見出し画像

繊細なまま、働くということ ―エステサロン起業時代―


2018年、48歳で、エステサロンを開業しました。あきらめていた夢を、やっと叶えた瞬間でした。

でも、経営を続けるうちに、ある違和感に気づきます。繊細な私にとって「働く」ことは、想像以上にエネルギーを使うものでした。


お客様の感情に、敏感すぎた


施術中、お客様は身体だけでなく、心の状態もそのまま伝わってきます疲れているとき。悩みを抱えているとき。機嫌が悪いとき。言葉にされなくても、なんとなく空気で分かってしまう。

それ自体は、接客業としては強みでしたが、同時に、その感情を自分の中にまで取り込みすぎてしまう。
一人の施術が終わるたびに、どっと疲れている自分がいました。

体力的な疲れももちろんあったのですが、感情を受け止めすぎたことによる疲れも多く感じました。

「これって、ただの体力のなさ?甘えなのかな?」
当時は、そう思っていました。

言われるがままに、やっていた


起業したばかりの頃は、とにかく周りに言われるがままでした。

無料の予約サービスが新しくできると聞けば、登録し、使う。クーポン券を作る。サービス内容を変えたほうがいいかも言われたら、変更したりを繰り返していました。

「それが集客のセオリーだから」と言われれば、そのまま取り入れていました。
でも、件数を増やせば増やすほど、体力も時間も削られていきます。

休む時間すら、なかなか取れない時期もありました。

そして、集客のための動線づくり、チラシ、名刺、SNS発信も、結局は自分一人でやらなければいけない。

手伝ってくれる人はいましたが、最終的な判断や作業の多くは、自分の肩にのしかかっていました。(1人起業なので、当たり前なんですが笑)

今思うと本当に甘かったですねぇ。
40歳でエステティシャンになった頃は、会社という大きな支えがあったのです!勉強も技術の向上もしてくれていたし、販売用の商品もありました。
集客方法も8年前とは、違うし、個人では限界もありました。。。。

起業してから初めて気づいたのは、「頑張る方向」を自分で選ばないと、いくらでも疲弊してしまうということでした。

さらに、私を苦しめていたものがもうひとつありました。

「やらなきゃ」「もっと頑張らなきゃ」という思い込みです。
「できない」と、なかなか言えなっかたし、とにかく1人でがむしゃらに頑張っていたらうまくいくと思っていたのです。

お客様から「日曜日もやってほしい」「夜遅くでもお願いしたい」と言われれば、その通りにしていました。
お客様を逃してはいけない!今が頑張り時!と思い込んでいました。
営業時間外の対応も、当たり前のように引き受けていたのです。

今思えば、それも疲弊する原因のひとつでした。頑張りすぎていたのだと思います泣

50歳、働き方を変える決断

50歳のとき、自分がHSP気質だと知ります。
HSP気質については、こちらから
↓↓↓


そこから、少しずつ働き方(生き方)を見直していきました。
すぐに、というわけではありません。
何年もかけて。その時の環境などに寄せながら。
それでも時間をかけて、1日の施術件数を絞り、格安メニューをなくし予約サイトも1件に絞りました。

そして、営業時間も決め直しました。
以前は、お客様に頼まれれば、営業時間外でも対応していましたが

そこから何年かかけて、「ここからここまでしか営業できません」と、はっきり伝えるようにしたのです。
その枠の中で、お客様に選んでもらう。

無理に合わせるのではなく、決めた範囲を徹底する。それだけのことでしたが、これが一番大きな変化でした。
常連のお客様も離れていってしまうかも と不安でしたが

最終的には、営業日を平日の夜2回と、日曜日だけに絞りました。
この時は、サロンでの収入だけでなく(コロナ禍で収入の柱が1つだと不安になっていたため)もう1本柱を増やす決意をしたころでした。

その中で、来て下さるお客様、常連のお客様だけを、丁寧に今まで以上に時間をかけて施術する。時には、エステや美容の話以外の相談事や夢や目標の作りかたの話をしたりして、時間枠に縛られず時間を使いました。
もちろん、長い時間かけるのがサロンにとっていいわけではありません。

お客様がのぞみ、時間が許す限りの話です。
それが、私にとっての最終的なゴールになりました。

サロン自体は、去年から休業していますがそれでも、この働き方にたどり着けたことに、心残りはまったくありません。

正直、不安はありました。これで経営が成り立つのだろうか、と。
それでも、無理なペースで疲弊し続けるより、自分に合った形で長く続けられる道を選びました。


繊細さは、弱さではなく仕事の質になった

不思議なことに、ペースを整えてからの方が、お客様との関係は深くなり、さらには通ってくださる回数が増えたのです。

私のサロンでは、美容の話ももちろんしますが、それ以外も話もたくさん聞きましたし、私の話を聞くことを楽しみにしてくださるお客様もいて(笑)
お互いの夢や経験談を話して、お互いが励まし合うという時間でした。

サロンのお客様は、エステにも来て下さるけど、私がイベントや講座を開催すると応援に駆けつけてくださったり、ボランティアスタッフとして参加してくださったり、本当に優しい方が多かったです。

ここにたどりつくまでは、本当にしんどい時期が多かったのですし
繊細過ぎて回りの事で勝手気にしすぎたり悩んだり傷ついたり。。。

人一倍感じ取れることは、本来、弱さではありません。
ただ、それに見合ったペースで働く必要があったのと周りとの距離を保つ。それが必要だったのです。

繊細なまま、働いていい

繊細さを直そうとしたり強くなろうとするのではなく、繊細さに合わせて働き方を整える。
そう気づいてから、仕事も、私自身も、少しずつ楽に考えられるようになって、楽に生きられるようになりました。


繊細なまま、無理せず自分のペースで自分で決めて働いていい。
そのことを、サロンを経営しながら学びました。


このあと、私の働き方はさらに大きく変わっていくのですが、それはまた別の記事でお話ししたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!