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11mフリヌバンドはどこから来たのか――CBの倖瞁、HAMの圱

はじめに

前皿「䞍法CB無線ず11mフリヌバンドの法瀟䌚孊的考察――違法性の内郚にある差異」では、䞍法CB無線ず11mフリヌバンドが、法的には近接しながら、圓事者の䞖界では異なるものずしお認識される理由を怜蚎した[1]。

そこで問題ずなったのは、違法性それ自䜓ではなく、違法性の内郚に生じる瀟䌚的差異であった。すなわち、同じく制床の倖瞁ないし倖偎に䜍眮する無線運甚であっおも、その蚭備、通信様匏、自己理解、共同䜓の䜜法によっお、圓事者は互いを区別する。

本皿では、その続線ずしお、さらに䞀歩螏み蟌んで次の問いを扱う。

11mフリヌバンドは、CB無線からの逞脱なのか。

それずも、アマチュア無線からの逞脱なのか。

この問いは、単なる分類䞊の問題ではない。11mフリヌバンドずいう珟象が、どの文化的系譜に属し、どの制床から距離を取り、どの芏範を暡倣しおいるのかを問うものである。

結論を先に述べれば、11mフリヌバンドは、呚波数史的にはCB無線の倖瞁に生たれたが、運甚圢匏ず蚭備䜓系においおはアマチュア無線、ずりわけHF-DX文化に接近した珟象である。

すなわち、出自はCBであり、圢匏はHAMである。

しかし、制床的にはそのどちらにも完党には属さない。

ここに、11mフリヌバンドの独特な䜍眮がある。


1 問いの所圚――CB由来か、HAM由来か

11mフリヌバンドを考えるずき、たず生じるのは、その出自をどこに求めるべきかずいう問題である。

䞀方では、11mフリヌバンドはCB無線の呚波数的倖瞁に圢成された珟象である。27MHz垯呚蟺ずいう堎所、正芏CBチャンネルの䞊䞋に広がる運甚空間、茞出向けCB機や改造機によるアクセス可胜性を考えれば、それはCB無線からの逞脱ずしお理解しやすい。

他方で、11mフリヌバンドの運甚様匏は、しばしばCB無線よりもアマチュア無線に近い。SSBによるDX、囜際亀信、QSL、クラブコヌル、囜番号、ログ、指向性アンテナ、HF機、リニアアンプ。これらは、CB無線の倧衆的・実甚的通信ずいうより、アマチュア無線、ずくにHF-DX文化を想起させる。

したがっお、この問いは二者択䞀では解けない。

11mフリヌバンドは、CB無線から生たれた。

しかし、CB無線にずどたらなかった。

それは、アマチュア無線に䌌おいる。

しかし、アマチュア無線ではない。

以䞋では、この二重性を、CB無線ずの関係、アマチュア無線ずの関係、10mアマチュア垯ずの呚波数的近接性、そしお圓事者の自由感芚ずいう順序で敎理する。


2 CB無線からの逞脱ずしお芋る

11mフリヌバンドを理解する第䞀の入口は、CB無線である。

11m垯、すなわち27MHz垯呚蟺は、囜際的にもCB無線ず深く結び぀いおきた領域である。日本においおも、垂民ラゞオ、すなわちCB無線は27MHz垯に制床化されおきた。11mフリヌバンドは、このCB無線の呚波数的近傍に圢成された非公匏な運甚文化である[2]。

したがっお、呚波数ずいう芳点から芋れば、11mフリヌバンドはCB無線の倖瞁にある。

この理解には、䞀定の制床史的根拠がある。米囜FCCの珟圚の説明でも、Citizens Band Radio Service、すなわちCBRSは26.965MHzから27.405MHzたでの40チャンネルずしお敎理されおいる[4]。この27MHz垯のCB制床は、1958幎にClass D Citizens Radio Serviceずしお成立したものであり、その初期チャンネルの倚くは、それ以前の11mアマチュア垯に由来するずされる[5]。すなわち、27MHz垯は、戊埌の呚波数制床史においお、アマチュア無線からCB無線ぞず制床的䜍眮を倉えた領域でもあった。

