11mフリーバンド研究ノート
― フリーバンダー文化・国番号制度・DXクラブの形成史
はじめに
市民ラジオ(CB無線)は27MHz帯(波長11m)を用いた近距離通信サービスであり、各国で免許不要の個人通信手段として普及した。CB無線の標準的な周波数範囲は26.965~27.405MHz(米国40chの場合)であるが、この合法バンドの上下に位置する周波数帯域をフリーバンド(Freeband)と呼ぶ。フリーバンドでは、CB無線に割り当てられていない周波数を使用した長距離交信(DX通信)が行われており、そこに集う愛好家がフリーバンダー(Freebander)と称される。フリーバンド運用は各国の無線規則で正式に認められたものではなく、一般に違法無線通信と見なされる。
しかし1970年代以降、太陽活動に伴う電離層反射(スキップ)によって11m帯で国際的な遠距離通信が可能であることが知られると、免許やコールサインを持たないCB無線愛好者たちが違法ながらもこれら周波数に集い、独自の長距離通信コミュニティを形成していった。本稿では、11mバンドにおけるフリーバンドとフリーバンダーの概念、市民ラジオとの差異、そしてフリーバンドで用いられる国番号(Division)方式のコールサイン体系の成立と主要DXクラブによる国際的普及について、確認可能な資料に基づいて論じる。
フリーバンドの起源・定義・特徴
フリーバンド(Freeband)とは、CB無線用に法的に割り当てられた周波数範囲の外側にある11m帯周波数を使用する行為、またはその周波数帯そのものを指す用語である。具体的には25~28MHz前後の、CBバンド(26.965~27.405MHz)の直上あるいは直下に位置する周波数で、国によっては他の無線局用に割り当てられている帯域も含まれる。フリーバンドでの通信モードは主にSSB(上側波帯: USBが中心)であり、長距離通信用に適している。フリーバンダー(Freebander)と呼ばれる愛好者たちは、合法CBバンドの混雑を避け遠距離通信を楽しむ目的でこうした周波数を用いるようになった経緯がある。米国では1960年代からCB無線が人気となり23チャンネルが割り当てられていたが、ユーザ増加による混信を背景に、一部の利用者は違法に周波数拡張改造を施して未割当の周波数(いわゆる「違法チャンネル」)を使用し始めた。1977年に米国CBバンドが40チャンネルに拡張された後も混雑は続き、安価なPLL技術の普及により容易にチャネル拡張が可能となったため、合法バンド外での交信を試みる者が後を絶たなかった。こうした背景から生まれたのがフリーバンド運用であり、1970年代末頃には既に「合法バンドに制約があるほど人々はそれを逃れる方法を求める」状況が生まれていたと指摘されている。特に太陽黒点活動が活発な周期には27MHz帯で数千km離れた相手と交信できるため、免許や正式なコールサインを持たないCB無線愛好者が手軽に国際DX通信を行う手段としてフリーバンドが注目された。フリーバンダーらは違法と知りつつも遠距離無線通信のスリルを求め、国境を越えた交信やQSLカード交換を楽しむ独自のサブカルチャーを発展させたのである。現在でもフリーバンド運用は多くの国で違法であり、無線局免許を持たない者による違法強力送信は他の無線通信(時には緊急通信を含む)に混信害を与えるリスクがあるため、各国当局から監視・摘発の対象となっている。例えば英国ではフリーバンド周波数の無許可使用に対し、罰金や機器没収などの法的措置が規定されている。一方で、近年ギリシャではフリーバンド用周波数の一部がCB無線サービスとして正式に認可される動きも報告されている(2021年末にギリシャ当局が27.415~27.855 MHzのSSB通信を合法化)。このように国ごとに法制度は異なるが、概ねフリーバンド通信は非合法なグレーゾーンであり、愛好者コミュニティ内でも「公式には推奨できない」という建前で情報交換が行われている。
