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ロードサイド

マンションやホテルには、湖とか河とか公園の横に建っているものが多い。
そのせいか「レイクサイドホテル~」や「リバーサイドシティ~」だとか「パークサイドハイツ~」のような名前が付けられているのをよく見かける。

電車の中吊り広告なんかでそういう名前を見ると、ときどき思ってしまう。
「で?」と。

「レイクサイドホテル」はまぁ、やりたいことは分からんでもない。
部屋からの眺望の良さを想起させる。「景色良さそう!ここ行きたい!」と思わせるための要素として役に立つだろう。
ほとんど旅行をしない私にとっては、それも共感は出来ないのだけれど。
湖が見たかったら、湖まで行くよ。部屋から見えなくてもいいよ。
同じ理由で「オーシャンビュー」にも特に惹かれない。「ラーメンスタジアムサイドホテル」のほうが心躍るかもしれない。

「リバーサイドシティ」については、むしろ逆効果なのでは?と思っている。だって河って、だいたい臭いから。あと大雨の時に氾濫する危険性もある。
まあ、将来的に隣にデカいマンションが建てられない、というのはメリットなのかもしれない。
そんなことより、たかだかマンションごときが「シティ」を名乗るなよ。傲慢だぞ。もっと謙虚にいけ。そういうとこだぞ。
あと「高輪ゲートウェイシティ」ってなんだよ、ゲートウェイに滞留させるな。流せ。

さて、残るは「パークサイドハイツ」だ。
どうだろう、みなさんの近くにもあるんじゃないだろうか?パークサイドハイツ。言いたいことは分かるよ。でもいったん「ハイツってなに?」という疑問は置いておこう。そんなこと気にしてたらこの話終わらないから。それについては今度お茶でもしばきながら話そうよ。あと「レジデンス」もなんなの?

「パークサイド」の部分についてなのだけど、もうだいたい分かるでしょう。「いや、公園によるだろ」なのだ。

公園というのは有象無象千差万別三者三様十人十色で、木々の生い茂る自然豊かな公園もあれば、ドラえもんに出てくる空き地のような公園もある。昔、コンクリートの壁に囲まれた6畳くらいのスペースに申し訳程度にベンチが置かれた公園も見たことがある。「え…これで公園って名乗っていいんだ…」と思って以来、公園への信頼は揺らいでいる。

たとえば、「代々木パークサイド」とか「日比谷パークサイド」ならいいのだ。いい感じの公園が近くにあるというのは、暮らしにおいてかなり重要だ。
いちおう断っておくと、地方のみなさん、東京の話ばかりしてすみませんね、みなさんがお住まいの地域にも広くていい感じの公園ありますよね、それで置き換えてください。あと、そんなことで突っかかってこないでください、私は東京に住んでるんだから、自分が住んでる地域の話をするに決まってるじゃないですか。

話を戻して、だから「パークサイド」なんて言われたところで、実際にその公園を見てみないとなんともなあ状態になってしまう。
そんなことなら、別に横に公園があるなんて情報は要らないのに。

そう!「その情報いる?」なんだよ!
もっと主体性を持ってくれ!お前自身の情報が欲しいんだ!

もしかして、これって「じゃないほう芸人」の自己紹介みたいなものなのかもしれない。
「オードリー」の春日じゃない方だった頃とか、「ハライチ」の澤部じゃない方だった頃とか、「テツandトモ」のトモじゃない方だとか、「ヨネダ2000」のヨネダじゃない方だとか、「男性ブランコ」はどっちも同じだとか、「たくろう」のたくろうじゃない方だとか。
とにかく、すでに有名な何かがあってそれに頼った命名だから、主体性がないのだ。
もし、再開発などで公園がなくなってしまったらどうするのだろう。
隣に公園が無いのに「パークサイドハイツ」を名乗ってもいいのだろうか。
でもバカリズムはコンビを解散しても、一人でバカリズムを続けているから、意外とアリなのかもしれない。
関係ないけど、アイドルグループのメンバーが入れ替わり続けて、初期メンバーが誰もいなくなった時、これは「テセウスの船」なのでは?と思ったことがある。

そして、これが一番重要なのだけど、すべての住宅は必ず「ロードサイド」なのではないか、という結論に思い至る。

私がいま住んでいるマンションも「ロードサイドマンション」だし、普通の戸建ても「ロードサイド一軒家」だと言える。
ほら、どうですか?「で?」でしょう?

そして空き地の隣の家は「空き地サイド平屋フィーチャリング雷おやじ」なのである。
つまりそういうことよ。




さて、今回のエッセイはマイキーさん主催の『#エッセイしりとりコンテスト』という企画でバトンを頂いたことをきっかけに執筆しました。

バトンをくれたのは「朝霞はじめ」さんです。

「スイカバーを信じろ」の「ろ」から始まるタイトルで記事を書こう、という企画ですね。朝霞さんはnoteを始めた時期が近くて、勝手に同期で友達だと思っているのでとても嬉しい。ご指名ありがとうございました。

さて、この企画、次にバトンを渡す人を3名まで指定できるらしいので、ものすごく勝手に指名します。
「ロードサイド」の「ど」か「と」から始まるタイトルでお願いします!

一人目は「うどじょ」さん。
朝霞さんと同じくnoteを始めた時期が近くて、勝手に同期だと思っています。国語教師だから、というともしかすると失礼かもしれないのですが、でもやっぱり言葉を仕事にしている人の文章は面白いです。
文学フリマに出店するそうで、行こうか迷ってます。行ったとして「どうも、ナガタです」と言うかどうかも迷います。


二人目は「うた」さん。
ご本人が記事にしているので言っていいと思うのですが、年齢が近いらしく、この年代の独身として日々感じる、悲劇ってほどでもないけどじんわりと落ち込む感じとか、でもそれはそれとして生きていかなきゃだよね、みたいな感覚に親近感を持っています。


三人目は「サブリナ」さん。
すみません、あんまり関係性がないので、けっこうダル絡みです。
文章のリズム感とか雰囲気が、自分と近い感じがして読みやすいなと思っています。マッチングアプリの話が面白いので続編をお待ちしています。


企画としては8/31までらしいので、やってもやらなくても大丈夫です。
それでは!


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