さらに、英語圏では、11m垯はCB無線ずフリヌバンドの双方によっお利甚される領域ずしお説明され、正芏CB垯の䞊偎たたは䞋偎で行われる運甚が、freebandingたたはoutbandingず呌ばれおきた[6][7]。HFUndergroundの11m解説も、11mを25〜28MHzたたは26〜28MHzずしお広く捉え、CBチャンネル1の䞋偎、CBチャンネル40の䞊偎、そしお10mアマチュアバンド䞋端たでの領域をフリヌバンド運甚の空間ずしお説明しおいる[6]。この甚語法自䜓が、フリヌバンドをCB垯の倖偎、すなわちCB無線の呚波数的倖瞁ずしお理解するこずを瀺しおいる。

ここで重芁なのは、「倖瞁」ずいう語である。

11mフリヌバンドは、CB無線そのものではない。しかし、CB無線ず無関係に発生したものでもない。正芏CBチャンネルの呚蟺、あるいはCB機や茞出向け機噚、改造機によっおアクセス可胜ずなる呚波数領域に、利甚者たちが自生的に圢成した運甚空間である。

この意味で、11mフリヌバンドは、CB無線の制床的・呚波数的枠組みからの逞脱ずしお理解できる。

もっずも、この「逞脱」は単に「CB無線の違法版」ずいう意味ではない。むしろ、CB無線の枠組みから出発しながら、その運甚目的を倧きく倉質させたものず芋るべきである。

CB無線、ずくに日本における䞍法CB無線の兞型像は、近距離、囜内、車茉、実甚通信、仲間内の連絡ず結び぀きやすい[1]。そこでは、通信は生掻や移動のための道具ずしお珟れる。道路䞊の情報亀換、業務䞊の連絡、移動䞭の䌚話。電波は、遠方の未知の盞手を探玢するためずいうより、近くの仲間や同業者ず぀ながるために䜿われる。

これに察しお、11mフリヌバンドの䞭心にあるのはDXである。

DXずは、遠距離亀信ぞの志向である。27MHz垯は、条件が敎えば電離局反射によっお遠方たで届くこずがある。普段は聞こえない海倖局が、倪陜掻動、季節、時間垯、䌝搬条件によっお突然浮かび䞊がる。この偶然性が、11mフリヌバンドの魅力を圢づくる。

この点で、11mフリヌバンドはCB無線から出発しながら、CB無線の兞型的な実甚通信性から離れおいく。

すなわち、CB無線の呚波数圏から生たれたにもかかわらず、CB無線の生掻実甚的性栌を匱め、遠距離亀信、囜際性、亀信蚘録、蚭備調敎、䌝搬芳察ずいった方向ぞ展開するのである。

ここでは、CB無線からの逞脱は二重である。

第䞀に、制床的逞脱である。正芏のCB制床に認められた呚波数、出力、蚭備の枠を越える。

第二に、文化的逞脱である。CB無線が本来持぀簡易通信、近距離通信、倧衆的実甚通信の性栌から離れ、より趣味的で囜際的なDX通信ぞ向かう。

したがっお、11mフリヌバンドは、CB無線から生たれたが、CB無線にずどたらない。

それは、CB無線の倖偎に開いた、もう䞀぀の11m文化である。


3 アマチュア無線的秩序の非制床的暡倣

䞀方で、11mフリヌバンドをアマチュア無線ずの関係で芋るこずもできる。

むしろ、圓事者の運甚様匏だけを芋れば、11mフリヌバンドはCB無線よりもアマチュア無線に近く芋える堎面が少なくない。

SSBで海倖局を呌ぶ。䌝搬状況を読む。指向性アンテナを䜿う。ログを残す。QSLを亀換する。囜番号やクラブコヌルを甚いる。DXクラブに所属し、亀信実瞟を積み重ねる。

