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“自社のスタンス”を最強のWeb集客フィルターに変える5つの再設計プロセス

・資料請求はされるのに、なかなか商談に進まない
・Web広告を出してアクセスは増えたけれど、冷やかしのような問い合わせばかり・・・
・営業チームから「ウェブからのリード(見込み客)は質が悪い」と不満が出る

Webマーケティングに力を入れ始めた企業の担当者や経営者の方から、最近よく、このようなご相談をいただきます。

「PV(ページビュー)は目標達成しているのです」
「獲得単価(CPA)も悪くないのです」


数字上はうまくいっているはずなのに、なぜか売上に繋がらない。

現場は疲弊し、経営者は首をかしげる。

「Web担当者のスキルが足りないのではないか?」
「広告代理店の選定を間違えたのではないか?」

そう考えて担当者を変えたり、新しいツールを導入したりする企業も多いですが、残念ながらそれで状況が好転することは稀です。

もしもあなたが今この状態に陥っているなら、その原因はウェブの運用スキルや広告設定といった、表面的なテクニックの問題ではありません。

もっと手前の、経営レベルでの「定義」のボタンの掛け違いにあります。

マーケティングとは単なる集客装置ではなく、経営戦略そのものです。

「とにかく人が集まればいい」と考える経営者がいないように、Web集客でも「とにかくアクセスがあればいい」わけではありません。

しかしウェブという画面を通した瞬間に、多くの企業がこの当たり前の事実を見失ってしまいます

そこで、本記事では「良質な集客」への誤解と、それを解決するための思考プロセスについて紐解いていきます。

読み終えた頃には、あなたのウェブサイトが果たすべき本当の役割が見えているはずです。



最適なソリューションやテクノロジーを知るだけでは、課題解決や目的達成ができるとは限りません。実践的に活用できる「リテラシー」をnote記事にして提供していきます。

株式会社Lipple 取締役 根本


「優秀な顧客」なんてどこにもいない

あなたにとって「理想的な顧客」とはどんなお客さまでしょうか?

・予算を潤沢に持っている大手企業
・決裁権を持っていて、即決してくれる担当者
・こちらの提案をすべて受け入れ、リピートしてくれる優良顧客

なんとなく世間一般でいわれる「太客のような存在」をイメージされるかもしれません。

しかし冷静になって考えてみると、そんな完璧な顧客は市場にはほとんどいません。

いたとしても競合他社と激しい奪い合いになり、獲得コスト(CPA)は跳ね上がります。

そして何より重要なのは、条件が良い顧客が必ずしもあなたにとって「良い顧客」とは限らないということです。

たとえば、じっくりと時間をかけて、最高品質のオーダーメイド製品を作ることを“価値”だとしている会社があるとします。

そこでは「品質へのこだわり」や「職人へのリスペクト」を持つお客さまこそが、最良のパートナーとなり得ます。

そこに「とにかく安く、明日までに納品してほしい」という、予算はあるけれどスピードと安さを最優先する大手企業がやってきたらどうなるでしょうか?

営業担当は「ウチのつよみはそこではないのですが・・・」と説明することに時間を取られます。

無理やり受注したとしても、現場は短納期対応で疲弊し、利益率は下がります。

そして顧客は「高いし遅い」と不満を持ち、悪い口コミを書くかもしれません。

結果、双方が不幸になり、長期的な関係(LTV)は築けません。
集客にかかった広告費も、営業に使った時間も、すべて水の泡です。

つまり理想の顧客とは、条件が良い顧客のことではありません。
自社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に深く共感し、マッチする顧客のことです。

自社のカルチャーに合い、目指す方向を共有できるパートナーこそが、その会社にとっての「優秀な顧客」なのです。


なぜ、ウェブサイトは「八方美人」になってしまうのか

この当たり前の理屈が、ウェブの世界ではなぜか無視されてしまいます。

多くの企業が、無意識のうちにウェブサイト上で「誰にでも好かれよう」としてしまいがちです。

「業界最安値」「短納期」「高品質」あらゆるメリットを並べ立て、検索ボリュームの多いビッグワードでSEO対策をし、万人受けするきれいなデザインでサイトを作る。

そうやって集まってきた「数多のアクセス」の中に、あなたが本当に求めている顧客はどれくらいいるでしょうか?

