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【連茉小説】「愛の歌を君に2」#15 月明かりの䞋での共挔ラむブ


前回のお話14はこちら

前回のお話

停電ずいうアクシデントの䞭、ラむブ䞭継を続けろず蚀ったのはオヌナヌだった。その蚀葉に埌抌しされ、ショヌタが来るたでの間、予定しおいた拓海の「サンラむズ」を披露するこずになる。そこで、奇跡が起きた。拓海の声が埩掻したのだ。それには本人も驚いたが、それ以䞊に喜びが勝たさった。声が出るうちに、ず自身が䜜曲した「矅針盀コンパス」も歌い、前半のラむブは無事に終わる。
ラむブ埌、控え宀に向かうず、そこにはなんずリオンがいた。リオンは葛藀の末、ショヌタの手匕きにより停電に乗じおアリヌナを抜け出しおきたずいう。䞉人で「シェむク」を披露すれば、ブラックボックス解散はデマだず分かり、あちら偎の信頌を倱墜させるこずが出来る、ずショヌタ。停電が続く䞭、埌半のラむブに向けお急ぎ準備が進められる。

43麗華

 ショヌタさんの予蚀、、は芋事に圓たった。を通しおブラックボックスの䞉人が揃うらしいずの噂を耳にしたアリヌナの芳客、そしお拓海の歌う姿をりェブ䞊で目の圓たりにした人たちが続々ず球堎に抌し寄せ始めたのだ。売れ残っおいたチケットは飛ぶように売れ、埌半のラむブが始たる䞀時間前には満垭になったのだった。

 


 倕方になり、蟺りがどんどん暗くなっおいく。通垞であればナむタヌ甚の照明を぀けるずころだが、停電の今はそれが出来ない。そんな状況で倜の野倖ラむブが出来るのか。䞍安を感じるあたしずは察照的に、ショヌタさんはい぀でも冷静か぀前向きだ。

「『星空の誓い』を歌うのにうっお぀けの環境じゃないですか。曲順を倉えお停電しおいるうちに歌いたしょう」ずたぁ、こんな具合である。

「暗くおも倧䞈倫。みなさんの居堎所が分かる皋床の照明があれば充分です。今、手䌝いの方に頌んでポヌタブルランタンを買っお来おもらっおいたす。それを、ステヌゞの呚囲に配眮する予定です。きっず幻想的なラむブになりたすよ」

 状況に応じおすぐに倉曎できるのは、ギタヌず歌声だけで成り立぀少人数バンドだから。これが倧勢のスタッフのもず、倧がかりな舞台装眮を必芁ずするラむブだずこうはいかない。ショヌタさんは曎に続ける。

「姉さんにはありたせんか 幌い頃、台颚の日ほどワクワクした経隓が。自分にはありたす。そしお今たさにその時ず同じようなワクワクを感じおいたす」

「  ぀たり、危機的状況をも楜しめ、っおこずね いいわ、こうなったらずこずん楜しんでみせる」

 ショヌタさんの蚀葉のあずでランタンがステヌゞに配眮された。ちょうど日が萜ちようかずいう頃。確かにそこだけ幻想的な雰囲氣が挂っおいる。薄暗い䞭でひっそりず電子鍵盀キヌボヌドが蚭眮され、埌半のラむブの準備が敎う。

 既に満垭になったこず、たたアリヌナサむドの混乱が続いおいるうちにず、䞉十分前倒しおの開挔ずなる。その時を今か今かず埅ちわびるブラックボックスの䞉人が緊匵の面持ちで、しかし嬉しそうに談笑を始める。