これらの芁玠は、CB無線の倧衆的・実甚的通信ずいうより、アマチュア無線、ずりわけHF垯のDX文化に近い。

蚭備面でも同様である。

䞍法CB無線がしばしば米囜仕様CB機、茞出向けCB機、改造機、増力機を基瀎ずしたのに察し、11mフリヌバンドでは、SSB察応HF機、リニアアンプ、指向性アンテナ、アンテナチュヌナヌ、SWR蚈、ロヌテヌタヌ、ログ管理など、䞊玚アマチュア無線家のHF-DX運甚ず連続する蚭備䜓系が珟れる[1]。

この意味で、11mフリヌバンドはアマチュア無線的である。

しかし、ここで泚意すべきなのは、「アマチュア無線的である」こずず「アマチュア無線である」こずは異なる、ずいう点である。

アマチュア無線は、囜家資栌、無線局免蚱、正匏なコヌルサむン、蚱可された呚波数垯、出力制限、運甚芏則、囜際的な制床的枠組みに支えられた公的な無線制床である。そこでは、DXやコンテストやQSL亀換ずいった文化も、制床の内偎で行われる。

これに察しお、11mフリヌバンドは、その制床的承認を欠いおいる。

囜家が付䞎するコヌルサむンではなく、クラブコヌルや自称コヌルが甚いられる。公的なバンドプランではなく、共同䜓内郚の慣習によっお運甚領域が圢成される。資栌によっお認められた呚波数ではなく、制床の倖瞁にある呚波数が甚いられる。

したがっお、11mフリヌバンドを「アマチュア無線からの逞脱」ず呌ぶこずには、䞀定の劥圓性ず同時に限界がある。

劥圓性があるのは、11mフリヌバンドがアマチュア無線的な蚭備、䜜法、DX文化を参照しおいるからである。

限界があるのは、11mフリヌバンドがアマチュア無線制床の内郚から分岐したものではなく、CB無線の倖瞁に発生しながら、アマチュア無線文化の圢匏を取り蟌んだものだからである。

したがっお、より正確には、11mフリヌバンドは「アマチュア無線からの逞脱」ずいうより、アマチュア無線的秩序の非制床的暡倣である。

フリヌバンドがHAMに䌌たのは、偶然ではない。遠くの局を呌び、応答を蚘録し、亀信を共同䜓の蚘憶に残そうずした瞬間、そこにはすでにアマチュア無線が築いおいた圢匏があった。11mフリヌバンドは、その圢匏を制床の倖偎で借り受けたのである。

制床には属さない。

しかし、制床の圢匏を借りる。

ここに、11mフリヌバンドのねじれがある。


4 10mアマチュア垯の圱

11mフリヌバンドがアマチュア無線の圱響を倧きく受けた理由ずしお、呚波数䞊の近接性も芋萜ずせない。

11mフリヌバンドが展開する27MHz垯呚蟺は、28MHz垯の10mアマチュアバンドに隣接しおいる。この近さは、単なる数字䞊の近さではない。電波䌝搬、蚭備、運甚感芚の面で、䞡者を匷く結び぀ける。

27MHz垯ず28MHz垯は、いずれもHF垯䞊郚に䜍眮し、倪陜掻動や季節、時間垯によっお䌝搬状況が倧きく倉化する。スポラディックE局による囜内・近隣地域ぞの突発的な䌝搬、F局反射による囜際的なDX、倪陜掻動期におけるバンドの開け方など、運甚者が芳察する珟象には倚くの共通点がある。

したがっお、11mフリヌバンドを運甚する者にずっお、10mアマチュア垯のDX運甚はきわめお近い参照察象ずなる。どの時間垯にどの方向が開くのか。倪陜掻動がどのように圱響するのか。アンテナをどの方向ぞ向けるのか。SSBでどのように呌び、どのように信号レポヌトを亀換するのか。こうした知識は、10mアマチュア無線の運甚経隓ず連続しおいる。

蚭備面でも同様である。

10mアマチュア垯に察応するHF機、広垯域化された送受信機、リニアアンプ、ビヌムアンテナ、ロヌテヌタヌ、チュヌナヌ、SWR蚈などは、11mフリヌバンドの蚭備䜓系ず芪和性が高い。27MHz垯ず28MHz垯の近接性は、機材の転甚や調敎、運甚技術の共有を容易にした。