フリーバンド通信の特徴として、交信距離の長さと国際的な交信ネットワークが挙げられる。CB無線は本来見通し数km~数十km程度のローカル通信を想定したサービスだが、11m帯は伝搬条件次第で数千km以上の交信が可能である。とりわけ電離層のF層による短波帯の跳躍伝搬(スキップ)で、周期的な太陽活動極大期には世界中のフリーバンダーが一斉に交信を楽しむことができる。彼らは不法局ながら、ハム愛好者に似たDX通信文化を育み、独自の呼出周波数や交信プロトコルを形成してきた。例えば27.555 MHz(USB)は「国際DX呼出周波数」として知られ、世界中のフリーバンダーがCQを出す定番の周波数になっている。他にも各国・地域ごとに人気のアウトバンド周波数が存在し、ヨーロッパでは26.285 MHz USBが「26 MHz帯国際呼出周波数」、中南米では26.555 MHz LSBが「ラテンアメリカDX用チャンネル」、米国では27.025 MHz AM(合法ch6)や27.385 MHz LSB(合法ch38)などがDX交信に活用されてきた。フリーバンダーはこれらバンドプランの「非公式ルール」を共有し、混信を避けつつ遠距離通信のチャンスを追求している。

フリーバンドとCB無線の違い
法的側面:
前述の通り、CB無線が近距離通信用途として各国の定める周波数・出力・モード等の範囲内で免許不要の市民通信として合法であるのに対し、フリーバンドは許可されていない周波数での送信を伴うため違法である。一方、欧米ではCB無線制度が存在するものの、例えば英国ではかつて27MHz帯のFM40chとAM40chのみが合法であり(SSBは2014年に解禁)、それ以外のモード・周波数は許されなかった。米国でもかつては「250kmを超える遠距離通信を目的としたCB通信は禁止」という規定が存在したが、近年この規制は撤廃され、合法CBバンド内であればDX通信そのものは違法でなくなっている(もっともフリーバンド運用自体は依然として違法である)。このように**フリーバンドとCB無線の差異の根本は「周波数(チャネル)が免許制度上許可されているか否か」**であり、フリーバンド運用者は法の目をかいくぐって活動している点でCB無線とは異なる。違法運用への当局の取締り強度は国によって様々だが、米国では当局が技適外無線機器(いわゆるエクスポート機)の流通取締りを行ったり、アマチュア無線家が監視通報する動きもある。一方で混信源探索が容易でない短波帯という性質もあり、実際には全世界的に違法局が後を絶たない状況が続いている。
(日本では市民ラジオ(CB無線)が制度化されており、免許不要で運用できるのは所定の周波数(例:26.968MHz、26.976MHz、27.040MHz、27.080MHz、27.088MHz、27.112MHz、27.120MHz、27.144MHz)かつ空中線電力0.5W以下、かつ技術基準適合証明を受けた無線設備を使用する場合に限られ、これらの条件を外れる27MHz帯の運用(周波数の逸脱、過大出力、技適外機器等)は電波法違反となる。)
使用機材:
CB無線用の市販機器は各国の法規に沿ったチャネル・モード・出力に制限されている(いわゆるタイプフェール機)が、フリーバンダーはこれらを改造またはエクスポート機(Export Radio)と称される汎用機を用いている。エクスポート機とは、一見すると米国CB用40chトランシーバーに似せつつ内部に周波数拡張機能を備えた違法機であり、バンド切替スイッチにより上側(uppers)や下側(lowers)の周波数帯を含む6バンド以上の連続チャネルを搭載する。例えば「Band D」が合法40chの場合、Band EやFに切り替えるとそれぞれ+450kHzずつ上の周波数帯に対応し、計200ch以上を連続選局できる製品もある。代表的なエクスポート機には特定メーカーの機種があり、多くはAM/FM/SSBモードを搭載し出力も数十W程度まで増強されている。これらは本来「10m帯アマチュア無線機」としてグレー市場で流通しているが、実態は周波数表示や操作系統をCBライクに設計されたフリーバンド専用機である。また、ハム用のHFオールモード機をフリーバンド送信できるよう改造して用いる例も多い。古くは真空管式のHF機がCB/フリーバンド用にクリスタルを追加されて使われた記録があり、近年でも高級アマチュア無線機を使用するフリーバンダーが存在する。一方、合法CB無線機は各国規制内の仕様で製造されるため、例えば日本向けの市民ラジオのトランシーバ(27MHz帯AM出力500mW)や、欧州向けFM4W機などはフリーバンド通信には事実上不向きである。このため、フリーバンダーは違法覚悟で海外仕様機や改造機を入手して運用するケースがほとんどである。また空中線(アンテナ)についても、CB無線では車載ホイップや簡易な基地局用グランドプレーンが主流なのに対し、フリーバンダーはDX狙いで利得の高い指向性アンテナ(八木宇田アンテナ等)を設置する場合が多い。高出力リニア増幅器の使用も後を絶たず、数百W~キロワット級で違法送信する「ブースター愛好家」も存在する。以上のようにフリーバンド運用は技術的にはアマチュア無線のそれに近づく傾向があり、CB無線の簡易さ・低出力という枠を超えた装備が用いられる点で異なっている。
