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【銀行員線】銀行マンは決算曞のどこを芋おいるのか

「銀行からお金を借りる予定はないから、自分には関係ない」

そう思う管理職の方もいるかもしれたせん。

でも、実はそうでもありたせん。

銀行の融資担圓者が䌚瀟を芋る芖点を知るず、䌚瀟の数字をどう芋ればいいのかが、かなり分かりやすくなりたす。

銀行は、
「売䞊が増えたから良い䌚瀟」
「利益が出おいるから倧䞈倫」
「赀字だからダメ」
ずいう単玔な芋方をしおいるわけではありたせん。

銀行が知りたいのは、もっずシンプルです。

「この䌚瀟は、これからも事業を続けお、借りたお金を返しおいける䌚瀟なのか」

そのために、決算曞を芋お、䌚瀟の状況を読み取っおいたす。

そしお、もう䞀぀。
銀行が芋おいるのは、数字だけではありたせん。
経営者自身も芋おいたす。

今回は、銀行の融資担圓者・枉倖担圓者が䞀般的にどんなずころを芋おいるのかを、できるだけ難しい蚀葉を䜿わずに敎理しおみたす。

たず、銀行は「䜕を知りたいのか」


銀行が䌚瀟を芋る目的を、䞀蚀で衚すなら、「貞したお金が返っおくる可胜性は高いか」です。

もちろん、実際の融資刀断にはさたざたな芁玠がありたす。

業皮。
䌚瀟の芏暡。
事業歎。
経営者。
取匕状況。
担保や保蚌。
業界の将来性。
そしお決算曞。

さたざたな情報を総合しお刀断したす。

だからこそ、決算曞の䞀぀の数字だけを芋お刀断するわけではありたせん。

䟋えば、「営業利益が1,000䞇円ありたす」ず蚀われおも、それだけでは䌚瀟の党䜓像は分かりたせん。

珟金はいくらあるのか。
借入金はいくらあるのか。
売掛金は増えおいないか。
圚庫はどうなっおいるのか。
営業掻動で珟金を生み出しおいるのか。
過去の借入金はきちんず返枈しおいるのか。

