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名刺代わりの小説遞村䞊春暹や『カラマヌゟフ』など、私の倧のお気に入りの䜜品をご玹介したす


はじめに

今回の蚘事では「名刺代わりの小説遞」ずいうこずで、私がこれたでに最も圱響を受けた小説をご玹介しおいきたいず思いたす。「名刺代わりの小説遞」ずいう名の通り、これらの䜜品は私の思考圢成に匷力な䜜甚を䞎えおいたす。私ずいう人物のたさに自己玹介的な本達の玹介になりたすので、正盎少し恥ずかしいず蚀いたすか、できれば玹介しないたたでもいいのではないかずも思ったのですが思いきっお蚘事にしおみるこずにしたした。

では早速始めおいきたしょう。それぞれのリンク先ではより詳しくその本に぀いおお話ししおいたすのでぜひそちらも参考にしお頂けたしたら幞いです。

ちなみにトップの画像は私の倧奜きな䜜家゚ミヌル・ゟラの曞斎です。2022幎8月筆者撮圱「14パリ郊倖メダンのゟラの家ぞフランスの偉倧な文豪が愛したセヌヌの穏やかな流れず共に」の蚘事参照

ヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ

村䞊春暹『ダンス・ダンス・ダンス』

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私にずっおこの本はずおも思い入れのある䜜品です。

私がこの䜜品を初めお読んだのは倧孊䞀幎生の春。授業の課題図曞ずしおこの本が指定されおいたからでした。倧孊生掻をこれから送るに圓たりレポヌトの曞き方を孊がうずいう、いわゆるオリ゚ンテヌション的な授業の䞀環でした。

ずいうわけで私はこの本を読んだわけですが、これが私の初めおの村䞊春暹䜓隓でした。

今思うずこの本を課題図曞に遞んだ先生、えげ぀ないですよね、東京に出おきたばかりのピカピカの倧孊䞀幎生にいきなりこれを読たせるのですから(笑) メディアや芞胜界の華やかな䞖界の裏偎や、どうにもならない瀟䌚システムを暎露しおいくこの䜜品は正盎かなりどぎ぀いです。

私はこの䜜品に完党に圱響されるこずになり、代埌半になるたでずっずその圱響を匕きずり続けるこずになりたす。

これがいいこずなのか悪いこずなのかず蚀われたら、私は「結果的にはいいこずだ」ず答えるでしょう。ですがこずはそんなに単玔ではありたせん。この本で語られたこずが圓時の私にあたりにドンピシャだったため、その埌の私の思考に凄たじい圱響を䞎えるこずになっおしたったのです。

今振り返れば、私はこの村䞊春暹読曞をきっかけに本栌的に本の虫になり始めたように思えたす。高校時代は受隓勉匷がメむンだったので私はそこたで本を読むこずができないでいたした。もちろん、本自䜓は奜きだったのですが、やはりこの入孊盎埌の新鮮な時期にガツンず『ダンス・ダンス・ダンス』の掗瀌を受けたこずが私の読曞遍歎を圢䜜ったのではないかず思いたす。そう考えるずこの䜜品を課題図曞にしおくれた先生には感謝しおもしきれないくらいの恩があるこずになりたす。出䌚いっお䞍思議ですね。

そんな私の孊生時代や代を思い出させるのが『ダンス・ダンス・ダンス』です。この䜜品は今の私にずっおも宝物です。


䌊藀蚈劃『虐殺噚官』

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この䜜品はここ数幎間で私が最も愛した䜜品ず蚀っおもいい小説です。

タむトルが『虐殺噚官』ずいう、およそ僧䟶のブログではたず銎染たないであろうフレヌズではありたすが、この䜜品で語られるお話は私にずっおあたりに匷烈なむンパクトを䞎えるこずになりたした。

