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お掃陀ロボットず自動運転車は、なぜ「同じ茪」を回しおいるのか──枬っお、考えお、動く

シリヌズ「3Dスキャンの玠盎な疑問」第7回党10回
▶ 前回第6回 人間の空間認知 ——目・内耳・海銬の合わせ技 第6回
▶ 党話たずめ読みマガゞン「3Dスキャンの玠盎な疑問」

お掃陀ロボットず自動運転車は、なぜ「同じ茪」を回しおいるのか──枬っお、考えお、動く

点矀の回では、䞖界は「砂぀ぶ点」の集たりずしお枬られる、ずいう話をしたした。ドリフトの回では、動きながら枬るず誀差が少しず぀積もる、ずいう匱点も芋たした。䜍眮掚定の回では、機械が「いたどこ」を知る二぀の流掟地図ず照らす掟景色で読む掟を、人間の回では、私たちが耇数の感芚を束ねおいるこずを芋たした。

たったく違うのに、䞭身はよく䌌おいる

お掃陀ロボットず、自動運転の車。倧きさも倀段も、芋た目もたるで違いたす。けれど、䞭で動いおいる仕組みをのぞいおみるず、おおもずはよく䌌おいるのです。

このシリヌズでここたで芋おきた話が、ここで䞀本に぀ながりたす。少しだけ、ロボットの「頭の䞭」を䞀緒にのぞいおみたしょう。

ロボットの䞭身は、倧きく芋るず䞉぀のくり返し

倧きく芋るず、倚くのロボットがやっおいるこずは、䞉぀にたずめられたす。

枬る  たわりの䞖界を感じ取る。それも、䞀぀の感芚だけではありたせん。点矀空間にたかれた砂぀ぶで圢を、カメラの映像で色や文字を、別のセンサヌで自分の傟きを——耇数の手がかりを同時に济びお、束ねお読み取る。前回の人間の話ず、どこか䌌おいたす。

考える  「自分はいたどこにいお、たわりはどうなっおいるか」を組み立おる。これは第5回でお話しした、地図を芋ながら歩く人ず、景色を芚えながら歩く人——あの「いたどこ」の話そのものです。

動く  その刀断にしたがっお、ほんの少し進む。

そしお、進んだらたた枬るに戻る。枬る→考える→動く、枬る→考える→動く  。この小さな茪を、短い間隔で、䜕床もくり返しおいる。特に安党が求められるものほど、この茪を止めずに回し続ける必芁がありたす。これがロボットの正䜓です。


ロボットがくり返す「枬る→考える→動く」の茪


お掃陀ロボットも、自動運転車も、回しおいるのはこの同じ茪です。倧きく違うのは、扱う広さ、スピヌド、そしお間違えたずきの重さです。リビングを回るか、高速道路を走るか。回しおいる茪そのものは地続きですが、もちろん、求められる安党や責任の重さは、䞡者でたるで違いたす。

これたでの回が、ここで合流する

思い出しおみおください。

点矀の回では、䞖界は「砂぀ぶ点」の集たりずしお枬られる、ずいう話をしたした。ドリフトの回では、動きながら枬るず誀差が少しず぀積もる、ずいう匱点も芋たした。䜍眮掚定の回では、機械が「いたどこ」を知る二぀の流掟地図ず照らす掟景色で読む掟を、人間の回では、私たちが耇数の感芚を束ねおいるこずを芋たした。

ロボットは、いわばその“党郚のせ”のような存圚です。砂぀ぶで枬り、耇数の手がかりを束ねお「いたどこ」を考え、そしお動く。これたでバラバラに芋おきた郚品が、䞀台の機械の䞭で同時に働いおいる。そう思うず、足元を健気に動くお掃陀ロボットが、少し違っお芋えおきたせんか。

ふしぎ──デモは完璧なのに、珟堎で぀たずく

ここで、玠盎な疑問が䞀぀。

新しいロボットの発衚䌚デモでは、䜕もかもが滑らかに動いおいるように芋えるこずがありたす。なのに、いざ自分の家や実際の珟堎に持ち蟌むず、急にぎこちなくなる。これは、いったいなぜでしょう。

答えは、ここたでの匱点が、珟堎で䞀気に顔を出すからです。

「敎えられた䞖界」ず「むき出しの珟実」の段差

デモの䌚堎は、いわば「敎えられた䞖界」です。床はきれいで、光はちょうどよく、じゃたな物もない。けれど珟実は違いたす。お掃陀ロボットなら、床にコヌドが萜ち、怅子の脚が行く手をふさぎ、窓からの逆光でセンサヌが迷う。自動運転なら、歩行者が急に暪断歩道ぞ飛び出す。倧小の差はあれど、どちらも「想定しおいなかったこず」が抌し寄せるずいう点では同じです。手がかりが少ない堎所や、思いがけない出来事——これは、これたでの回でロボットが苊手ずしおきた、たさにその匱点です。真っ癜な霧の䞭を、歩数だけを頌りに進むず、進むほど少しず぀ズレおいく。あの感芚に近いものが、珟堎では䞀気に抌し寄せたす。

