。
これに察しお片山財務倧臣は、法埋䞊はそのような関係にはならないず答えた。
消費者は、消費皎法䞊の玍皎矩務者ではない。
したがっお、消費者が玍めるべき皎金を事業者が預かり、それを囜ぞ玍めずに利益にしおいるずいう法構造にはならない。
法埋䞊、益皎は存圚しない。
ここで、長幎語られおきた消費皎の物語が揺らぎ始める。

完党転嫁ずいう幻想

倚くの人は、消費皎を次のように理解しおいる。
たず原䟡がある。
そこに適正な利益を乗せる。
そしお、その䞊に消費皎10を䞊乗せする。
消費者がその10を支払い、事業者が䞀時的に預かり、埌から皎務眲ぞ玍める。
このモデルでは、消費皎によっお事業者の利益が削られるこずはない。
人件費も削られない。
消費皎は売䟡の倖偎ぞ完党に䞊乗せされ、最終消費者がすべお負担するからである。
しかし、このモデルが成立するためには、匷い前提が必芁になる。
すべおの事業者が、原䟡ず必芁な利益を確保したうえで、消費皎盞圓額を完党に䟡栌ぞ䞊乗せできるこず。
぀たり、䟡栌転嫁率100の垂堎である。
もし本圓に、すべおの取匕がこの通りに行われおいるなら、赀字䌁業はほずんど存圚しない。
䜎賃金劎働者もいない。
買いたたきもない。
利益を確保したうえで、消費皎分たで䟡栌ぞ䞊乗せできるのだから、消費皎を払えずに資金繰りぞ行き詰たる事業者も存圚しないはずである。
だが、珟実は違う。
赀字䌁業がある。
䜎賃金劎働者がいる。
買いたたきがある。
䟡栌亀枉力の匱い事業者がいる。
倀䞊げすれば客を倱う店がある。
原材料費が䞊がっおも、売䟡ぞ十分に転嫁できない事業者がいる。

「原䟡適正な利益消費皎」ずいう矎しいモデルは、珟実の垂堎を衚したものではない。


それは、制床を成立させるために眮かれた予定である。

赀字でも消費皎が発生する理由

消費皎の玍付額は、倧たかに次の匏で蚈算される。

消費皎

売䞊にかかる皎額 − 仕入れにかかる皎額


暙準皎率10、すべお皎蟌金額ずいう単玔なモデルなら、次のように衚せる。

消費皎
≒
課皎売䞊 − 課皎仕入× 10110


ここで重芁なのは、法人皎のように、売䞊からすべおの費甚を差し匕いお利益を蚈算しおいるわけではないずいう点である。
絊䞎や瀟䌚保険料、支払利息など、事業に必芁な支出であっおも、仕入皎額控陀の察象にならないものがある。
そのため、法人皎䞊の利益が赀字であっおも、

課皎売䞊 − 課皎仕入  0


であれば、消費皎は発生する。
事業者が赀字か黒字かは、消費皎の蚈算を止めない。
消費皎は、利益ではなく、課皎売䞊ず課皎仕入の差額を芋おいるからである。
䞀般に、事業者は仕入れた商品ぞ䜕らかの䟡倀を加えお販売する。
100円で仕入れた商品を、毎回50円で売り続ける事業は成立しない。
100円の原材料を䜿い、50円で補品を売り続ける補造業も成立しない。
したがっお、事業を継続しおいる限り、䞀般には、

課皎売䞊 − 課皎仕入  0


ずなる。
䌁業党䜓では赀字でも、この差額は残り埗る。

だから、赀字事業者にも消費皎が発生する。


赀字でも「消費皎が発生するこずがある」のではない。
事業が付加䟡倀を生み出しおいる限り、赀字でも消費皎が発生する構造なのである。

付加䟡倀の先取り

課皎売䞊から課皎仕入を差し匕いたものは、抂ね、その事業者が新しく生み出した付加䟡倀に察応する。


単玔化すれば、

付加䟡倀
≒
課皎売䞊 − 課皎仕入


さらに、その付加䟡倀は抂ね、

付加䟡倀
≒
利益  人件費


ず捉えるこずができる。
したがっお、消費皎の構造は、抂ね次の匏で衚せる。

消費皎≒ 付加䟡倀 × 10110


さらに単玔化すれば、

消費皎≒利益  人件費× 10110


ずなる。
ここで、䜕が起きおいるのか。

事業者が生み出した付加䟡倀ずいう䞀぀のパむがある。


本来、その付加䟡倀は、劎働者の賃金ず、䌁業の利益などに分配される。
しかし、消費皎がある䞖界では、その分配より先に、囜の取り分が決たる。

囜が消費皎を先に取る。


残った付加䟡倀を、法人ず劎働者が分ける。
䟡栌ぞ完党に転嫁できるなら、事業者の倖偎ぞ負担を抌し出せるかもしれない。

しかし、䟡栌転嫁できなければ、消費皎は付加䟡倀の内郚に残る。


利益を削る。
賃䞊げ原資を削る。
賞䞎を削る。
採甚を抑える。
蚭備投資を遅らせる。
資金繰りを圧迫する。
皎負担が消えるわけではない。
負担する堎所が倉わるだけである。

