北海道の旅#64|4月の北海道に上陸。むかわ竜からマイナス7度の日勝峠へ
2025年4月1日、20時40分。
敦賀から約20時間。
ようやく北海道に上陸した。
ここまで北海道の旅を3本も書いてきて、4本目にして初めて北海道である。
ちょっと引っ張りすぎた気もするけど、車で来る北海道は遠い。
それも含めて旅なんやろう。
長男が岡山で乗っていた車も、無事に北海道へ上陸した。
この車を帯広まで運び、この春から大学2年になる次男へ引き継ぐ。
今回の旅のひとつの目的まで、あと少し。
ただし、ここから帯広までがまだ遠い。
しかも外は夜。
北海道は、上陸したからといって簡単にはゴールさせてくれない。
前回の話はこちらです。
このシリーズのまとめ記事はこちらになります。
関西から北海道へ通いながら、車中泊で北海道ワーケーションを実践している記録です。
北海道の旅日記2025
フェリーを降りた瞬間、北海道の夜
船を降りる。
久しぶりに自分でアクセルを踏んで、北海道の道路へ出た。
港の空気は冷たい。
朝からずっと暖かい船内で過ごしていたので、余計にそう感じる。
でも、この空気。
帰ってきたな、と思う。
北海道へ来るのはこれが初めてではない。
それでも、車ごとフェリーから降りて北海道の道路へ出る瞬間は、やっぱり特別だ。
飛行機で着く北海道とは、少し違う。
昨日、関西から自分で運転してきた車が、そのまま北海道を走り始める。
地続きではないのに、旅がずっとつながっている。
まず向かったのは、むかわ町だった。
夜のむかわで、いきなり恐竜
むかわ町へ入り、道の駅へ。
そこで出迎えてくれたのが、
むかわ竜。

北海道へ上陸して最初にちゃんと出会った相手が恐竜になるとは思っていなかった。
でも、こういう予定にない出会いが旅では面白い。
夜の道の駅に立つ恐竜を眺めていると、
「北海道まで来たなあ」
という実感より先に、
「でかいなあ」
が出てくる。
さらに売店を見ていると「ししゃもネコ」というキャラクターまでいる。

恐竜の次はネコ。
むかわ町、なかなか情報量が多い。
道の駅で出会った、もう一人のすごい人
そして、むかわ竜とは別に足が止まった場所があった。
鈴木章博士の展示コーナー。


2010年にノーベル化学賞を受賞した鈴木章博士は、むかわ町の出身だ。
北海道の夜道を走る途中で立ち寄った道の駅。
そこで恐竜を見て、そのすぐ近くではノーベル賞受賞者の足跡に出会う。
こういうのがあるから、道の駅は素通りできない。


予定を立てて、
「今日は鈴木章博士について学ぼう」
と思って来たわけではない。
たまたま入った場所に展示があって、
「そうなんや」
と足が止まる。
旅先で覚えていることって、案外こういう予定外のことだったりする。
しかも、そのすぐ近くには田畑真紀さんのオリンピック展まであった。
むかわ町出身のスピードスケート選手で、バンクーバー五輪の銀メダリスト。
むかわ竜を見に立ち寄ったはずが、ノーベル賞の鈴木章博士に、オリンピックメダリストの田畑真紀さん。
夜の道の駅で、思っていた以上にむかわ町の「すごい人」に出会ってしまった。

コンビニでコーヒー。そして仕事の相談
道の駅を出る前に、近くのコンビニにも寄った。
コーヒーを買って、ちょっと休憩。
そしてスマートフォンを開いて、事業案を練る。
さっきまで海の上で映画を見ていた人間が、北海道へ上陸した途端に仕事の話を始める。
我ながら切り替えが早い。
いや、切り替わっていないだけかもしれない。
旅をしていても、気になったことがあれば考える。
仕事をしていても、目の前に面白そうな道があれば走ってみる。
その境目がだんだん曖昧になってきた。
これも自分なりのワーケーションなんやろう。
21時49分、十勝へ向かう
むかわ町を出たのは21時49分。
ここから帯広方面へ向かう。
日高を抜けて、十勝へ。
昼間なら北海道らしい景色を楽しめる道なんやろうけど、今は真っ暗。
見えるのはヘッドライトに照らされた道路と、その先の闇だけ。
フェリーで一日ほとんど運転していなかったせいか、運転そのものは苦にならない。
ただ、北海道の4月を少し甘く見ていた。
標高が上がるにつれて、景色が変わってきた。
道路脇に雪がある。
さらに進む。
雪が増える。
そして日勝峠。
気温表示を見る。
マイナス7度。
「4月やで……」
思わず声が出た。
4月の日勝峠は、まだ冬だった
関西では桜を見てきた。
昨日の伏見では、川沿いに桜が咲き始めていた。
琵琶湖でも春を感じながら走ってきた。
そこからフェリーで一日。
そして今、目の前には雪。
気温はマイナス7度。
同じ旅の中とは思えない。
北海道へ来たことを実感したのは、フェリーを降りた瞬間より、むしろこのときだったかもしれない。
そうやった。北海道の春を、関西の春と一緒にしたらあかん。
1月にはもっと厳しい寒さを経験している。
それでも4月という数字を見ると、どこか油断する。
北海道は、その油断を日勝峠でちゃんと修正してくれた。
日勝峠を越えた。十勝へ
雪の残る夜道を走り続ける。
静かだった。
車も少ない。
ヘッドライトの先に白い雪が浮かんでは消えていく。
怖さがまったくないわけではない。
でも、こういう北海道の夜道は嫌いじゃない。
むしろ、少し好きだ。
やがて峠を越え、十勝へ入る。
長男の車を次男へ届ける目的地、帯広が近づいてきた。
深夜1時15分、音更に到着
日付が変わった。
深夜1時15分。
ようやく道の駅おとふけに到着した。

敦賀を出たのが昨夜。
フェリーで約20時間。
北海道へ上陸してから、むかわ町に寄り、夜の日勝峠を越えてきた。
さすがに今日はここまで。
歯を磨いて、寝る準備をする。
そこで登場したのが一枚の毛布。
もともとは荷物を傷つけないための緩衝材として積んできたものだった。
でも外は寒い。
使えるものは使う。
ということで、この瞬間から、
荷物用毛布から車中泊用毛布へ昇格。
本人、いや本毛布も、まさか北海道まで来て人間を暖める仕事に配置転換されるとは思っていなかっただろう。
運転席で毛布にくるまる。
明日は帯広へ。
長男が岡山で乗っていたこの車を、いよいよ次男へ引き継ぐ。
関西を出て、伏見を歩き、琵琶湖を走り、敦賀から海を渡った。
そして最後は、マイナス7度の日勝峠。
長かった。
でも、目的地はもうすぐそこだ。
北海道の旅は、ここからようやく本番になる。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
書いている人はこちらです。
関西から北海道へ通いながら、車中泊で北海道ワーケーションを実践しています。