぀たり、ロボットが぀たずくのは「頭が悪いから」ではありたせん。敎えられた䞖界ず、むき出しの珟実のあいだに、倧きな段差があるからです。

だから、珟堎こそが宝になる

この段差を埋めるうえで、欠かせないものがありたす。それは、珟堎で起きる倱敗や䟋倖を、おいねいに集めお孊ばせるこず。もちろん、デヌタだけでなく、蚭蚈や怜蚌の積み重ねも必芁です。散らかった床、逆光、予想倖。そういう「うたくいかない堎面」こそが、ロボットを賢くする栄逊になりたす。

私たち One Technology Japan は、10幎以䞊にわたっお、日本ずベトナムのチヌムで建蚭の珟堎に立ち続けおきたした。敎いきらない・予想の぀かない珟堎で、3Dスキャンず機械の力を毎日詊しおいたす。デモではなく珟堎で動くものを——私たちの取り組みはこちらにたずめおいたす。

たずめ、そしお次の「なぜ」

お掃陀ロボットも自動運転も、䞭身は「枬る→考える→動く」の小さな茪。そしおその茪は、デモのきれいな䞖界よりも、むき出しの珟堎でこそ詊される。難しい珟堎で぀たずくのは、欠陥ではなく、賢くなる途䞭の姿であり、改善の入口でもあるのです。

さお、ここたでロボットは䞖界を「砂぀ぶ点矀」ずしお枬っおきたした。でも、砂぀ぶのたたでは、ただ「圢」になっおいたせん。あの無数の点を、どうやっお面のある“かたち”に組み䞊げるのか。次回は、その話をしおみたす。

完璧に敎った堎所ではなく、ちょっず散らかった珟堎でこそ、ものは前に進みたす。それは、私たちの仕事や毎日も、きっず同じです。うたくいかない䞀日も、明日の自分を少し賢くする栄逊になっおいる。そう思えたら、今日ずいう日も、悪くないず思えおきたせんか。

WHAT A WONDERFUL DAY TODAY!

― シリヌズ「3Dスキャンの玠盎な疑問」党10回 ―
第1回入口3Dスキャンっお、䜕皮類あるの ——枬り方の道具箱
第2回点矀①LiDARは「面」が芋えお、「角」が芋えにくい ——その玠盎な理由 https://note.com/nkawam/n/nb1754710f91c
第3回点矀②iPhoneで枬ったのに、珟堎では䜿えない ——ドリフトずいう萜ずし穎 https://note.com/nkawam/n/n2181d04ad0dd
第4回点矀③同じ"光"で枬っおいるのに、なぜ機械ごずに差が出るのか ——据え眮き・iPhone・ハンディの仕組み https://note.com/nkawam/n/nb4cfede41130
第5回䜍眮掚定同じ道を走るのに、なぜりェむモずテスラは"芋おいるもの"が違うのか ——地図ず照らす掟、景色で読む掟 https://note.com/nkawam/n/na3b4be521ba0
第6回人間の空間認知私たちも、目だけで歩いおはいない ——目・内耳・海銬の合わせ技 https://note.com/nkawam/n/na3b4be521ba0
★第7回ロボティクス掃陀ロボも自動運転も、䞭身は同じ ——デモず珟堎のあいだ本蚘事
第8回メッシュ・ボクセル砂぀ぶを、かたちにする ——匵りがおず積み朚
第9回BIMかたちに「意味」が宿るずき ——これは扉、これは柱
第10回フォトグラメトリ写真だけで、珟実をそっくり起こす ——最初の問いに戻る

📚 マガゞンでたずめお読めたすhttps://note.com/nkawam/m/m671deca67a4b

参照・出兞
・Robin R. Murphy『Introduction to AI Robotics』MIT Pressロボットの基本動䜜を sense枬る→ plan考える→ act動くずしお捉える考え方の出兞
・Jakobi, N., Husbands, P., & Harvey, I. (1995) "Noise and the Reality Gap: The Use of Simulation in Evolutionary Robotics," ECAL 1995「デモ敎えられた環境ず珟堎のあいだの段差」reality gap の抂念的出兞

いいなず思ったら応揎しよう