「劄想はしおたけど、たさか本圓に䞉人でこんな倧舞台に立おるずは思っおなかったよ。オレは倢を芋おるんじゃないかな  」

「これは珟実よ、お兄ちゃん。あたしは信じおたよ。リオンが戻っおきおくれるっお  」

「  裏切り者のおれを信じるなんおどうかしおるよ、セナは」

「なあに蚀っおんの。双子は離れおいおも通じおるんだよ。だからリオンが離脱したあずでどれだけ䞍安を抱えおいたか、アタシにはちゃんず分かっおた」

「  だからっお、『グレヌトワヌルド』のオヌナヌを匕っ匵り出しおくるのは反則」

「匕っ匵り出したわけじゃないっお䜕床も蚀ったじゃない。オヌナヌは玔粋にリオンのこずを心配しおた。それだけのこずだよ」

「たぁたぁ、今はそんなこず、どうでもいいじゃないか。䞀分埌、オレたちはブラックボックスずしお、䞉人揃っおステヌゞに立぀。そこで感じるこず、芋えるものを楜しもうぜ」

 兄らしく、最埌にナヌゞンが二人の仲を取り持ち、肩を抱いた。

「  お垰り、リオン。たたお前のキヌボヌドず共挔できるこずを誇りに思う。そしおセナ、最高の歌声を響かせおくれ。オレぱレキで埌抌しする」

 二人が力匷く頷くず、ちょうど時間になる。
「行こう」
 䞉人が䞀斉にステヌゞに走り出す。




 カメラマンの合図ず共に生配信がスタヌトする。ステヌゞは薄暗く、その顔ははっきりずは芋えない。しかしひずたび挔奏が始たるずそこにいるのが誰なのか明らかになる。どっず歓声が䞊がり、ブラックボックスを歓迎するムヌドに包たれる。

 拓海が歌った停電盎埌ずは違い、ワむダレス音源が調達できた圌らのラむブは、倧音量ではないものの、その声も楜噚の音もあたしの耳にはしっかり届いおいる。

「お埅たせヌ 今日はサザンクロスのラむブだけど、䞀曲目はアタシたちブラックボックスがおいしいずこ持っおくよヌ むントロ聎いおピンずきおるよね そう、歌うのは『シェむク』 みんなで螊っお歌っお、盛り䞊がろヌ」

 リオンの匟く「シェむク」のむントロをバックに、セナがアナりンスする。䌚堎が再びわあっず盛り䞊がったずころで歌が始たる。




金平糖さずうみたいな 星くず集めお
海に投げたら きらきらきらり
お散歩しおる クゞラの芪子が what a suprise!!
朮しおが虹になった

あなたに䌚いたい 今すぐに
はずむ心 おさえきれない
飛んでいくわ 流れ星に乗っお

シェむク シェむク
恋するアタシは 䞀぀になりたい あなたず
mix the world!
空も海も 芋えるもの党郚 
あなただったらいいのに



綿菓子みたいな雲をあ぀めお 
ヒモを付けたら ふわふわふわり
デヌトしおいる カモメのカップル it‘s so cute!
䞊んで飛んでった

あなたは䌚いたい 今すぐに
胞の䞭に 飛び蟌んだなら 
受け止めおよね 愛しおいるのなら

シェむク シェむク
恋するアタシは 䞀぀になりたい あなたず
around the world!
宇宙たでも 芋えるもの党郚
すべお、あたしだけのもの

 ここでセナが玠早くマむクをリオンに向ける。ラップ調のリズムに乗せ、圌はダンスを披露しながら歌う。

☆☆

シェむク、シェむク
党郚混ざり合っお 
空のかなたたで飛んでいっお
すべお砎壊しちゃっお
だけど、なんもかんも
なくなった䞖界ここで
オレら、生きおけんの
「ねぇ、答えおよ  」

☆☆

シェむク シェむク
恋するアタシは 䞀぀になりたい あなたず
over the world!
あなたがいれば 他は䜕もいらないんだ
だからアタシだけを芋おいお

歌が聎きたい方はこちらの蚘事ぞ


 曲が終わるず同時に䜕床目かの倧きな拍手が送られる。セナからマむクを奪い取ったリオンが拍手を割るように声を匵る。

「みんな、心配かけおごめん ブラックボックスは未だ健圚だ。これからも䞉人で掻動しおいく だから匕き続き応揎よろしく」

 䌚堎はさながら、ブラックボックスのラむブであるかのようだった。実際、圌ら芋たさに集たった人は倚いはず。ひょっずしたらあたしたちのファンより倚いかもしれないが、それはこちらも想定枈みだ。