おそらく大半は「安ければどこでもいい」という顧客か「とりあえず情報だけ欲しい」という検討度の低い層でしょう。

いわば、あらかじめ「月間〇〇万PV」「問い合わせ〇〇件」という目標数字だけを掲げ、その数字を達成すること自体が目的化してしまっている状態です。

語弊がないように言っておくと、数字を追うこと自体は間違いではありません。

しかし、その数字の中身(質)が伴っていなければ、それは経営にとってプラスどころかマイナスになってしまいます。

対応工数の増加、現場のモチベーション低下、ブランド価値の低下・・・

「合わない顧客」を集めることは、目に見えないコストを増大させるだけなのです。


「合わない人」をお断りする勇気

では一体どうすれば良いのか?

その解決策として私たちが推奨しているのが、勇気を持って「フィルタリング(選別)」を行うことです。

・サイトのトップメッセージ
・デザインの雰囲気
・掲載している事例

それらすべてを通じて、

「私たちは、こういう考え方のお客さまを大切にします」
「逆に、こういう考え方のお客さまのお役には立てません」

というメッセージを、サイトの言葉の端々からにじませていきます。

たとえば「成果報酬型で、とにかく安くやってほしい」という顧客層をターゲットにしていないコンサルティング会社があるとします。

その会社が、ウェブサイトで「お客さまと一緒に汗をかき、伴走します」という姿勢や「戦略設計には3ヶ月の時間をいただきます」というプロセスをていねいに発信していたらどうでしょうか。

「手っ取り早く結果だけ欲しい」という人は、そのサイトを見て「面倒くさそうだな」と感じ、問い合わせをしないはずです。

実は、それこそがウェブサイトが自動でやってくれる“事前選考”の役割だったりします。

目先の問い合わせ数は減るかもしれませんが、そのぶん残った問い合わせは「あなたのやり方に共感し、納得した上で相談に来た人」だけになります。

商談の成約率は上がり、契約後のトラブルも減り、LTV(顧客生涯価値)は最大化するでしょう。

「数を捨てて質を取る」

言葉にするのは簡単ですが、実行するには勇気が必要かもしれません。

しかしその勇気を持てた企業だけが、ウェブを集客装置ではなく「資産」に変えることができるのです。


迷走を断ち切る「5つのステップ」

「理想の顧客」だけを集められるウェブサイトを作るために・・・

私たちがコンサルティングの現場で大切にしている、共通の5ステップをご紹介します。

闇雲に記事を書いたり広告を出したりする前に、まずはじっくりと足場を固めることから始めてみるのがおすすめです。


STEP1:MVV(自分たちの軸)を言語化する


すべてはここから始まります。

Mission:私たちは社会に対してどんな役割を果たすのか?
Vision:私たちはどこを目指しているのか?
Value:私たちは何を大切にし、どう行動するのか?

これは、きれいな言葉で飾った「企業理念」のことではありません。

もっと生々しい、経営者や社員の根底にある“想い”や“譲れないこだわり”のことです。

「なぜ、この事業を始めたのか?」
「どんな時にお客さまと喜びを分かち合えたか?」
「逆に、どんな仕事は断りたいか?」

ここを言語化せずして、誰かにメッセージを届けることは不可能です。

水源が濁っていれば、下流(ウェブサイト)に流れる水も必ず濁ります。

STEP2:「相思相愛になれる人」を定義する

STEP1で定めた軸に共鳴してくれるのは、どんな悩みを持った、どんな価値観の人でしょうか?

これを私たちは「自社ニーズの人物像」と呼んでいます。

ここでも「年商◯◯億円以上の製造業」といった、会社のスペックだけで決めてしまうのは、あまり得策ではありません。

もっと踏み込んで、担当者の「価値観レベル」までペルソナを落とし込んでいきます。

例)
・新しいことへの挑戦を恐れない人 or 慎重さを重んじる人
・トップダウンで決める人 or 現場の合意を大切にする人
・「安さ」を重視する人 or 「安心」にお金を払う人

