見出し画像

【北米エンタメニュースまとめ】「Netflixが生成AIスタジオ新設「「呪術廻戦」「ガチアクタ」、NYTimesのランキングで上位に」「ソウルの出版業界で、いま何が起きている?」「ドラマ「ちるらん」 HBO Max TV Shows TOP6入り」

エンタメビジネスをリサーチするlibroによる日々の北米エンタメ市場などのニュースなどのまとめです。今週は

  • Netflixが生成AIスタジオ新設アニメ制作本格化

  • 「呪術廻戦」「ガチアクタ」、NYTimesのランキングで上位に

  • ソウルの出版業界で、いま何が起きている?ーー韓国出版市場、2026年のリアル

  • ドラマ「ちるらん」 HBO Max TV Shows TOP6入り

です。


YenPress、AnimeNorthで9作品の漫画や小説の翻訳を発表

https://asianmoviepulse.com/2026/05/yen-press-announces-nine-2/

主に欧米でコミコンシーズンが迫る中、各出版社はコミコンで今後の翻訳予定作品などを発表。KADOKAWAグループのYenPressはアニメ化もされた「杖と剣のウィストリア」の小説や漫画「雪解けとアガパンサス」を英語化します。「ウィストリア」、各国で人気ですよね。


英PaniniManga、今後の出版予定を公表 スクエニとの提携も

こちらはMCMComic Conでの英出版社、PaniniMangaの出版予定の公表リストです。


ウクライナ最大規模のブックフェスティバル開催、大手出版社もマンガ市場参入

戦火のウクライナでのブックフェア。大手出版社「ビバト」は2025年にウクライナでの漫画出版に参入しました。「日本の大手出版社はマンガ市場が未成熟な国へのライセンス供与に慎重であり、新規参入に当たってはライセンスを取得できる比較的知名度の低い作品を段階的に導入しながら市場を育てていく必要」との発言も。日本の単行本サイズはウクライナで一般的な書籍よりも小さく、印刷技術が不足しているとの指摘もあり、納得です。


中国・重慶が「ショートドラマの巨大工場」に――国内1.4兆円市場から日本など海外への供給拠点へ

かつてのハリウッドのスタジオのように、すでに中国にショートドラマのスタジオが誕生しています。


Netflixが生成AIスタジオ新設アニメ制作本格化

アニメ制作における生成AIをどうするかというところで、NetflixのようにIT企業出身の方が前向きな気がする。

こちらはAmazonの動き。やはり生成AIアニメに投資します。

BEENOS Solutionsの「アニメ×越境ECレポート」、2026年1-3月第1期作品公開アニメでは『多聞くん今どっち!?』の購入件数が最多

2026年1~3月期のアニメでブレイクした作品のひとつが「多聞くん今どっち!?」。グッズも人気で越境ECを手掛ける「Buyee」では最もグッズが購入された作品に。アクリルグッズが人気。


北米最大級のポップカルチャーイベント「モモコン 2026(MomoCon)」に”ワンダーフェスティバル”が参加!その狙いは?

「モモコン2026」は米ジョージア州アトランタで5月に開催されたコミコンです。母体はアメリカ・ジョージア工科大学のアニメ&ゲームクラブ。このイベント内で海洋堂の手掛ける「ワンダーフェスティバル」の出張版が開催されました。ワンダーフェスティバルは権利処理も特殊なので相当苦労はあったともうけれども今後も続いてほしい。


ブシロードの木谷社長インタビュー「デジタル時代こそファンが集えるイベント重要」

中国語で公表されたブシロードの木谷社長のインタビューです。ブシロードはグループのゲームIP「BanG Dream!」などのライブイベントを中国で積極的に開催しています。アニメもゲームのデジタルで配信されているからこそ、オフラインでファンが集える機会が重要とのこと。中国ではトレーディングカード市場も急速に拡大しています。「推し活」も盛んです。


なぜ日本発IPは日本で稼げないのか?NARUTOはフランス、ドラゴンボールはサウジに開園

日本IPも十分稼いでいるとは思いますが日本でテーマパーク系に投資に踏み出せないのは、投資に踏み出す企業がないのと、かつての池袋サンシャインビルの「J-World」の失敗があるのかな、ともうがった見方をしてしまいます。フランスもサウジアラビアもこれから日本発IPの主要ターゲットである若者が増える見通し。


子どもの読書傾向に関する調査 “What Kids Are Reading”2026年版(米国)

米Renaissance Learningによる米国の幼稚園から高校までの児童・生徒への読書に関する調査です。「、平均すると1年間に読まれた本の冊数は7~14歳(Grades 1–8)では回復傾向にある。高校生の読書冊数は横ばいの状態」とのこと。ここはマンガも狙いどころ。テーマによってはイラストの力もあり、読書力を高めると期待されています。