この意味で、11mフリヌバンドは、CB無線の呚波数的倖瞁であるず同時に、10mアマチュア垯の圱に䜍眮する。

それは、CB垯の䞊方ぞ広がる非公匏な運甚空間でありながら、隣接する10mアマチュア垯のDX文化から匷い圱響を受ける堎所でもあった。11mフリヌバンドがアマチュア無線的な䜜法、蚭備、DX芳を垯びたのは、単なる暡倣や憧れだけではなく、呚波数䞊の隣接性によっお支えられおいたのである。

぀たり、11mフリヌバンドは、呚波数地図の䞊で芋おも䞭間的である。

䞋にはCB無線がある。

䞊には10mアマチュア無線がある。

そのあいだに、制床倖のDX文化ずしおの11mフリヌバンドが成立した。

この䜍眮関係こそが、11mフリヌバンドをCB的でもあり、HAM的でもあるものにした重芁な条件である。


5 アマチュア無線文化ずの差異

では、11mフリヌバンドはアマチュア無線文化ずどのように異なるのか。

第䞀の差異は、制床性である。

アマチュア無線は、公的制床ずしお存圚する。無線埓事者資栌があり、無線局免蚱があり、正匏なコヌルサむンがあり、運甚可胜な呚波数垯ず出力が定められおいる。運甚者は、この制床の内郚で通信を行う。

これに察しお、11mフリヌバンドには、アマチュア無線に䌌た呌出笊号やクラブ、亀信䜜法はあっおも、それを公的に支える制床がない。共同䜓内郚の承認はあっおも、囜家による免蚱ではない。クラブコヌルは、正匏な局免蚱のコヌルサむンではない。

第二の差異は、正統性の根拠である。

アマチュア無線における正統性は、たず免蚱ず資栌に由来する。もちろん、経隓、技術、蚭備、DX実瞟、人栌、マナヌも共同䜓内郚では評䟡される。しかし、その前提ずしお、公的な資栌ず局免蚱がある。

11mフリヌバンドにおける正統性は、これずは異なる。そこでは、亀信実瞟、蚭備、䌝搬知識、クラブぞの所属、QSL亀換、運甚䜜法などが、共同䜓内郚の評䟡を支える。正統性は囜家からではなく、仲間内の承認から生じる。

第䞉の差異は、芏埋ぞの距離である。

アマチュア無線は、制床化された趣味である。制床化されおいるからこそ合法的に保護され、囜際的な亀信も可胜ずなる。他方で、その制床性は、運甚者にずっお「堅苊しさ」ずしお感じられるこずがある。

資栌、局免、コヌルサむン、バンドプラン、運甚芏則、クラブ内の慣習、亀信䜜法、先茩埌茩的な文化。これらは公共の電波を䜿ううえでの秩序であるず同時に、趣味の入口を重くする芁玠にもなりうる。

フリヌバンダヌがしばしば「フリヌバンドはアマチュア無線のように堅苊しくない」ず語るずすれば、その背景にはこの感芚がある。

ただし、ここで泚意すべきは、フリヌバンダヌずアマチュア無線家が垞に別個の集団であるずは限らない、ずいう点である。実際には、アマチュア無線ずフリヌバンドの双方を楜しむ者も存圚する。すなわち、正芏のアマチュア無線局ずしお制床内のHF運甚を行いながら、別の文脈では11mフリヌバンドにも関心を持぀者である。

この事実は、11mフリヌバンドを単玔な反アマチュア無線文化ずしお理解するこずを難しくする。フリヌバンドは、アマチュア無線ぞの党面的拒吊ではない。むしろ、アマチュア無線を理解し、その蚭備や䜜法を知る者が、制床内の運甚ずは異なる自由床、気安さ、境界領域の魅力を求めお接近する堎合もある。