私は幎に䞖界䞀呚の旅に出かけたのですが、その旅のお䟛に遞んだのがたさにこの『虐殺噚官』でした。

私は機内持ち蟌みだけの荷物で旅をする予定だったので、荷物は出来る限り小さくしなければなりたせん。本を䞀冊持っおいくだけでも呜取りです。

ですがどうしおもこの本だけは持っおいきたい「無人島に持っおいくならこの冊」の感芚で私はなんずかキャリヌバックにねじ蟌んだのでした。

それだけこの本は私にずっお思い入れのある本です。

私はこの䜜品に信じられないほどのめり蟌んでしたい、䜕床も䜕床も読み返したした。䜕回読んでも飜きないんです。読む床に愛しくなっおいきたす。

この小説で語られるテヌマや思想に共鳎したのはもちろんですし、著者の䌊藀蚈劃さんの独特の語り口にも私はすっかりはたっおしたいたした。

䞻人公の軍人シェパヌドを通しお語られる蚀葉の繊现さ、ナむヌブさ。これぞ䌊藀蚈劃さんの味です。

䌊藀蚈劃さんはこの小説の重い䞖界芳においおあえお軍人らしからぬ繊现でナむヌブな語りを導入しおいたす。これが芋事にはたっおいたす。私はこの語りにやられおしたいたした。

奜きな所をひず぀ひず぀挙げお行ったらそれこそ長倧な論文になっおしたいかねない勢いです。この䜜品は名䜜䞭の名䜜です。もう回以䞊読み返しおいるのですがたったく飜きたせん。私の愛する䜜品です。


セルバンテス『ドン・キホヌテ』

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『ドン・キホヌテ』はスペむンのラ・マンチャ地方を舞台にスタヌトした小説です。

ですがこの『ドン・キホヌテ』、名前は聞いたこずがあっおも実際にどんな小説で䜕がすごいのかずいうこずになるず意倖ず知られおいないのではないでしょうか。

䜜䞭ドン・キホヌテが颚車に突撃するずいう゚ピ゜ヌドが有名ではあるものの、その出来事の理由は䜕かず問われおみるずさらに謎になっおくるでしょう。

『ドン・キホヌテ』は有名ではあるけれども、実は謎に包たれた小説ず蚀えるかもしれたせん。

この䜜品はスペむンの䜜家ミゲル・デ・セルバンテスによっお曞かれた倧䜜です。

これたでに幟人もの䜜家による翻蚳が出版されおいたすが、私は岩波文庫の牛島信明蚳を愛読しおいたす。

牛島信明蚳はずにかく読みやすいです。蚀葉遣いも珟代的で私たちが読んでも党く違和感なく読むこずができたす。身近な文䜓で楜しく読曞しようずするなら岩波文庫の牛島信明蚳がベストなのではないかず私は思いたす。

さらに芁所芁所で挿入されおいる挿絵がたたすばらしいです。

挿絵のおかげでドン・キホヌテの様子がより鮮明に想像できお物語に入り蟌みやすくなりたす。

䞀蚀で蚀うならば「こんなに読みやすい叀兞はなかなかない」ず断蚀するこずができるでしょう。

叀兞ず蚀えば小難しくお眉間にしわを寄せお読むものだずいうむメヌゞもあるかもしれたせんが、『ドン・キホヌテ』においおはたったくの逆。

私は元気を出したいずきや明るい気分になりたいずきに『ドン・キホヌテ』を読みたす。

理想に燃えお突進し、蟛い目にあっおもぞこたれず明るく前に進み続ける、そんな『ドン・キホヌテ』を読んでいるず䞍思議ず力が湧いおくるのです。

2019幎の䞖界䞀呚の旅でも私は『ドン・キホヌテ』をKindleに入れお旅のお䟛にしおいたした。

そしおボスニアで匷盗に遭い、蟛い気持ちになっおいた時に力をくれたのは䜕を隠そう、『ドン・キホヌテ』でした。匷盗の䞀件に぀いおは「䞊田隆匘、サラ゚ボで匷盗に遭う。「たさか自分が」ずいうこずは起こりうる。突然の暎力の恐怖を知った日 ボスニア線⑚」の蚘事をご参照ください。

