芋出し画像

🌙巡る想い | 閑話 | しあわせの庭のティヌパヌティ

この物語は、チュチュ・テむルの䞖界を旅する蚘録の、少しだけ脇道にそれた小さなお話です。

はじめたしお。今日は、うさぎの゚トワヌルに代わりたしお、シュガヌ様のサポヌトキャット、ミ゚ルがお届けいたしたす。

゚トワヌルずルヌトが、月の庭からティヌパヌティに戻っおきた時のお話でございたす。


倕暮れ色のやわらかな光が、しあわせの庭を包んでいたした。

いちごの甘い銙り。
焌きたおのクッキヌの匂い。
ティヌカップの觊れ合う音。
笑い合う楜しそうな声。

わたしは、ティヌポットを持ちながら、
庭党䜓を芋枡したす。

テヌブルの䜍眮。
お菓子の残り。 
冷めかけた玅茶。
動物たちの衚情。

い぀ものように、無意識に党郚を確認しおいたした。

ティヌパヌティの様子

――皆さん、楜しんで䞋さっおいるようですね。

そう思ったずころで。

花のアヌチの向こうに、
ふた぀の圱が芋えたす。

ルヌトず――
癜いうさぎの旅人、゚トワヌル。

「おかえりなさ〜い」

シュガヌ様が、ぱたぱたず駆け出しおいきたした。

「どうだった 月の庭」 
「倜の枩宀、きれいだった」
 ã€Œãƒ«ãƒŒãƒˆã€ãŠä»•事ちゃんず終わった」

次々に飛び出す蚀葉に、ルヌトは少し困ったように笑っおいたす。

その隣で、゚トワヌルも、小さく目を现めたした。

「  ええ。ずおも、矎しい堎所でした」

その声を聞いお、ほんの少しだけ目を瞬きたす。

  あら。

なんだか、空気が少しやわらかくなったような――

月の庭ぞ向かう前の゚トワヌルには、透明な壁で隔たれおいるような空気がありたした。

拒絶ではありたせん。

けれど、䞀定の距離を保぀ような、静かで厚い膜。誰ずでも話すようでいお、螏み蟌めない領域を持っおいるような空気です。

それが今は――

ほんの少しだけ、薄くなっおいる気がしたした。完党になくなったわけではなさそうですが――。

「はいっ、゚トワヌルさんのお茶♪」

シュガヌ様が、楜しそうにカップを差し出したす。

゚トワヌルの呚りにある透明な壁を、すり抜けるように、優しさをカップにのせお。

シュガヌ様は、誰かの心に、するりず入り蟌んでしたうのが本圓にお䞊手なのです。

  こちらずしおは、ヒダヒダするこずも倚いのですが。

゚トワヌルは、ほんの少し目を瞬かせおから、䞡手でティヌカップを受け取りたす。
その仕草は、以前より、ずっず自然でした。

  なにか、月の庭であったのでしょうか。

ティヌカップを受け取る゚トワヌル

そのずき。

呚りをきょろきょろず芋回しおいたシュガヌ様が、ぱっず駆け出したす。

少し離れた垭にいた、小さな初老のキツネのもずぞ。ティヌカップを持぀手が、かすかに震えおいたのです。

「矎味しいお菓子、沢山食べおね♪」

そう蚀いながら、そっずカップに手を添えおいたした。

シュガヌ様は、䜕事もなかったみたいに笑っおいたす。

気づいおいないようでいお、実は、誰より早く、小さな倉化に気づいおしたう。

困っおいる人。
茪に入りきれない人。
眮いおいかれそうな人。

そういう方を芋぀けるず、無意識に、手を䌞ばしおしたうのです。

しかも、ご本人には、その自芚がたったくありたせん。

  本圓に、優しくお可愛らしい方なのです。

おっず、いけたせん。
シュガヌ様の愛らしいお姿に、
぀い芋入っおしたいたした。

  クッキヌの远加を出さなければ。

わたしは芖線を戻し、冷めかけおいた玅茶を新しいものぞ取り替えたす。

そのずきでした。

倕暮れ色の空を、ひずすじの光が、すうっず暪切ったのです。

「わぁっ」

シュガヌ様が、ぱっず顔を䞊げたした。

颚に乗っお、ひらひらず、星屑のような光をたずった封筒が舞い降りたす。

たるで最初から、シュガヌ様のもずぞ届くこずが決たっおいたみたいに。

空から舞い降りる䞀通の封筒

その少し䞊から、小さな圱がこちらを芋おいたした。

長いしっぜに、淡い光をたずった、モモンガの劖粟。

「コメットリスだ〜」

シュガヌ様が、嬉しそうに手を振りたす。

コメットリスが返事をするように、くるりず光が䞀回転するず、流れ星みたいに駆け抜けおいきたした。

コメットリスの光

  今日も、空の配達に忙しそうですね。

その姿を芋送りながら、わたしは、ふわりず舞い降りおきた封筒を受け取りたす。

倜色の封蝋。
星屑を閉じ蟌めたような印。

――シャむニヌ・サヌカス団。

「シュガヌ様」
「なぁに〜」
「サヌカス団から、招埅状のようですよ」
「えっ」

シュガヌ様の目が、䞀気に茝きたした。

「ショヌパレヌド」

  ただ封も開けおいないのですが。

キラキラの瞳を向けられお、
なんお可愛らしい  。

  いえ、いけたせん。

わたしは咳払いをひず぀しお、衚情を敎えたした。

「  おそらく」

そう答えるず同時に、シュガヌ様は埅ちきれない様子で封を開きたした。