぀たり、圌らはアマチュア無線のDX的魅力を求めながら、アマチュア無線の制床的拘束からは䞀定の距離を眮こうずする。

HAM的な楜しさは欲しい。

しかし、HAM的な制床性は、少なくずもそのたたでは匕き受けたくない。

ある者にずっおは、これはアマチュア無線制床ぞの距離である。

たた別の者にずっおは、制床内のアマチュア無線ず制床倖のフリヌバンドを、異なる遊びずしお䜿い分ける感芚である。

この二重性が、11mフリヌバンドの魅力であり、同時に矛盟でもある。

第四の差異は、自由の意味である。

アマチュア無線における自由は、制床内の自由である。免蚱を取埗し、定められた範囲を守るこずによっお、正圓に運甚できる自由である。

11mフリヌバンドにおける自由は、制床倖の自由感芚である。資栌や局免や公匏コヌルサむンに瞛られず、機材を敎え、呚波数に出お、海倖局ず぀ながる。この即時性ず非公匏性が、圓事者には魅力ずしお感じられる。

もっずも、この自由は法的自由ではない。

ここは明確に区別しなければならない。11mフリヌバンドの「自由」は、法制床䞊の自由ではなく、共同䜓感芚ずしおの自由である。制床の倖偎にいるこずから生じる開攟感であっお、法的に保障された自由ではない。

この点に、アマチュア無線文化ずの差異がもっずも端的に珟れる。


6 CB無線文化ずの差異

次に、11mフリヌバンドずCB無線文化ずの差異を芋おおきたい。

第䞀の差異は、通信目的である。

CB無線は、簡易通信の文化である。近距離の盞手ず簡䟿に話す。車䞡同士で連絡する。仲間内で情報を共有する。日垞の延長ずしお電波を䜿う。

ずくに䞍法CB無線の文脈では、車茉、道路、業務、囜内ロヌカル、仲間内通信ずいう性栌が匷くなる[1]。

これに察しお、11mフリヌバンドは、通信そのものを趣味的察象ずする。

遠方の局を探す。䌝搬を読む。海倖局ず亀信する。ログに残す。QSLを亀換する。囜番号やクラブコヌルを甚いる。電波が届くこずそれ自䜓を楜しむ。

CB無線では、通信はしばしば手段である。

11mフリヌバンドでは、通信は目的である。

第二の差異は、蚭備䜓系である。

CB無線文化は、比范的簡易な無線機を基瀎ずする。もちろん、䞍法CB無線の䞖界では改造機や増幅噚が甚いられるこずもある。しかし、その基瀎にあるのは、あくたでCB機であり、米囜仕様CB機や茞出向けCB機である。

11mフリヌバンドでは、蚭備䜓系がよりHF-DX局に近づく。

SSB察応HF機、リニアアンプ、指向性アンテナ、アンテナチュヌナヌ、SWR蚈、ロヌテヌタヌ、ログ管理。このような蚭備は、CB無線の簡易通信ずいうより、アマチュア無線の本栌的な短波運甚を想起させる。

第䞉の差異は、通信空間である。

CB無線の空間は、しばしばロヌカルである。道路、地域、仲間内、囜内移動䜓通信。声は近い盞手に向けられる。

11mフリヌバンドの空間は、地理的には広い。䌝搬が開けば、海倖局が盞手ずなる。䞖界地図、囜番号、゚ンティティ、クラブ、DX実瞟が意味を持぀。

第四の差異は、圓事者の自己理解である。

CB無線文化では、気軜さ、実甚性、仲間内の䌚話、即時的な通信が重芖されやすい。

11mフリヌバンドでは、気軜さは残るが、それに加えお、䌝搬、蚭備、囜際性、DX、亀信蚌明、クラブ文化が重芖される。

この点で、11mフリヌバンドは、CB無線の気安さずアマチュア無線のDX志向を結合した文化である。

CB的なラフさで、HAM的な遠距離亀信を行う。

この衚珟が、11mフリヌバンドの䜍眮をよく瀺しおいる。


7 「堅苊しくない」こずの意味

ここで、フリヌバンダヌたちがしばしば語る「アマチュア無線のように堅苊しくない」ずいう感芚を考えおみたい。

この蚀葉は、単なる反制床的態床ずしおだけ読むべきではない。

実際、HFUndergroundの11m解説でも、11m垯やCB垯でDXを行う無線家を惹き぀ける理由の䞀぀ずしお、アマチュア無線に比べた「より肩の力の抜けた雰囲気」が挙げられおいる[6]。この蚘述は、フリヌバンドの魅力を考えるうえで瀺唆的である。

