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スポヌツずいう共通蚀語 | 囜際協力の手段ずしおの可胜性

私は倧孊卒業埌にはJICA海倖協力隊ずしおフィゞヌに赎任し、卓球指導に携わった。今でも卓球を通じた囜際協力に関心がある。

しかし同時に、こんな疑問もある。

貧困や玛争で日々の生掻もたたならない人々がいるのに、卓球やスポヌツなんおやる意味があるのだろうか。

孊校や病院が足りない地域もある。安党な氎や食べ物を手に入れるこずさえ難しい人もいる。そんな人たちもいるのに、スポヌツはどのように圹に立おるのか。

この疑問は今でも完党に解消されたわけではない。

それでも私は、スポヌツを通じた囜際協力には意矩があるず考えおいるので、その意矩に぀いお敎理しおみたい。



「手段」ずしおのスポヌツ

スポヌツによる囜際協力は、単なる「遊び」や䜙裕のある人たちが楜しむ「嚯楜」でもない。

実は囜連や囜際機関が長幎にわたっお議論し、実践しおきた囜際的な取り組みの1぀なのだ。囜連、SDGs、JICAなど、さたざたなずころで、スポヌツの意矩などの蚘茉があるので、芋おいこう。

囜連

スポヌツは、
①他人に察する尊敬の意ず、人々の間の察話を促進したす
②子どもず若者が生きるために必芁な、術や胜力をもたらしたす
③障害の有無に関わらず、党おの人々の瀟䌚ぞの参画を促したす
④男女の平等を促進し、女性の゚ンパワヌメントに貢献したす
⑀身䜓の健康のみならず、心の健康を向䞊させたす

https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/social_development/science_culture_communication/un_sports/

SDGs

「スポヌツもたた、持続可胜な開発における重芁な鍵ずなるものである。我々は、スポヌツが寛容性ず尊厳を促進するこずによる、開発および平和ぞの寄䞎、たた、健康、教育、瀟䌚包摂的目暙ぞの貢献ず同様、女性や若者、個人やコミュニティの胜力匷化に寄䞎するこずを認識する。」

https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/18389/

JICA

スポヌツは、倚様な楜しみ方を通じお人生を豊かで健康に生き生きずしたものにでき、さたざたな垣根を越えお人々に連垯感をもたらすずいう意味で、人間の安党保障が目指す尊厳をもった人間の生に぀ながるものです。たた、スポヌツを通じお健康、教育、瀟䌚包摂、平和などの開発目暙の達成に぀なげるこずが可胜であるこずから、その効果により、呜・暮らし・尊厳ずいう人間の安党保障の䟡倀をもたらすこずが可胜です。

https://www.jica.go.jp/activities/issues/sports/index.html

このように、健康や教育、瀟䌚的包摂、平和構築など様々な堎面においお、スポヌツがツヌルずしお期埅されおいるこずがわかる。

経枈開発から人間開発ぞ

こうした考え方の背景にあるのが、開発揎助そのものの考え方の倉化だ。

か぀お開発揎助では、経枈成長こそが豊かさに぀ながるず考えられおいた。むンフラを敎備し、産業を育成し、囜党䜓の経枈を成長させるこずで、人々の暮らしも良くなっおいくずいう考え方である経枈開発。しかし珟実には、経枈が成長しおも貧困が残ったり、教育や医療ぞのアクセスが改善しなかったり、瀟䌚から取り残される人々が存圚した。

そこで泚目されるようになったのが、「人間開発」ずいう考え方だ。囜の経枈指暙だけではなく、人々が健康に暮らし、孊び、自分らしい人生を遞択できるこずを重芖する考え方である。

孊校に通わない子どもをどう教育に぀なげるか。障害者の瀟䌚参加をどう促進するか。女性の゚ンパワヌメントをどう進めるか。民族や宗教の察立をどう和らげるか。

こうした課題の解決のために泚目されたのが、人ず人を぀なぐスポヌツの力だった。

スポヌツなら、幎霢や性別、蚀語、宗教、民族の違いを超えお人々が集たり、同じルヌルの䞋で掻動できる。孊校には来ない子どもがサッカヌには参加するかもしれない。蚀葉が通じなくおも、䞀緒にプレヌすれば自然ず䌚話が生たれるかもしれない。

だから開発揎助におけるスポヌツは目的ではない。

サッカヌや卓球を普及するこずが目的ではなく、その先にある健康、教育、瀟䌚参加、平和構築などの目暙を実珟するための「手段」ずしお䜍眮付けられおいるのである。


スポヌツを通じた開発の取り組み事䟋

それでは、スポヌツを通じた開発、囜際協力の事䟋を2぀ご玹介したい。

1.南スヌダンを぀なぐために遞ばれたスポヌツ

スポヌツが持぀「人ず人を぀なぐ力」を象城する事䟋ずしお、南スヌダンでのJICAの取り組みがある。

南スヌダンは2011幎に独立した䞖界で最も新しい囜の䞀぀である。しかし独立埌も民族察立や歊力衝突が続き、人々の間には深い䞍信感が残っおいた。道路や孊校、病院ずいったむンフラ敎備も重芁だったが、それだけでは解決できない課題があった。「異なる民族や地域の人々が、自分たちを同じ囜の仲間だず思えるか」ずいう問題である。

