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【第一話】その日、私は“決める側”になった

人が亡くなったあと、
現実には、さまざまな「判断」が始まります。

・誰が連絡するのか
・誰が死亡届を出すのか
・誰が遺骨を引き取るのか
・お墓はどうするのか
・費用は誰が負担するのか

ですが、こうした話は、
家族の中でもほとんど共有されません。

多くの人は、

「その時になれば、誰かがやるだろう」

と思っています。

実際、普通の家庭であれば、
それで問題ないのかもしれません。

ですが現実には、

・子どもがいない
・親族と疎遠
・頼れる人がいない
・誰に連絡すればいいか分からない

そういうケースがあります。

この連載では、
実際の死後事務やお墓の現場を通して、

「最後に誰が決めるのか」

を記録していきます。



この連載を書いているのは、

「不安を煽りたいから」

ではありません。

むしろ逆です。

私は、相続やお墓の相談を通じて、

「もっと早く話せていれば」
「元気なうちに確認できていれば」

そう感じる場面を、何度も見てきました。

ですが現実には、

亡くなってから初めて、

・お墓の場所が分からない
・連絡すべき親族が分からない
・遺骨をどうするか決まっていない
・誰が手続きをするのか曖昧

という問題が、一気に表面化します。

しかも、その時にはもう、

本人に確認することはできません。


私は、お墓や戸籍の相談を通して、

「判断材料は、先に失われる」

という現実を見てきました。

だからこそ、
まだ元気なうちに、
“考えるきっかけ”として残したいと思っています。



私は、行政書士として、
相続やお墓、死後事務の現場に関わる中で、

普通に生活していたら、
たぶん経験しなかったであろう場面を、
何度も見てきました。

家族以外の遺骨を拾ったこと。

誰にも連絡できないまま、
亡くなった後の手続きを進めたこと。

「迷惑をかけたくない」

そう言っていた人が、
本当に誰にも頼れず、
ひとりで人生を終えていったこと。

正直、
なぜ自分が、
こういう場面に何度も立ち会うのか、
考えることがあります。

ただ最近は、

この経験を、
まだ間に合う人に伝えるためなのかもしれない。

そう思うようになりました。

このnoteを必要としている方に届けたい。

そう願い、この連載を書いています。
それでは、第一話をご覧ください。



亡くなったあと、
お墓のことを誰が決めるか――

決まっていますか?

それとも、
「そのときに誰かがやるだろう」と思っていますか?


朝の5時半頃でした。
病院で、身元引受人として、ひとりで立ち会っていました。

高齢ということもあり、
無理な延命はせず、成り行きに任せる。
そういう最期でした。

亡くなったあとの流れは、
驚くほど淡々と進みます。

病院にとって重要なのは

・引き取り先があるか
・費用の保証があるか

この2つです。

そこが整っていれば、
8割は段取り通りに進みます。


ただ――
問題は、その先です。

葬儀の段取りに入った瞬間、
現実的な負担が一気に出てきます。

・誰に連絡するのか
・その人はどこに住んでいるのか
・何人来るのか


正直、一人で回せる内容ではありません。
今回のケースでは、
姪の方がいてくれました。


そのおかげで

・親族への連絡
・葬儀の調整
・当日の対応(食事や移動、精算)

最低限の形を整えることができました。


もし、誰もいなかったらどうなるか。
どこかで確実に、途方に暮れていたと思います。


さらに現実的な話をすると、
所持金がほとんどない方もいます。

そうなると、

動く人が、実質“持ち出し”になることもあります。


場合によっては、
ボランティアのような形で動かざるを得ないこともあります。


そして、葬儀の話が進む中で
自然と出てくるのが

「お墓をどうする」かという問題です。


この方は、生前に

・墓じまい
・永代供養
・改葬先の決定


ここまで終えていました。


だから、話は止まりませんでした。
もし、これが決まっていなかったらどうなるか。


その場にいる親族――
今回であれば姪の方が、
その場で判断することになります。


・どこに納骨するのか
・お墓は残すのか
・費用はどうするのか

本来、本人が決めるべきことを
短時間で引き受けることになります。

「迷惑をかけたくない」

そう言う方は多いです。

でも実際は――
何も決めていないことが、一番負担になります


正直に言うと、
こうした判断は簡単ではありません。

・お金の問題
・気持ちの問題
・「考えたくない」という感情


どれも強く出ます。
さらに言えば、


本来こうした判断は
「何が正しいか」ではなく
その家の背景で決まります。


日頃の関係性や距離感、
これまでの家族の経緯。

それは、第三者には簡単には分かりません。
だからこそ多くの場合、

・先送りされる
・見て見ぬふりになる
・そのまま時間が過ぎる

そして――

亡くなったあとに、一気に表面化します。
今回のケースは、


生前に整理していたことで

・判断が止まらず
・負担も分散され
・大きなトラブルにはなりませんでした

逆に言えば、
決まっていなければ、必ず誰かが背負います

しかもその“誰か”は、
その場にいる人です


では、少しだけ確認させてください。

あなたは、今この3つに答えられますか?

・自分が亡くなったあと、誰に連絡がいくのか
・お墓はどこにあり、どうする予定なのか
・その費用は、誰がどのように負担するのか

もし一つでも曖昧であれば――

今回の話は、あなた自身に起こる可能性があります。

多くの方が最初にやろうとするのは、

「お墓をどうするか」を決めることです。

ですが実際は――

そこから考えると、ほとんどの人が止まります。

理由はシンプルで、

・情報が足りない
・親族の範囲が分からない
・そもそも“前提”が整理されていない

からです。

何から手をつければいいのか分からないまま
時間だけが過ぎている方も多いと思います。

まず最初に整理すべき「前提」をまとめています。

・どこから考え始めるべきか
・途中で止まる人の共通点
・実際に動ける最初の一歩

を、まとめています。

続きは、こちらからご確認ください。


※この連載は、実際の経験や相談事例をもとに構成していますが、個人が特定されないよう、内容の一部変更・再構成を行っています。

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