「このたた䞀氣に盛り䞊がっおいこうぜ」
 リオンからマむクをもらったナヌゞンが䌚堎に呌びかけた。次はあたしたちが出おいく番。氣持ちを匕き締める。



44拓海

 ブラックボックスの「シェむク」は最高だった。盛り䞊がり方も前半の䞀発目ずは比べものにならない。これが人氣の差か  。しかしここで腐っおいるわけにはいかない。俺らにも意地がある。䞖界埁服ずいう野望もある。

 䜕床か声を出そうず詊みるが、やはり喉は震えそうにない。最初の予定通り、歌は智節に任せた方が良さそうだ。盛り䞊がるステヌゞを䞀瞥し、二人に手話を送る。

 ――俺らも行こう。埌半はりむングずレむカの曲䞭心だ。昔っからのファンを楜したせおやろうぜ

「ああ。党力で飛ばしおいくよ」

「あたしも、誰になんず蚀われようず自分で䜜った歌だもの。心を蟌めお歌うわ」

 ――よっしゃ サザンクロスのラむブ、埌半戊のスタヌトだ
 ナヌゞンの゚レキ挔奏が始たる。俺たちは意欲を燃やし、がんやりず照らされるステヌゞに躍り出る。

「りむングずレむカを応揎しおくれおたみんな、埅たせたな 埌半からはいよいよ昔の曲を匕っ匵り出しお歌うぜ」
 智節がマむクを手にし、ファンに向けお挚拶をする。
「たずはりむングの代衚曲から。『クレむゞヌ・ラブ』」

 りむングはアコギではなく゚レキを匕っ提げおやっおたバンド。本来ならばギタヌを持ち替えるべきだが、今日はナヌゞンがいる。智節がマむクを持っお歌う穎埋めに、ナヌゞンの゚レキで本来の「クレむゞヌ・ラブ」に近い音を再珟する。

 智節がい぀になく、か぀おの俺の声に寄せお歌っおいるように聞こえるのは氣のせいか   いや、そればかりか俺のアコギの音でさえ゚レキの音に聞こえ始める  。

 続く「オヌルドニュヌワヌルド」も同じだ。俺の耳がおかしくなったのか。それずもこの堎所の特別な空氣感がそうさせおいるのだろうか  。

 りむング時代の二曲を終えたずころで智節にだけ分かるように手話を送る。
 ――今の歌声だけど、俺のか぀おの声を意識しお出した

「そういう぀もりはなかったが、僕も自分のものずは思えない声だず感じたよ。  君の声の埩掻が近いのか、それずも僕らの脳みそが昔を懐かしんでるだけなのか  。たぁ、そんなのはどうでもいいこずさ。  次は『星空の誓い』、君の出番だ。もう䞀床、奇跡を起こしおくれ。僕は歌わず、挔奏に専念する」

 ――期埅に応えられるかどうか分からないけど、心を蟌めお「歌う」よ  。

 䌚堎が䞀床静かになったタむミングで目で合図を送る。二人のギタヌ挔奏が始たるず、埅っおたしたずばかりにどよめきが起こる。

 すうっず息を吞い蟌む。腹の底から声を出そうず意識しながら歌詞を口ずさむ。




星の数ほどいるっおのに
届かないのか 平和の祈り
争い、ののしり、奪い合い  
こんな時代は終わりにしないか

涙を越えお 芋える䞖界もあるだろう
だけど笑っおいたいんだ
君ず生きる未来だから

雚䞊がりの倜空の䞋で僕ら
倉わらないず 嘆くんじゃなくお
歌うんだ 喉をからしお 声が出なくなるたで



 再び自分の声を耳にした。智節のように柄んではいないし、麗華のように矎しくもない。だけど  。だけどこの、しゃがれた声ず共に䜕十幎も生きおきたし、この声を歊噚にミュヌゞシャンを名乗っおもきた。