フリーバンドにおけるコールサイン体系と国番号制度の成立
CB無線では前述の通り公式なコールサインの代わりにハンドルネームを用いる文化が一般的である。しかし不特定多数と遠距離交信するフリーバンドの世界では、互いの局を明確に識別するための呼出符号体系が自然発生的に求められた。1970年代末から1980年代初頭にかけて、ヨーロッパを中心とする国際的なCB DX愛好者によって**「国番号 (Division) + グループ略号 + 個人番号」**からなるコールサイン方式が考案され、次第に広まっていったとされる(正確な制定過程は明確ではない)。国番号(Division)とは各国・地域に割り当てられた固有の番号であり、たとえば「1」はイタリア、「2」はアメリカ合衆国、「3」はブラジル……といった具合である。フリーバンドで交信を行う局は、自分の所在する国の番号を先頭に付け、次に所属するDXクラブの略号(アルファベット)と自分の会員番号(または個人識別番号)を組み合わせてコールサインとして名乗る。この方式により、交信相手はコールサインを聞くだけで相手局の国籍とクラブ、個人識別番号を知ることができる。例えば「43AT123」という局のコールサインの場合、43はオーストラリア(の国番号)、ATはアルファタンゴというDXクラブ名、123はその局のメンバー番号を意味する。交信ログやQSLカードにもこの符号が用いられるため、聞き慣れない個人名やニックネームよりも正確に情報を記録できるメリットがあった。また、複数人が同一国にいる場合でも番号が異なれば混同を避けられる。番号自体は各クラブ内でユニークな会員番号が与えられるケースが多いが、クラブに属さないフリーバンダーは自ら適当な番号やイニシャルを用いて「国番号+コールサイン」を名乗る例もある。
国番号(Division)の体系は、国際的なCB DXクラブ間で調整・標準化されてきた経緯がある。特に1978年にイタリアで結成されたアルファタンゴ (Alfa Tango) DXグループは、この国番号方式を世界中に普及させた草分け的存在と言われている。アルファタンゴは北イタリアのアスティ(Asti)県で創設されたグループで、創設者である1AT001局のコールサインに示されるようにイタリアに「1」の国番号を与えたのを嚆矢としている。以後、アルファタンゴの活動に呼応して各国に支部局やメンバーが増加し、それぞれの国に順次番号が割り当てられていった。不確かな部分もあるが、基本的にはアルファタンゴが作成した国別番号リストが事実上の国際標準となり、他のDXクラブもこれに倣ったものとみられる。実際、1980年代以降に設立された主要な11m国際DXクラブ(後述)の多くはアルファタンゴと同一の国番号リストを採用している。国番号は原則として一国に一つだが、地理的・政治的事情で細分された例もある。例えばアメリカ合衆国本土は「2」だが、ハワイは「17」、アラスカは「33」と別番号が割り当てられている。旧ユーゴスラビアには「45」が与えられていたが、その後の分裂により現在セルビアが45、その他の構成国は個別番号(例えばクロアチア「348」※後述)に移行した。また旧東ドイツはかつて「46」として西ドイツ(当時の13)と区別されていたが、ドイツ再統一に伴い46は削除され13に統合されている。このように国番号リストはDXコミュニティ内で随時アップデートされており、ハムのDXCCエンティティに類似した概念と言える。
主要DXクラブと国番号体系の普及
