育児休業 × HR 〜 従業員満足度のその先にあるもの 〜
▼佐伯さんの前回の記事
個人・家庭・会社はつながっている
これまで私は採用担当として、従業員満足度(ES)の重要性について発信してきました。
私自身が以前から大切にしている考えがあります。
個人・家庭・会社は切り離せるものではなく、互いにつながっているということです。
ここでいう「家庭」とは、配偶者や子どもだけでなく、兄弟姉妹や両親、祖父母など、自分にとって大切な人とのつながり全体を指します。
個人・家庭・会社のいずれかに問題が生じると、最高のパフォーマンスは発揮できない。私はそう考えています。
だからこそ私は、従業員満足度の“その先”に何があるのかを意識してきました。
ただ満足している状態ではなく、
安心を土台に、活力を持ち、成長を実感しながら働き続けられる状態へ。
HRの領域では、それを Thriving(スライヴィング) と呼びます。
前向きに挑戦し、価値を生み出し続けている状態です。

育児休業を通じて実感した「心理的安全性」
今回、私は育児休業を取得しました。
それは、これまで大切にしてきた考えを自分自身で確かめる時間でもありました。
制度として育児休業は存在しています。
しかし、「制度がある」ことと「安心して取得できる」ことは、必ずしも同じではありません。
私が取得できた背景には、
業務を引き継いでくれた同僚、理解を示してくれた上司、背中を押してくれた経営層の存在がありました。
ここで改めて感じたのは、心理的安全性の大切さです。
自分の状況を安心して伝えられること。
人生の節目を遠慮なく相談できること。
そして、「戻ってくる前提」で送り出してもらえること。
制度を機能させるのは、仕組みだけではなく、日々の信頼関係なのだと実感しました。

Work-Life IntegrationとHuman Sustainability
過去の記事ではワークライフバランスという表現を用いましたが、以前からWork-Life Integration(ワークライフインテグレーション)という“統合する”視点を大切にしており、今回の育児休業を経て、その感覚がより確かなものになりました。
仕事と生活を切り分けて均衡を取るのではなく、
人生という一つの流れの中で捉える考え方です。
土台が安定しているからこそ、挑戦できる。
心が満たされているからこそ、周囲に価値を届けられる。
やはり、個人・家庭・会社はつながっている。
それは理論ではなく、私自身の実感です。
いま企業経営では「人的資本経営」が重視されています。
その本質は、
人が一時的に成果を出すことではなく、
人生を通じて持続的に価値を発揮し続けられる状態をつくることにあるのではないでしょうか。
私はそれを、Human Sustainability(ヒューマンサステナビリティ) という視点で捉えています。
Thrivingが「いま活力を持って輝いている状態」だとすれば、
Human Sustainabilityは「その状態を人生単位で持続できる状態」です。
そのためには、
心理的安全性があり、
Work-Life Integrationが機能し、
個人・家庭・会社が無理なくつながっていることが欠かせません。

従業員満足度の“その先”へ
今回の経験を通じて、その思いはより確かなものになりました。
従業員満足度はゴールではなく、入口。
Thrivingは、挑戦し続けられている状態。
そしてその先にあるのが、Human Sustainabilityです。
人が安心して人生と向き合いながら働ける環境こそが、
結果として組織の持続的な成長につながるのではないかと、私は考えています。
今回の育児休業は、決して一人で実現できたものではありません。
業務を引き継いでくれた同僚、理解を示してくれた上司、背中を押してくれた経営層の存在があってこそです。
改めて、心より感謝しています。
この経験を私個人のものにとどめることなく、
誰もが安心して人生の節目と向き合える環境づくりへと還元していきたい。
そのために、私にできることを一つひとつ着実に実行していきます。

※掲載画像はすべてイメージです
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