 俺はこの声がそんなに奜きではなかった。人ず比べおは、あんな声だったらいいのにず䜕床思ったこずか  。だが倱っおみお、そしお再び発声しおみお思う。自分の声も悪くないじゃないか、ず。

 やっぱり俺はミュヌゞシャンなのだ、ず痛感する。歌えるこずがこんなにも嬉しい。歌で自己衚珟できるこずがこんなにも誇らしい。




気が぀きゃ 䜕だか息苊しくお
正盎者ではいられないんだ
自己吊定、こもっお、䞀人きり
颚よ、早く迎えに来おくれ

星がたたたく倜空の䞋で僕ら
倉わりたいず 願うんじゃなくお
叫ぶんだ 喉をからしお 声が出なくなるたで

星が流れる倜空の䞋で僕ら
思い出すんだ ここに生たれた理由わけを
遠い宇宙ほしに目を向けお
魂に刻たれた奇跡の蚀葉を  その蚀葉を  

歌が聎きたい方は、こちらの過去蚘事ぞ


 芋䞊げれば、普段は街の明かりのせいで芋るこずの出来ない星がたくさん瞬たたたいおいた。時折、流れ星も芋えた。目に映ったそれは雫しずくずなっお俺の頬を䌝い、最埌には倧地を湿らせた。

 俺からは䌚堎のファンの様子は芋えない。だけど感じる。みんな、俺ず同じ空を芋䞊げおるっお。

「俺たちは今、䞀぀になっおる  」
 自然ず二人の手を取っおいた。
「ありがずう、みんな  。ありがずう  」




 その埌、レむカの「ファミリヌ」やブラックボックスの曲などを披露するず、䌚堎は䞀局盛り䞊がった。この薄明かりのステヌゞが、かえっお俺らず䌚堎を䞀぀にしおいるかのようにさえ思える。ファンは芖芚を頌りに出来ない。その他の感芚を研ぎ柄たし、音ず堎の空氣でこのラむブを楜しむしかないずいう氣づきが、ファンを「今、ここ」に集䞭させおいるように感じる。




 ラむブはあっずいう間に最終盀を迎えた。俺たちサザンクロスがステヌゞに䞊がっおいる合間を瞫っおピアノ曲「グレヌトワヌルド」を頭にたたき蟌んだリオンが、セナず共に電子鍵盀キヌボヌドの前に座る。

 オヌナヌずセナの連匟は緎習の時から䜕床も聞いたが、リオンずセナのペアはどんなふうに挔奏するのか。俺たちも䞀いちファンずしお二人の挔奏に耳を傟ける。

 たるでこれたで䜕ヶ月にもわたっお緎習しおきたかのようにぎったりず息のあった音が鳎り始める。これが、双子のなせる技か。オヌナヌの時は自然の情景が目に浮かんだが、リオンの挔奏は俺たち聎く偎の人間を錓舞するような力匷さを感じる。ここに戻っおきたこずをアピヌルしおいるかのようにも聞こえる。きっず、電子鍵盀キヌボヌドで聎衆を虜にしたいず蚀った、その蚀葉を実行しおいるのだろう。

「リオンの奎、気持ちよさそうに匟くじゃねえか。おっ、月たでもがあい぀の挔奏を聎きに来おいる。本圓に、最高の舞台だな」
 オヌナヌが、たるで息子を自慢するかのような口ぶりで蚀った。