「ドン・キホヌテはあんなにも倧倉な目にあっおるんだ。それなら私だっお倧倉な目に遭うのも圓然じゃないか旅に出お䜕かに挑もうずしたならば、蟛い目に遭うのも圓たり前なんだ。むしろそれこそ遍歎の階士道においお倧切なこずなのだ私だっおただただやれるドン・キホヌテを真䌌お、自分も前向きに旅を続けねば」ず勇気づけられたのを鮮明に芚えおいたす。

私の䞭で『ドン・キホヌテ』が決定的に重芁な曞物になった瞬間でした。

ただ、おそらくいきなりこの䜜品を読んでみおも頭の狂った倉なおじさんが行く先々でトラブルを匕き起こし、ひどい目に遭わされるずいう印象以䞊のものを受け取るこずはなかなか難しいずいのが実際のずころです。

枡すが初めお『ドン・キホヌテ』を読んだ時もそうでした。

たしかに冊目はくすっずしおしたう面癜さがあるのですが、それ以降はあたりそういうシヌンもありたせん。

ただただドン・キホヌテがトラブルを匕き起こし、それに怒った人々がドン・キホヌテたちをボコボコにするずいう展開が続きたす。

正盎、党お読み終えた盎埌はなぜこの小説が䞖界最高の文孊ず呌ばれおいるのかさっぱりわからなかったこずを芚えおいたす。

ですがそれもそのはず、䜜者のセルバンデスは䞀芋䞍思議で愉快な冒険の䞭に裏のメッセヌゞをふんだんに忍ばせるずいう手法を甚いおいるのです。

぀たり、小説の裏に朜む隠れたメッセヌゞを読み取れなければ単なる狂人ドン・キホヌテのトラブル冒険蚘を延々ず読むこずになっおしたうのです。

ずなるずこの小説の䜕がすごいのかさっぱりわからないずいうのも圓然のこず。

これでは読むのもなかなか蟛い。

ず、いうわけで、『ドン・キホヌテ』を読むずきはあらかじめ解説曞を読んでおくこずをおすすめしたす。

その䞭でも特におすすめは䞭公新曞から出版されおいる牛島信明著『ドン・キホヌテの旅 神に抗う遍歎の階士』ずいう本です。ぜひこの本ずセットで読むこずをおすすめしたす。これさえあれば癟人力です。『ドン・キホヌテ』の面癜さがわかればもう病み぀きになるこず間違いなしです。この本が䞖界最高の小説の䞀぀ずしお称えられる意味がよくわかるず思いたす。ぜひ楜しんでみお䞋さい。


ドスト゚フスキヌ『カラマヌゟフの兄匟』

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『カラマヌゟフの兄匟』はドスト゚フスキヌの晩幎に曞かれた生涯最埌の䜜品です。

ドスト゚フスキヌはこの䜜品で生涯倉わらず抱き続けおきた「神ず人間」ずいう根本問題を描いおいたす。

さお、この小説における重倧な山堎が「倧審問官の章」でありたす。

私自身、この本を初めお読んだのは歳の冬です。宗教の知識も浅い未熟者だった私がその時どこたで読み蟌めおいたのかはわかりたせん。

しかしこの「倧審問官の章」は私にずお぀もない衝撃を䞎えるこずになりたした。

ここたで痛烈に宗教を攻撃する蚀葉を私は初めお目にしたのでした。しかもその蚀葉を吐いおいるのがカトリックの高䜍聖職者たる倧審問官であり、こずもあろうにその盞手はあのむ゚ス・キリストでありたす。

倧審問官は異端者を火あぶりにする責任者です。その圌がキリストを攻撃するのです。なんずいう逆説でありたしょう

しかしその倧審問官も根っからのキリスト批刀者ではありたせんでした。いや、むしろか぀おは熱烈なキリスト讃矎者でした。キリストのために生き、キリストの説く自由な信仰を熱烈に求め修行しおいたのです。

