Photo by ysgenfu 【小説】名もなき空の若者たち【第1章 佐伯の冬 ― 九九式艦爆訓練生たち】5.基礎訓練 夢見工房GEN 2026年4月14日 18:19 作品紹介 前節 次節第1章 佐伯の冬 ― 九九式艦爆訓練生たち第5節 基礎訓練「高度三千、速度一定……よし」大庭が呟く。その声は、計器の針を確かめるたびに、少しずつ落ち着きを増していった。「高度三千……変わらず」川畑が読み上げる。読み上げる声は、まだ固かった。だが、その固さは、自分の役割を必死に掴もうとする意志の固さでもあった。九九式艦爆の後席は狭い。冬の冷気は風防の隙間から入り込み、指先をじわりと奪っていった。「……寒いな」「前も……寒いよ」二人の声は、互いの緊張を、ほんのわずかに和らげるように震えていた。その震えは、空の冷たさだけが原因ではなかった。つづく ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます! チップで応援する #小説 #物語 #歴史 #日本人 #フィクション #若者 #太平洋戦争 #パイロット #大東亜戦争 #海軍 #旧日本軍 #瑞鶴 #翔鶴 #九九式艦爆 #帝国軍人