フリーバンダーの世界には多数の国際DXクラブが存在し、その中でも**アルファタンゴ (Alpha Tango)**は最も古く著名なグループである。アルファタンゴは正式名を「Gruppo Radio Italia Alfa Tango」といい、前述のとおり1978年にイタリアで創設された。ATという略号は創設地であるアスティ県(イタリアの州コードでAT)の頭文字に由来しており、同クラブが国番号方式確立の中心を担ったことが窺える。アルファタンゴは会員に対し上記ルールに則ったコールサイン(例:1AT###)を発行し、国際コンテストやDXペディション活動も精力的に展開してきた。例えばアルファタンゴは毎年「11m ワールドワイドコンテスト (CQ 11 World Wide Contest)」を主催し、世界中のフリーバンダーが国番号ベースで競い合うイベントを開催している。またアルファタンゴは各国に代表局やビューローを置き、数万人規模の会員ネットワークを築いたとされる。以上のような活動により、アルファタンゴは事実上「11m DX界のITU」として機能し、同クラブ発の国番号リストや運用慣習が他クラブ・非加盟者にも広く波及した。
アルファタンゴ以外にも、1990年代以降いくつかの大型DXクラブが登場し、フリーバンドDXの普及に寄与した。代表的なものにシュガーデルタ (Sugar Delta) 国際DXグループがある。シュガーデルタは1992年にイタリアで結成されたグループで、アルファタンゴに次ぐ規模の会員ネットワークを持つ。略号はSD(Sugar=S, Delta=Dのフォネティックコード)で、コールサイン例は14SD001(14=フランス, SD=Sugar Delta)などである。Sugar Deltaは主に欧州・南米で多数のメンバーを抱え、100を超えるDXCCエンティティとの交信達成者にアワードを発行するなど、ハムに匹敵するDXプログラムを展開している。またフランス発祥のデルタアルファ (Delta Alfa)、英国拠点のタンゴマイク (Tango Mike)、国際無線クラブの流れを汲むインターナショナルラジオ (International Radio, 略号IR)、オーストラリア中心のユナイテッドDXers (United DXers, 略号UD)、その他ロメオチャーリー (Romeo Charlie, RC)やチャーリートロポ (Charlie Tango, CT)等、数多くのグループが世界各地で活動している。これら主要クラブはいずれもアルファベット略号と国番号を組み合わせたコールサインを採用しており、国番号の割当もほぼ共通している。各クラブ間でメンバーの重複も見られ、フリーバンダーは目的に応じて複数のクラブコールサインを使い分けることもある。例えば「26AT987」と「26SD100」などと名乗れば、前者はアルファタンゴ所属局、後者はシュガーデルタ所属局だと相手に伝わる仕組みである。近年ではインターネット上にオンラインのコールブックや各クラブ公式サイトのオンライン会員名簿が整備されており、コールサインから相手の氏名・住所を容易に引き出せるようになっている。これはハムのコールブックと同様のサービスで、フリーバンドコミュニティのインフラの充実を示すものである。
以上のように、国番号方式のコールサイン体系はアルファタンゴをはじめとするDXクラブによって策定・維持され、現在ではフリーバンダー間で国際標準として定着している。この体系により言語の壁を越えた識別が可能になり、スムーズな交信交換と記録管理が実現していると評価できる。
現在の主要な国番号体系とその順序
フリーバンドで使用される国番号リストは、基本的に前述のアルファタンゴ発のリストを源流としており、世界中の国・地域に一意の番号が割り振られている。主要どころでは、1~33までは歴史的経緯から以下のようになっている(一部抜粋):
1: イタリア (Italy)
2: アメリカ合衆国 (USA)
3: ブラジル (Brazil)
4: アルゼンチン (Argentina)
5: ベネズエラ (Venezuela)
6: コロンビア (Colombia)
7: オランダ領アンティル (Netherlands Antilles) ※現在削除
8: ペルー (Peru)
9: カナダ (Canada)
10: メキシコ (Mexico)
11: プエルトリコ (Puerto Rico)
12: ウルグアイ (Uruguay)
13: ドイツ (Germany)
14: フランス (France)
15: スイス (Switzerland)
16: ベルギー (Belgium)
17: ハワイ諸島 (Hawaiian Is.)