ですが最埌にはカトリック偎に぀いおしたったのです。圌にも抗いようのない苊しみや葛藀があったのです。

この蟺の描写にも私は唞らされるわけでありたす。

圓時の私は知っおはいたせんでしたが、ドスト゚フスキヌ自身はロシア正教を熱心に信仰しおいたした。ドスト゚フスキヌは熱烈に信仰を求めたからこそ、信仰䞊の問題を極限たで突き詰めお論じおいったのです。衚面䞊は激烈なたでに無神論的なこの「倧審問官の章」ですが、実はこの章があるからこそ、埌の展開が開けおくるのです。

さお、「倧審問官の章」に぀いおここたで述べおきたしたが、圓時「宗教ずは䜕か」「オりムず私は䜕が違うのか」ず悩んでいた私の䞊にドスト゚フスキヌの皲劻が萜ちたのです。

私は知っおしたいたした。もう埌戻りするこずはできたせん。

私はこれからこの「倧審問官の章」で語られた問題を無芖しお生きおいくこずは出来なくなっおしたったのです。

これたで挠然ず「宗教ずは䜕か」「オりムず私は䜕が違うのか」ず悩んでいた私に明確に道が䜜られた瞬間だったのです。

私はこの問題を乗り越えおいけるのだろうか。

宗教は本圓に倧審問官が蚀うようなものなのだろうか。

これが私の宗教に察する孊びの原点ずなったのでした。私が圓ブログで「芪鞞ずドスト゚フスキヌ」ずいうテヌマで䞖界文孊や歎史の本を曎新し続けおきたのもここに倧きな理由がありたす。以䞋のたずめ蚘事でより詳しくお話ししおいたすのでぜひご参照ください。

『カラマヌゟフの兄匟』はただ暗くお重いわけではありたせん。

しかも「難しい」ずいうむメヌゞがかなり先行しおいたすが、実際に読んでみるずそこたで難しい衚珟は出おきたせん。蚀葉自䜓は読みやすいずすら蚀えるかもしれたせん。

たしかに、䞊巻の前半は忍耐が必芁になりたす。正盎に申したしお、前半はプロロヌグずいいたすか、䞭盀からの盛り䞊がりのための前準備のような内容です。慣れおくるずこの箇所もものすごく面癜くなっおきたす

もしかしたら、ここで挫折しおしたう人が倧半なのかもしれたせん。

ですがここを蟛抱するず䞊巻の埌半から䞀気に゚ンゞンがかかっおきたす。

ここたで蟛抱匷く読んできた方なら、これたで溜めおいた゚ネルギヌが爆発するがごずく䞀気にドスト゚フスキヌの筆の勢いに呑み蟌たれおいくこずになるでしょう。

䞭巻䞋巻に入っおもその勢いは止たるこずはありたせん。きっず抜け出せなくなるほど没頭するこず請け合いです。それほどすごいです。この䜜品は。

䞊巻の前半郚分さえ突砎すれば埌はもう怒涛のごずしです。

決しおこの䜜品は難しいのではありたせん。難しいのではなく、深いのです。

『カラマヌゟフの兄匟』が発衚されおから幎の月日が経っおもなお倉わらずに倚くの人から愛され続けおいるのはそれなりの理由があるのです。

この物語そのものが持぀魅力があるからこそ、読者に蚎えかける䜕かがあるからこそ、こうしお読み継がれおいるのだず思いたす。

私の䞭でこの䜜品は別栌の存圚です。私に最も匷い圱響を䞎えたのはこの本で間違いありたせん。


䞉島由玀倫『豊饒の海』

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䞉島はこの四郚䜜を通しお「生呜ずは」「人生ずは」を远求しおいきたす。私達の生きる「生」ずは䜕なのか。私達にずっお「死」ずは䜕なのか。「善く生きる」ずは䜕なのか。どう生きるべきなのか。こうしたこずを壮倧なスケヌルで描き出しおいくのが『豊饒の海』です。はっきり蚀いたしょう。この䜜品の巚倧さは想像を絶したす。私はこの䜜品に文字通り圧倒されたした。間違いなく私の人生に倧きな衝撃を䞎えた䜜品です。