安藀議員が述べた「賃䞊げする原資を持っおいく前に、消費皎を玍皎しろず蚀われおいる」ずいう蚀葉は、この構造を衚しおいる。

消費皎は、付加䟡倀ずいう䞀぀の財垃から、囜が先に取り分を確保する皎である。


その残りを、法人ず劎働者が分ける。
これが、「付加䟡倀の先取り」である。

レシヌトに曞かれた「内消費皎」

安藀議員は、レシヌトの衚瀺にも螏み蟌んだ。
たずえば、1100円の商品を買ったずする。
レシヌトには、
「内消費皎100円」
ず曞かれおいる。
では、この100円は法埋䞊、䜕なのか。
政府偎の答匁は、次のようなものだった。
その取匕に぀いお課されるべき消費皎額に盞圓する額であり、課皎資産の譲枡等の売䞊に察する察䟡の䞀郚である。
぀たり、レシヌトに「消費皎」ず曞かれおいおも、それは消費者が皎務眲ぞ玍めた皎金そのものではない。
事業者が消費者から預かった皎金そのものでもない。
事業者がそのたた皎務眲ぞ玍付する金額でもない。

その売䟡で取匕が成立したずいう事実ず、その皎蟌䟡栌の内蚳が衚瀺されおいるだけである。


レシヌト衚瀺からは、実際にいくら䟡栌転嫁されたのか分からない。
事業者がいくら玍付するのかも分からない。
その取匕によっお、事業者の利益がいくら残ったのかも分からない。

それでも、倚くの人は「内消費皎100円」ずいう衚瀺を芋るこずで、自分が100円の皎金を玍めたず認識する。


そしお、事業者はその100円を預かっおいるだけだず考える。

ここから、「預かった皎金を玍めない免皎事業者はずるい」ずいう益皎の物語が生たれる。


しかし、法構造は違う。
消費者は玍皎矩務者ではない。
レシヌトに曞かれた100円は、売䞊の察䟡の䞀郚である。
事業者の玍付額は、レシヌトの衚瀺額ではなく、売䞊皎額ず仕入皎額の差額によっお決たる。
レシヌトは、䟡栌転嫁に成功した蚌拠ではない。
預り金が存圚する蚌拠でもない。
そこに蚘録されおいるのは、

「その䟡栌で、䞀぀の取匕が成立した」


ずいう事実である。

2012幎の蚀葉ず、2026幎の蚀葉

2012幎の片山さ぀き議員は、垂堎の珟実を語った。
街の蕎麊屋は、630円を660円にできるのか。
䞭小零现䌁業は、本圓に消費皎を䟡栌ぞ転嫁できおいるのか。
䟡栌を䞊げられない事業者に、消費皎は䜕をもたらすのか。
圌女は、制床の予定ではなく、珟堎で起きおいるこずを芋おいた。
それから14幎埌。
財務倧臣ずなった片山さ぀きは、制床を守る偎の蚀葉を語る。
消費皎は、䟡栌ぞの転嫁を通じお、最終的には消費者が負担するこずを予定しおいる。
消費皎盞圓額は、適切に䟡栌ぞ転嫁される。

同じ人物の䞭に、二぀の蚀葉が存圚する。


垂堎の珟実を芋る蚀葉。
制床の予定を守る蚀葉。
片山さ぀きは、なぜ蚀葉を倉えたのか。
本圓に考え方が倉わったのかもしれない。
財務倧臣ずしお皎制党䜓を守らなければならないのかもしれない。
党内の力孊や、財務省ずの関係が圱響したのかもしれない。

あるいは、本質的な認識は倉わっおいないたた、立堎によっお䜿甚する蚀葉だけが倉わったのかもしれない。


その答えは、本人にしか分からない。
だが、確かなこずが䞀぀ある。

2012幎に指摘されおいた問題は、14幎埌も解決しおいない。


䟡栌転嫁できない事業者がいる。
赀字でも消費皎が発生する。
消費皎の滞玍が続いおいる。
賃䞊げが必芁だず蚀いながら、賃䞊げ原資から先に消費皎を取る構造が維持されおいる。

そしお今も、政府は消費皎を「景気に巊右されにくい安定財源」ず説明する。

だが、景気に巊右されにくいずいうこずは、裏返せば、景気が悪くおも取り続けるずいうこずである。


人々の生掻が苊しくおも。
䌁業の経営が苊しくおも。
赀字でも。
資金繰りが限界でも。
付加䟡倀が残る限り、消費皎は発生する。

それを、本圓に「安定」ず呌んでよいのだろうか。

これは事件の蚘録である

14幎前、片山さ぀きは問いを残した。
そしお今、安藀裕がその問いを匕き継いだ。
問いを受ける偎に座っおいたのは、財務倧臣ずなった片山さ぀きだった。
2012幎の片山さ぀きは、垂堎の珟実を語った。
2026幎の片山財務倧臣は、制床の予定を語った。
倉わったのは、垂堎ではない。

圌女が座る怅子だった。


制床の倖から垂堎を芋れば、䟡栌転嫁できない事業者が芋える。
制床の頂点から皎制を芋れば、「円滑か぀適正に転嫁されるこずを予定しおいる」ずいう説明になる。
事実が倉わったのではない。
芳枬する䜍眮によっお、䜿甚する蚀葉が倉わった。

制床ずいう怪異の頂点に座った者は、その構造を守るための郚品ずしお再定矩される。

14幎前の圌女の蚀葉が正しければ正しいほど、珟圚の答匁は、この囜の政治が垂堎の珟実よりも制床の維持を遞んだこずの蚌明になる。

これは、片山さ぀き䞀人の倉節を責める物語ではない。


誰がその怅子ぞ座っおも、同じ蚀葉を語らざるを埗ないのだずしたら、問題は個人ではなく構造にある。
だから、問いに向き合わなければならないのは、圌女だけではない。

その倉節を制床の「仕様」ずしお受け入れ、今日もレゞの音を聞き流しおいる、私たち自身である。

倱われた30幎をもたらしたのは、果たしお誰なのだろうか。


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