むしろそれは、11mフリヌバンドが䜕をアマチュア無線から借り、䜕を拒んでいるのかを瀺す重芁な手がかりである。

フリヌバンダヌは、アマチュア無線のDX的魅力をよく知っおいる。

遠方の局を呌ぶこず。蚭備を敎えるこず。䌝搬を読むこず。亀信を蚘録するこず。QSLを亀換するこず。クラブに所属するこず。これらは明らかにアマチュア無線的な楜しみである。

しかし同時に、アマチュア無線の制床性や栌匏には距離を眮く。

資栌詊隓、局免、正匏なコヌルサむン、バンドプラン、運甚芏則、クラブの慣習、先茩埌茩関係、マナヌぞの匷いこだわり。これらは、公共の電波を適切に利甚するための秩序である。しかし、趣味の感芚ずしおは、それを負担ず感じる者もいる。

11mフリヌバンドは、その負担を回避しながら、DXの楜しみだけを取り出そうずする。

ここに、その魅力がある。

同時に、ここにその矛盟もある。

11mフリヌバンドは、囜家による資栌や免蚱を避けながら、クラブコヌルや亀信䜜法やQSLずいった独自の秩序を䜜る。公匏制床の堅苊しさは嫌うが、共同䜓内郚の承認は求める。アマチュア無線の制床には入りたくない者もいれば、すでにその制床内にいながら、別の顔ずしおフリヌバンドに接近する者もいる。いずれの堎合も、アマチュア無線的なDX文化の魅力は共有されおいる。

この点で、「堅苊しくない」ずは、無秩序であるずいう意味ではない。

それは、公的制床による硬い秩序から距離を眮き、共同䜓内郚の柔らかい秩序に身を眮く、ずいう意味である。

法瀟䌚孊的にいえば、ここでは囜家法からの距離ず共同䜓芏範ぞの接近が同時に生じおいる。さらに、アマチュア無線ずフリヌバンドの双方を楜しむ者の存圚は、制床内文化ず制床倖文化が単玔に断絶しおいるのではなく、人的にも技術的にも連続しおいるこずを瀺しおいる。

フリヌバンドの自由ずは、芏範の䞍圚ではない。

別皮の芏範ぞの移行である。


8 二぀の逞脱の亀差点

以䞊を螏たえるず、11mフリヌバンドを単玔に「CB無線からの逞脱」たたは「アマチュア無線からの逞脱」ずだけ呌ぶこずはできない。

それは、二぀の逞脱が亀差する地点にある。

CB無線から芋れば、11mフリヌバンドは、呚波数的倖瞁に生たれ、実甚通信からDX趣味ぞ展開した逞脱である。

アマチュア無線から芋れば、11mフリヌバンドは、HF-DX文化の圢匏を借りながら、資栌制床ず免蚱制床の倖偎に成立した逞脱である。

そしお呚波数地図の䞊では、11mフリヌバンドはCB垯ず10mアマチュア垯のあいだに䜍眮する。䞋方にはCB無線の倧衆的通信文化があり、䞊方には10mアマチュア垯のDX文化がある。その䞭間領域に䜍眮したこずが、11mフリヌバンドの二重性をいっそう匷めた。

したがっお、11mフリヌバンドは、CB無線の倖偎にあり、アマチュア無線の圱の䞭にある。

CBからは離れおいる。

HAMには䌌おいる。

しかし、CBでもHAMでもない。

この䞭間性こそが、11mフリヌバンドの本質である。

それは、CB無線の呚波数的䜙癜に生たれ、アマチュア無線の文化的圢匏を借りお成立した、制床倖のDX通信文化である。


9 法的評䟡ず文化的理解

もっずも、このように敎理したからずいっお、11mフリヌバンドの法的問題が消えるわけではない。

日本囜内においお、無免蚱で、たたは認められおいない呚波数・蚭備・出力で送信するならば、それは電波法䞊の問題を免れない。フリヌバンドずいう呌称は、法的な自由を意味しない[1][3]。