2023幎から24幎にかけおの私のむンド仏跡旅行にもこの䞉島の゚キスは実に匷い圱響を䞎えおいたす。䞉島が芋たむンドは䞀䜓䜕だったのかず考えながらの旅になりたした。

『豊饒の海』は日本を超えお䞖界文孊史䞊の倧事件だず私は考えおいたす。それほど巚倧な䜜品でした。簡単には「おすすめです」ずは蚀えたせんが、恐るべき䜜品であるこずは間違いありたせん。ぜひ手に取っおみおはいかがでしょうか。


゚ミヌル・ゟラ『ルヌゎン・マッカヌル叢曞』

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䞖の䞭の仕組みを知るにはゟラの䜜品は最高の教科曞です。

この瀟䌚はどうやっお成り立っおいるのか。人間はなぜ争うのか。人間はなぜ欲望に抗えないのか。他人の欲望をうたく利甚する人間はどんな手を䜿うのかなどなど、挙げようず思えばきりがないほど、ゟラはたくさんのこずを教えおくれたす。

ゟラはどぎ぀い䞖の䞭の珟実を私達に芋せ぀けたす。䜜䞭、きれいごずを排した人間のどろどろしたどす黒い感情、煩悩がこれでもかず飛び亀いたす。

たるで「䞖の䞭を知るには毒を食らうこずも必芁さ。無菌宀に生きおたら䞖の䞭を枡るこずなどできるもんか」ず蚀わんがごずしです。

そのゟラの集倧成が「ルヌゎン・マッカヌル叢曞」であり、この䞭にゟラの代衚䜜『居酒屋』や『ナナ』が含たれおいたす。

そしおそれぞれの䜜品は぀ながりはあり぀぀も、単独の䜜品ずしおも読むこずができるようになっおいたす。私が初めお読んだゟラ䜜品は『居酒屋』でしたがこれが面癜いのなんのその面癜さに私はたさに衝撃を受けおしたったのでした。その衝撃に぀いおは「ゟラの連䜜『居酒屋』『ナナ』が面癜すぎるフランスの文豪ゟラは瀟䌚勉匷におすすめ」の蚘事参照

「名刺代わりの小説遞」ずいうこずで本来は䞀䜜品を䞊げるのがルヌルですが、このルヌゎン・マッカヌル叢曞はやはりその党䜓蟌みで倧奜きな䜜品ずいうこずでここで取り䞊げさせお頂きたした。どれを読んでもものすごく面癜いのですが以䞋のリンクで私のおすすめ䜜品をピックアップしおいたす。ぜひこちらもご参照ください。


ノィクトル・ナゎヌ『レ・ミれラブル』

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この䜜品は幎、ノィクトル・ナゎヌによっお発衚された蚀わずず知れた名䜜です。

この小説を原䜜に数倚くの舞台や映画化もされおいお、むしろそちらの方が印象が匷い䜜品かもしれたせん。

ちなみに私もミュヌゞカルの倧ファンです。芳るたびに号泣し、今でもよくサントラを聎いおいたす。

この䜜品は『レ・ミれラブル』ずいうタむトル通り、「悲惚な人々」がたくさん描かれたす。ヒロむンのファンチヌヌはその最たる䟋です。

しかし、そんなみじめな人びずを生み出すこの䞖においおゞャン・ノァルゞャンのような人間が戊い続けおいる。ミリ゚ル叞教のような高朔で善良な人間がいる。そしおかれらの善なる力が次の䞖代に匕き継がれおいく。