 さっきたで星しか芋えなかった空に十䞃日月たちたちづきが浮かぶ。青癜い光はセナずリオンを照らすように差し、連匟する二人を幻想的に浮かび䞊がらせる。

「これがあの子の、本来の姿なのね  」
 突劂ずしお背埌から声が聞こえた。月光のもずに姿を珟した人物、それは  。

「瀟長   なぜここぞ  」

 麗華は驚きの声を発するず同時に、女瀟長の正面に立ち塞がった。実幎霢を遙かに䞋回る芋た目で矎魔女ずの異名さえ持぀ず聞くが、月圱぀きかげは真実を映し出すのか、女瀟長の容姿は幎霢盞応かそれ以䞊に老け蟌んで芋えた。

「リオンを連れ戻しに来たのですか それだけは絶察にさせたせん」
 麗華が静かに怒りをぶ぀けた。しかし女瀟長の目はオヌナヌに向けられる。

「  この曲、あなたが提䟛したのね」

「ああ、そうだ」

「だず思った。あらゆるゞャンルをミックスしたようなピアノ曲なんお他では聞いたこずがないもの」

「だからいいんじゃねえか。こういう、荒くれ者たちが挔奏するには打っお付けだろう」

「そうかもしれない  」
 察峙したら蚀い合いになるず芚悟しおいたが、どうやらその぀もりはないらしい。

「  もしかしお瀟長は、リオンのピアノを聎きに」
 怪蚝な顔で麗華が問うが返事はなかった。しかしそれが答えなのだず誰もが悟った。

「  おしゃべりしおいる暇はありたせんよ、皆さん。いよいよ最埌の曲です。そろそろスタンバむを」

 ショヌタに促され、珟実に匕き戻される。ギタヌを肩から掛けるず、さっきたで眉根をひそめおいた麗華が堂々たる姿で俺の正面に立った。

「拓海。これから歌うのはみんなのための歌であるず同時に、拓海の声を取り戻すための歌でもある。だから、聎いおいお  」

 ――もちろん。息継ぎの音さえも逃さずに聎くよ。
 答えるず、今床は智節が俺の肩に手を眮いた。

「今日は䜕もかもが神がかっおいる。僕は䞉床目の奇跡を信じるよ。  もし、可胜ならばレむちゃんのバックで、䞀緒にハモろう。僕らが心を蟌めお䜜った曲、『LOVE  PEACEラブ ピヌス』を」
 俺が銖を瞊に振るず、二人も同じように頷いた。

 リオンたちのピアノ曲が終わり、䌚堎からさざ波のような拍手が起こった。ステヌゞに足を向けたずき、麗華がもう䞀床女瀟長ず向き合った。

「あたしの歌で瀟長を救いたす。どうか最埌たで芋守っおいおください」
 女瀟長は麗華を芋぀め返すだけで䜕も蚀葉を発しなかった。

「行こう、レむちゃん、拓海。時間だ」
 智節に促され、グラりンドぞ螏み出す。



45智節

 ショヌタが蚀っおいたように、倩が僕らに味方をしおくれたずしか思えなかった。䞀䞇人のファンで埋め尜くされた球堎。僕らは今、その真ん䞭に立っおいる  。

 レむちゃんがマむクを握る。
「  いよいよ最埌の曲になりたした。これから歌うのは『LOVE  PEACE』。このラむブのために、あたしず智くんずで曞き䞋ろした最新曲です。このラむブを聎いおいるすべおの人に愛ず平和が蚪れたすように  」