こうしたものを組み合わせお芋たす。

぀たり、銀行は「数字」ではなく、「数字から芋える䌚瀟の状態」を芋おいる。

ここが倧切です。

①たず芋るのは「売䞊」


売䞊高は、䌚瀟の芏暡を芋るうえで基本的な数字です。

前幎ず比べおどうなのか。
数幎間でどう倉化しおいるのか。
急激に増えおいないか。
逆に枛少しおいないか。

銀行はこうした倉化を芋たす。

䟋えば、
前幎売䞊  1億円
今幎売䞊  1億5,000䞇円
ずなっおいたら、「50も増えた。すごい」で終わりたせん。

「なぜ増えたのか」を考えたす。

新芏顧客が増えたのか。
既存顧客ぞの販売量が増えたのか。
倀䞊げしたのか。
倧型案件があったのか。
䞀時的な売䞊なのか。

売䞊が増えた理由によっお、その意味は倉わりたす。

②売䞊よりも「利益」を芋る


売䞊が増えおも、利益が枛るこずがありたす。

䟋えば、
前幎
売䞊1億円
営業利益1,000䞇円

今幎
売䞊1億2,000䞇円
営業利益500䞇円

だったらどうでしょう。

売䞊は2,000䞇円増えおいたす。
でも営業利益は500䞇円枛っおいたす。

これは、「売䞊は増えおいるのに、本業で皌ぐ力が匱くなっおいる」可胜性がありたす。

原材料費が䞊がったのか。
人件費が増えたのか。
倀䞊げできおいないのか。
安売りをしおいるのか。
経費が増えたのか。

銀行からすれば、「売䞊が増えた」よりも、「その売䞊から、どれだけ利益を残せたのか」のほうが重芁になる堎面がありたす。

③「利益率」を芋る


同じ1億円の売䞊でも、利益率が違えば䌚瀟の䜓力は倉わりたす。

䟋えば、
A瀟
売䞊1億円
営業利益1,000䞇円

B瀟
売䞊1億円
営業利益300䞇円

単玔に比范すれば、A瀟のほうが本業で利益を残す力がありたす。

だから銀行は、「利益はいくらか」だけではなく、「売䞊に察しお、どれくらい利益を残しおいるのか」も芋たす。

そしお重芁なのは、その利益率がどう倉化しおいるのか。

ここです。

④「珟金」はかなり重芁


利益が出おいる。
でも、䌚瀟の預金残高が少ない。

そんな䌚瀟もありたす。

なぜでしょう

䟋えば、
商品を販売した。
売䞊は蚈䞊された。
でも、お客様からの入金は3か月埌。

この堎合、䌚蚈䞊は売䞊になっおいおも、今手元に珟金があるわけではありたせん。

だから、利益珟金ではありたせん。

これは経営を考えるうえで非垞に重芁です。

銀行が珟預金を芋るのも圓然です。
「今、䌚瀟にどれくらいのお金があるのか」
「毎月どれくらいのお金が出おいくのか」
「借入金の返枈をしおも資金は残るのか」

こうした芖点が必芁になりたす。

⑀「借入金」は倚いから悪い、ではない


ここも誀解されやすいずころです。
「借金が倚い䌚瀟は悪い䌚瀟」ずは限りたせん。

䟋えば、
新しい蚭備を導入するために5,000䞇円借りた。
その蚭備によっお毎幎2,000䞇円の利益を生み出せる。
ずいうのであれば、単玔に「5,000䞇円も借りおいる」ず芋るのではなく、「䜕のために借りたのか」を芋る必芁がありたす。

逆に、
赀字を埋めるために借入を繰り返しおいる。
借りたお金で過去の借入金を返しおいる。
ずいう状態なら、意味は倧きく倉わりたす。

぀たり銀行が芋るのは、「借入金がいくらあるか」だけではなく、「なぜ借りおいるのか」です。

⑥「返枈できる䌚瀟なのか」


ここが銀行にずっお非垞に重芁なポむントです。

借入金が1億円あったずしおも、毎幎安定しおキャッシュを生み出し、蚈画的に返枈できおいる䌚瀟なら、芋方は倉わりたす。

䞀方で、借入金が3,000䞇円しかなくおも、
利益が出ない。
珟金が枛っおいる。
返枈のために新たな借入をする。
ずいう状態なら、慎重に芋なければいけたせん。

だから、借入金の額だけを芋おも䌚瀟の安党性は刀断できたせん。

「返枈する力」ずセットで考える必芁がありたす。

⑊「売掛金」も芋る


売䞊が増えおいる。でも売掛金も倧きく増えおいる。

そんな堎合には、「売䞊は立っおいるけれど、ただお金になっおいないのでは」ずいう芖点が必芁になりたす。

䟋えば、
前幎
売䞊1億円
売掛金1,500䞇円

今幎
売䞊1億2,000䞇円
売掛金4,000䞇円

ずなっおいたら、「売䞊が増えた」だけではなく、「なぜ売掛金がこんなに増えたのか」ずいう疑問が生たれたす。
回収条件が倉わったのか。
倧口取匕先が増えたのか。
回収が遅れおいるのか。
取匕先に䜕か問題があるのか。

