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世界はまだEVOで三度優勝した男のことを知らない②


続き。

メタ

ちょもす:そのテクニック(Japanese Secret Tech)なしにしても、決勝以外はまったくへいほぉさんに触れず負けてく人が多かったように見えたんだけど、それはどういうところに起因してたの?この手の空中制御のゲームって向こうが本場で上手いイメージがあるんだけど。

へいほぉ:多分なんですけど、3キャラいるうち、向こうは前張りキャラが2体+強いアシスト1体の構成が多かったんですよね。でも自分は前張り1体+アシスト2枚で、最初のキャラが落ちなければ立ち回り有利っぽいってのがあって。

ちょもす:そもそも構成が違ったんだ。

へいほぉ:あのゲームってアドバ(相手をはじくガードシステムのこと)とか昇竜がめちゃくちゃ強いんで、怪しい時に触りにいきたくないんですよ。だからひたすらアシストひっかけてコンボ行くのが理想だと思ってて、ずっとそれをやってただけなんですよね。

ちょもす:ああーそういう背景なんだね。エアプの浅い見解で恐縮なんだけど、ひたすらアシスト出してハイジャンプして待ってるだけの見た目やたら寒いみたいな試合が多くてなんだこのゲームと思ってた。でも理屈からそうなってるのはすごい納得するなあ。

過去

ちょもす:今回は無法テクニックで優勝した部分も大きいとは思うんだけど、思えば『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』の時もそうじゃなかった?あれもなんか限られた人間だけが知ってるガード不能で相手をハメて優勝してた記憶があるんだけど。

へいほぉ:そうですね。でもあれは海外で使ってる人いたんですよね。今回『InvincibleVS』のTop8にもいたDYLNYANって人は実践投入してたんですよ。

ちょもす:狭い界隈すぎる。

へいほぉ:でもその人は使ってるチームがそもそもあんま強くなくて。

ちょもす:秘蔵のテクニック一つで勝てるほど甘い世界じゃないってことね。

へいほぉ:あれトレモが結構だるくて。フレーム消費してビタの時だけガード不能になるみたいなやつなんですけど、それをキャラごとに覚えなきゃいけなくて。自分の使ってるチームで北海道勢で完璧に仕上げてる人がいて、そっから今回同行してた『Invincible VS』勢の人が仕上げて、そっから自分が仕上げて……みたいな流れでしたね。

ちょもす:すげー世界だ。これは大分昔の話になるけど、『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE』で優勝した時もワザップあったんでしょ?

へいほぉ:なんかクロスコンボっていう独特のシステムあって、それをめちゃめちゃ早い段階で使いこなしてるやついて、それを自分のチームで使ってみたらありえんくらい強くなったんですよね。で、海外とかで使われてるチームがそれと相性悪いようなチームばっかりだったんで勝てたっていうのはありますね。

ちょもす:自分で見つけるっていうよりはどれも最速で自分のものにしてる感じなのが、学習能力の高さの裏付けになってる気がする。そういえばこの時EVO行かないフリからの行くコンボ決めた話も聞いたことあるけど。

へいほぉ:なんかその時って色んなマルチゲーマーが『BBTAG』をやってたんですけど、別に自分がそんな有名じゃないから影響あんまないと思ってたし、キャメイさんとかKOGさんとか(当時のプレイヤー)にすげえフォーカスされたらいやじゃないですか。

ちょもす:対戦相手としてマークされたくなかったってことね。

へいほぉ:これは今もそうなんですけど、めちゃくちゃ人対策されると自分が勝てないプレイヤーであることはわかってるんで……。

ちょもす:あーそれは、格ゲー力が向こうの方が高えと自分では思ってる、みたいな話なのか。で、突然行って優勝したんだ。

へいほぉ:たまたま仕事で偶然休みとれた可能性もありますけどね。

ちょもす:(笑)。面白い話だと思うんだけど、まあ昨今のeスポーツ観、つまりは公正とか公平みたいなところからはやや離れた価値観の話ではあるよね。今の世の中だと「目先の勝ちより最強を目指せ」って言われちゃう気がする。おれは勝ちにこだわるってそういうことだとも思うから全然わかっちゃうけど。