こうした人間の持぀厇高な善なる力、理想がこの䜜品では描かれおいたす。

『レ・ミれラブル』は分量も倚く、原䜜はほずんど読たれおいない䜜品ではあるのですが、基本的には難しい読み物ではなく、わかりやすすぎるほど善玉悪玉がはっきりしおいお、なおか぀物語そのものもすこぶる面癜い䜜品です。

しかも単に「面癜過ぎる」だけではありたせん。この䜜品にはナゎヌのありったけが詰たっおいたす。぀たり、ものすごく深い䜜品でもありたす。私もこの䜜品のこずを孊ぶに぀れその奥深さには驚愕するしかありたせんでした。

原䜜も最高ですし、ミュヌゞカルも最高です。たず間違いない䜜品です。原䜜を読むのが厳しいずいう方でも、たずはミュヌゞカル映画を芳おみお䞋さい。王道䞭の王道です圧倒的な音楜ず歌、ストヌリヌ展開に倢䞭になるこず間違いなしです。

たた、幎幎にかけお぀いにレミれのミュヌゞカルが䞊挔されたす私も月に参戊予定です。楜しみでなりたせん

以䞋の蚘事でそんなレミれのお圹立ち蚘事をたずめおいたすのでこちらもぜひご芧ください。レミれをもっず楜しむためのおすすめ蚘事ずなっおいたす。


チェヌホフ『六号病棟』

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チェヌホフは倩才です。「ロシア文孊を読むなら誰の䜜品がおすすめですか」ず聞かれたら私はたずチェヌホフをおすすめしたす。チェヌホフはドスト゚フスキヌやトルストむのような長線小説は曞きたせん。短線や䞭篇がメむンです。ですがその短い䜜品の䞭で驚くほどの人間暡様を衚珟しおしたいたす。

そしおこの䜜品はあたりに匷烈です。その恐ろしさをここで䌝えきるこずは私にはできたせん。ぜひ読んで䞋さいずしか蚀いようがありたせん。

ものすごく個人的になのですが、この䜜品は浄土真宗の参考曞になっおほしいずすら私は感じおいたす。それほどこの䜜品は芪鞞思想ずも぀ながりがあるように私には思えるのです。

そしおさすがはチェヌホフ、それを読みやすい物語ずしお語るずいうのがやはりすごいです。読みやすいんですよね、やはり。たったく難しくはないです。ですが異様に深い・・・心に突き刺すような䜕かがある。うたく蚀えたせんがずにかく恐ろしい䜜品です・・・

ぜひ皆さんに手に取っおいただきたい䜜品です。非垞におすすめです。


トヌマス・マン『魔の山』

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この小説は私にずっお非垞に倧切な䜜品です。私の「十倧小説」を遞ぶずすれば『魔の山』は確実にその䞭でも倧きな䜍眮を占めたす。それほどこの䜜品は力匷く、匷烈なむンパクトがありたす。ずにかくスケヌルの倧きな䜜品です

私がこの本を初めお読んだのは倧孊院生になっおからのこずでした。人生問題に぀いお曞かれた重厚な小説を読んでみたいず思っおいた私がふず出䌚ったのがこの䜜品だったのです。トヌマス・マンに぀いおは孊生時代に『ノェニスに死す』を読んだこずがあったり、ゲヌテずの絡みでその名が出おいたりず元々興味のある存圚でした。

たずにかくでかいこの小説のスケヌルは垞軌を逞しおいたす。小説の舞台自䜓は閉鎖空間たる「魔の山」ですが、私たちの日垞を吹き飛ばす異界だからこそ存圚する魔力をこの本では䜓感するこずになりたす。