18: ギリシャ (Greece)
19: オランダ (Netherlands)
20: ノルウェー (Norway)
21: スウェーデン (Sweden)
22: 仏領ギアナ (French Guyana)
23: ジャマイカ (Jamaica)
24: パナマ (Panama)
25: 日本 (Japan)
26: イングランド (England)
27: アイスランド (Iceland)
28: ホンジュラス (Honduras)
29: アイルランド (Ireland)
30: スペイン (Spain)
31: ポルトガル (Portugal)
32: チリ (Chile)
33: アラスカ (Alaska)
このように、初期の1番台から30番台前半までは欧米中南米の主要国が並ぶ。日本は「25」で比較的若い番号であり、1970年代当時すでに日本人フリーバンダーが国際的に活動していたことを示唆する(ただし日本国内では違法である)。以降の番号も世界中のほぼ全ての国・地域に割り振られており、その数は削除・統合されたものも含め約350に及ぶ。削除例としては前述の東ドイツ(46)や旧オランダ領アンティル(7)があり、後者の場合キュラソー島など独立した自治領に対し新たな番号347~349が付与されている。主要な島嶼も独自番号を持ち、たとえばバチカン市国(138)やイースター島(144)、南極大陸(140)といった珍エンティティもリストに含まれる。このリストは各DXクラブの協議によりアップデートされており、最新情報は各クラブの公式サイトや有志作成のPDF一覧などで公開されている。フリーバンダーは交信相手のコールサインから国番号を読み取り地理的所在地を把握するが、国番号リストに含まれない局(番号不明局)については交信中に出身国を申告する習慣もある。これは不確実な場合「オペレーターに国籍を直接尋ねる(What is your personal QTH? 等)」ことで対応している。もっとも近年では国番号体系が隅々まで行き渡っているため、聞き慣れない番号に遭遇することは稀である。逆に言えば、フリーバンドの長距離通信文化がいかに世界規模で共有され体系化されているかを物語ると言えよう。
おわりに
11mバンドにおけるフリーバンド運用は、CB無線という庶民の通信手段から派生したグローバルな電波趣味として根付いている。その歴史はCBバンドの制約を超えて自由に交信したいという愛好者の欲求に端を発し、違法であるがゆえの匿名性を逆手にとって独自の文化を築き上げた過程で特徴付けられる。フリーバンダーたちは長年にわたり自主的な国番号コールサイン体系を維持し、国際的なDXクラブという緩やかな組織体を通じて情報交換やイベント開催を行ってきた。結果として、免許や公式資格を持たない個人でも電離層伝搬期には世界中と交信できるという醍醐味が共有され、CB無線の枠を超えた国際的コミュニティが形成されている。もっとも、その活動は依然として各国の電波法規に抵触するものであり、電波利用上のリスクも内包している。本稿では確認可能な範囲でフリーバンドの実態と歴史を概観したが、違法通信という性質上、正確な参加人口や活動実態の全貌には不明な点も多い(本稿で言及した事項で出典が無いものは不明とした)。しかし引用したような国際的情報源が存在すること自体、フリーバンドが一部の好事家に留まらず世界各国で継続している一つの「現象」であることを示唆している。フリーバンドとフリーバンダーの研究は電波利用文化の多様性を知る上で興味深いテーマであり、今後も動向を注視する価値があるだろう。
参考文献・出典一覧(日本語資料が見当たらないため全て海外情報)
「Citizens band radio」
https://en.wikipedia.org/wiki/Citizens_band_radio「Freebanding for Beginners」
https://www.worldwidedx.com/threads/freebanding-for-beginners.「Freeband Q&A」
https://deltatangodxgroup.org/freeband-q-a「Free band – is it free?」
https://deltatangodxgroup.org/free-band-is-it-free「CB Callsign Divisions」
http://ukspec.tripod.com/rfman/callsign.htm「SSB Call Sign?」
https://www.worldwidedx.com/threads/ssb-call-sign.「Prefix Lists」
http://www.tangomike.net/prefix-list「Sugar Delta DX Group」
https://www.sugardelta.org「QRZ11」
https://www.qrz11.com
おことわり
本稿は、
あくまで受信という外部観測の立場から、
制度・文化・実務を整理した研究ノートである。
本稿の目的は、合法・非合法を問わず、
無線傍受・受信という趣味的観測の範囲において
存在するすべての無線通信を理解し、記録することにある。
本稿は、いかなる形においても、
法令や規則に反する無線送信行為を推奨・助長・正当化するものではない。
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