ストーリー

ちょもす:おれはこの三つの優勝にすごいストーリー性を感じるというか、三回マル秘テクニック使って優勝してるのがすごい物語だし、へいほぉさんの人物を端的に表してるとも思うんだよね。これって今の潔癖な世の中だと見方によってはバグ利用野郎みたいな話になりかねないんだけど、おれはむしろこういう勝利に貪欲な人の話の方が好きな節があって。

へいほぉ:ちょもすさんも"そっち側"ですもんね。

ちょもす:まあ……、『TEPPEN』の予選はダマで有線繋いでたしね。だからへいほぉさんが日本帰ってきて一発目にやってた配信が『グリプリ(『The Glitch Prison Together』の略)』でめっちゃいいなと思って。

(補足:『The Glitch Prison』は一時期話題になった「意図的に開発者によって残されたバグを利用して監獄からの脱獄を試みるゲーム」だが、実はあまり知られていない対人戦が出来るようになった『The Glitch Prison Together』という後継作品がある。おかしくなった慣性を利用する等様々なバグ技を駆使して対戦相手より先に監獄を脱獄するゲーム……らしい。サマーセールの対象商品なので今ならお得!)

へいほぉ:本当にどうでもいい話かもしれないんですけど、今回EVO優勝した時に『Purgo Box』っていうフリーゲームのTシャツ着てたんですよ。これは、『The Glitch Prison』の作者の人のゲームなんですよね。

ちょもす:あっそうなんだ!?

へいほぉ:これはオタクっぽい話なんですけど、昔なんかそういう布教するとかそういう文化あったじゃないですか。オタクが作品のTシャツ着て大会出るみたいな。昔それで一回だけTシャツ着て大会出たことあったんですけど、その時ありえんくらいボロ負けして。

ちょもす:(笑)

へいほぉ:だから着たくねーなと思ってたんですけど、今回ジンクス破って勝てたんで嬉しかったですね。そのTシャツ多分10年くらい前に買ったやつなんですけど。

ちょもす:そりゃ嬉しいねえ。

へいほぉ:その作者の人、VRChatもやってて多少交流あるんですけど、『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』の時も大会見てくれてたんですよ。今回もチラっと見てくれたっぽくて、『Purgo Box』Tシャツ着とるやんって反応されてたのが嬉しかったですね。

ちょもす:めっちゃオタク冥利な話だ。……ごめんこの流れでめっちゃ単刀直入に聞いちゃうんだけど、『The Glitch Prison Together』……面白い……ですか?


へいほぉ:……複雑ですね。

ちょもす:いやおれ、Togetherじゃないほうは遊んだんですよ。でも正直こう……おれのゲームではないなと思ってやめちゃったんですけど。でもへいほぉさんの配信見ると『The Glitch Prison Together』のトレモをもくもくとやってるから、どうなってんだと思って。

へいほぉ:ある程度理解度超えたら楽しくなるタイプのゲームってあるじゃないですか。

ちょもす:あー。わかります。

へいほぉ:『Together』はある程度理解した上で対戦したら面白いんで敷居はめっちゃ高いですけど、面白いですよ。

ちょもす:え、あのゲーム普通に対戦できて人がいんの?

へいほぉ:9割方作者としか当たらないですね。

ちょもす:(笑)。勝てるんすか作者には。

へいほぉ:いやあの、これは作者の人も言ってた話なんであれなんですけど、自分が勝てそうになると次の日ぐらいにアップデート入るんですよね。

ちょもす:(爆笑)

へいほぉ:突然世界が改変されるんでマジでやばいです。でも作者も良心があるのか、ちゃんとコア寄りのゲーマーなんで。『Together』ってレースで、「このショートカット難しくしよう!」とか言って難しくなったりするんですけど、難しくしすぎて作者がショートカットミスって自分が勝つみたいな展開もあります。

ちょもす:仲良すぎだろ(笑)。おもしろ。


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