見出し画像

#142【治療体験記】腹膜播種はキイトルーダで治療できるか?

マガジン化のお知らせ

「病院薬剤師が早期リタイア&起業した話」をマガジン化しました。
1記事ずつ購入するよりもお得になっています。
まとめ読みされたい方は是非どうぞ。

本稿は【だまさんの治療体験記】十二指腸がん編の第80回です。

【本ブログをお読みいただく皆様へ】
当ブログでは、私自身のがん闘病体験を共有するとともに、生成AI技術を活用して収集した臨床データや医療情報をご紹介しております。同じ病と向き合う方々、そしてそのご家族の皆様に少しでも参考になればと思い、情報を発信しておりますが、お読みいただく際には以下の点をご留意ください。

生成AIの特性について
生成AIは膨大な情報を迅速に整理できる便利なツールですが、「ハルシネーション」と呼ばれる現象により、実際には存在しない情報や不正確なデータを生成する可能性があります。AIが提示する数値やデータは、必ずしも最新の医学的知見や正確な臨床研究結果を反映しているとは限りません。

医療判断は必ず専門家と
本ブログの情報は、あくまで一患者の経験と調査に基づくものであり、医学的アドバイスや治療の推奨を目的としたものではありません。がん治療は個々の病状、ステージ、体質によって最適な選択肢が大きく異なります。治療方針や薬剤選択については、必ず主治医や専門医にご相談ください。

情報の活用方法
当ブログの情報は、医療者との対話のきっかけや、ご自身で調べる際の出発点としてご活用いただければ幸いです。気になる情報については、信頼できる医療機関の公式サイトや学術論文などで裏付けを確認されることをお勧めします。

皆様の闘病が希望あるものとなりますよう、心より願っております。

病院薬剤師だまさん


穏やかな日々の中で

2025.11.18

キイトルーダも3サイクル目を終えてから8日目となりました。

相変わらず水様便と手足のしびれは続いていますが、特に増強している様子もなく平穏な日々を送っています。

そんな中、少し気になる情報が…。

抗がん剤は腹膜播種に効果が薄い。

たしかに前治療(CAPOX療法)はPD評価となり、キイトルーダに治療変更となったという経緯があります。

「では、キイトルーダだったら大丈夫なの?」

たちまち不安感が襲ってきました。

今回も迷わず生成AI(Genspark)の力を借りることにしました。

CAPOX療法(オキサリプラチン+カペシタビン)の腹膜播種への有効性

小腸癌における使用実績:
CAPOX療法は小腸癌の治療において、大腸癌に準じたレジメンとして使用されています。フッ化ピリミジン系薬剤とオキサリプラチンの併用療法(FOLFOX療法やCAPOX療法)による報告が多く、生存期間中央値(MST)は15-20ヶ月とされています。

腹膜播種に対する効果:
腹膜播種を伴う小腸癌の腹膜播種に対して、CapeOX(CAPOX)療法+ベバシズマブ(血管新生阻害剤)の併用が有効であったという症例報告があります。ただし、腹膜播種は抗がん剤が効きにくいことが知られており、肝転移や肺転移と比較して治療効果が劣る傾向があります。大腸癌の腹膜播種に対する全身化学療法では、生存期間中央値は12-14ヶ月程度と報告されています。

補足:
腹膜播種を伴う大腸癌に対して、全身化学療法(CAPOX+ベバシズマブ)にパクリタキセルの腹腔内投与を併用する臨床試験も行われています。

やはりCAPOX療法では腹膜播種への効果は期待薄のようですね…。

キイトルーダ(ペムブロリズマブ)の腹膜播種への有効性

キイトルーダの効果は腫瘍の遺伝子状態によって大きく異なります

MSI-H(高頻度マイクロサテライト不安定性)の場合:非常に有効

  • 小腸癌の場合、MSI-Hは大腸癌よりも高頻度で認められます(最大70%)

  • ZEBRA試験では、MSI-H小腸癌患者の50%が部分奏効を達成し、無増悪生存を維持しています。

  • MSI-H大腸癌に対する一次治療としてのキイトルーダの客観的奏効率は44%(完全奏効11%、部分奏効33%)でした。

  • MSI-H小腸癌で腹膜播種再発に対してペムブロリズマブが有効であったという報告があります。

  • ただし、最大治療効果PR(31%縮小)を得た後、治療開始6ヶ月で新規病変が出現した症例も報告されています。

MSS(マイクロサテライト安定)の場合:効果は限定的

  • ZEBRA試験では、MSS小腸癌患者での確認された部分奏効はわずか1例(3%)のみでした。

  • この1例は高い腫瘍変異量(TMB-High)を有していました。

  • 全体の奏効率は8%と低く期待された30%の基準を満たしませんでした。

  • 生存期間中央値:7.1ヶ月

  • 無増悪生存期間中央値:2.8ヶ月

私はMSI-Hに該当するのでひと安心ですが、予断は許しません。

まとめと重要なポイント

  1. CAPOX療法は小腸癌の標準的治療の一つですが、腹膜播種に対する効果は限定的で、肝転移や肺転移ほど効果が期待できません。

  2. キイトルーダの効果は遺伝子検査結果に依存します:

    • MSI-H/dMMRの場合:高い奏効率が期待できます(50%前後)。

    • MSS(MSSの場合):効果は非常に限定的です(3-8%程度)。

  3. 遺伝子検査の重要性

    • MSI検査やミスマッチ修復蛋白(MLH1、MSH2、MSH6、PMS2)の免疫染色検査

    • TMB(腫瘍変異量)の測定も有用です。

  4. 治療の個別化

    • 担当医と遺伝子検査結果を確認し、ご自身の腫瘍がMSI-HかMSSかを把握することが重要です。

    • MSI-Hの場合、キイトルーダは非常に有効な選択肢となります。


今回はここまで。

次回をお楽しみに。

ここから先は

0字
赤っ恥話満載なので一部有料としています。 どうしても読まれたい方はマガジンの方がお得となっています。

病院薬剤師だまさんが早期リタイアし、個人事業「医薬品集制作の大学堂」を営む奮闘記です。 病院薬剤師が起業するなんて、親の薬局を継ぐ以外は激…

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?