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中高年男性のマッチングアプリ批判に共通する論理について

はじめに

最近、圧倒的な流行を見せているマッチングアプリ。これだけ普及している以上、批判も多い。その内容は「ユーザーの態度が悪い」「礼儀がなっていない」といったミクロなものから、「マチアプにより恋愛が強者総取りになり、ひいては日本の少子高齢化をもたらしている」といったマクロなものまで様々だ。

その中でも、おじさんインフルエンサー(具体的には40代以上の男性)によるマチアプ批判には、ある種の共通する論理があることに私は気が付いた。そして、私は実感としてその論理に納得できていない。

今回は、彼らの論理と、それに対する私の感想を雑多に語っていく。かなりニッチな内容ではあるが、私がこれまで提唱してきた理論を応用した記事なので、ぜひ読んでいただきたい。

中高年男性のマチアプ批判の論理

まず、おじさんたちが展開する論理について説明しよう。今回は、以下の2つの記事を代表例として取り上げる。

どちらも男女論や恋愛・結婚の分野で著名なインフルエンサーであり、ポンデベッキオ氏は就職氷河期世代、荒川氏は1963年生まれのバブル世代である。驚くことに、彼らは全く同じ主張をしているのだ。

詳しくはそれぞれの記事を読んでほしいが、彼らの主張を要約すると以下のようになる。

結論:マチアプの登場により、非モテ男性は恋愛できなくなった

その論理:
・かつては合コン、サークル活動、社員旅行、友人の紹介などリアルでの出会いが中心だった。そのため、非モテ男性であっても、モテ男性と一緒に行動することで「おこぼれ」にあずかることができた。
・しかしマチアプの登場により、モテ男性はリアルでの出会いの場をセッティングせず、アプリで効率よく遊ぶようになった。
・ゆえに、もともと独力で恋愛ができない非モテ男性は、マチアプでの「個人戦」にも勝てず、完全に恋愛市場から淘汰されている。

私の疑問点

①モテ男性が非モテ男性と一緒に行動することはありえるのか?

まず、この前提が引っかかっている。

私は以前の記事で、スペックとコミュニティ内カーストという2軸で、男性を4分類した。スペックは学歴や年収など絶対的なもの、コミュニティ内カーストは相対的なものである。

また、私が提唱している理論だが、人間は自分が持つ「最大のスペック」を基準にして、主たる所属コミュニティを決めている。例えば東大にいるのは、学歴が自分のスペックの中で最大で突出している人が集まるコミュニティである。最大値であり、平均値ではないのだ。

上記の4分類の中で、「モテ男性」となれるのは、コミュニティ内カーストが高い、①エリート陽キャ③マイルドヤンキーである。

ゆえに、この「最大スペック」理論を適用すると、①エリート陽キャの所属コミュニティである大企業や難関大学には、勉強ができるだけのスペックは高い非モテ男性である②高学歴無キャがいる。また、マイルドヤンキーが所属しがちな地方の中小企業やFラン大学には、勉強もできない非モテ男性である④弱者男性がいるだろう。「Fラン大学にいるのはヤンキーと、無気力・発達障害系のチー牛である」というネットの言説は、まさしくこの構造を言い当てている。

前置きが長くなったが、以上に基づいて私が言いたいことは、エリート陽キャが開催する丸の内合コンや、マイルドヤンキーが開催するBBQに、高学歴無キャや弱者男性が呼ばれるとは思えないということだ。仮に数合わせで呼ばれたとしても、価値観や趣味嗜好が違いすぎて、結局おこぼれにあずかることはできないだろう。

おそらくこれは、おじさんインフルエンサーと私の間での、非モテ男性に対する認識の違いが原因だと思う。私が考える非モテ男性は、高学歴無キャと弱者男性であるが、彼らがイメージする非モテ男性は、エリート陽キャやマイルドヤンキーの中に存在するのだ。結局モテは相対的なものなので、カーストが高い人の中でも、モテない寄りの人はいるだろう。例えば、東大ラグビー部員は高学歴、運動神経が良くコミュ力が高い、商社や広告代理店といった難関企業に就職できるといった観点から、エリート陽キャに部類されるだろう。しかし、その中にはブサイクいじりや童貞いじりをされる者もいるはずだ。

彼らがイメージするのは、こういった「運動部のモテない担当」であり、この層であれば、容姿は劣っていてもその他の能力が高いので、確かにおこぼれにあずかれるという論理は分かる。また写真で判断されるマチアプより、キャラが伝わるリアルの出会いの方が向いているのも確かだ。おじさんインフルエンサーは、どちらかといえば学生時代モテてきた側の人が多いので、チー牛、陰キャ、無キャといった、本物の非モテ男性に対する解像度が低く、不可視化されているのだ。

②モテ男性はリアルでの出会いを開催しなくなったのか?
続いての疑問は、「モテ男性は本当にリアルな出会いをやめて、マチアプに移行したのか?」という点だ。

私の体感では、現在でもエリート陽キャやマイルドヤンキーといった、モテ男性ほど、依然としてリアルのネットワークで恋愛をしているように思う。 特に最近のエリート陽キャには男女同格婚の価値観が広がっており、女性にも自分と同等のスペックを求める。そうなると、経歴の不確かな人が多く、ハイスペが少ないマチアプよりも、自身の人間関係を利用した方が、はるかに効率的にハイスペ女性にアクセスできるのだ。また、マイルドヤンキー層にしても、マチアプでは絶対的なスペック(年収や学歴)で足切りされるため、地元のネットワークの方が有利である。

彼らが「マチアプのせいでリアルの出会いがなくなった」と主張するのは、マチアプ=Tinder=遊び目的という価値観をアップデートできていないからではないか。彼らは既婚・独身の違いはあれど、年齢的に恋活・婚活市場が退場しており、マチアプを真剣に運用した経験が乏しい。マチアプの黎明期は確かにTinderが中心であったし、Tinderお持ち帰りといった企画もYoutubeで人気を博していた。また、それ以前からあったハッピーメールやワクワクメールも、出会い系サイトと言われており、真面目な恋愛のイメージはなかった。しかし、マチアプが大衆化された現在では、遊び目的ではないアプリも主流であり、むしろマチアプにいるのはリアルでモテない側の人なのだ。アプリをある程度やった経験があれば、この事実に気づくはずなのだが。

③非モテ男性はマチアプの個人戦に勝てないのか?
最後に、「非モテは独力での恋愛ができないので、マチアプに向いていない」という主張への反論を述べたい。私はむしろ逆ではないかと考えている。

まず高学歴無キャが非モテなのは、スペックは高くても、集団内での立ち振る舞いやコミュ力が欠けているため、コミュニティ内カーストが低くなるからだ。この場合、いくらリアルの出会いを増やしても、カーストの低さは露呈してしまう。それよりも、マチアプで1対1の関係に持ち込む方が、相手にカーストを意識させることなく、学歴や年収といった自身のスペックで正当に評価してもらえるはずだ。

一方で弱者男性については、スペックも低いため確かにマチアプでは勝てない。しかし、かといってコミュニティ内での恋愛も絶望的である以上、「マチアプよりリアルの出会いをすべき」というアドバイスは何の解決策にもなっていないのである。

まとめ

今回は、おじさんインフルエンサーによるマチアプ批判の特徴とそれに対する私の雑感(反論含め)を述べさせていただいた。色々言ったが、私の思想は一貫しており、非モテに悩んでいる高学歴男性こそ、そのスペックを活かしてマッチングアプリをして欲しいということだ。

持論やアイデアがある方がいれば、ぜひコメント欄で教えてください。

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