インジェクター無効噴射時間 測定方法 概略編
振り返り
インジェクターの無効噴射時間(Injector Dead Time )とは、何か?概要を紹介しました。
無効噴射時間に影響する変数が、バッテリー電圧と、燃圧(燃料差圧)であることを紹介しました。
1.測定システム概要
配線部分を抜いた計測システムの概要を紹介します。
以下に燃料噴射システムの機械部分の概要図を示します。

1-1.燃料ポンプが燃料パイプやインジェクターデリバリーパイプに燃料を送ります。
1-2.燃料圧力レギュレータが送られてきた燃料に圧力を掛けます。
1-3. 燃料圧力レギュレータを調整して燃圧を調整します。
※SARDの燃圧レギュレータを使用
1-4. インジェクターに通電して、燃料を噴射させます。
1-5.噴射された燃料の噴射量(重さ)を測ります。
2.配線&制御付き 計測システム概要図
上記の概要図に動作に必要な電源回路とECUセンサを追記しました。

追記部分の計測に必要な手順を以下に記載します。
2-1. 燃料ポンプに電圧を印加して電流を流します。
計測システム上ではポンプをスイッチでONOFF出来るようにします。
2-2.燃料圧力レギュレータで調整した燃圧を、燃料圧力センサで測定します。(Defi 圧力センサを使用し、デジタルパネルメータ や LINKECUに入力してPC LINK上で表示)
2-3.ECUとインジェクターに電圧を印加します。
2-4. ECU(LINK)を操作してインジェクターを駆動させて燃料を噴射させます。
2-5.ECU、インジェクターに印加する電圧を変えて燃料噴射量を計測します。
2-6. 燃圧圧力を変えて燃料噴射噴射量を測定します。
測定の概要は上記です。
測定データと演算処理概要
噴射量Dutyを25%、50%、80%と噴射させて、燃料噴射量[cc/min]を3点求めます。
3点から傾きaと0設定bを求めます。
aとbから Dead time、Duty 100%を求めます。


燃料圧力、電圧違いで同様に無効噴射時間を求めます。

以下のような燃圧電圧違いの表にして、ECUの無効噴射時間にセットします。

Injector short time pulse adder
4ms以下で細かく噴射量を計測し、線形領域の傾きa とオフセットbから線形予測値の無効噴射時間を求めます。
以下は測定した生データ値です。

グラフに書くと以下の様になります。
線形予測値との差=short time pulse adderを求めます。

Injector short time pulse adder フルコン設定画面
LINKECU

MaxxECU

まとめ
無効噴射時間測定とInjector short time pulse adder測定の計測システムとデータ処理の概要は理解できたでしょうか?
概要ですのでほとんどの詳細は飛ばしてあります。
計測システムの概要図と載せてある数値表があれば、わかる人であれば測定できるようになると思います。
本当に自身で実測したい、或いは理解しておきたい、演算や処理の詳細を知りたい需要があれば記事を記載していきます。コメント質問などよろしくお願いします。
すて台詞
試験設備の準備とデータ測定、データ処理を手動計測で行うと、少なくとも半日~1日の時間が掛かります(´・ω・`)
自身で測定すれば無料ですが、計測システムを準備しようとするとたぶんお金払って頼んだ方が楽です。
有料記事にてデータ公開していきますので、必要なインジェクタデータの要望があればコメントしてね。
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チップは新たな技術向上や計測設備導入に活用し、その内容はNoteの記事としてフィードバックされる予定です。