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メモをする➁/3|シロクマ文芸部

メモの向こう

メモをすることは、祈りに似ている。
駅前の古びた喫茶店。
当時、私たちはいつもカウンターの端に座った。
彼は熱いブラックコーヒー、私は冷たいミルクティー。
二人の間には、小さな裏紙ノート。

私たちは、他愛のないメモを見せ合うのが常だった。
ルールはシンプル。
いま考えていることをメモする、それだけ。

彼がトイレに席を立った。
私はメモをする。
「今日のミルクティーは少し甘い。窓の外、ツバメが横切った」
ただの日常。それが、彼に読まれると思うだけで、ノートの上の文字はどこか熱を帯びる。

戻ってきた彼は、私のメモを見て「へえ」と小さく笑った。
「私もちょっとトイレ」

鏡の前で少しだけ髪を整え、席に戻る。
ノートには、彼の少し癖のある文字。
「コーヒーの湯気の向こう、君の髪から微かに夏草の匂いがした」
心臓が、トクンと跳ねる。
彼の横顔を盗み見ると、その耳たぶが、ほんのりと赤い。

私たちは、若かった。
私は走り書きをすると、ノートを彼に押しやった。
「少し手を動かせば、届くところにあなたが居る。」





小牧幸助さんのシロクマ文芸部に参加します。

三部作を作りました。
Claude、Gemini、ChatGPT、それぞれの初稿を元にしています。
その順で、
2026/05/18(月)6:30、11:30、18:30に投稿します。
これはGemini版。

よろしければどれが一番好きかなど、感想をお寄せください。




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