「呪術廻戦」「ガチアクタ」、NYTimesのランキングで上位に

NYTimesの5月のGraphic Books and Manga bestseller listで、「呪術廻戦」「ガチアクタ」がランクイン。ガチアクタはアニメ人気から完全にグローバルIPに。呪術廻戦も勢い変わりませんね。


ブームの反動が直撃——中国POP MART、海外成長率が昨年の475%から「2ケタ」へ急減速

2ケタ成長なら十分なのですが一度急成長として注目されると、次を求められる厳しいところ。とはいえ、各国にリアル店舗の拠点は確保したわけで、ここから物語を作り世界観に人をとどめられるかが勝負かと。すでに実写映画とCGを活用した映画を予定しており、ハローキティやマリオになれるか。


【カンヌ現地レポート】ハリウッドで進む日本IPの映像化、その現在地と未来。「世界最大級の埋蔵量」を持つ日本IPは、国境と言語を超えてどこへ向かうのか

すっかりグローバルのIP市場で注目されるようになった日本のIP。いろいろなプレイヤーが成功させようとする中で、キーパーソンのひとりが日本IPのハリウッド展開を長年手がけてきたフィロソフィアの藤村哲也氏といえそう。実写版「ONEPIECE」の成功もありますし、そろそろノウハウたまっていそうです。


ソウルの出版業界で、いま何が起きている?ーー韓国出版市場、2026年のリアル

「韓国のコンテンツの内製化と、国内市場の成熟が着実に進んでいる」というのが面白いです。日本コンテンツの輸出には逆風下もしれません。「哲学」と「仏教」ニーズが高いのも興味深いです。米国のキリスト教回帰に近いかも。投資ブームは日本とも共通です。「これまた日本と同様だなぁと感じたのが「関心や消費が内向きになっている」こと」との指摘もありますが、K-POPがグローバルに認められることでかえって自国文化への自信を強めているのかも。

「日本以上にフェミニズムへの意識が社会全体で高く、性別で読者を分けること自体が「差別的」と受け取られかねない」という指摘もなるほど、と。それは読者が決めればいいことですよね。

読み放題サービス(=サブスク)の浸透はすごい気になる。都度課金の習慣がなくなると、MangaやWebtoonのビジネスには逆風ですよね。「韓国政府がAmazonの国内進出を阻止した歴史があります。その結果、国内のオンライン書店が独自に育ち、サブスクというビジネスモデルも書店主導で発展した」というのは日本では難しいかもしれませんが。


カナダ人と値上がりする書籍価格の2025年

カナダの出版団体、Booknet Canadaのリポートです。消費者の読書体験の消費者調査で、2025年は調査対象の49%が書籍を購入したと回答しました。書籍のタイプごとに見ると、電子書籍やオーディオブックはセールを待つのに対し、ハードカバーやペーパーバックは正規料金で買う傾向が強いとのこと。

ハードカバーの平均支出額は24年比で11%上昇。オーディオブックは唯一平均支出額が低下しました。


韓国の人気ボーイズグループを2次創作小説に利用、女性作家に労役刑 /ロシア

ロシア、本当に厳しいのですよね。ロシアのBLやGLファンには是非日本に来てほしい。

ドラマ「ちるらん」 HBO Max TV Shows TOP6入り

U-NEXTが手掛けたドラマ「ちるらん 新選組鎮魂歌」、海外のHBOMaxで配信され、テレビシリーズとして一時Top6位に。すばらしい。ちるらんがうまかったのは、制作はU-NEXTでも2話をテレビで無料放送したことで話題を作り、U-NEXTの有料配信に繋げたこと、そして海外プラットフォームに載せたことだと思います。新撰組ブーム、海外でもこないかなー。


7,300万票の熱狂、そして日本の不在──「クランチロール・アニメアワード2026」が映し出すAnimeの“現在位置”

10周年をむかえた「クランチロール・アニメアワード」。もりあがり、かつ海外のメディアや関係者を日本に呼ぶきっかけとして素晴らしイベントなのですが、肝心のクランチロールは日本で使えないサービスで多くの日本のアニメファンがあまり関与できていない状態への懸念も。まあ国内はほかに賞があるのでいいという説もあります。

実際に投票をみると、ブラジル、インド、メキシコからの投票が多く、アワードが始まったときは北米中心だったことを考えるとグローバルになったともいえます。個人的にはアラビア語とかヒンディー語とか各国のローカライズの声優の賞が好きです。


アメリカの同人漫画イベント、Manga Ichiba 大盛況だったもよう

先日アメリカのカリフォルニア州サンノゼの「Fanime」内で同人誌即売会「Manga Ichiba」が開催されました。これまでコミコンのアーティストアレイでは、ZINEなど同人誌よりもグッズの販売が活況でしたがこちらはあくまで「同人誌」に絞ったもの。もちろんZINEの即売会はありましたが漫画を中心に置くのは珍しい。これを機に、ぜひ米国で印刷会社ネットワークが育ってほしい。出店代を抑えた分、どこでリターンを確保するか。