あなたのバリューと合致するのは、どんな“人”でしょうか。
その人が抱えている、夜も眠れないほどの悩みは何でしょうか。

それを具体的に書き出してみると、解像度がグッと上がるはずです。

STEP3:社内のスタンスを合わせる

これが意外と抜け落ちがちで、最も失敗しやすいポイントだったりします。

会社方針(MVV)と自社ニーズの人物像を、社内に浸透させるフェーズです。

いくらWeb担当者が素晴らしい戦略を立てても、電話に出たインサイドセールスや商談に出た営業マンのスタンスがズレていれば、顧客は「嘘だ」と見抜きます。

「ウェブサイトには“お客さまに寄り添う”と書いてあったのに、営業に来た人は自社商品の売り込みばかりだった。」

これでは、せっかく集めた信頼が一瞬で崩れ去ってしまいます。

ですからWeb施策を打つ前にまずは社内で、

「私たちはこういう人たち(STEP2)を幸せにするんだ」
「そのために、私たちはこういうスタンスで接するんだ(STEP 1)」

という合意形成が必要です。

全社員が同じ方向を向いている状態を作ることが、マーケティングの前提条件であり、経営者から現場まで“共通認識”を持つことが大切なのです。

STEP4:戦略をデザインする

ここで初めて具体的な「手法」、戦略の構築や立案の話になります。

STEP2で定義した「相思相愛になれる人」は、どこにいるでしょうか?

Googleで検索しているのか、Instagramを見ているのか、それとも業界紙を読んでいるのか?

はたまた電車で移動中にスマホを見ているのか、オフィスでPCに向かっているのか?

ターゲットの行動に合わせて、初めてウェブサイト、SNS、広告、ホワイトペーパーといった手段を選んでいきます。

「競合がYouTubeをやっているから」
「今はnoteが流行っているから」

そのような理由で手段を選ぶのは、危険かもしれません。

あくまで“あなたが会いたいその人”に、最も確実にメッセージが届くルートはどこか?という視点で選んでみてください。

STEP5:実行してチューニングする

ここまできてようやく、記事を書いたり広告を出したりします。

そして、その後の検証が何よりも大事です。

判断基準は「PVが増えたか」ではなく、定義した「理想の顧客」からの反応があったか。

・問い合わせ数は減ったものの、商談からの成約率が上がったか?
・「御社の記事を読んで、お願いすることに決めました」という“指名買い”があったか?
・営業チームから「相性の良いお客さまが増えた」「話が早くて即決だった」という声が出ているか?

もしも数字は伸びているのに現場の手応えがないなら、それはターゲット設定かメッセージの内容がズレている証拠です。

何度も過去のステップに戻ってチューニングをくり返す・・・
地味ですが、これが成果への一番の近道です。

その際、もし根本となる「自分たちの軸(MVV)」の言語化で迷ってしまったり、見直しが必要だと感じたりした場合は、こちらの記事で「ミッションの探し方」を詳しく解説しています。

あわせてヒントにしてみてください。↓



集客と育成はセットで考える

最後にもうひとつ大事なことをお伝えしておくと「集客」と「その後の育成」は絶対に切り離さないことが大切です。

ウェブで集めた顧客は、最初からあなたのことを100%理解しているわけではありません。

いわば、まだ“原石”のような状態。

その原石をメールマガジンやセミナー、商談といったコミュニケーションを通じて、あなたのMVVを深く理解したパートナーへと磨き上げていくプロセスが必要です。

多くの企業では「集客はマーケティング部の仕事」「その後の対応は営業部の仕事」と分断されがち。

しかしこれでは一貫したメッセージが伝わらず、顧客は混乱してしまいます。

入り口(Web集客)から出口(契約・リピート)まで、一貫したストーリーで顧客を導くこと。

会社全体で、この流れをデザインすることが求められます。


ウェブサイトを“集客装置”から、理想の顧客だけに刺さる“フィルター”に変える

Webマーケティングは、予算を使って終わりの「消費」活動ではありません。

サイトに込めたメッセージは24時間365日、あなたの代わりに想いを語り続けてくれて、共感してくれる人だけを連れてきてくれる・・・

そうやって積み上がっていく“資産”であると、私たちは考えています。

もし今Web施策に行き詰まりを感じているのなら、一度PVやSEOという言葉以前に、“原点”に立ち返って問い直しから始めてみるといいです。

「私たちの会社にとっての“理想の顧客”とは、どんな人だろう?」 「私たちは、その人にどんな価値(未来)を約束できるだろう?」

その定義が定まったとき、あなたのウェブサイトはただの集客装置から、最良のパートナーだけに刺さるフィルターの役割へと変わっていくはずです。

私たちは、こうしたテクニックの手前にある「誰に・何を届けるか」という設計図づくりを、何よりも大切にしています。

その「設計図」をもとに、私たちが実際にどうやって言葉を紡いでいるのか。

ちなみに売り上げ3,000%UPなどの根幹となっている「Lipple流のコンテンツ制作の裏側」は、こちらの記事で公開しています。↓

今後も、マーケティングの本質的なリテラシーについて、noteで発信していきますね。
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それではまた。

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