そしおこの小説の䞭で私が最も印象に残ったのが次の䞀節です。

「生呜ずはなんだろうだれもそれを知らなかった。生呜が湧きでる、生呜が燃えあがる自然的基点は、だれにもわからない。」

「生呜のもっずも単玔な圢態ず、無機であるために死んでいるずさえいうに倀しない自然物ずのあいだの距離にくらべたら、脊怎動物ず停足アミヌバずの距離など問題にならなかった。」

生物ず無生物ずの違いは䜕なのか。生呜ずは䜕なのか・・・

この䞀節を読んだ時の衝撃は今でも忘れられたせん。この䞀節だけを読めばなんおこずのない問いのように思えるかもしれたせん。これはきっず誰しもが䞀床は抱いたこずのある問いでしょう。ですが『魔の山』ずいう異界に身を眮いおハンス・カストルプず共にここたで歩んでくるず、この問いは信じられないくらいの重さを持っお私たちの前に珟われるのです。

私は自分で問わずにはいられたせんでした。自分ず石ころの違いはなんだろう。石ころず生物を隔おるその究極の䞀歩は䜕なのだろう。仮にそれが呜だずしお、では呜っお䜕なのだろう。死者ず生者の違いは䜕なのだろう・・・

こう考えおいくず無限に問いが連なり、私たちが日垞ほずんど目を向けないであろう根本問題が珟れお来るこずになりたす。偉倧な長線小説をじっくり読むずいうこずはこういうこずなのかず私は぀くづくその時感じたした。同じ䞀節でも倧きな物語の䞭で語られた䞀節はそれこそ圧倒的な重みを持぀のです。これは読めばわかりたす。ぜひこの小説を読んでそれを䜓感しお頂けたらなず思いたす。

私がこの小説を初めお読んでからそれこそ幎近くも時が経ちたしたが、それでもこの小説の衝撃は今も匷烈に残っおいたす。

この䜜品もぜひ孊生のうちにおすすめしたい䜜品です。たさに孊生ずいう感受性豊かな時期に䞻人公のハンス・カストルプず共に「魔の山」の匷烈な人物達ず出䌚うのは非垞に貎重な䜓隓ずなるず思いたす。本を読んでも人ず出䌚うこずはできたす。本のよい所はここにいながら時ず堎所を超えお人ず出䌚えるこずです。ぜひセテムブリヌニ氏やペヌペルコルンずいうずお぀もないスケヌルの人物たちず察面しおみお䞋さい。床肝を抜かれるこず間違いなしです。ぜひぜひおすすめしたい名䜜です。


井䞊ひさし『ロマンス』

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この本はロシアの劇䜜家チェヌホフの生涯を喜劇化した䜜品になりたす。チェヌホフは䞊でも玹介したしたが私の倧奜きな䜜家の䞀人です。圌は䜜家であり医者でもあるずいう異色の経歎の持ち䞻で、想像を絶するほど波乱䞇䞈な生涯を生きた、たさに倧人物でありたす。

そんなチェヌホフの生涯を井䞊ひさしさんが喜劇化しお舞台化したのが本䜜『ロマンス』になりたす。

タむトルに曞きたしたように、私はこの䜜品を読みながら「なんお芋事な䜜品だろう・・・こんな䜜品を生み出しおしたうなんお」ず嫉劬しおしたいたした。

私はこれたで「芪鞞ずドスト゚フスキヌ」をテヌマに䞖界の文孊や歎史、文化を孊んできたした。もちろんチェヌホフもその䞀人です。

ですがそうした名䜜たちを読んでも「嫉劬」を感じたこずがありたせんでした。

歎史の荒波を生き残った名䜜䞭の名䜜に嫉劬しお䜕になるでしょう。私はそれら名䜜たちにひれ䌏し、そこからできる限りのこずを孊がうず懞呜になるばかりでした。「䞖界の偉人に勝負を挑むなんお」でおしたいです。

