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連茉小説「オボステルラ」 【第五章 巚きなものの声】  5話「蚪問者」9


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第五章の登堎人物
第五章の地名・甚語



5話「蚪問者」9


 「 巚倧暹 、゚ルダヌリンド  」

 ゎナンはそう、繰り返す。

「ええ、そうよ。有名な芳光地だものね。流石に行ったこずはあったかな」

「゚ 、゚ルダヌリンドは  、ここから近い 、んですか おいうか、ここは、ア王囜内ですか 」

「  」

 急にゎナンが倧きな声で質問し、驚いた様子のむラむザ。ゎナンはバタバタず小屋から遺跡の資料の束を持ち出し、地図を取り出す。

「  あの 、今、俺、どの蟺りにいるんです 、か  」

「え 自分の堎所も分からないのに、こんな所でお迎えを埅っおたの」

 むラむザはさらに䞍思議そうにし぀぀も、地図を芋お、䜕ヵ所かを指さす。

「ここが、゚ルダヌリンドね。で、今、私たちがいるのが、この蟺りかな かなり広域な地図だから、倧䜓だけど 」

「  」

 りキの街からずっず真東の䜍眮にある゚ルダヌリンド。今いる森は、゚ルダヌリンドから少し南西の䜍眮にある。

  ア王囜っお、かなり広い囜なんだな 

 巚倧鳥に乗っお盞圓な距離を移動したず思っおいたのに、王囜党䜓の暪距離で䞉分の䞀も動いおいなかった。こんなに広いのに、この现い煙本で仲間達に気付いおもらおうだなんお、限りなく難しいこずだず思い知らされる。

 ゚ルダヌリンド  、リカルドが、巚倧暹のこずを確かめたいっお、蚀っおた、堎所  

「あ、あの  」

 ゎナンはむラむザの瞳をたっすぐ芋お、䟝頌する。

「  あの、やっぱり 、連れおいっおもらえたすか  ゚ルダヌリンドに  、行きたい、です 。代わりに、ちゃんず、働くので  」

「ええ、いいわよ。通り道だしね。働くだなんお、そんなこず気にしないでいいわよ」

 そう、ホッずした衚情になるむラむザ。ゎナンも安堵したが、しかしすぐにたた、あるこずに気付いお、人から少し離れた。

「 あら どうしたの」

「  あ、あの 。俺  、前に、人攫いに隙されたこずがあっお 。うたい話には気を぀けろっお、兄ちゃ 、兄貎に、蚀われおたのに 。それに、悪い女にも、気を぀けろっお  」

「  」

 譊戒心むき出しでそう蚀うゎナンに、人は顔を芋合わせた。そしおむラむザはニダリず笑うず、ゎナンの二の腕をガッず掎んで森の䞭ぞず匕きずり歩く。

「  えっ やっぱり 」

「いいから、来なっお」

 そう蚀うむラむザに䜕ずなくあがらえず歩くこず玄10分。人は老人の家に぀いた。

「  」

 むラむザはノックもせずに、ゎナンもろずも老人の家に入る。老人は今日も、ろくろの前だ。

「ねえ、ク゜じじい この子が私のこずを人攫いの悪い女じゃないかっお疑っおるんだけど、私が誰だか説明しおくれる」

 老人に負けないほどの倧きな声で老人にそう叫ぶむラむザ。その乱暎な物蚀いにゎナンはギョッずする。老人は苊々しい顔で、叫び返した。

「  うるせえ ク゜孫 ずっずず荷造りしやがれ」

 そう蚀っお、ゎナンを芋おフン、ず息を吐き、たたろくろに向かっおブツブツず぀ぶやき始める。

「  た、孫  」

「そ、このク゜じじいのク゜孫なの、私。ク゜じじいだけど創る噚は高倀で売れるからね。たたにこうやっお、仕入れに来おるっおわけ」

「  」

 敷地内には荷銬車が止たっおおり、家の倖で男性がもう人、噚の梱包䜜業を行っおいる。さらに、他にも護衛らしき男達もいるようだ。

 ゎナンは驚いた衚情でむラむザを芋た。確かに瞳の色は老人ず同じ金色で、顔立ちも少し䌌おいる気がする。䜕より、さっきの口の悪さが、そっくりだ。

「  30幎前に亡くなった、っおいう息子さん  の、嚘さん  」

「ああ、そうだよ。ぞえ、そんな蟌み入った話たで聞いおるの だったら、わざわざ私に蚀わずに自分で保護すればいいじゃない、ク゜じじい」

「うるせえ そんな野生児、いおも邪魔だ」

 その人の様子を芋お、ゎナンは少しホッずしたような気持ちになる。おっきり老人が、巚倧鳥のもたらした䞍幞のせいで倩涯孀独になっおしたったず思っおいたから、他人事ながら孫が残されおいるこずが嬉しかったのだ。

「おめえも邪魔だ 甚が枈んだらずっずず出お行きやがれ」

「はいはい。い぀もすぐ远い出されたすからね、ク゜じじい。父ちゃんが死んだ埌、母ちゃんず人、この家を远ん出されたんだよ。たあ、母ちゃんはク゜舅ず離れられお、よかったかもだけどね」

 そう、苊笑いしながらゎナンに教えるむラむザ。ゎナンにはその理由がすぐにわかった。

  むラむザさんをあたりここに居させないのは、倚分、巚倧鳥に䌚わせないためだ 。巚倧鳥の䞍幞が、お孫さんにたで、いかないように 

 「食糧の補充は奥に眮いおおくからね」ず叫びながら、远い぀いおきた男性人に食糧の搬入を䟝頌するむラむザ。こうやっお定期的に様子を芋に来おいるようだ。ゎナンは老人にペコリず頭を䞋げる。

「  あ、あの 。俺、むラむザさん 、ず、行きたす。いろいろありがずうございたした 。毛皮ず小鍋を返すので、取っおきたす 」

「うるせえ 俺は䜕もしおねえ それにあれはゎミだず蚀っただろうが 捚おたものを戻すんじゃねえ もったいない小僧」

 そう叫ぶ老人に「あれ、あの毛皮、ずっず䜿っおたお気に入りじゃなかったっけ」ずニダリずするむラむザ。老人はさらに「うるせえ」ず叫ぶ。ゎナンはもう䞀床、頭を䞋げる。

「 ありがずうございたした 。おじいさん、お元気で。あの  、い぀たでも、怒っおお、ください 」

「はあ なんだ、それは」

 ゎナンの蚀葉足らずな励たしに、たた叫ぶ老人。むラむザはゎナンの物蚀いがおかしくお倧笑いをしおいる。


 そうしお、この森の泉に来おから玄ヵ月。ゎナンは぀いにこの地を離れるこずになった。向かうは巚倧暹の街・゚ルダヌリンドである。



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