この点は、明確にしおおく必芁がある。

しかし、法的評䟡ず文化的理解は同じではない。

ある運甚が違法であるこずを確認する䜜業ず、その運甚がどのような文化的系譜に属するのかを蚘述する䜜業は、異なる。

前者は、法的刀断である。

埌者は、瀟䌚的芳察である。

11mフリヌバンドをCB無線からの逞脱ずしお芋るのか、アマチュア無線からの逞脱ずしお芋るのかずいう問いも、法的免責のための問いではない。むしろ、それは圓事者の自己理解、蚭備䜓系、運甚䜜法、共同䜓芏範を蚘述するための問いである。

この区別を保぀こずが重芁である。

理解は、正圓化ではない。

蚘録は、掚奚ではない。

分類は、免眪ではない。


10 おわりに

11mフリヌバンドは、CB無線から生たれた。

しかし、CB無線にずどたらなかった。

それは、アマチュア無線に䌌おいる。

しかし、アマチュア無線ではない。

この曖昧な䜍眮にこそ、11mフリヌバンドの文化的性栌がある。

CB無線の気軜さ。

アマチュア無線のDX志向。

囜家制床の倖偎。

共同䜓内郚の䜜法。

法的には䞍安定でありながら、文化的には䞀定の秩序を持぀。

11mフリヌバンドは、そのような矛盟した構造の䞊に成立しおいる。

したがっお、冒頭の問いに戻るなら、答えは䞀぀ではない。

11mフリヌバンドは、CB無線からの逞脱である。

同時に、アマチュア無線的文化の制床倖暡倣でもある。

より短くいえば、11mフリヌバンドずは、CBの呚波数的倖瞁に生たれ、HAMの文化的圢匏を借りた、制床倖DX文化である。

そしお、この「どちらでもあり、どちらでもない」ずいう䜍眮こそが、フリヌバンダヌにずっおの自由感芚を生み、たた法瀟䌚孊的な芳察察象ずしおの面癜さを生んでいるのである。


こずわり

私たちは「小電力無線研究」の䞀環ずしお、合法・非合法を問わず、あらゆる無線通信を理解し、蚘録するこずを目的ずしおいる。ただし、法芏に反する無線運甚を掚奚するものではない。

本皿は、特定の運甚を擁護し、たたは告発するこずを目的ずするものではない。察象をできるだけ芳察可胜な事実、䜿甚蚭備、運甚様匏、圓事者の語り、制床的䜍眮づけに分解し、その差異を蚘述するこずを目的ずしおいる。ここでいう「理解」ずは、同意や正圓化ではなく、珟象を分類し、蚘録し、埌日の怜蚌に耐える圢で敎理するずいう意味である。

本皿は、法的には同䞀たたは近接した問題ずしお凊理されうる察象が、圓事者の䞖界ではなぜ異なるものずしお認識されるのか、ずいう関心から曞かれたものである。


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[1] LoPRA Lab「䞍法CB無線ず11mフリヌバンドの法瀟䌚孊的考察――違法性の内郚にある差異」 https://note.com/lopra_lab/n/nee880d9fc07a

[2] LoPRA Lab「11mフリヌバンド研究ノヌト」 https://note.com/lopra_lab/n/naaf790623d3d

[3] LoPRA Lab「䞍法CB無線盛衰蚘」 https://note.com/lopra_lab/n/n3d9183d6e1e8

[4] FCC, “Citizens Band Radio Service (CBRS)” https://www.fcc.gov/wireless/bureau-divisions/mobility-division/citizens-band-radio-service-cbrs

[5] History of Citizens Band Radio, “11m Amateur” https://sites.google.com/site/cb465mhz/old-27mhz/11m-amateur

[6] HFUnderground Wiki, “11 meter” https://www.hfunderground.com/wiki/index.php/11_meter

[7] HFUnderground Board, “What Is Freeband 11 Meter Free Band CB Radio Export Radio Outbanding?” https://www.hfunderground.com/board/index.php?topic=35633.0


ほかの蚘事も甚意しおいたす。よろしければ、http://www.lowpowerradiolab.org/にもアクセスしおください。

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