【前編】人が幸せになる時の身体を知る
※お詫び※
この記事は以前に出した電子書籍の「第二章、前編・人が幸せになる時を知りそれを活用する」です。概ねそのままコピペしています。
前回の図でいえば、以下の話です。

人が幸せを感じるのは「脳が幸せホルモンを分泌しているから」です。
さらに「幸せホルモンがどういうものか、どうやって出せば良いのか」ということがわかれば、幸せになる再現性も高くなります。
それらの「幸せホルモン」を調べますと、どうやって出せば良いのかについては食べ物の力が大きいことがわかりました。
そこで「何を食べたら良いのか」の結論をざっくり言えば、次のようになります。
◎タンパク質を積極的に食べる
……少々、ざっくりし過ぎましたか。
理由は「タンパク質とは、人体を構成するものの割合で言えば水分に次いで二番目に多いものであり、身体(心身とも)の健康に最も欠かせないものである」からです。
成人で言えば、ざっと六割が水分で二割がタンパク質になります。
ただしタンパク質は加齢による減少があり、かつ個人差(鍛えている人とそうでない人、あるいは太っていて体脂肪が多い人かどうかなど)によっても異なります。
ところでタンパク質といえば、やはり筋肉を真っ先に挙げる人が多いでしょうが、筋肉以外にも臓器や肌に髪、あるいは神経伝達物質やホルモンもタンパク質から作られています。
つまりタンパク質の摂取量が十分だと臓器も元気にバリバリ働き、必要な栄養を消化吸収する仕事が捗りますし、さらに肌も髪もきれいでツヤツヤ、他者からの印象も良くなり自身の仕事も捗ることでしょう。
そのタンパク質を構成しているのがアミノ酸です。
中でも人間の体内で作ることのできないアミノ酸は食べ物から取り入れるしかありませんが、これらを必須アミノ酸と言います。
と、ここまでは「体の健康に欠かせないから、タンパク質(中でも必須アミノ酸)は大事である」という話でした。
ここからは「心の健康」の方、つまり本題の「幸せホルモン」の話に入ります。
先ほども触れましたが、神経伝達物質やホルモンもタンパク質から作られています。
俗に「幸せホルモン」といいますが、正確にいえばホルモンだけでなく神経伝達物質も含まれています。
神経伝達物質とホルモンの違いは、神経伝達物質はその名の通り「神経から神経へ伝達するもの」ですが、ホルモンはそうではなく「血液によって特定の細胞まで運ばれるもの」です(特定の細胞には呼応する受容体があり、その受容体と結合することでホルモンが作用)。
この神経伝達物質には、体に与える影響の大きさから「三大神経伝達物質」といわれるものがあります。
それが「セロトニン」「ドーパミン」「ノルアドレナリン」です。
幸せホルモンの話題では真っ先に名前が挙がるのが「セロトニン」ですが、幸せホルモンとしての強さは最強を誇る「ドーパミン」には及びません。
「セロトニン」の幸せとは「地味な幸せ」「ほのぼのとした幸せ」のようなもので、朝に目覚め良く気持ち良く起きられるとか、前向きで意欲的な気持ちになって頑張ろうと思うとか、そういう類いの幸せ感をもたらすものです。
また、日中はセロトニンとして分泌されますが、夜間はセロトニンからメラトニンが生成され、そのメラトニンによって快適な睡眠がもたらされます。
そしてもう一つ、次に説明する「ドーパミン」「ノルアドレナリン」のコントロールをしており、それらの過剰分泌による悪影響を防ぐという仕事もしています。
つまり、これらのような重要な役目を持っているため、幸せホルモンといえば概ね「セロトニン」の名前が真っ先に挙がります。
「セロトニン」の出し方を食事以外で言えば「朝の光を浴びる」「リズムのある運動をする」「瞑想する」などがあります。
次に、先ほど幸せホルモン最強だと挙げた「ドーパミン」ですが、確かに幸せを感じさせる力には絶大なものがあります。
