39㎡の小さな家からもう一度はじめる。#06|収納という名の、物の墓場
整えることだけが暮らしでは
ないと気づいたあと、
最初にやめたのは
「収納」だった。

これまでの私は、
収納すれば整うと思っていた。

けれど実際には、
収納とは、
ただ“見えなくしていただけ”
だったのかもしれない。
使っていないのに、きれいに
収まっているもの。
存在すら忘れているのに、
整然と並んでいる引き出し。
-しまうほど、忘れていく。-

それが、私の収納の
正体だった。
"収納という名の、物の墓場。"
そう思ったとき、
私は少しずつ、しまうことを
やめてみた。
それらはどこか、
静かに時間が止まっている
ようにも見えた。

使わない物は手放す
だから、
見える場所に出してみる。
使わないものは、
手放してみる。
すると、暮らしは思って
いたよりもずっと軽くなった。
整えることで作っていた
秩序ではなく、
ただそこにあるだけで
成立する、自然なかたち。

それが、今の私にとっての
“整う”に近いのだと思う。
ここから、私の暮らしは
少しずつ変わりはじめた。