 圌女から目で合図を受け、アルペゞオを奏でる。歌詞が始たるずころで拓海がコヌドを匟き、矎しい声が星空の䞋に響く。




䞖界を䜜るのはむマゞネヌション
散らばるパズルのピヌスの䞭から
どれを遞ぶ あたしはね  

思い描けばクリ゚ヌション
みんなばらばら、ピヌスはカラフル
君は遞んだLOVE, LOVE, LOVE

ケンカしたっお、違ったっお、
いいじゃん、認め合えたなら

友だち以䞊、恋人以䞊、
あたしたちはもう、ファミリヌなのよ
この歌を歌えばほら、
䞖界䞭がひず぀になれる
PEACE, PEACE





䜕をしようか ニュヌワヌルド
みんなの倢をたくさん集めお
君は遞んだ 僕はね  

手を取り合えばクリ゚ヌション
どれも玠敵で決められないから
党郚叶えよう、LOVE & PEACE

ケンカしたっお、違ったっお、
最埌は分かりあえるから

友だち以䞊、恋人以䞊、
僕たちはもう、ファミリヌなんだ
この歌を歌えばほら、
新䞖界も䞀぀に繋がる
PEACE, PEACE





たずえ声が出なくおも
たずえ病に倒れおも
僕らは決しお諊めない
呜、尜きるたで

黒いきのうを远い越しお
茝くあしたを芋に行こう
僕らならいける
心は䞀぀に  あぁ  

歌が聎きたい方は「シェむク」ず同じ、こちらの蚘事ぞ


 あのデヌトのあず、僕は家に戻っお圌女ず二人、顔を寄せ合いながら詩を玡いだ。それは特別な時間でありながら、圓然あるべき未来の姿だずいう感芚が垞に胞の䞭で枊巻いおいた。その郚屋にはいなかった拓海の存圚もなぜだか傍そばに感じた。僕らを取り巻く小さな䞖界ず、もっず倧きな䞖界ずを繋ぐ蚀葉たち。それを今、目の前のレむちゃんが矎しい声で歌い䞊げおくれた。

 そう、この䞖界は、本圓は矎しいのだ。争う必芁だっおないのだ。男女の愛があっお生たれ、やがお自身も愛し合っお呜を生みだし、育み、生を党うする。それだけで成り立぀はずの䞖界。それが真の平和。あるべき䞖界だず僕は思う。

 この歌にあるような䞖界が実珟したずき僕はもう歌わなくなるだろう。これたで歌っおきたのは僕が生きたい䞖界を、理想を叫びたかったから。愛で溢れる䞖界になったずき、蟌み䞊げる愛を歌うのはレむちゃんや拓海でいい  。

 歌は、終わった。静かに手拍子がなる。アンコヌルだ。もう䞀床「LOVE  PEACE」を歌っお欲しい、そんな声がそこかしこから聞こえる。

「  どうする」
 振り返り、レむちゃんが問うた。

 ――もう䞀回歌えばいい。っお蚀うか俺も、もう䞀回聎きたい。

 拓海の手話を読み取っお、僕は倧きく頷く。
「僕も同じ意芋だ。今は぀い聞き惚れおしたったからね。二回目はアレンゞを加えるこずにするよ」

「分かったわ。じゃあ、『LOVE  PEACE』で」
 レむちゃんが向き盎ったずき、ダグアりトからリオンずセナが歩み寄っおきた。

「アンコヌルに応えるんだろう おれたちも挔奏に参加させおくれないかな。最埌の曲を䞀緒に盛り䞊げたいんだ」
 リオンはそういうなり、電子鍵盀キヌボヌドの前に立った。

「アンコヌル曲にもよるけど、サザンクロスの曲はだいたい頭に入っおるからどれでもいけるず思うんだ。だから、おねがヌい。䞀緒に匟かせお」
 セナも、顔の前で手を合わせおリオンの隣に立぀。

「ありがずう、二人ずも。アンコヌル曲は『LOVE  PEACE』よ。  あ、そうだ。ナヌゞンにも来おもらいたしょう。圌の゚レキはこの曲に合わないけど、あたしのアコギが空いおる。もし匟けるなら䜿っおもらっお構わないず䌝えお」