「ドーパミン」の効果は「やる気や集中力を出す」「達成感や喜び、嬉しさなどの強い幸福感を出す」というもので、先ほどの「セロトニン」とは違い「急激で強い幸せ」と言えます。
「ドーパミン」の本来の使い方は「目標を設定し、その目標に向かって努力し、達成する」というもので、設定時から達成時まで「ドーパミン」が分泌されます。
もちろん最も分泌されるのは達成時であり(そこで最も強い幸せを感じる)、その後さらに高い目標を設定してさらなる挑戦をして達成する、そのような挑戦と達成を何度も何度も繰り返し、人はさらに進歩していく……という話になるわけです。
が、このような挑戦と達成の課程を経ることなくあっという間に、達成時のような強いドーパミンが出すこともできます。
それが「酒やタバコ」「パチンコなどのギャンブルやゲーム」「甘い食べ物や飲み物」です。
これらは手っ取り早く「ドーパミン」を出すことができますが、過剰摂取になりがちでかつ依存症にもなりがちなものでもあります。
依存症までなってしまうと幸せどころか不幸になってしまうため、幸せホルモンの優先順位としては、この後に挙げる「オキシトシン」よりも低いとされることが多いのでしょう。
最後に「三大神経伝達物質」として「ノルアドレナリン」のお話しをしておきます。
幸せホルモンとしては名前の挙がることのない「ノルアドレナリン」は、体が不安や恐怖などのストレスを感じたときに出るものです。
不安に恐怖ですから、幸せどころか不幸な感情と言えるかと思いますが、これらは「不幸になるのを回避する」ために必要なものです。
例えば「友達だと思っていた人に情報商材系の怪しいセミナーに誘われて、不安な気持ちになり断って付き合いをやめたら、後日それが詐欺であることがわかった」という場合など。
そこで「やったーこれで私も億万長者だー」と「ドーパミン」出しまくりで、幸せな気持ちになって多額のお金を払ってしまったら、その後で不幸になってしまいます。
分泌された時点では幸せな気持ちにはなれませんが、幸せな人生にするために「ノルアドレナリン」にも活躍してもらわなければならないですよね。
「三大神経伝達物質」はここまで。
ここからは本来の幸せホルモンのお話に入ります。
幸せ「ホルモン」で真っ先に名前が挙がるのは、やはり「オキシトシン」でしょう(オキシトシンには末梢組織で働くホルモンとしての作用と、中枢神経での神経伝達物質としての作用がある)。
「オキシトシン」を一言で言えばストレスが軽減される「癒しのホルモン」であり、そのことで不安が解消し「積極的になる」「仕事や学習の意欲が増す」「集中力が高くなる」などの効果があります。
さらに「ほのぼのとした幸せ」が得られるということも挙げられますが、これは「オキシトシン」が増えることによって、先に挙げた「セロトニン」の分泌も促されるからです。
元はと言えば出産や子育ての時に分泌されるものとして有名でしたが、親子だけでなく他の家族や友人、会社の同僚などの親しい人とのふれあいで出すことができます(一人暮らしで忙しくて周りに人がいない場合は「動物の画像や動画を観る」とか、あるいは「ぬいぐるみを触る、抱っこする」などでも出せるそうです)。
さて、ここまで「三大神経伝達物質」の「セロトニン」「ドーパミン」「ノルアドレナリン」と幸せホルモンの「オキシトシン」の話をしてきましたが、これらに共通するのは「食事から出すにはタンパク質が必要」ということです。
「セロトニン」は必須アミノ酸であるトリプトファンから、「ドーパミン」は準必須アミノ酸であるチロシンから、「ノルアドレナリン」は「ドーパミン」から、「オキシトシン」は必須アミノ酸を含む9個のアミノ酸からできています(チロシンは必須アミノ酸ではありませんが、体内で作る場合は必須アミノ酸であるフェニルアラニンから作られるため、準必須アミノ酸と言われています)。
ここからは後編でお話しします。