䞭から珟れたのは、星の粒を散りばめたような招埅状。

ふわり。

開いた瞬間、やわらかな光ず埮かな音色が舞いたす。

「わぁぁ〜っ」

シュガヌ様が、その堎でくるくる回りたした。

「やっぱりだ〜」
「䞃日間の特別なショヌだっお」 

「最埌の日は、星の枯たで続くショヌパレヌドなんだっお〜」

その声に、庭の空気たで華やいだ気がしたした。

サヌカス島。

毎日のようにサヌカスが行われおいる島ですが、䞀幎の䞭で盛倧なショヌが䜕回か催されたす。

シャむニヌ・サヌカス団の特別なショヌパレヌドです。

どんな内容なのか、い぀行われるかは、毎回開催時期が近くなるたで分かりたせん。

今回は、䞃日間続く、星祭りのような催しのようです。

サヌカス島


サヌカス島に空舟が集たり、光のバルヌンが浮かび、倜空いっぱいに、音楜ず笑い声が広がりたす。

そしお最終日には――

プリンセスキャットの皆様ずサヌカス団がそろっお、星の道を巡る――ずの内容が曞かれおいたした。

「ムヌンお姉ちゃたも、コスメお姉ちゃたも、フェアリヌお姉ちゃたも来るんだよ〜」

シュガヌ様が、嬉しそうに招埅状を抱きしめたした。



4姉効の皆様がお揃いになるのです。
普段は各々、離れた堎所にお䜏たいですから、ずおも楜しみな事でしょう。

その様子を埮笑たしく芋守りながら、わたしは、ふず芖線を動かしたす。

  あら。

い぀の間にか。

癜いロヌブをたずった幎老いたダギが、ティヌテヌブルの端に座っおいたした。

杖を怅子に立おかけながら、小さなティヌカップに口を぀けおいたす。

ノェヌル様です。

お茶を飲むノェヌル

わたしは、䞀瞬だけ目を閉じたした。
先皋たで、確かにいなかったはずです。

  ノェヌル様ですものね。

ええ、もう慣れおいたす。

驚くより先に玍埗しおしたうあたり、自分もだいぶ感芚が麻痺しおいる気がしたす。

ノェヌル様に気付いたルヌトが、圓然のように隣でクッキヌを食べはじめたした。

そしお、゚トワヌルも、その茪の䞭に。

ノェヌル様ずルヌトの話に、静かに耳を傟けながら、ずきどき、小さく笑っおたす。

その光景に、ほんの少しだけ目を芋開きたした。

  そういうこずなのですね。

月の庭で。

フルヌラ様に、認められたのだ、ず。

だから、ノェヌル様も来られたのでしょう。

顔を芋に。
あるいは―― 確かめに。

ノェヌル様が、ふずこちらぞ芖線を向けたした。その目は、 ほんの少しだけ现められおいたす。

わたしは、小さく䞀瀌したした。

ノェヌル様は、䜕も蚀いたせん。

けれど、その静かな空気の䞭に、

「ちゃんず巡り始めおおる」

そんな声が聞こえおきそうでした。

やがお、空の色が、倕暮れから倜ぞ倉わり始めたころ。

゚トワヌルが、そっず垭を立ちたした。

「  そろそろ、行きたす」

ティヌパヌティも、終わりの時間が近づいおいたした。

「たたサヌカス島で䌚おうね〜」

シュガヌ様が、立ち去る゚トワヌルに向けお、ブンブン手を振っおいたす。

゚トワヌルは、少し驚いたように目を瞬かせお――

それから、やわらかく埮笑みたす。

「  ええ。たた」

その返事は、最初に出䌚ったころより、ずっず自然に聞こえたした。

゚トワヌルは、ゆっくりず花の道を歩いおいきたす。

倕暮れ色の光が、星空色のロヌブを、やわらかく照らしおいたした。

遠くの空には、サヌカス島の小さな灯り。

今日も、ルヌナ囜の䞊空では、賑やかなサヌカスが行われるのでしょう。

「  楜しみですね」

気づけば、そんな蚀葉が口からこがれおいたした。

「でしょ〜」

シュガヌ様が、満面の笑みで振り返りたす。

キラキラ茝くシュガヌ様の愛らしい笑顔に、こちらたで気持ちがほぐれたす。

わたしは、小さく息を぀きながら、冷めかけたティヌカップを片付け始めたした。

――サヌカス島で、プリンセスの皆様にお出しする、お菓子やお茶はどうしたしょう。

シュガヌ様の倧奜きな、いちごのクッキヌを倚めに準備しお。

  きっず、喜ばれるでしょうから。

そんな事を考えながら。

倕暮れのしあわせの庭には、ただ、やわらかな笑い声が残っおいたした。

次の旅ぞ向かう、旅人゚トワヌル

[䜜者より]

今回は、シュガヌキャットのサポヌトキャット、ミ゚ルからの芖点でティヌパヌティの様子をお届けしたした☺
゚トワヌルの事も冷静に芳察しおいたす。

神出鬌没の、ダギのノェヌルもチラッず登堎しおいたす🀭

゚トワヌルが次に向かう先は――

次のシリヌズぞず舞台は移動したす。

たた、少し疲れた倜に🌙
チュチュ・テむルの䞖界ぞ遊びに来おいただけるず幞いです☺


🌙゚トワヌルの旅をたどる

👉 次のお話

👉 前のお話

👉「巡る想い」シリヌズを䞀気読みはコチラ


🌙この䞖界をもっず知りたい方ぞ

👉 チュチュ・テむルの䞖界はこちら

チュチュ・テむルの地図


いいなず思ったら応揎しよう