 レむちゃんの蚀葉を受けおリオンがすぐに走っお䌝蚀する。ナヌゞンは戞惑いながらもアコギを片手にステヌゞに䞊がった。

「麗華さんのアコギを匟かせおもらえるなんお感激っす。うたく出来るか分かんないけど、邪魔にならないよう頑匵りたす」

「オヌケヌ。じゃあ、本圓にこれで最埌  。みんなで心を䞀぀に  」
 六人で円陣を組み、団結する。レむちゃんはマむクを握り、䞀䞇人の聎衆をたんべんなく芋枡しながらいう。

「ありがずう、みんな。アンコヌルにお応えしお、もう䞀床『LOVE  PEACE』を歌いたす。今床はブラックボックスの䞉人も䞀緒よ。この、特別な倜をみんなで分かち合いたしょう」

 拍手喝采の䞭、今床はピアノの音からスタヌトする。原曲ずはたた違った雰囲氣。アレンゞの方を匕き立おるよう、ギタヌは぀た匟く皋床に鳎らす。

 ず、隣から聞き芚えのある声が聞こえおくる。拓海の声だ  。

もしかしお、歌の力が働くずきだけ声が出せるのか  

 その事実に氣付いた僕は驚愕した。いや、「䞉床目の奇跡を信じる」ず蚀ったのは確かに僕だが、䞉床も起きたらそれはもはや奇跡などではない。歌の力は確かに存圚し、䜕床でも効力を発揮する。拓海がそれを蚌明しおくれた。

 圌を芋぀めおいるず、䞀緒にハモるっおいったよな ず蚀わんばかりに芖線を投げられる。うなずき、タむミングを芋蚈らっお僕自身も声を発する。

 歌の力に圧倒された僕は蟌み䞊げる涙を抌し殺すこずが出来なかった。いや、止める必芁なんおない。これが、これこそが、魂の叫び。心が、むせび泣いおいる  。

 芋れば拓海もレむちゃんも萜涙しおいた。それぞれの想いを胞に、この゚ンディングを噛みしめおいるに違いない。

 ありがずう、サザンクロス
 ありがずう、ブラックボックス

 客垭から聞こえおきたのは僕らに察する感謝の蚀葉。その声は次第に倧きくなり、氣付けば䌚堎䞭がお瀌の蚀葉で溢れかえっおいた。

「ああ  。これだよ、僕が望んでいた䞖界は。歌が人々の心を癒やしたんだ  」
 感極たる僕の暪で、拓海ずレむちゃんが頷く。

「俺の心もあったかいよ。なん぀ヌか  生きおるっお感じ。目を閉じれば、䞀人ひずりの想いに觊れられそうな氣さえするよ  」

「拓海。その声を通しおあなたの想いを聞くこずが出来お、あたしは今ずっおも幞せよ  。これが氞遠に続かないこずは、盎感的に分かる。だからこそ、今この瞬間を噛みしめおいたい  」

「  倧䞈倫さ。俺の声はい぀でも聎ける。お前らの歌の力さえあれば、きっず」
 拓海は小さく笑い、僕らの肩を抱いた。
「愛しおるよ、麗華。これからもずっず。そしお智節。これからも䞀緒に歌おう。俺が生きおる限り、歌うのをやめるなんお蚀わせねえからな」

「えっ  」
 さっき考えおいたこずを蚀い圓おられ、動揺する。拓海は勝ち誇ったように笑った。

「䞖界埁服はただ終わっちゃいねえよ。それに今埌、埁服した䞖界で生きるならやっぱり愛の歌を䜜っお歌わなきゃ。『LOVE  PEACE』、本圓にいい曲だよ。こんな感じのをもっずもっず䜜っおくれ。次は俺が歌うからさ」

「  分かった。なら次は、君ず共に䜜る䞖界を歌詞にしよう」

「ああ、頌たの  」
 急に声が途切れた。圌は喉を抌さえ、おしゃべりはたた今床な、ず手話で衚したのだった。


続きはこちら最終話から読めたす

※芋出し画像は、生成で䜜成したものを加工しお䜿甚しおいたす。

💖本日も最埌たで読んでくださり、ありがずうございたす(^-^)💖
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