AnimeExpo2026、「天幕のジャードゥーガル」のアニメの米国プレミア上映へ

徐々にAnimeExpo2026のプログラムがオープンになっています。目玉のひとつは注目アニメ「天幕のジャードゥーガル」の米国プレミア。この作品、漫画の時からアニメ化発表ですごいグローバルで注目度が高い。監督も登壇されます。


ピュリツァー受賞作「ルーツ」を禁書指定 米テネシー州の学区 虐待描写が州法違反と判断

この動き、止まらないのですかね。米国はいま、出版物に対する「禁書」の動きが広がっています。色々な作品がターゲットになっていますがこちらはかつてピュリツァー賞を受賞し名作とされる奴隷制を描いた「ルーツ」が禁書指定に。「サディズムやマゾヒズムに関連した虐待」との基準に抵触するらしい。


セガ、米英で「ソニック」のグローバルコンサートを開催へ

グローバルIPのひとつ、ソニック。セガが米国や英国の30か所以上でグローバルコンサートを開催すると発表しました。


10年ぶりの減収、中国「ウルトラマン」神話に陰り——規制強化とIP競争が直撃

円谷フィールズの業績の分析です。堅調だったウルトラマンの中国市場売り上げが曲がり角に来たとの指摘です。主力にしていたカード市場で、規制が導入されたそうです。日中関係の余波でイベントが減ったことも大きい。


GKIDS、劇場版「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」を米国で配給へ

カルト的人気の「少女革命ウテナ」。劇場版の「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」の北米配給権をGKIDSが取得しました。配信時代ではあるのですがイベントとしての映画館上映は日本でも北米でも広がりそう。あとアニメに関しては「最近アニメを好きになって、過去の名作を見たい」という若者層も相当ありますよね。



「アニメイト北京」が観光・商業の中心地「王府井大街エリア」に移転! 書籍・グラッテの導入も!!

アニメイト北京が王府井大街エリアに移転します。日本で人気のグラッテが導入され、書籍の販売も始めるそう。


KoBoPlus、チェコやギリシャに拡大

楽天の手掛けるオーディオブックや電子書籍の読み放題サービスKoBoPlusがチェコやギリシャにサービスを拡大します。


漫画「ホタルノヒカリ」、ハリウッドでドラマ化へ

日本でもドラマ化され大ヒットした漫画「ホタルノヒカリ」がハリウッドでドラマ化されます。手掛けるプロダクションはUnapologetic Projects。


「コスパの良さ」が日本の漫画の海外人気を支えていた…スペインの最新報告書が明らかにした「意外な事実」

これは各国に共通する話だと思います。アメコミのハードカバーもフランスのバンド・デシネもとにかく1冊あたりが高いので若年層は手軽に買えない。日本の漫画は印刷の質がいわゆる米国のペーパーバック品質なのですが、値上がりしたとはいえほかのフルカラーの作品に比べるとお手軽です。ページ当たりの単価がやすい。


アニメアパレルブランド、Bibisama「鋼の錬金術師」コレクションを立ち上げ

トロントが拠点のアニメアパレルブランドが10周年を記念して「鋼の錬金術師」コラボのコレクションを立ち上げます。デザインは相当かっこいい。AnimeExpo2026でお披露目します。


【余談】

アメコミには、リーフで買ったものをくっつけて自分でハードカバーにする文化があるらしい。「Custom Comic book binding」と呼ばれています。日本の漫画は雑誌のときは大判なのに、単行本になると小さくなり、カラーもなくなるので、雑誌連載を自前のハードカバーにするのが広がっても面白い。というか大判うらやましいなー。


この企画を始めるきっかけになった菊池健さんのマンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。

集英社 MANGA-prの設立は面白な、と。海外市場で圧倒的に足りていないのはマーケティングなので。作品はある。潜在市場はある。あとはそれをどうつなげるかだと思います。

商売としては当たり前なのですが、きちんといいのを作って、その良さをファンダムと共有しながら広げて興味がない人も獲得してこそ市場にできるのではないかと思います。そこは菊池さんがまとめられた、各社の決算の差にも表れているのだと思います。

あと少しずつ「人が何を基準にフィクションを選ぶか」が変わってきているのでは?ともぼんやり感じています。KADOKAWA含めた大手出版社から出ていれば面白いだろう、大手メディアの雑誌なら面白いだろうという出版社や雑誌への信頼が、どんどん細分化されて「ちゃんと自分にとって面白いか」をいろいろな方向から吸収して楽しむ作品を決めている人の方が多いのでは?「週刊少年ジャンプに載ったから読もう」という人は相当レアになりつつあるように感じています。


今週は以上です。引き続きよろしくお願いいたします。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集