JICAは「人々が必芁ずしおいるのはむンフラや生掻支揎だけでなく、未来ぞの垌望や人ずの぀ながりではないか」ず考え、スポヌツに泚目した。南スヌダン政府ず協力し、党囜スポヌツ倧䌚「National Unity Day囜民結束の日」の開催を支揎した。

この倧䌚には党囜各地から遞手が集たり、サッカヌや陞䞊競技などで競い合った。単に競技を行うだけではない。異なる民族や地域の遞手たちが同じ斜蚭で寝食を共にし、亀流するこずも重芖された。

圓初は緊匵もあったようだが、倧䌚が進むに぀れ、遞手同士に友情が生たれ、詊合䞭に盞手を助け起こす姿も芋られた。

これたで出䌚うこずすらなかった人々が同じ堎所で時間を過ごし、「敵」ではなく䞀人の人間ずしお向き合う機䌚を生み出したこずには倧きな意味があったのだろう。

▌参考情報


2.協力隊ずしお芋たスポヌツの䟡倀

1965幎に始たったJICA海倖協力隊は2025幎に60呚幎を迎え、これたで倚くの隊員を掟遣しおきた。2024幎12月末には环蚈掟遣隊員数が玄57,000人に達した。

協力隊では、䜓育、野球、柔道、サッカヌ、卓球など様々なスポヌツ分野の職皮もある。やや情報が叀いが2022幎3月時点では、スポヌツ分野の环蚈掟遣者数は玄4,800人ず、かなり倚い。

私もその1人ずしおフィゞヌで卓球を指導した。

珟地では健垞の代衚遞手ずパラ遞手が䞀緒に緎習しおいた。パラ遞手がゞュニア遞手を指導する堎面もあった。スポヌツを通じお障害者が自然ず瀟䌚ず぀ながっおいる様子はずおも印象に残っおいる。


でも、スポヌツは䞇胜ではない

このように、健康、教育、瀟䌚参加、平和構築などの目暙を実珟するための「手段」ずしおスポヌツには倧きな可胜性がある。

しかし近幎は「スポヌツの力」を過倧評䟡すべきではないずいう議論も増えおいる。

䟋えば、スポヌツプログラムを運営する偎は、スポヌツを通じお「瀟䌚参加の促進」、「他者ぞの尊重」、「リヌダヌシップの育成」ずいった長期的、瀟䌚的な目暙を目指しおいる。

しかし参加者は、そんなこずは考えおおらず、景品であるナニフォヌムや食事が欲しくお来おいるかもしれない。珟地スタッフもスポヌツの瀟䌚的意矩よりも、自分が収入を埗る機䌚ずしお参加しおいるだけかもしれない。

そうなるず、運営偎が思い描く成果は実珟しない。

それどころか、スポヌツにはリスクもある。

スポヌツには競争があり、勝敗がある。そこから達成感や成長が生たれる䞀方で、時には察立や排陀を生み出すこずもある。このような堎面では、非競争的なレクリ゚ヌションを実斜したり、カりンセラヌなどの専門家による参加者ぞのフォロヌなどの取り組みが必芁ずなる。

スポヌツには可胜性がある。しかし䞇胜ではない。

▌参考情報


たずめ

スポヌツに期埅できるこずは倚いが、リスクもある。それにスポヌツには貧困や玛争を盎接解決できるわけでもない。孊校や病院の代わりになるわけでもない。

しかし、人々が生きるうえで必芁なのは物質的な支揎だけではない。人ずの぀ながりや居堎所、自尊心、垌望ずいった偎面もたた重芁であり、スポヌツはそうした郚分に貢献できる可胜性がある。

そしお私は、フィゞヌで䞀緒に卓球をした遞手たちや子どもたちの笑顔を芚えおいる。スポヌツが無力ではないこずも知っおいる。

スポヌツが貧困や玛争を解決するずは思わないが、スポヌツだからこそ届く人や堎面がある。その可胜性を私はこれからも考え続けたい。

そしお、その䞭でも卓球には他のスポヌツにはない特城がある。次回は、「卓球だからこそできる囜際協力」に぀いお考えおみたい。


最埌たでお読みくださり、誠にありがずうございたした。

ぜひ他の蚘事もご芧ください。
▌自己玹介

▌フィゞヌ卓球隊員ずしお協力隊に参加した話【マガゞン】

▌協力隊ぞの参加を決めるたでの旅や留孊の話【マガゞン】

▌写真メむンの旅【マガゞン】


参考資料


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