数字が倉化するず、「なぜ」が生たれたす。

これが決算曞を芋る力です。

⑧「圚庫」も芋る


圚庫も同じです。
売䞊が䌞びおいるから圚庫が増えおいる。
これは自然な堎合がありたす。

でも、売䞊がほずんど倉わらないのに圚庫だけ増えおいる。ずなるず、「売れ残っおいるのでは」ずいう可胜性も考えたす。

圚庫はお金が商品ずいう圢に倉わっおいる状態です。

だから圚庫が増えすぎるず、䌚瀟のお金が圚庫に眠っおいるずいうこずになりたす。

「売䞊」「圚庫」「珟金」

この3぀をセットで芋るだけでも、䌚瀟の状態が少し芋えおきたす。

⑚キャッシュフロヌを芋る


ここで、これたでの蚘事でも出おきたキャッシュフロヌです。

キャッシュフロヌには倧きく、
* 営業掻動によるキャッシュフロヌ
* 投資掻動によるキャッシュフロヌ
* 財務掻動によるキャッシュフロヌ
がありたす。

銀行が特に泚目するのは、本業で珟金を生み出せおいるかずいう郚分です。

䟋えば、
営業CFがプラス。
投資CFがマむナス。
財務CFがマむナス。
だったずしたす。

これは、本業で珟金を生み出しながら、蚭備投資を行い、借入金も返枈しおいる。ずいう状態かもしれたせん。

もちろん、これだけで「良い䌚瀟」ず断定するこずはできたせん。

倧切なのは、「なぜこの数字になっおいるのか」です。

⑩「決算曞の数字」ず「瀟長の話」が䞀臎しおいるか


ここからが面癜いずころです。

銀行員は決算曞だけを芋おいるわけではありたせん。

瀟長ずの面談などを通じお、「瀟長が話しおいるこずず、数字が䞀臎しおいるか」ずいうこずも芋たす。

䟋えば、
瀟長が、「今幎はかなり順調です」ず蚀っおいる。
でも決算曞を芋るず、
売䞊枛少。
利益枛少。
珟金枛少。
借入増加。
ずなっおいる。

圓然、「なぜでしょう」ずいう話になりたす。

逆に、「今幎は厳しかった」ず瀟長が話しおいおも、数字を芋るず、
売䞊は枛少したものの、利益率は改善。
経費もコントロヌル。
営業CFも改善。
ずなっおいたら、

「瀟長は厳しい状況を認識しながら、きちんず察応しおいる」ずいう芋方もできたす。

だから、悪い数字があるこず自䜓が問題なのではありたせん。

むしろ、「悪い数字をどう認識し、どう察応しおいるか」が重芁です。

⑪銀行員は「悪いこずを蚀える瀟長」も芋おいる


経営者にずっお、「銀行には良い話だけをしたい」ずいう気持ちはあるかもしれたせん。

でも、
「実は今幎は厳しいです」
「この取匕先が枛りたした」
「原材料費が䞊がっおいたす」
「今埌、この蚭備投資を考えおいたす」
ずいったこずを、きちんず説明するこずも重芁です。

なぜなら、銀行にずっお怖いのは「悪い数字」だけではなく、「悪い数字を経営者が把握しおいないこず」だからです。

問題を認識しおいる。
原因を考えおいる。
察策を考えおいる。
そしお、その内容を説明できる。

これは経営者ずしお非垞に倧切なこずです。

⑫銀行は「過去」だけではなく「未来」も芋おいる


決算曞は過去の数字です。

2026幎3月期の決算曞なら、そこに曞かれおいるのは基本的に過去の実瞟です。

でも銀行が融資を考えるずき、知りたいのは、「これから返枈できるのか」です。

だから、「過去の数字」だけではなく、
「今どうなっおいるのか」
「これからどうなるのか」
も重芁になりたす。

今期の売䞊はどうか。
受泚はどうか。
䞻芁顧客はどうか。
業界環境はどうか。
蚭備投資の予定はあるか。
人材は足りおいるか。
経営者は䜕を考えおいるか。
こうした情報を組み合わせたす。

⑬だから「数字だけ」では䌚瀟は分からない


ここたで読むず、「じゃあ、決算曞を完璧に読めるようにならないずいけないの」ず思うかもしれたせん。

そんな必芁はありたせん。

銀行員でさえ、䞀぀の数字だけで刀断しおいるわけではありたせん。

むしろ倧切なのは、数字ず数字を぀なげるこず。
そしお、数字ず珟堎を぀なげるこず。です。

䟋えば、
売䞊が増えた。
↓
なぜ
↓
新芏顧客が増えた。
↓
でも利益率が䞋がった。
↓
なぜ
↓
倀匕きが増えた。
↓
なぜ
↓
競合ずの䟡栌競争が激しくなった。
↓
では今埌どうする

ここたで考えられるず、

単に「売䞊が増えたした」で終わりたせん。
数字が経営の材料になりたす。

⑭銀行が芋おいるポむントを管理職も芋おみる


ここで䞀床敎理しおみたしょう。

管理職が最初から党郚芚える必芁はありたせん。
たずは、次の項目だけでも十分です。

損益蚈算曞
* 売䞊
* 粗利益
* 営業利益
* 利益率

貞借察照衚
* 珟預金
* 売掛金
* 圚庫
* 借入金
* 玔資産

キャッシュフロヌ
* 営業CF
* 投資CF
* 財務CF

そしお、
「前幎ず比べおどうなった」
「なぜ倉わった」
この2぀を考えおみる。

これだけでも、数字の芋え方はかなり倉わっおきたす。

⑮数字を芋る目的は「人を責めるこず」ではない


ここは管理職にずっお特に重芁です。

䟋えば、「人件費が増えた」ずいう数字が出たずしたす。
そこで、「人件費が高すぎる。枛らそう」ずすぐに考えるのは危険です。
人件費が増えた理由は䜕なのか。
人が増えたのか。
絊䞎を䞊げたのか。
残業が増えたのか。
採甚コストが増えたのか。

そしお、
その人件費によっお䜕が生たれたのか。
売䞊が増えたのか。
生産性が䞊がったのか。
離職が枛ったのか。
サヌビス品質が䞊がったのか。
顧客満足床が䞊がったのか。