しかし、井䞊ひさしさんのこの䜜品においおは違ったのです。私はこの本を読みながら自身に嫉劬の感情が巻き起こっおいるこずをはっきりず感じたした。この䜜品はあたりに玠晎らしすぎるのです。私もチェヌホフが奜きです。ですが井䞊さんはもっずもっずチェヌホフを深く理解し、愛しおいる。そしお圌の人生、思想をこんなに楜しく、深く衚珟しおいるのです。この劇で展開されるひず぀ひず぀の゚ピ゜ヌドや舞台展開の矎しさ、どれをずっおも「やられたもうだめだすごすぎる」ずため息が出おしたうほどでした。どうしおこんなに楜しくも矎しい劇を思い぀けるのか

私は今たで読曞しおいる最䞭にこんなにメラメラず嫉劬の炎が燃えるなんおこずは経隓したこずがありたせんでした。

ですが、今やその炎をはっきりず認識しおいたす。

きっずそれは今、私が䜜品を曞こうずしおいる真っ最䞭だからかもしれたせん。私も勝負に出ようずしおいるからこそなのだず思いたす。

「日本を代衚する劇䜜家井䞊ひさしさんに嫉劬するなんおなんず䞍遜な身の皋を知れぇい」

たさにその通りです。

でも、どうせ嫉劬するなら超䞀流の人に嫉劬しおいたい。

そんなこずを思うわけです。

いやあ玠晎らしい䜜品でした。これを映像ですら芳るこずができないずいうのは本圓にショックです。挔劇ずいう衚珟媒䜓の「䞀回性」ずいうものを匷く感じさせられたした。その堎でないず味わえないものがあるのだず・・・

この本では舞台の写真がシヌンごずに掲茉されおいるのでそれはずおもありがたいこずでありたした。この写真のおかげでたるで舞台を芳おいるかのごずく読み進めるこずができたす。・・・うん、だからこそもっず映像で芳たくもなっおくるなんずか映像化の道はないのでしょうか蚘録映像は残っおいないのでしょうか狂おしい

私にずっおこの䜜品は忘れられないものになりたした。䜕床も䜕床も倧切に読み続けおいきたいず思いたす。


おわりに

さお、これたで私の「名刺代わりの小説遞」をご玹介しおきたした。無数にある本の䞭から冊を遞ぶずいうのはかなり厳しい䜜業でした。゚ミヌル・ゟラで『ルヌゎン・マッカヌル叢曞』党郚ずいう反則技を䜿っおしたったのもここだけの秘密です笑。

それにしおも泣く泣く遞倖ずなっおしたった本の倚さたるや

特にシェむクスピアを入れれなかったのは苊枋の遞択でした。私はシェむクスピア挔劇が奜きなのですが、これはそもそも小説なのかずいう問題もありたす。ですが物語ずしおはどれも玠晎らしいものがありたす。『ハムレット』しかり『リア王』、『オセロヌ』、『倏の倜の倢』・・・挙げおいけばきりがありたせん。

そしお幎にはシェむクスピアの党䜜品を読み、さらには蜷川幞雄さんの挔劇に぀いおも孊ぶこずになりたした。その最埌に行き着いたのが䞊の小説遞の最埌にご玹介した井䞊ひさし著『ロマンス』です。ですのでこの『ロマンス』はシェむクスピア党䜜品や挔劇に぀いおの思いも含たれた䞊でのチョむスになりたす。そういう意味でも『ロマンス』は私にずっお倧きな䜜品ずなりたした。

圓ブログではこれたで倚くの本を玹介しおきたした。そしおそれらは党お私が実際に読み、自信を持っおおすすめできる本たちです。

ですので、実はこのブログ自䜓が私自身の自己玹介のようなものでもあるのです。私自身そのような気持ちでブログを曎新しおきたした。

圓ブログでは各蚘事に関連蚘事がありたすので、読曞案内ずしおご利甚頂けるよう曎新しおいたす。興味のある本から興味のある本ぞずどんどん぀ながっおいけるように構成しおいたす。
皆様の読曞のお圹に立おたしたら䜕よりでございたす。

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