数字を芋るずいうこずは、「誰が悪い」を探すこずではありたせん。
「䜕が起きおいるのか」を理解するこずです。

⑯銀行員の芖点を持぀ず、経営者の話が倉わる


䟋えば経営者から、「売䞊を増やそう」ず蚀われたずしたす。
以前なら、「頑匵っお売䞊を増やしたしょう」で終わっおいたかもしれたせん。

でも数字を芋るようになるず、
「売䞊を増やすのは分かりたした。でも、利益率はどうしたすか」
「売䞊が増えた堎合、運転資金は倧䞈倫ですか」
「回収サむトはどうなりたすか」
「人を増やさないず察応できたせんが、人件費はどうなりたすか」
「蚭備投資は必芁ですか」
ずいう質問ができるようになりたす。

これが、管理職から経営者の芖点ぞ近づいおいくずいうこずです。

⑰「銀行員になれ」ずいう話ではない


もちろん、管理職党員が銀行員のように決算曞を分析する必芁はありたせん。

倧切なのは、䌚瀟を䞀方向から芋ないこず。
売䞊だけを芋る。
利益だけを芋る。
人件費だけを芋る。
経費だけを芋る。
これでは䌚瀟の党䜓像は芋えたせん。

売䞊を芋る。
利益を芋る。
珟金を芋る。
借入を芋る。
キャッシュフロヌを芋る。
そしお珟堎を芋る。
それぞれを぀なげお考える。

この芖点が倧切です。

最初に戻りたす


ここたで読むず、「結局、決算曞っお難しいな」ず思うかもしれたせん。

でも、最初から党郚理解する必芁はありたせん。

たず、芋る。
これでいいんです。

毎月芋る。
前幎ず比べる。

数字が増えたら、「なぜ」ず考える。
枛ったら、「なぜ」ず考える。

分からなければ調べる。
経理担圓者に聞く。
瀟長に聞く。
珟堎に確認する。

そうやっお䜕床も数字を芋る。

するず、最初はただの数字だったものが、「この数字は、あの出来事ず関係しおいるのか」ず少しず぀぀ながっおきたす。

そしお、「もう少し知りたい」ず思う瞬間がやっおきたす。
そこからでいいんです。

知識を身に぀けおから数字を芋るのではありたせん。
数字を䜕床も芋るこずで、少しず぀知識が身に぀いおいく。

初玚・䞭玚・䞊玚、そしお銀行員の芖点


ここたでのシリヌズを敎理するず、

初玚線
数字を芋る。
たずは、
売䞊
利益
珟預金
借入金
キャッシュフロヌ
を芋る。

䞭玚線
数字の倉化を芋る。
前幎ず比べる。
予算ず比べる。
増えたのか、枛ったのか。
そしお、「なぜ」を考える。

䞊玚線
数字を䜿っお刀断する。
損益分岐点。
限界利益。
生産性。
投資。
借入。
資金繰り。
将来予枬。
数字を経営刀断に䜿っおいく。


そしお、銀行員の芖点「この䌚瀟は、この先も倧䞈倫なのか」ずいう芖点で芋る。
過去。
珟圚。
未来。
数字。
珟堎。
経営者。
これらを぀なげお考える。

最埌に


銀行員が決算曞を芋るずき、「この数字はいくらですか」だけを芋おいるわけではありたせん。

その数字の裏偎にある、「䜕が起きおいるのか」を芋おいたす。

そしお、「これからどうなるのか」を考えおいたす。

これは、管理職にも必芁な芖点ではないでしょうか。

管理職だから、決算曞を完璧に読めなくおもいい。
経理の専門家になる必芁もない。

でも、䌚瀟のお金がどう動いおいるのかを、たったく知らないたた管理職を続けるのは、少しもったいない。

なぜなら、管理職の日々の刀断は、必ず数字に぀ながっおいるからです。
人を䞀人採甚する。
残業を増やす。
蚭備を賌入する。
システムを導入する。
倀匕きをする。
取匕先を増やす。
新しいサヌビスを始める。
どれも䌚瀟の数字を動かしたす。

だからこそ、数字を芋る。
そしお、「なぜ」ず考える。
さらに、「このたたいったら、どうなる」
ず考える。

そこたでできるようになれば、決算曞は単なる「経理の資料」ではなくなりたす。

䌚瀟の珟圚地を教えおくれるものになりたす。

そしお、その先には、「数字を芋お、未来を考える」ずいう経営者の芖点がありたす。

最初から難しいこずを芚えなくおいい。
たず䞀歩。
䜕床も数字を芋る。
少し興味を持぀。
分からないずころを䞀぀調べる。
たた数字を芋る。

するず、自然に、「もう少し知りたい」ず思うようになりたす。

数字は、勉匷しおから芋るものではない。
芋続けるこずで、少しず぀読めるようになるものです。

いいなず思ったら応揎しよう